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おいでませ知事室 世界へ広がるネットワークづくり

ページ番号:0011211 更新日:2007年10月2日更新

 地平線の彼方まで延々と続く、見渡す限り赤土の大地。これは、ブラジルのサンパウロから約800kmの内陸部、飛行機とバスを乗り継いで2時間半のところにある、やまぐち村(バルゼア・アレグレ)の風景です。

 私は、8月下旬、10年ぶりに、県人会の創立80周年記念式典と第2回在外山口県人会世界大会の開催等への出席のため、ほぼ地球の反対側にある南米の地、ブラジル、ペルーを訪問しました。

 両国と山口県の縁は古く、1世紀前に、多くの県民の皆様が夢と志を抱きながら、ふるさと山口を後に、太平洋を渡られ、新しい人生のスタートを切られたことに始まります。

 現地では、「山口県出身として恥ずかしくないよう」という強い想いを心の支えに、幾多の困難を克服してこられたというお話や、今も変わらぬ山口への思いを直接お聞きし、大いに感動したところです。同時に、海外県人会の方々の「ふるさと山口」に対する熱い想いに触れ、世界に広がる山口県人の方々の期待に応えられるよう、また、山口県がいつまでも、「住み良い」県であり続けるよう、これからの県づくりに邁進しなければならないとの新たな決意がみなぎってまいりました。

 山口県は、地勢的にも、アジアに近く、古くから大陸との交流の門戸として開けており、東京までの距離約1,000kmを半径に円を描きますと、その円内には、上海、青島、ソウルなどのアジアの主要都市が入ります。

 こうした中、近年、急速に経済発展する中国、さらに安定した経済成長を続ける韓国など、さらなる発展が期待される「東アジア」をキーワードとした取組を一層加速化させたいと考えており、これまで積み重ねてきた中国山東省(友好協定25周年)や韓国慶尚南道(姉妹提携20周年)とのネットワークをベースに、市町や民間の皆様と連携して、東アジア地域との「人・モノ・情報」の交流をさらに活発化させていきたいと考えています。

 25年、20年と周年の節目となる本年は、ラムサール条約登録湿地<外部リンク>の保全と活用を通じた交流や、観光・国際交流をテーマとしたフォーラムを本県で開催し、三県省道の交流をさらにステップアップさせていくこととしています。

 さらに、中国・韓国の主要都市に進出している県内企業の海外事務所等に「おいでませ山口オフィス」を開設して、観光・物産等の山口県の情報を発信するとともに、現地の最新情報を収集するネットワークを構築していきたいと考えております。

 また、チャーター便等も活用した、本県への観光客誘致とともに、特徴ある本県の農水産物加工品等の販路拡大の一環として、上海での物産展・商談会の開催等、輸出の促進に向けた機運の醸成にも取り組むこととしております。

 さて、日本の将来を憂い鎖国の禁を破り、ペリー艦隊に乗船し、アメリカを見ようとした松陰先生を始め、国禁を犯してイギリス各地で学び、その後の日本の近代化に様々な影響を与えた、初代の内閣総理大臣になった伊藤博文などの長州ファイブ、そして、ペルー、ブラジル、ハワイなどへ渡られ、世界各地で今日の繁栄を築かれた多くの先達たち。山口県民には、そうした新しい世界へ積極的に飛び込み、何かを吸収し、成し遂げていくという進取の気性というものが、今なお、色濃く受け継がれているのかもしれません。

 私は、これまで先人が築き上げてこられた世界へ広がるネットワークも大切にしながら、2011年には、山口国体の開催に合わせ、「第3回在外山口県人会世界大会」も開催することとしており、今後とも、世界の地域や世代を超えて幅広い人的ネットワークを強化しながら、新たな交流を発展させ、本県の活性化へと繋げていきたいと考えています。