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おいでませ知事室 「防災文化」の定着~梅雨を迎えるにあたって~

ページ番号:0011240 更新日:2012年6月4日更新

 あじさいの花が、日ごとに鮮やかさを増す季節になりました。県内にも、防府市の阿弥陀寺や、光市のあじさい苑などの名所があり、これから多くの人々が訪れることでしょう。

 あじさいは、梅雨の季節を彩る風物詩ですが、これからの時期は、長雨や局地的な大雨により、土砂崩れや河川の氾濫など様々な災害が起きる可能性が高まる時期でもあります。
 県内でも、平成21年と22年の2年連続で、未曽有の集中豪雨による大規模な土石流災害や浸水被害が発生し、特に平成21年豪雨災害では、土石流に直撃された防府市の老人福祉施設などで、多くの方が犠牲になられたことは、決して忘れることのできない記憶として、私たちの心に刻まれています。

 また、東日本大震災は申すまでもなく、和歌山県などを大規模な土砂災害等が襲った昨年9月の紀伊半島豪雨、そして、茨城県など関東地方に甚大な被害を及ぼした先月の大規模な竜巻など、人々の尊い生命や財産を奪う災害は、人の予想を超えて、いつどこでも起こり得るものであり、私たちは、このことを常に心に留めておく必要があります。

 私は、知事就任以来、県民の皆様の「くらしの安心・安全基盤の強化」を最優先に、災害に強い基盤づくりに全力で取り組んできました。様々な災害から得た経験も教訓にしながら、県立学校等の耐震化や集中豪雨に備えた河川浚渫、危険ため池対策などを強力に進めるとともに、今年1月には、地震、津波など大規模広域災害を想定した地域防災計画の修正を行い、さらに現在は、本県にも大きな影響を与え得る「南海トラフ」で予想される巨大地震について、被害想定の見直しや市町と連携した避難対策等の検討を進めるなど、ソフト・ハード両面から様々な防災対策に取り組んでいるところです。

 一方で、私は、「防災」を特別なものとしてではなく、人々の日常の生活に定着する「防災文化」として醸成し、しっかりと継承していくことが大切であると考えています。「災害は忘れた頃にやってくる」という言葉がありますが、今や「災害は忘れる暇もなくやってくる」のが現状です。県民の皆様には、「まさか」ではなく、「もしかしたら」「万が一」の気持ちを常日頃から持ち、防災を意識した生活をしていただきたいと願っています。

 あじさいの花は、その色の移り変わりから「七変化」とも言われますが、防災には、いつも変わらない心構えと準備が必要です。雨で外出できない時などは、御家族みんなで地域の「ハザードマップ(※)」をながめながら、まずは身近な防災対策(風水害地震・津波)から話し合ってみてはいかがでしょうか。

※洪水、高潮、土砂災害等の自然災害に対して、被害が予想される区域及び避難地・避難路等が記載されている地図。県では、「洪水」、「高潮」、「土砂災害」及び「危険ため池」のハザードマップの作成を進めており、今年度中にすべてのマップの整備が完了します。