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おいでませ知事室 知事からのメッセージ(平成15年(2003年)6月3日)

ページ番号:0011552 更新日:2003年6月3日更新

初夏を迎えた山口県。山が、海が、生き物たちが燦(きら)めき、山口県の自慢の自然が本領を発揮する季節です。
地域の人々とのかかわりの中で続いてきた、山焼きで眠りを覚ました「秋吉台」の緑はひときわ鮮やかになりました。日本海の「角島(つのしま)」の海も、コバルトブルーに輝き、静かにシーズンの到来を待っています。日本海と瀬戸内海を結ぶ関門海峡を見下ろす火の山から見る夕日は、この時季一段と美しく、ここがかつて、源平の激しい戦いが行われた地であることを忘れてしまいそうです。

戦いと言えば、現在テレビ放映中の「武蔵MUSASHI」の決闘の舞台「巌流島(がんりゅうじま)」は、新たな観光スポットに生まれ変わり、県内外から多くの方に訪れていただいています。この「武蔵」に始まり、今年山口県は、いろいろとメディアに登場し、みなさんの目に触れる機会が多くなりそうです。

夏から秋にかけては、山口県を舞台とした映画が、次々と公開されます。
ひとつは、「チルソクの夏」。下関市と韓国・釜山市の親善陸上大会で芽生えた日韓の高校生の淡い恋の物語で、地元のエキストラなど多くの県民のみなさんの協力により完成しました。「チルソク」とは韓国語で、七夕のことです。キャッチコピーは、「ブチ会いたい」。“ブチ”は山口弁の代表選手ですが、念のために説明しますと、「とても」とか「すごく」という意味です。県外のみなさんには「おいでませ」の方がなじみがあるかもしれません。

そして、もうひとつの映画は、萩の明倫小学校などでロケが行われた「ほたるの星」です。私が住んでいる山口市の一の坂川でも、この時季ホタルの群舞を見ることができますが、この映画は、ホタルを飛ばすという夢をかなえようとする中で、本当に大切なものを見つけ出していく教師と子供たちの物語で、山口県が地域を広くアピールするため、テレビや映画のロケなどを誘致・支援しようと立ち上げた「フィルム・コミッション」による第一号作品です。

「チルソクの夏」は5月下旬から、「ほたるの星」は秋以降に公開されます。どちらも、山口県、そして山口県の人をこよなく愛し、こだわりを持ち続けてくれている監督の手によるものです。徳山工業高等専門学校が登場する「RoBoCoN(ロボットコンテスト)」も今秋公開です。山口県の魅力を多くの方にお伝えできるチャンスであり、県民のみなさんにとっても、日頃あたりまえのように感じている山口県の素晴らしさを再認識していただけるのではないかと思っています。

また、今年は、山口県出身の童謡詩人「金子みすゞ」の生誕百年に当たり、みすゞのふるさと長門市には記念館もオープンしました。この「金子みすゞ」「中原中也」「種田山頭火」「宇野千代」が登場した首都圏観光PRポスターは、このたび、観光ポスターコンクールで金賞を受賞しましたが、みなさんはご覧になったことがあるでしょうか。

「これが私の故里だ/さやかに風も吹いてゐる」これは、中原中也の「帰郷」の一節です。
さて、みなさんは、ふるさとにどのような思いをお持ちですか。
私は、一度はふるさとを離れた身ですが、この時季の山口県の自然の美しさを目の前にしたとき、ああ戻ってきて良かったなあと感じ、このふるさと山口県をもっと魅力あるものにして、後の世代に引き継いでいかなければならないという思いを新たにします。

山口県には「ひとがひとに環る自然」があります。
そんな中で、山口県のひとびとも燦めいています。

秋吉台の画像
秋吉台

角島の画像
角島

関門橋の画像
関門橋

巌流島の画像
巌流島

一の坂川のホタルの画像
一の坂川のホタル