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平成20年 (2008年) 8月 22日

政策企画課

知事就任式 知事訓示

【はじめに】

 皆さん、おはようございます。今日から、私の新しい任期がスタートいたしました。私は、この4期目で、これまで築き上げてきた県政の総仕上げを果たし、その成果を確実に次の世代に継承したいと考えています。

 そこで、今日は、少し長くなりますが、先の選挙で訴えたことも含め、この4年間に懸ける私の思いを申し上げます。


【私の県政に取り組む基本姿勢】

 最初に、私の県政に取組む基本姿勢についてです。4つ申し上げますので、皆さんも、このことを私と共有し、常に念頭において、職務に当たっていただくよう、お願いします。


(正直であること)

 まず、1つは、「正直を貫く」ということです。

 私は、県政は、どこまでも県民との「信頼」を基本に運営しなければならないと考えており、この信頼関係を築く基本は「正直である」ということです。正直であってはじめて県民の「信頼」が得られるのです。

 また、私が就任以来モットーとしている「しっかり聞いて しっかり実行」も、「正直イコール信頼」という県民との太いパイプがあって、初めて実現できるものであります。

 したがって、皆さんには、「いま自分が行なっている行動を県民にオープンにして説明できるか」、あるいは、「自分も県民であり、サービスの受け手である。自分が受け手だったら、どう考えるだろうか」と、自らの行動・判断をチェックしながら業務の執行に当たるよう、あらためて申し上げておきます。


(県民の安心・安全を守ること)

 2つめは、「県民の安心・安全を守る」ということです。

 山口県は、全国の中でも、人口減少、少子高齢化が進むなど、厳しい環境にあり、地域での福祉や防災面での助け合いの機能が低下していくことなどが懸念されます。

 また、最近、世界的には中国四川省での大地震などの自然災害が相次いで発生し、国内でも岩手・宮城内陸地震で尊い生命が奪われるなど、甚大な被害が生じておりますし、中国の餃子問題、消費者を裏切る食品の偽装事件や、通り魔事件など、日常生活を脅かす多くの問題や事件が多発しております。さらには、発生が危惧されている新型インフルエンザは、一端発生すれば、大きな健康被害を及ぼし、これに伴う甚大な社会的影響が懸念されるなど、まさに、安心と安全に対する信頼が揺らぐような状況が生じています。

 このような中だからこそ、私は、まず、暮らしの安心・安全に対する施策をもう一度点検して、見直していく、そのことが、現在の最も大きな課題の一つであると考えています。

 とかく、表面的なもの、目立つことに目が行きがちですが、私は、防災・防犯対策はもちろんのこと、医療・福祉の充実、食の安全の確保などを県政の最優先の課題として取り組まなければならないと考えています。

 皆さんも、県民の安心・安全の基盤づくりが「住み良さ日本一の元気県づくり」を進める上での基本であるとの認識に立って、今なすべきことは何か、しっかりと見据えて、施策の検討や具体的な取組にあたっていただくよう、お願いします。

 また、本県には、あの鳥インフルエンザが発生した時に、全庁を挙げ、職員が一丸となって、的確に、迅速に、その拡大を封じ込めたという経験を有しています。皆さんには、万が一、事件や事故が起きた際にしっかりと対応していただくとともに、常日頃から危機管理の高い意識を持って業務に臨んでいただくよう、強くお願いします。


(県民力・地域力を高めること)

 3つめは、「県民力・地域力を高める」ということです。

 私は、この県民力・地域力を高める県全体の象徴的な舞台として、21世紀のスタートにあたる2001年に、明治維新発祥の地であるこの山口県から「元気」を全国に発信しようという思いで、「山口きらら博」を開催しました。

 そして、私は、このきらら博を、先ずは、単なる一過性のイベントにしないこと、そして、この博覧会で創られた、例えば、人的なネットワークの形成やノウハウの蓄積などの数多くの資産を、今後の山口県の地域づくりや県づくりに活かすとともに、山口県の発展を牽引する力として継承、発展させていくことが重要であると考え、明治維新の原動力となり、新たな国づくりを支える人材を数多く輩出した松下村塾になぞらえ、きらら博を、本県の新しい県づくりを担う人材を育成する、まさに「21世紀の松下村塾」にしたいと申し上げてきました。

 きらら博は、県民の皆さん一人ひとりが自分のこととして、盛り上げ、総力を結集した結果として、県民の一致結束した見事なパワーで大成功し、県民の皆様の「やればできる」という大きな自信に繋がりましたし、きらら博に関わった多くの方々が、県下各地域で、様々な活動に参加され、活躍されるなど、主体的な地域づくりの活動がしっかりと根付きはじめました。

 この自信と資産は、2006年の「国民文化祭」にもしっかりと引き継がれ、県内各地に、県民手づくりの素晴らしい文化の花が咲きました。

 現在、これらの取組みを通じ、様々な県民活動やボランティア活動が、県内各地で活発になっており、以前に比べ、県民力・地域力は確実に高まってきています。

 また、私は、「山口きらら博」や「国民文化祭」などの成功体験をもとに、職員の皆さんの力、「職員力」はもちろんのこと、県庁の組織力も、確実に高まってきたと感じており、嬉しく思っております。

 今後も、この職員力、組織力を大いに発揮し、私どもは、一致結束して、「おいでませ!山口国体」などを新たな舞台として活用しながら、ホップ・ステップ・ジャンプと、その県民力・地域力をさらに高め、県内各地域での活発な地域づくりや県づくりの取組につなげることにより、目に見える成果に結びつけていくことが必要であると考えています。


(市や町を重視すること)

 そして、4つ目の基本姿勢は、「市や町を重視する」ということです。

 21世紀の地方分権改革は、いよいよ第2段階に突入し、まさに、地方が主役の分権型社会に向け、地方自らがその途を切り開いていかなければならない時代を迎えています。

 また、市町村合併も大きく進展し、県自体の役割も見直しを迫られており、近い将来、道州制も避けて通れない課題となっています。

 私は、この流れの中で、山口県が将来にわたって埋没することなく、確かな存在感を発揮し続けるためには、ただいま申し上げた「県民力・地域力を高めること」と同時に、住民に最も身近な市や町がその役所自身の力をつけることが必要であると考えています。

 したがって、これからも、人口20万人以上の特例市並の権限が持てるよう、県が持っている権限を市町に積極的に移譲していきたいと考えています。

 また、山口県は、かつての56の市町村が、現在、20の市と町になりましたが、県としては、住民の皆さんが、長い目で「合併してよかった」と思えるよう、周辺地域の対策、例えば、中山間地域の振興や地産地消の拡大による県内食料自給率の向上などの対策を強化しなければならないと考えています。

 また、防衛政策やエネルギー政策など、国の存立に関わるものや全国的な視点から行わなければならないものについては、住民に一番身近な市や町の考え方を尊重するという地方自治の原則に則り、私は、今後もそういう立場で対応していく必要があると考えています。


【住み良さ日本一の元気県づくりの加速化】

 私は、以上申し上げました4つの基本姿勢に立って、「住み良さ日本一の元気県づくり」を加速化したいと考えています。

 今、人口減少や少子・高齢化の急速な進行、地方分権の本格化など、本県を取り巻く環境は大きく変化しており、県政は、かつてない重要な時期を迎えています。

 こうした中で、私は、これまで取り組んできた新しい県づくりの成果の上に立って、県勢の発展基盤をさらに揺るぎないものとし、確実に次代へ引き継いでいけるよう、県勢躍進の道筋をしっかりとつけて行く必要があると考えています。

 このため、私は、このたびの選挙に当たり、マニフェスト「住み良さ日本一元気県づくり加速化宣言」(21の約束)を発表しました。

 この加速化宣言がめざすものは、大きく分けて、『「住み良さ日本一」の加速化』と『「元気県づくり」の加速化』です。


(「住み良さ日本一の県づくり」の加速化)

 『「住み良さ日本一の県づくり」の加速化』では、「やまぐち住み良さ指標」において、子育て支援対策やごみのリサイクル率など、全国的にもトップレベルにあるものは、それを維持し、さらに高めていくとともに、一方、十分でないもの、例えば、自主防災組織率や県内食料供給力、三大生活習慣病による死亡率などは、改善向上を図る取組みをより強化しなければなりません。また、ドクターヘリの導入、小中学校の全クラス35人学級化などは、任期中に必ず実現したいと思います。


(「元気県づくり」の加速化)

 また、『「元気県づくり」の加速化』では、例えば、大型企業誘致をぜひ実現しなければなりません。加速化宣言では、「新規雇用2万人創出構想」や「企業誘致倍増計画」などを掲げており、次世代産業の育成や中小企業の創業・成長育成支援等を通じて、将来にわたって活力ある本県の産業基盤を強化していきたいと思っています。

 また、3年後の「おいでませ!山口国体」、「全国障害者スポーツ大会山口大会」と、2015年に開催が予定されている、新たに加わった「世界スカウトジャンボリー」を活用しながら、県民総参加型の県民運動を展開し、「県民力」「地域力」を更に高め、山口県の新たな元気を引き出していきたいと考えています。

 さらに、現在、実施中の「おいでませ!山口」デスティネーション・キャンペーンを弾みに、観光地づくりという、県内各地の「地域力」、観光PRに欠かせない「情報発信力」をさらに高め、観光客を大幅に増加させることで、地域の元気に結びつけていかなければなりません。


【新たな実行計画の策定】

 以上、「21の約束」の一部について紹介しましたが、私は、この「21の約束」を県の施策として確実に推進していくことによって、県民の皆様から寄せられた県政への期待にしっかりと応えていきたいと考えています。

 このため、今後の4年間の県政の指針となる「新たな実行計画」をできるだけ早い時期に策定したいと考えています。

 具体的には、私は、これまでの第5次実行計画の考え方や主要プロジェクトを継承しつつ、より「選択」と「集中」の視点を強化しながら、デザイン21の目標達成、いわゆる総仕上げを行う計画として策定したいと思います。

 早速、本日から、私をトップとする全庁組織としての「やまぐち未来デザイン21新実行計画策定本部」を設置し、本格的な検討を開始することとしております。

 この計画は、私の「21の約束」を形にしていくものでありますことから、できるだけ早く県民の皆様にその姿をお示ししたいと思っており、9月県議会には実行計画の「素案」を提示できればと考えています。その上で、県議会のご意見をいただいた上で、パブリックコメントを通じて、県民の皆様からのご意見をしっかりとお聞きし、年内には最終案としてお示しして、新たな実行計画をスタートさせたいと考えています。


【新たな県政集中改革】

 次に、「新たな県政集中改革」についてです。

 「住み良さ日本一の元気県づくりの加速化」のためには、それを支えるしっかりとした行財政基盤を築き上げていくことが不可欠です。

 本県の財政基盤は、財政運営の健全性を示す主な財政指標は全国10位台の前半にありますが、「中期財政見通し」で示していますように、財政運営はまだまだ厳しい状況下にあります。我々の子どもの世代に、大きな負担を残してしまわないよう、更なる改善に取り組んでいくことが必要であり、私どもの責務であると考えています。

 したがって、県債残高を21年度末をピークに確実に減少させることや新たな定員管理計画による総定員の削減を図るなど、これからも、改革の手を緩めることなく、さらなる県政集中改革を進めていく必要があります。

 このため、具体的な数値目標や工程表を盛り込んだ「新たな県政集中改革プラン」を、より現実的で実効性の高いものとなるよう、平成21年度当初予算編成にあわせて策定したいと考えております。

 この改革プランにおいては、例えば、公社改革についても、三公社について、経営の合理化や保有資産の売却等による債務の縮減を進めることにより、廃止の目処をつけたいと考えています。

 なお、今回の選挙を通じて考えさせられたのは、国と市や町に挟まれた県の役割についてです。この点については、後ほど触れます。


【職員としての心がけ】

 次に、今後の県政に当たり、これまで申し上げたものの他、皆さんが心がけるべき点について、数点のお願いをいたします。


(職員力、組織力の向上)

 私は、県民の県政への満足度を高めていくために、「如何にして県の組織をフル稼働させるか」ということを特に重視しています。

 そして、組織は、個々の職員の集合体ですから、まず、職員の皆さんには、組織の目標に向けて、その能力を最大限に発揮してもらう必要があります。

 私は、「職員は、財産である」と常日頃から申し上げております。職員は、その個人の努力や研鑽次第で県民の貴重な財産になれるものであり、それが「職員力」であると思います。皆さんには、県民の皆様から、貴重な財産であると思われるように、常に高い意識を持って、「自己評価」、「自己研鑽」を積み重ねていただき、これによって、県庁全体の「組織力」を高めていくようお願いします。

 特に、幹部職員には、自らはもちろん、個々の職員の能力アップに努め、全体としての「組織力」を高めていく努力を、意識的にしていただくよう、よろしくお願いします。

 また、幹部職員には、県政全般についても広く理解を深め、高い視野から所管する分野の職務に当たっていただくとともに、必要なPR等もできるよう、努力をしていただきたいと思います。


(現場主義の徹底)

 2点目は、「現場主義の徹底」ということです。

 このことについては、かねてから申し上げてきましたが、私は、今回県内をくまなく回る中で、「現場を見、現場の意見を聞く」ことの大切さを改めて感じたところです。

 そこには、政策や職務のあり方を考えるヒントがありますから、職員の皆さんには、常に「現場感覚」を研ぎ澄まし、様々なヒントを見つけ出す努力をしてほしいと考えています。

 また、「現場の声や若手職員の意見が、組織の中で次第にかき消されてしまう」ということがないようにしなければならず、県庁の中でも「しっかり聞いて」いくことが必要であると思います。このためにも、平素から、本庁と出先機関との意思疎通を十分行うとともに、上司と部下、あるいは職員同士が自由闊達に意見交換ができ、意思疎通が図れる風通しのよい職場環境をつくっておくことが必要です。

 このため、これまでも、職員提案制度の実施や本庁と出先機関の職員との意見交換会等を行ってきましたが、こうした仕組みをさらに活用するなどして、より風通しを良くし、様々な声が私に届く仕組みを強化してまいりたいと考えています。


(県政のアピール)

 3点目は、「県政のアピール」ということです。

 先ほど、国と市町に挟まれた県の役割について触れましたが、私は、今回の選挙を通じて、県の仕事について、県民にわかりやすく伝え、理解してもらうよう、さらに努力をしなければならないことを痛感しました。

 例えば、原則として義務教育就学前までの乳幼児の医療費を無料にしている乳幼児医療費助成制度も、その事業費の2分の1に当たる約10億円を県が負担しているにもかかわらず、事業主体が市町であるために、県民には、県の役割についての認識はほとんどないのではないでしょうか。また、小中学校で進めている少人数学級化に関連した事業が、県の施策として財源措置を行いながら進めているものであることも、あまり知られていないのではないかと思います。

 皆さんには、あらゆる場を活用して、わかりやすく、所管する事業のPRや、県民への正確な情報提供等に努めていただくよう、お願いします。

 また、私としても、先ほど申し上げたように、県の役割をより明確化する努力をするとともに、県の広報においても、より重点化・集中化した必要な情報提供が行えるようにしたいと考えています。


【おわりに】

 以上、4期目のスタートに当たり、私の思いを申し上げました。

 山口県に対しては、県民の大半、約9割の方々が、住み良い県だと考え、またこれからも住み続けたいと思っておられますが、私は、このことは、これまで進めてきた「住み良さ日本一の元気県づくり」がしっかりと受け止められている証であると思い、これからもがんばっていきたいと思います。

 これからの4年間、私は、「県民が主役となる県政」、「市町とともに歩む県政」の基本姿勢を貫きながら、「自立・協働・循環」をキーワードに、市町、団体等、様々な主体との連携・協働を一層進め、「県民力」「地域力」をさらに高めていく、それによって、県民誰もが心から住み良さを実感できる、活力に満ちた「住み良さ日本一の元気県づくり」を加速化し、その実現に全力を挙げていく決意です。

 職員の皆さんには、さらなる努力をいただきますよう、お願いし、私の就任の挨拶といたします。





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