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平成23年 (2011年) 6月 16日

政策企画課

平成15年度本庁部課長・出先機関の長合同会議知事訓示[平成15年4月18日]

 皆さん、おはようございます。

 まず、私から、平成15年度の県政運営についての基本的な考え方を申し上げますので、幹部職員の皆さんには、この内容を十分にご理解いただき、こうした考え方に沿った取組に努めていただきますようお願いいたします。


 まず、地方分権の推進とこれに関連する課題についてです。

 私は、これまでも様々な機会に申し上げてまいりましたが、21世紀の新しい県づくりに当たっての最も重要な視点は、「地方分権への的確な対応」であると考えております。

 国からの関与や国への依存体質をできるだけ少なくし、地方が自らの責任と判断で、住民ニーズにきめ細かく対応するという、地方分権型の社会システムを創りあげていくことが、今後の地方の発展やわが国のあり方にとって極めて重要であります。

 そのためには、国の持つ権限や財源をできるだけ速やかに地方に移譲するよう求めていくとともに、県職員や市町村職員、県民の意識を、「依存型」から「自立型」へと変えていくことが必要であると訴えてきました。

 こうした中、本県におきましては、来週月曜日、4月21日に、本県の市町村合併のリーディングケースとなる周南市が誕生しますし、法定合併協議会もすでに県内の9地区で設置されるなど、合併に向けての取組が大きく進展しております。今後も、各地域で合併特例法の期限内の合併に向けた取組が進むものと考えておりますが、県といたしましても、市町村の自立を促進する市町村合併を本年度の最重点課題の一つとして位置付け、最大限の支援をしていくことにいたしております。

 このように、広域での市町村合併が進みますと、当然に、市町村のあり方が今までとは変わってまいります。同時に、県と市町村の役割分担や協働のあり方、また、県そのものの仕事の進め方も大きく変えていかなければなりません。

 一方、本年は、国におきましても、地方分権の枠組に関する議論が大きく進む年になると考えております。6月には、国庫補助負担金、地方交付税、税源移譲を含む税財源配分のあり方に係るいわゆる「三位一体の改革」について、方向性が示される予定ですし、地方制度調査会では、都道府県や基礎的自治体のあり方、さらには道州制について議論が進められるなど、国と地方の関係をはじめ、これからの地方制度のあり方に一定の方向付けがなされるものと考えております。

 当然のことながら、私も、単にこうした議論を見守るだけではなく、地方の自立性を高めるという観点に立って、様々な機会を通じ、税源の移譲を含めた地方税財源の充実・強化や今以上の権限の移譲について要望をしていかなければならないと考えておりますが、いずれにせよ、国と地方との関係や県のあり方についての議論が活発化してくることは間違いないと思っております。

 こうしたことを踏まえますと、今年度は、今後の県と市町村、県と国の関係、県民と県の関係など、将来の「山口県のかたち」を創って行く上で極めて重要な年となっていくものと考えています。

 幹部職員の皆さんには、県の役割はもちろん、県の枠組についても見直す時期が遠からず来るということを十分認識され、これからの県づくりの方向付けについて、それぞれの分野、立場において積極的に論議していただくよう、まずお願いいたします。


 次に、「自立、協働、循環」という中期的な県づくりの3つのキーワードについてであります。

 地方分権時代に適合した県づくりを進めていくに当たりましては、将来の「県のかたち」、「県のあり方」を考えていくと同時に、県、市町村、県民がともに力を合わせて県づくりを進めていくことが重要であります。

 こうした県づくりを進める際に、その方向性について県民とイメージを共有することが必要と考え、提唱している理念が、「自立」、「協働」、「循環」という県づくりの3つのキーワードであります。

 これまでも申し上げてきましたが、「自立」とは、行政も民間も、他に依存することなく「自らのことは自分で行う」という、主体性と役割分担意識をしっかりと持っていこうということであり、「協働」とは、県民、市町村、そして県それぞれが持つ個性や特性を結集し、活かし合うことによって、1+1が5にも6にもなるように総合力を高めていこうとするものであります。

 また、「循環」につきましては、自立・協働により生み出された地域資源や、地域で様々な活動をしている人の力を、地域内で効果的に循環させることにより、新たな価値を創り出そうとするものであります。

 「山口きらら博」は、このような自立・協働・循環の舞台であったと考えております。

 本年度予算におきましても、この「自立」、「協働」、「循環」という県づくりの理念に沿って、市町村や県民の「自立」を促す「市町村合併の促進」や「県民活動への支援」、また「産学公の連携」など「協働」の推進、さらには「未利用資源の活用」や「ごみゼロ社会づくり」などの「循環」への取組など、様々な事業を進めることにいたしております。

 幹部職員の皆さんには、この3つのキーワードを常に念頭に置きながら、「自立」、「協働」、「循環」による県づくりの到達点として県政が目指す「住み良さ日本一」の県づくりに向け、積極的な取組に努めていただくようお願いいたします。


 次に、平成15年度当初予算と予算の重点化、政策評価システムの導入について、お話いたします。

 まず、第一点は、当初予算と予算の重点化についてです。

 平成15年度当初予算につきましては、多額の県債残高を抱える中、主要な歳入である県税収入の大幅な落ち込みから、3年連続のマイナス予算となりました。こうした厳しい予算編成とはなりましたが、「政策課題への的確な対応」と「財政健全化への取組の強化」を基本方針とし、限られた財源を、より緊急性、必要性の高い事業に優先的な配分をし、これまで以上にメリハリを付けた「緊急課題対応型予算」として編成いたしました。

 この本年度予算の編成に当たりましては、予算編成に先立ち、施策重点化方針を示し、「雇用」、「少子化、子育て支援」、「安心・安全基盤の強化」等の緊急課題と本県の特性を活かした山口方式に重点的に予算を配分するという新たな取組を行いました。

 その結果、「新規卒業者雇用奨励事業」、「乳幼児医療の無料化」、「保育料の軽減」さらには「食の安全の確保対策」など、多くの県民の皆様が安心して育児や生活を営める仕組みをつくるなど、県民の皆様に評価していただける予算編成ができたと考えております。

 こうした重点化の取組は、今後、より一層推進していくことが重要であり、本年度は、施策重点化の議論を早期に開始するとともに、庁内の論議の活発化などを進め、より効果の上がる仕組みにしていきたいと考えております。

 また、平成16年度も財源不足が続くことが予想される県財政の状況を考えますと、財政健全化に向けた取組みについても、なお一層進めることが重要であります。

 幹部職員の皆さんは、こうした状況を十分踏まえられ、今後とも、施策・事業の点検・見直しや内部経費の節減、外部委託の推進、市町村への権限移譲、さらには、より効率的な業務執行体制の確立に向けた組織・定員の見直しなど、行財政改革全般にわたる積極的な取組を進め、足腰の強い行政の実現に努めていただきたいと考えております。

 第二点は、「政策評価システム」の導入についてであります。

 これまで、個々の事業について見直しを行うため、事業評価制度を実施してきましたが、今年度からは、県の施策を数値目標と県民満足度で客観的に評価する施策評価についても、新たに実施することとしております。同時に、今回の「政策評価システム」は、施策評価と事業評価の結果を踏まえて、次年度に向けて施策の改善を実施する、評価と改善を併せ行う総合的なシステムといたしております。

 このシステムの導入の目的は、行政の説明責任の徹底や県民の視点に立った行政サービスの向上などにありますが、同時に職員の意識改革の推進、さらには、限られた財源の有効活用などにも資することができる制度であると考えておりますので、制度の趣旨の徹底や評価内容についての認識を深め、このシステムの定着と有効活用に努めていただくようお願いいたします。

 デフレが続く現下の経済情勢や厳しい財政状況等を考えますと、当然に高度成長期やバブルの時代のように、県民のすべてのニーズに応えていくというわけにはまいりません。これからは、「あれも、これも」ではなく、「県のすべきことは何なのか」、「県として今、何を行うべきなのか」ということを、改めて見つめ直すことが必要と考えております。そうした意味で、政策評価システムや施策重点化の取組は、今後ますます重要となってくると考えておりますので、積極的な取組をされるようお願いいたします。


 次に、幹部職員としての心構えについて、4点ほど申し上げます。

 まず、最初は「県民に信頼される県政」の推進ということです。

 今年の「公務始め式」で、2年連続で書き初めに信頼、信用の「信」という字を書いたとお話をし、職員一丸となって「信頼を基本とした県政」に取り組んでいこうと申し上げました。県民との信頼関係の構築に当たりましては、県職員一人ひとりの不断の取組や責任ある行動が不可欠であることは言うまでもありません。

 それにもかかわらず、残念ながら、職員の不祥事が後を絶ちません。「遺憾である」ということを通り越して、「憤りを感じている」というのが正直な気持ちであります。私としては、今後とも、不祥事には厳罰で臨むことといたしており、幹部職員の皆さんには、県政の基本は「県民との信頼関係にある」ということを再度認識され、この趣旨をすべての職員に徹底することをお願いいたします。

 また、県民に信頼される県政を推進するためには、困難な課題も含めて、県民との情報の共有を図るということが必要であります。情報の共有を進める上で最も重要な情報公開につきましては、これまで、「県民の不利益になるもの以外は、公開」することを基本姿勢に進めてきたところであり、県民の皆さんに高く評価されていると思います。皆さんには、透明性をさらに高め、県民への説明責任を果たすという県政推進の原点を常に意識しながら、県民の信頼に応える対応をしていただきたいと考えております。

 第二点は、「現場主義」の徹底ということです。

 県民の視点に立った県政、県民と歩む県政の推進のためには、それぞれの地域や現場、そして、そこで働き、生活している人がどういう状況にあるのか、何を考えておられるのかを十分承知していくことが重要であります。私も、できる限り地域の実情や県民の皆様の意見を聴く機会を設け、現場に出かけたいと考えておりますので、幹部職員の皆さんもできる限り現場に出向き、現場の状況を十分把握された上で職務に当たられるようお願いいたします。

 第三点は、職員、特に「若手職員の育成」についてであります。

 厳しい財政状況が続く中、ややもすれば、「こうしたことは実現できないだろう」とか「予算がつかないだろう」というような、新たな発想が生かされないという閉塞感が職員の間に生じているのではないかと危惧しております。

 こうした閉塞感を打ち破り、活性化した県庁としていくためには、特に、これからの県政を担う若手職員が積極的に発言し、様々な提案をしてくるような組織づくりや体制づくりが重要と考えておりますので、職員一人ひとりがマンネリに陥ることなく、フレッシュな感覚で仕事を推進できるよう、雰囲気づくり、職場づくりに留意いただきたいと思います。

 第四点は、「3つのもっと」と「3つのワーク」の徹底です。

 県民に信頼される県政、時代の動きに的確に対応した県政を推進していくためには、職員一人ひとりが、仕事に臨む基本スタンスをしっかりと固めておくことが、何にもまして重要です。私が、常々申し上げている「もっとわかりやすく」、「もっとしなやかに」、「もっとスピーディに」という「3つのもっと」と、「フットワーク」、「ヘッドワーク」、「ネットワーク」という「3つのワーク」は、まさにこの基本スタンスに当たるものです。皆さんには、県民の付託と期待、信頼に応える県政、県民の目線に立った県政の実現に向けて、再度、この「3つのもっと」と「3つのワーク」の徹底を図られるようお願いいたします。


 以上、年度の始めに当たりまして、今年度の取組姿勢についてお話をいたしました。

 もう一度整理をいたしますと、

①今年度は、これからの「山口県のかたち」を創る重要な年であり、大いに議論を深めていくことが必要であるということ、

②市町村合併と「自立・協働・循環」の施策に積極的に取り組むということ、

③施策重点化や政策評価を進め、「あれもこれも」でなく「今なすべきこと」に集中するということ、

④県民から信頼される県政、現場主義の徹底、若手職員の育成、「3つのもっと」と「3つのワーク」の実行、この4点です。

 長引くデフレ経済、厳しい雇用情勢など、本県を取り巻く社会経済情勢は誠に厳しいものがあります。こうした中、県政に対する県民の皆様のご期待にしっかりと応えて、「自立」、「協働」、「循環」のキーワードのもと、分権時代に適合した県づくりを進めていくためには、私がチームリーダーとして県を引っ張っていくことはもちろん重要ですが、同時に幹部職員の皆さんのガンバリが是非とも必要と考えております。

 どうかこの1年間よろしくお願いいたします。ともにがんばりましょう。



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