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おいでませ知事室 知事からのメッセージ(平成15年(2003年)8月5日)

ページ番号:0011553 更新日:2003年8月5日更新

 長かった今年の梅雨もようやく明けました。
 通学時の子どもたちのにぎやかな声が聞こえなくなり、朝からセミの鳴き声がやけに大きく聞こえ始めたと思ったら、もう夏休みに突入しています。そして、甲子園で高校野球が始まれば、いよいよ夏もクライマックスです。この時期私は、遠い昔の少年時代に思いを馳せます。

 実は私は野球少年。中学時代は野球部で、それが忘れられず、大学に入ってまた、準硬式野球部に所属しました。私は法学部卒ですが、いつだったか、シャレか本当に間違えたのか、野球部卒と紹介されたこともありました。
 しかし、そのおかげで、かつて、観光PRのためにマウンドに上がった、甲子園の巨人・阪神戦の始球式では、120キロ近いスピードの球を投げ、大観衆の歓声を浴びることができました。

 今年の高校野球大会の山口県代表は県立岩国高校です。藩校「養老館」を前身とし、質実剛健、文武両道、高雅な気品という伝統的な校風を尊重しながら、科学技術、理科・数学教育を重点的に行う「スーパーサイエンスハイスクール」の指定も受けるなど、様々な新しい取組をしています。
 また、「武蔵MUSASHI」の佐々木小次郎ゆかりの地でもある岩国では、現在、名勝「錦帯橋(きんたいきょう)」の半世紀ぶりの架替事業が行われており、美しい五連のアーチの3つが新しくなっています。20世紀を見守ってきたアーチ、21世紀の確かな証人となるアーチ、新旧両方のアーチが見られるのはあとわずかで、来年の3月には全て架け替わります。
 こうした話題とともに、岩国高校の選手たちが、甲子園から全国に山口県の元気を発信してくれるものと期待しています。今年の大会のキャッチフレーズは「忘れられない夏になる」だそうですが、心を熱く燃やし、チームプレイで最高の夏にしてもらいたいと思います。

 私にも忘れられない夏があります。2001年「山口きらら博」のあの熱い夏です。スタッフやボランティア、何度も足を運んでくださった県民のみなさんとのチームプレイで勝ち取った成功でした。そして、きめ細やかな「おもてなしの心」と、力強い「協働」という、山口県の新たな財産が生まれた夏でした。挑戦と発見、感動の数々のシーンが刻まれ、山口県にとってのプロジェクトXであったと言えるかもしれません。

 戦う者には、達成感、爽快感、そして充実感が与えられます。
 みなさんは、「技能五輪」をご存じでしょうか。全国の都道府県予選を勝ち抜いた青年技能者が、ものづくり技能の日本一を競う大会で、平成17年には 障害者の技能日本一を競う「アビリンピック」と同時に、山口県で開催されることが決定しています。若者や障害を持つ人たちが、ひたむきにものづくりに取り組む、競技中の真剣なまなざしは、緊張感や感動を誘いますし、それとは対照的に、表彰式で見せる「やりとげた」という屈託のない笑顔は、見る者をも爽快にさせてくれます。
 大会の詳細は、今後決まっていきますが、ぜひ注目しておいていただきたいと思います。

 最近、子どもや若者たちの気がかりなニュースが多くなっています。
 私は、若い人たちには、夢を持って欲しいと思っています。そして、もちろん「挑戦」という大きな舵を切ることも必要ですが、まずは、その夢の実現に向けて、小さな「トライ」を積み重ねていくことを大切にして欲しいと思います。夢は人から与えられるものではありませんし、ただ見たり、語ったりするだけのものではありません。夢があれば、実現に向けて、目標や計画、そして努力、行動が生まれるはずです。
 私も、県民のみなさんが、夢を描き、実現できる県、そんな山口県をめざして、数々のトライをしていきたいと考えています。