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平成27年 (2015年) 8月 2日

政策企画課

山口県優秀賞

私たちの生活を支えるダム

山口市立湯田中学校 2年 原田 大翔


 最近夏になると、節電や節水という言葉をよく目にします。しかし、一口に節電、節水と言われてもいまひとつピンとこないのではないでしょうか。僕も母に「1か月あたりの水道代は少しでも、1年間の水道代となると、3~4万くらいするのよ。」と、節水していないことを注意されるまでは、特に気にすることもありませんでした。

 僕にとって、水道の蛇口を回すと水が出てくるのは当たり前のことで、水はどこから来ているのだろうかという、小さな子が考えそうな事さえ、考えたことはありません。だから、水道の水はダムから流れてきているという事さえ知らなかったのです。ダムと言って真っ先に思い浮かんだのは、黒部ダムでした。小学校の頃に、家族旅行で行ったことがあるからです。黒部ダムは、10年の歳月をかけ、多くの労働者の犠牲の上で作られたダムで、日本最大級の貯水量と、一般家庭百万戸分の年間発電量を誇ります。その時は、何で10年もかけてこんなものを作ったのだろうと黒部ダムの重要性を考えもしませんでしたが、ダムは人間の生活を支える大切なものなのです。

 水道水の水は、元来は雨水だったもので、浄水場で浄水されて、私たちのところまで届きます。では、雨が降らない日が続いた場合はどうでしょうか。蛇口を回しても水が出てこないことを想像してみてください。お風呂にも入れないし、料理も作れない。そこでダムが役立ってくるのです。降った雨を一旦貯め、雨が降らない時には、貯めていた水を流す、このようなダムの働きのおかげで、僕たちは断水することなく水道水が使えているのです。

 ダムの働きはこれだけではありません。雨が降らない日が続くと飲み水が不足してしまうように、逆に雨が降る日が続きすぎても困ることがあります。川の水が増えて、堤防を越え、田んぼや道路に流れ込む、洪水です。では、洪水を防ぐにはどうしたらよいでしょうか。それは、降りすぎた雨を一旦ダムに貯めて、川の堤防を越えてしまわない程度の量の水を少しずつ流せばよいのです。

 このように、水不足や洪水を防ぐという、重要な役目がダムにはあります。しかし、そんな僕たちの生活に必要不可欠となっているダムにも、批判の声が上がっています。理由は主に二つあり、ダム建設時に自然破壊を行うことで、ダムの建設予定地に住んでいた人や動物が住む場所を追われるから、ということと、現在の日本では、水需要が1970年代から横ばいになり、1992年以降は減少の一途をたどっているということです。

 このような意見ばかりを聞いていると、ダムはもう必要ないのではないか、これ以上の建設は金の無駄ではないのか、という気になります。しかし、この意見が絶対に正しいとは限りません。そして前述したダムの役割にも反対意見があるかもしれません。ダムは必要か、不必要かという問題は、とても難しい問題だと僕は思います。必要という意見も不必要という意見も、十分に納得できるものでした。

 そんな、難しい問題の中、一つだけはっきりと分かることがあります。それは、僕たちが住む日本はとても恵まれているということです。水需要が多いのに十分な水がないアフリカ等の発展途上国と比べると、需要減少という問題はずいぶん贅沢なものに思えます。アフリカなどの貧困というイメージが強い国だけではなく、今、経済発展しつつあるタイなどの東南アジアの国でも、水道水は汚染され、飲めたものではないと聞きます。十分すぎるほど水が使え、天候にも恵まれている国に住んでいるからこそ、一人一人がダム問題などについて今一度考える必要があるのではないでしょうか。それは、豊かな先進国で暮らしている僕たちだからこそできる、最低限のことだと思います。






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