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平成24年6月県議会定例会知事議案説明

ページ番号:0012092 更新日:2012年6月20日更新

 本日は、平成24年度一般会計補正予算その他の諸案件につきまして、御審議をお願いするため、お集まりをいただき、厚くお礼を申し上げます。

 議案の説明に先立ち、御報告を申し上げます。

 まず、全国植樹祭についてであります。

 去る5月27日、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、山口市阿知須きらら浜で開催いたしました「第63回全国植樹祭」は、県内外から2万人以上の皆様に御参加をいただき、本県の森林づくりや緑化活動の取組みを全国に向けて力強く発信するとともに、東日本大震災被災地の早期復興を祈念した取組みも行い、盛会のうちに無事終了いたしました。

 ここに改めて、県議会をはじめ、格別の御支援、御協力をいただきました多くの皆様方に対し、厚くお礼を申し上げます。

 私は、この大会を契機として、県民参加によるみどり豊かな県づくりが一層推進されるとともに、今回の大会でも遺憾なく発揮された県民力、地域力が、さらに平成25年の日本ジャンボリー、平成27年の世界スカウトジャンボリーや全国健康福祉祭を必ずや成功に導くものと期待しているところであります。

 次に、岩国錦帯橋空港の開港についてであります。

 地元の長年の悲願である岩国錦帯橋空港につきましては、去る6月8日、羽田国土交通大臣から、年内開港という県の要望に沿って、12月13日を開港の目標日とすることが正式に示されたところであります。

 このことは、平成12年に国への要望を開始して以来、長きにわたり積み重ねてきた取組みの大きな成果であり、関係各位のこれまでの御支援、御協力に対し、深く感謝を申し上げます。

 県といたしましては、この目標日を確実に開港日とするため、引き続き、国に工事の着実な実施等を求めながら、地元市町や関係団体との連携を一層密にし、開港に向けた諸準備を鋭意進めるとともに、本空港が県東部地域の交流拠点として、当初から多くの皆様に利用されるよう、開港のPRや空港を活用した観光施策の展開など、利用促進の取組みを加速化していく考えであります。

 次に、愛宕山開発用地についてであります。

 愛宕山開発用地の4分の3区域については、在沖縄海兵隊の一部が岩国基地に移転する旨の報道がなされたことから、国への売却を留保しておりましたが、「岩国に移転させる考えはない」ことが日米間で明確になったことから、3月末、岩国基地に係る米軍再編に対する県・市の基本スタンスを尊重していただくことを前提に国へ売却したところであります。また、残る4分の1区域の用地についても、岩国市のまちづくり計画に沿って、市土地開発公社等に売却されたことから、山口県住宅供給公社における愛宕山開発用地に係る金融機関への債務は、これまでに完済されたところであります。

 次に、岩国基地問題についてであります。

 去る6月11日、神風防衛大臣政務官が来県され、政府としては、今年後半に予定されているMV―22オスプレイの沖縄普天間飛行場への配備に関し、岩国飛行場に船舶で輸送・陸揚げし、機体整備及び準備飛行を行いたい旨の説明がありました。

 県としては、4月のモロッコの事故に続き、米国フロリダでも事故があったことから、先週14日、森本防衛大臣に対し、今回の申し入れについては反対と言わざるを得ず、棚上げしていただきたいと申し伝えたところであり、今後、今回のフロリダでの事故原因の究明など、国の対応状況等を注視しながら、地元岩国市とも協議をした上で、適切に対処したいと考えております。

 次に、最近の経済情勢についてであります。

 まず、我が国経済の動向につきましては、生産は緩やかに持ち直しており、企業収益は下げ止まりの兆しがみられ、輸出や設備投資も持ち直しの動きがみられます。また、雇用情勢は、東日本大震災の影響もあり、依然として厳しい状況にありますが、個人消費は緩やかに増加しております。

 このように、景気は、依然として厳しい状況にあるものの、復興需要等を背景として、緩やかに回復しつつあるとされておりますが、今後については、ヨーロッパにおける政府債務危機をめぐり、再び高まっている金融不安が我が国に及ぼす影響や、電力供給の制約、さらには原油価格の高騰等により、景気の先行きが懸念されるところであります。

 一方、県内経済につきましては、生産は全体として弱めの動きが続いているものの、輸出は震災後初めて前年を上回り、設備投資も持ち直しの動きが続いており、県内景気は、個人消費を中心に持ち直しに向けた動きが広がっております。

 しかしながら、雇用面では、有効求人倍率は上昇傾向にありますが、大規模な工場閉鎖や事業撤退により、離職を余儀なくされた従業員の方の多くが、未だ再就職に至っていないなど、雇用情勢は総じて厳しく、中小企業の景況にも引き続き厳しいものがあります。

 このため、県といたしましては、現在、市町や国の関係機関と緊密な連携を図りながら、離職者の早期再就職支援等に全力で取り組んでいるところであり、今後も、当初予算で措置している各種景気・雇用対策の迅速な執行に努めるとともに、引き続き、県内景気の動向等を十分に注視しながら、適切に対処していかなければならないと考えております。

 それでは、提出議案の概要につきまして、御説明を申し上げます。

 議案第1号は、平成24年度一般会計補正予算であります。

 今回の補正予算は、当面緊急を要する経費につきまして、所要の補正を行うものであり、その補正総額は25億150万円、補正後の予算規模は、6,977億2,200万円となっております。

 その内容といたしましては、国の対応に準拠した法人関係税の減額更正等に伴い、県税還付金について25億円を追加計上するとともに、障害者自立支援法に基づく助成制度の対象とならない軽度・中等度の難聴児に対し、その補完的措置として、県独自で補聴器購入費等の助成制度を創設することとし、所要の経費を計上しております。

 このほか、債務負担行為といたしまして、年度を越える業務の一括契約を行うこととしております。

 一方、歳入予算につきましては、歳出との関連において、県税の還付に係る国の財源措置を活用し、減収補てん債25億円を計上するとともに、残余の所要一般財源につきましては、繰越金をもって措置しております。

 議案第2号は、平成23年度一般会計予算に係る県債につきまして、起債額に対する国の同意等の最終決定に伴い、専決処分により変更をいたしたものでありまして、県議会の承認をお願いするものであります。

 議案第3号から議案第33号までは、条例の制定及び改正に関するものであります。

 議案第3号から議案第26号までは、地域の自主性及び自立性を高めるための改革に係る関係法律の施行に伴い、これまで国が規定していた各種施設の設備管理基準等について、これらを県で定めるため、それぞれ条例を制定するほか、改正又は廃止を要する関係条例を一括して整理しようとするものであります。

 議案第27号から議案第33号までは、条例の一部を改正するものでありまして、

 議案第27号は、地方税法の一部改正に伴い、関係条項を整理するため、

 議案第28号は、中心市街地活性化法に基づく不動産取得税の特例措置を廃止するため、

 議案第29号は、食品、添加物等の規格基準の一部改正に伴い、生食用食肉の加工等を行う施設の基準を追加するため、

 議案第30号は、自然公園法の一部改正を踏まえ、県立自然公園において、市町が公園事業の一部を執行する場合における県の関与を縮小するため、

 議案第31号は、へき地手当等の支給対象校を追加するため、

 議案第32号は、高等学校の統合再編に伴い、美祢青嶺高等学校を新設するため、

 議案第33号は、山口市における住居表示の実施に伴い、警察署の管轄区域の整備を行うため、

それぞれ関係条例の一部を改正するものであります。

 議案第34号から議案第38号までは、事件議決に関するものであります。

 議案第34号は、損害賠償の額を定めることについて、

 議案第35号は、維新百年記念公園の多目的広場に係る指定管理者の指定について、

それぞれ県議会の議決をお願いするものであります。

 議案第36号は、条例の改正に関する専決処分について、県議会の承認をお願いするものであります。

 議案第37号及び議案第38号は、人事案件に関するものでありまして、

 議案第37号は、公安委員会の委員の任命について、

 議案第38号は、収用委員会の委員及び予備委員の任命について、

それぞれ県議会の同意をお願いするものであります。

 まず、公安委員会委員 清水孝子氏は、来る7月18日をもちまして、その任期が満了いたします。

 また、収用委員会委員 村越千幸子氏、有吉宏樹氏、高崎幸恵氏及び同予備委員 池永勲氏は、いずれも来る7月12日をもちまして、その任期が満了いたします。

 ここに、各氏の御在任中の御労苦に感謝をいたしますとともに、その御功績に対し、深く敬意を表するものであります。

 つきましては、後任の委員の任命を要するのでありますが、私といたしましては、それぞれの職責に要求される高潔な人格、豊富な知識、経験等を考慮いたしまして、まず、公安委員会委員には倉田惠子氏を最適任と考え、ここにお諮りする次第であります。

 また、収用委員会委員には村越千幸子氏、高崎幸恵氏の再任をお願いするとともに、新たに収用委員会委員には髙松惠子氏及び同予備委員には田中悟氏を、それぞれ最適任と考え、ここにお諮りをいたします。

 なお、各氏の御経歴は、お手元に配布をいたしました履歴書のとおりであります。

 この際、御報告を申し上げます。

 平成23年度の一般会計ほか5会計につきまして、繰越計算書を調製いたしましたので、御報告をいたします。

 また、訴えの提起をすること、訴訟上の和解をすること及び交通事故等による損害賠償の額を定めることにつきましては、専決処分により、処理をいたしました。

 また、県が出資等を行っている法人の経営状況を説明する書類につきましては、別添のとおり作成をいたしましたので、提出をいたします。

 以上、提出議案等につきまして、その概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど、お願いを申し上げます。

 さて、この機会をお借りいたしまして、8月21日に私の知事としての任期満了を迎えるに当たり、一言申し述べさせていただきます。

 先の2月定例会におきまして、私は、今期をもって知事の職を辞する旨を表明いたしたところであります。

 平成8年の知事就任以来、まさに激動と試練の時代にあって、私は、本県の活力を最大限に高め、「21世紀に自活できるたくましい山口県の創造」を成し遂げるため、今日まで県政運営に全力投球をしてまいりました。

 そして今、未来へつなぐ山口県の発展基盤がしっかりと築かれつつあることにより、私に課せられた使命と次代への責任を果たすことができたものと考えております。

 これもひとえに、県議会議員各位の格別の御指導と御鞭撻、県民の皆様の御理解と御協力によるものであり、ここに改めて、心より感謝を申し上げる次第であります。

 現在、我が国では、東日本大震災からの本格的な復興や社会保障改革等の重要課題が山積し、そうした中で、本県におきましても、くらしの安心・安全や少子・高齢化への対応など、将来に向けて引き続き取り組まなければならない様々な課題がございます。

 県づくりの取組みはこれからも連綿と続いていくものであり、県政に一日たりとも停滞は許されないところであります。

 私といたしましては、県づくりのバトンを、さらにより良いかたちで次代へ引き継ぐことができるよう、残る任期の最後まで、当面する諸課題に全力を挙げて取り組んでまいる所存でありますので、皆様方のなお一層の御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。