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平成21年 (2009年) 2月 24日

財政課

平成21年2月県議会定例会 知事議案説明



はじめに

本日は、平成21年度当初予算その他の諸案件につきまして、御審議をお願いするため、お集まりをいただき、厚くお礼を申し上げます。


議案の説明に先立ち、今後の県政運営に関する私の所信の一端を申し述べ、県議会並びに県民の皆様の、より一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。



県政運営の基本方針

時代は今、大きな試練の時を迎えております。世界の金融資本市場は、現在、百年に一度と言われる危機にあり、金融の激変が世界経済を急速に弱体化させております。世界が同時不況の様相を呈する中、我が国経済における影響も深刻化しており、今や、社会制度全体が大きく揺らぎかねない情勢にあります。

またそれは、地方においても同様であり、地域経済の急激な悪化と景気後退は、各地方団体に大幅な税収不足をもたらし、これまで積み重ねてきた財政健全化の努力と成果を一瞬にして消し去ってしまう、それ程の打撃を地方財政に与えようとしております。人口減少や少子・高齢化、くらしの安心・安全、環境問題等の山積する重要課題を前に、地方は、これらへの対応でさえ、財政上制約を受けざるを得ない、まさに未曾有の危機的な状況に陥りつつあります。

こうした中にあって、今、本県に必要なことは、この現実を真摯に受け止めながら、自らを今一度しっかりと見つめ、この難局を乗り越えるために何が出来るかを問い直し、それを実行へ移していく決断であります。

私は、この考え方の下、まずは県政のあらゆる分野において、県が果たすべき役割と責任を検証し、見直すべきものは見直し、これを踏まえつつ、内部経費の徹底した削減など、当面する所要財源の確保に最大限の努力をもって取り組んだところであります。

その上に立って、私は、将来にわたって地域としての存在感を発揮し、県民誰もが住み良さを実感できる山口県で在るために、様々な困難はありましても、「住み良さ日本一の元気県づくり」の加速化と持続可能な行財政基盤の構築を、ともに着実に進めていかなければならないと考えております。そしてこのことが、今後4年間における私の責務であると、改めて決意をしたところであります。

その具体化に向け、今般、「住み良さ日本一元気県づくり加速化プラン」と「新・県政集中改革プラン」の2つを、今後の県政運営の指針として策定いたしました。時代の激流の中で、先を見通すことは困難な状況でありますが、私は、この2つのプランに基づく県づくりを着実に推進し、その成果を次代へと継承することに全力を尽くしてまいる考えであります。

ここに改めて、県議会をはじめ、県民の皆様の、より一層の御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。



平成21年度当初予算

さて、平成21年度の予算編成につきまして、御説明を申し上げます。

まず、我が国経済の動向につきましては、輸出、生産は極めて大幅に減少し、企業収益は大幅な減少、設備投資も減少となっており、また、雇用情勢が急速に悪化しつつある中で、個人消費も緩やかに減少しているなど、景気は、急速な悪化が続いており、厳しい状況にあるとされております。

こうした中、政府は、国民生活と日本経済を守る観点から、当面は「景気対策」、中期的には「財政再建」、中長期的には「改革による経済成長」という3段階で、経済財政政策を進めることとしております。

このため、平成21年度の国の予算案は、財政健全化に向けた基本的方向性を維持しつつ、「生活者の暮らしの安心」、「金融・経済の安定強化」等へ予算配分を重点化するとともに、世界の経済金融情勢の変化に応じて、機動的かつ弾力的な対応を行うことを基本に編成され、その総額は、前年度に比べ、6.6パーセント増の88兆5,480億円となったところであります。


次に、平成21年度の地方財政につきましては、定員の純減・給与構造改革等による給与関係経費の抑制や、地方単独事業費の更なる削減を図る一方、国の「生活防衛のための緊急対策」を踏まえ、雇用創出等のために地方交付税を増額することとされ、その結果、地方財政計画の規模は、82兆5,557億円となり、地方交付税の不交付団体に係る水準超経費を除けば、前年度に比べ、0.4パーセントの増となっております。

しかしながら、一般財源総額の確保に当たっては、地方交付税の振替措置である臨時財政対策債の発行額が、前年度に比べ、81.7パーセント増と大幅に増額されており、地方としては、社会保障関係経費の自然増や、公債費が依然高水準で推移すると見込まれる中で、借入金に依存した財政運営を余儀なくされる、厳しい措置と言わざるを得ないものであります。


次に、最近の県内経済の動向につきましては、輸出が主力のアジア向けを中心に減少幅を大きく拡大する中、生産は素材、加工とも減産を強化する動きがみられ、設備投資についても、計画を下方修正する動きがみられ、また、雇用情勢は急速に厳しさを増しており、個人消費も落ち込んでいるなど、県内景気は、大幅に悪化しております。こうした中、中小企業の景況も、一段と厳しさを増しております。


このような諸情勢を背景に、私は、明年度予算の編成に当たったのでありますが、県財政にとりまして、景気後退に伴う財政環境の急激な悪化、とりわけ、県税収入の大幅な落込みは、予想を遙かに上回るものであり、明年度の財源不足は、一時、過去最大であった平成18年度の307億円の倍となる、610億円にまで達することが見込まれました。

このため、予算編成に当たりましては、何よりもまず、所要財源の確保を最優先課題とし、昨年10月に設置した「財源確保緊急対策本部」を中心として、歳入・歳出全般にわたる緊急的な財源確保対策に、全庁を挙げて取り組んでまいりました。

一方、こうした中にありましても、県内の厳しい景気・雇用情勢に対しては、緊急的な予算措置を講じ、また、「住み良さ日本一元気県づくり加速化プラン」についても、その推進のために、可能な限りの財源配分を行ったところであります。

このように、明年度予算につきましては、かつて経験したことのない厳しい編成作業となりましたが、私は、この予算を、県政が直面している難局を乗り越え、県民生活の安定的な継続と県づくりの歩みを止めないための「緊急事態対応予算」として、そして同時に、「住み良さ日本一元気県づくり加速化プラン」を本格的にスタートさせる、「加速化プラン元年予算」と位置付け、全力を上げて編成に当たったところであります。


まず、現下の緊急課題である、景気・雇用対策の取組みについて、御説明申し上げます。

急激な景気後退に伴い、全国的に広がる雇用調整の動きは、本県においても例外ではなく、非正規雇用等の削減が拡大の傾向を見せるなど、県民生活に大きな不安を与える状況となっております。

こうした中、県といたしましては、昨年12月に臨時県議会も開催をいただき、国に先駆けて、本県独自の景気・雇用対策を緊急的に実施したところでありますが、明年度におきましては、国の平成20年度第2次補正予算で措置された各種対策も積極的に活用しながら、離職者等の就業機会の創出や早期再就職支援、必要な生活資金の確保、さらには、中小企業対策等を一層推進することとしております。

具体的には、まず、就業機会の創出として、国の補正予算に伴って設置する「緊急雇用創出事業臨時特例基金」を活用し、離職を余儀なくされた非正規労働者や中高年労働者等に対して、緊急的・一時的な就業の機会を提供するとともに、同じく国の補正予算に伴う「ふるさと雇用再生特別基金」により、地域内でニーズがあり、かつ、今後の地域の発展に資すると見込まれる各種事業を実施し、地域における求職者等の安定的な雇用を創出することとしております。

また、早期再就職支援として、若者就職支援センターを中心に、離職者等に対するキャリアカウンセリング等のきめ細かな支援や、企業との出会いの場の提供を行うとともに、臨時の職業訓練を大幅に拡充し、民間教育訓練機関への委託を通じて、県内各地域で実施するほか、人材が不足している福祉・介護分野や、新たな担い手を求めている農林水産分野への就業促進を図ってまいります。

また、生活安定対策といたしましては、県の制度融資である離職者緊急対策資金において、離職者の生活安定に必要な低利資金として3億円の融資枠を確保するとともに、保護者の失業等により、年度途中で修学が困難となった学生・生徒に対応できるよう、奨学金に緊急採用枠を設けることとしております。

さらに、中小企業対策といたしましては、中小企業制度融資において、経営安定資金の融資枠を前年度の80億円から300億円に拡大するとともに、昨年12月に創設した離職者緊急雇用対策資金についても、引き続き、非常に低利な資金として20億円の融資枠を確保し、厳しい経営環境にある中小企業の金融の円滑化を支援してまいります。

私としては、今後も、景気・雇用情勢等を十分注視しながら、県内景気の回復と雇用の安定に努めてまいる考えであります。


それでは、明年度予算の主な内容を御説明申し上げます。

明年度予算につきましては、厳しい財政状況にありましても、「住み良さ日本一元気県づくり加速化プラン」の着実な実現を図るため、加速化プランに掲げる6つの加速化戦略と21の戦略プロジェクト、96の重点事業に基づく諸施策に対しては、限られた財源の中、より選択と集中の視点を重視しながら、予算を重点配分したところであります。


最初に、「くらしの安心・安全基盤の強化」についてであります。

まず、安心できる医療体制の充実として、住み慣れた地域で、生涯を通じ、健康に暮らせる生活環境を創るため、医師及び看護職員の確保対策、救急医療体制の整備、さらには、三大生活習慣病対策等を一層推進いたします。

特に、全国3位となる21の有人離島や中山間地域を多く抱える本県におきまして、県民の皆様が迅速で適切な医療を受けることができるよう、平成22年度からドクターヘリを導入し、山口大学医学部附属病院をはじめとする4つの救命救急センターの連携により、救急医療体制の充実を図ります。

このため、明年度におきましては、ヘリの運航要領の策定や、中山間地域を中心とする臨時離着陸場の確保を図るほか、救命救急センターの機能を十分に活用するため、専用ヘリポートの整備を支援することとしております。

また、地域や食の安全対策の強化として、警察力を充実強化し、県民生活の基盤をなす良好な治安を維持するため、警察官を9名増員するとともに、柳井警察署につきまして、大島及び平生警察署と統合し、県東南部地域における治安の拠点とするため、平成23年度の完成を目途に建替整備を進めることとし、明年度は、実施設計等を行います。

また、本年4月から施行する「食の安心・安全推進条例」に基づき、事業者等がその責務を果たすための取組みを充実するため、「食品表示責任者」制度、「表示適正事業所」認定制度等を創設するとともに、県内3箇所の健康福祉センターに「食の安心相談員」を配置し、県民からの相談への対応や事業者への指導を行うなど、消費者の視点に立った食の安心・安全対策を強力に推進してまいります。

このほか、国の補正予算に伴い設置する「消費者行政活性化基金」を活用し、市町における消費生活センターの設置や窓口の拡充を支援するとともに、県の消費生活センターを中心に、警察とも連携したきめ細かな振り込め詐欺防止対策など、悪質商法の被害防止対策を充実強化いたします。

さらに、災害に強い基盤づくりとして、取組みが遅れている私立学校の耐震化を加速化するため、県単独の措置として、私立学校が実施する耐震改築への補助率を現行の6分の1から3分の1へ引き上げるとともに、耐震診断、耐震補強に対しても、引き続き助成を行ってまいります。

なお、洪水や高潮による災害時に迅速に避難ができるよう、平成17年度から、市町が行うハザードマップの作成を支援してまいりましたが、これにより、河川につきましては、明年度中に全箇所での作成が完了し、海岸についても、平成23年度までに完了の見込みとなっております。


次に、「次代を担う子どもたちの育成」についてであります。

まず、子育て支援の充実強化として、国の補正予算に伴い設置する「安心こども基金」を活用し、保育所等の整備や保育の質を高める研修等を実施するとともに、子育て支援センター等の設置を一層促進し、地域全体で子育てを支援する基盤づくりを強化いたします。さらに、厳しい就業環境にある母子家庭等に対し、母子家庭等就業・自立支援センターを中心に、個々のニーズに対応した就業支援を行ってまいります。

また、学校教育の強化として、児童生徒一人ひとりに応じたきめ細かな指導体制を充実し、学力の向上と生徒指導上の課題への対応を図るため、全ての小学校での35人学級化を推進することとし、明年度におきましては、小学校1・2年の全学級で実施をいたします。さらに、全国学力・学習状況調査の結果で見られた諸課題に対応するため、本県が独自に取り組む「やまぐち学習支援プログラム」の強化・拡充を図るとともに、学力向上等支援員80名を新たに配置いたします。

また、私立学校に対する運営費補助につきましても、厳しい財政状況にはありますが、生徒1人当たりの補助単価について、引き続き中国地方でのトップ水準を維持する措置を講じております。


なお、子育て家庭の経済的負担を軽減するとともに、低所得の母子家庭や重度心身障害者の方々が、安心して必要な医療を受けることができるよう実施しております、乳幼児医療費助成、母子家庭医療費助成及び重度心身障害者医療費助成の福祉医療制度につきましては、既に過半の都道府県で、また、中国地方では本県を除く4県で、一部負担金の導入がなされておりますが、本県におきましては、今日まで、公費負担による無料化を維持してまいりました。

しかしながら、今後も厳しい財政状況が予想される中、高齢化の進行や母子家庭の増に伴う対象者の増加により、財政負担の増大が見込まれ、他の施策への影響も懸念されますことから、この福祉医療制度を持続可能な制度として次代へ継承していくために、給付と負担のバランスの考慮や、新たに父子家庭福祉対策の充実の視点で見直しを行い、今般、各制度において、一部負担金を導入することといたしました。

負担金額につきましては、給付と負担のバランスを考慮し、既に導入している中国各県の状況も参考にした上で、1レセプト当たり、通院が1か月1,000円、入院が1か月2,000円を上限といたしました。ただし、3歳未満児につきましては、感染症にかかりやすく、受診回数も多いことから、安心して子育てができるよう、各制度とも無料を継続することとしたところであります。

また、重度心身障害者医療費助成のうち、通院につきましては、重度の障害があることにより、複数の疾病に罹患するリスクが高く、複数診療科の受診や長期の継続治療を要することが多いことを考慮して、1か月500円を上限といたしました。

さらに、母子家庭医療費助成につきましては、新たに父子家庭も対象に加え、「ひとり親医療費助成」とする制度の拡充を図ったところであります。

なお、県の基準は、福祉医療制度の一定の水準を定めているものであり、市町が独自に実施する制度の拡充措置等を妨げるものではありません。また、給付方式につきましては、現物給付方式を採用している市町に対し、国は、この方式では医療費の増嵩を招くとして、国民健康保険国庫負担金の減額措置というペナルティーを課しております。本県におきましては、これにより約6億円の減額となっておりますが、当面は、この制度改善を国に強く求めることとし、厳しい経済状況が続く中、受給者の医療機関での窓口負担を軽減する観点から、現行の現物給付方式を継続することといたしました。

福祉医療制度を将来にわたり、安定的かつ持続可能な制度としていくための見直しであり、何卒御理解をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。


次に、「多様なひとが活躍できる基盤づくり」についてであります。

まず、若者が活躍できる環境づくりとして、これからの山口県を支える若者の県内就職等を一層促進するため、「県内就職緊急支援員」の配置等により、高校生の県内就職を総合的に支援するとともに、若者就職支援センターにおける支援対象年齢を引き上げ、フリーターの高齢化等への対応を図ります。

また、高齢者の方が、住み慣れた地域で安心して生活できる環境の実現を図るため、全国に先駆けて取り組んできた「生涯現役社会づくり」の一層の推進を図るほか、障害者の方の自立に向けた就労や地域生活への移行を支援するため、各種施策をさらに充実いたします。

また、平成23年に開催いたします第66回国民体育大会「おいでませ!山口国体」及び第11回全国障害者スポーツ大会「おいでませ!山口大会」につきましては、時代に適応した大会運営とするよう、更なる簡素・効率化を進め、大会運営費の抑制等を図ります。こうした中、明年度におきましては、花いっぱい運動の実践や大会運営ボランティアの募集など、県民総参加による国体県民運動を一層強化し、大会の成功に向けた取組みを着実に推進してまいります。

次に、「多様な交流と新たな活力の創造」についてであります。

まず、中山間地域振興対策の強化として、小規模・高齢化集落等の元気を創出する取組みを、地域、市町と一体となって進め、地域が自主的に取り組む将来計画の策定や実践を支援するほか、「やまぐちスローツーリズム」等による都市との交流の促進、やまぐち森林づくり県民税を活用した豊かな森林づくりの推進など、総合的な対策を引き続き実施してまいります。

また、やまぐち元気企業の育成として、企業誘致件数倍増に向けた取組みの推進や中小企業の新規創業、新事業展開等への支援を行うとともに、知的クラスター創成推進事業及びデジタル素材産業集積推進事業によって県内企業に移転された先進技術を活用し、その事業化を進め、省エネルギー・省資源に資する次世代産業の集積を促進いたします。

さらに、県内中小企業のための中核的技術支援拠点である、山口県産業技術センターの機能強化を図るため、同センターを企業ニーズに即応したサービスの提供や、資金、人材の柔軟な確保・投入が可能となる地方独立行政法人へ移行させることとし、その自主的・自律的な業務運営に必要な財源として、運営費交付金を交付いたします。

また、ふるさと農林水産業の育成として、県内食料自給率70%以上の達成を目指し、農林水産業者、消費者、異業種関係者等による県民協働活動を展開するとともに、学校給食における県産主穀、野菜等の利用拡大を図るため、新たに生産者団体、学校栄養士会等と協働した取組みを進めます。

また、多彩な観光・交流の推進として、昨年夏のデスティネーションキャンペーンの成果や、山口県観光戦略会議の提言を踏まえ、地旅やスローツーリズムを連携させた滞在型観光素材の商品化、市町を中心とした広域的な「滞在型観光エリア」の形成等により、滞在型旅行の拡大を促進してまいります。

さらに、交流ネットワークの整備として、山陰地域における重要な幹線道路であり、住民生活の向上や観光振興、地域経済の活性化など、高い公益性を有する萩有料道路につきまして、これを管理する山口県道路公社において、未償還額を処理し、平成22年春からの早期無料化を実施することとしております。


次に、「循環型社会づくりの推進」についてであります。

まず、平成16年度の導入から5年を経過した産業廃棄物税につきましては、今年度、環境審議会等の意見も踏まえて見直しを行い、廃棄物をめぐる新たな課題に対応するため、地球温暖化対策や一般廃棄物施策との一体的取組みへも使途を拡大することといたしました。

これに基づき、地球温暖化対策の推進として、住宅用太陽光発電システムの設置に対する国の補助金創設に併せ、地球にやさしい環境づくり融資制度において、産業廃棄物税を活用した県単独での利子補給を行うこととし、低利な金融支援の実施により、民生家庭部門のCO2削減対策を促進してまいります。

また、地産・地消の推進として、昨年12月に制定されました「山口県ふるさと産業振興条例」の趣旨を踏まえ、地産・地消を通じたふるさと産業の振興を図るため、庁内に「ふるさと産業推進協議会」を設置し、県産品等の消費・利用拡大に向けて、総合的な取組みを進めます。

さらに、県産農水産物のブランド強化による高付加価値化や用途拡大に取り組むとともに、引き続き、地産・地消に対する県民理解の促進を図り、県産農水産物の需要拡大及び県内食料自給率の向上へ繋げてまいります。


最後に、「県政集中改革等のさらなる推進」につきましては、山口発の地方分権改革の推進として、住民に身近な行政はできる限り住民に身近な市町で処理することができるよう、県から市町への権限移譲を一層促進することとし、市町での事務に必要な財源として、交付金を交付いたします。

以上、主な歳出について御説明申し上げました。


次に、緊急的な財源確保対策の実施についてであります。

予算編成の過程で明らかとなった過去最大の財源不足に対し、期待しておりました地方財政対策の内容は、地方交付税の一定の増額は見込まれたものの、臨時財政対策債の大幅な増発を必要とし、県債残高について、現状の1兆1千億円台を超えないよう抑制するという、これまでの財政運営の目標を危うくするものでありました。

私といたしましては、そうした中にありましても、県債発行については、将来世代に過大な負担を先送りしないため、可能な限り抑制的に臨むべきであると考え、歳入・歳出両面のあらゆる角度から、財源確保の徹底した取組みを行ったところであります。

具体的には、まず、歳出面におきましては、これまで以上の厳しい歳出削減を進めていく上で、県職員自らも相応の負担を負うべきとの考え方に立って、本年4月から、職員の給料の減額措置を実施するとともに、知事等の給料の減額割合を拡大することといたしました。

さらに、本年度実施した「事務事業の総点検」や政策評価の結果に基づき、内部経費の削減はもとより、国、市町、民間等との適切な役割分担の下、市町への奨励的補助金や団体運営費補助金の見直しを行うなど、歳出内容の徹底した精査にも取り組んだところであります。

一方、歳入面におきましては、未利用財産の売却促進や特定目的基金の取崩しによる廃止、受益者負担の見直し等を進めるとともに、企業広告の積極的な導入を図るなど、新たな収入の確保にも最大限努めてまいりました。

こうした取組みに加え、山口県振興財団寄付金の活用を図り、また、今後の財政運営における年度間調整を考慮しつつ、減債基金の取崩しを行った結果、臨時財政対策債の追加発行額は、260億円にまで抑制することができました。これにより、平成21年度末の県債残高は、1兆1,974億円となり、1兆1千億円台に踏み止まったところであります。


このようにして、明年度予算の編成に取り組んだところでありますが、今後の経済情勢や景気の動向は極めて不透明であり、国、地方を通ずる税収不足の中で、引き続き、厳しく、そして不安定な財政運営を余儀なくされることが懸念されます。

このため、私は、これからも改革の手を緩めることなく、この度策定した「新・県政集中改革プラン」に基づいて、更なる行財政改革を強力に推進し、将来にわたって持続可能な行財政基盤の構築に全力で取り組んでいかなければならないと考えております。


これらの結果、議案第1号に係る一般会計予算の総額は、前年度当初予算に比べ、0.6パーセント増の7,141億1,300万円となり、9年振りに前年度の予算規模を上回ったところであります。


一方、歳入予算についてでありますが、まず、県税収入につきましては、急激な景気の悪化に伴う企業収益の減少や、消費の低迷等により、法人関係税、自動車取得税等の大幅な減収が見込まれるとともに、法人事業税の一部国税化の実施に伴い、前年度当初予算に比べ、18.2パーセント減の1,613億6,500万円を計上しております。

また、地方交付税につきましては、税収の落込みや地方財政対策に伴い、前年度当初予算に比べ、4.0パーセント増の1,650億円を見込んでおります。

次に、国庫支出金につきましては、国の歳出抑制の影響等から、前年度当初予算に比べ、2.6パーセント減の875億8,000万円となっております。

また、県債につきましては、臨時財政対策債の大幅な増加等により、前年度当初予算に比べ、24.3パーセント増の1,115億4,700万円を計上しております。


以上が、議案第1号に係る平成21年度一般会計予算の概要であります。


次に、議案第2号から議案第17号までは、特別会計及び企業会計に関するものでありまして、その予算額は、母子寡婦福祉資金特別会計ほか15会計を合わせ、総額2,026億9,500万円となっております。



条例、事件議決

議案第18号から議案第48号までは、条例の制定、改正及び廃止に関するものであります。

議案第18号は、山口県華南園及び山口県たちばな園を障害者自立支援法に基づく障害者支援施設として運営することとし、その設置及び管理の内容について定めるため、条例を制定するものであります。

議案第19号は、統計法の全部改正に伴い、山口県統計調査条例の全部を改正するものであります。

議案第20号から議案第47号までは、条例の一部を改正するものでありまして、

議案第20号は、統計法の改正等に伴い、関係条項を整備するため、

議案第21号は、住民基本台帳ネットワークシステムの活用により本人確認情報を利用することができる事務を追加するため、

議案第22号は、県から市町への権限移譲について、新たな事務の追加等を行うため、

議案第23号は、山口県大島防災センターに災害時に対応するための公園が整備されることに伴い、同センターの施設の使用等に係る規定の整備を行うため、

議案第24号は、職員の給料等について、減額措置を行うとともに、知事等の給料の減額措置について、減額割合を拡大するため、

議案第25号から議案第27号までは、人事委員会の勧告に基づき、給料表の給料月額及び諸手当の改定等を行うため、

議案第28号は、職員の特殊勤務手当の改定等を行うため、

議案第29号は、人事委員会報告を踏まえ、職員の勤務時間を短縮するため、

議案第30号は、身体障害者等に対する自動車税等の減免制度を拡充するとともに、免税軽油使用者証の交付等について、新たに手数料を徴収するため、

議案第31号は、山口県産業廃棄物税条例について、さらに5年後にも規定の検討を行うため、

議案第32号は、使用料・手数料の一斉見直し等に伴い、所要の改定を行うため、

議案第33号は、山口県職業能力開発校の普通課程について、新たに授業料等を徴収するため、

議案第34号は、山口県地域活性化・生活対策基金等の設置及び山口県地域福祉基金等の廃止等を行うため、

議案第35号は、山口県介護保険財政安定化基金への拠出に係る拠出率を変更するため、

議案第36号は、児童福祉法の一部改正に伴い、児童相談所の業務等に関する規定を追加するため、

議案第37号は、山口県このみ園の入所定員を変更するため、

議案第38号は、下関漁港地方卸売市場における卸売業者の委託手数料の自由化に伴い、関係条項を整備するため、

議案第39号は、県営住宅等の管理に係る指定管理者の指定等について、規定の明確化を図るため、

議案第40号は、柳井川工業用水道を廃止するため、

議案第41号は、厚東川工業用水道及び厚狭川工業用水道の料金改定等を行うため、

議案第42号は、学校職員の定数を変更するため、

議案第43号は、安下庄高等学校等を廃止するため、

議案第44号は、警察法施行令の一部改正に伴い、警察本部の内部組織に係る所掌事務の追加等を行うため、

議案第45号は、警察署の再編整備に伴い、岩国西警察署の廃止等を行うため、

議案第46号は、警察職員の定数を変更するため、

議案第47号は、拡声器による暴騒音の規制について、新たな測定方式を導入するとともに、使用禁止命令等に関する規定を設けるため、
それぞれ関係条例の一部を改正するものであります。

議案第48号は、山口県産業技術センターの地方独立行政法人への移行に伴い、山口県産業技術センター条例の廃止等を行うものであります。


議案第49号から議案第53号までは、事件議決に関するものであります。

議案第49号は、全国自治宝くじ事務協議会規約及び西日本宝くじ事務協議会規約の変更について、

議案第50号は、外部監査制度に係る包括外部監査人との契約の締結について、

議案第51号は、公立大学法人山口県立大学が徴収する料金の上限の変更の認可について、

議案第52号は、県道路線の廃止について、
それぞれ県議会の議決をお願いするものであります。


議案第53号は、人事案件に関するものでありまして、監査委員の選任について、県議会の同意をお願いするものであります。

監査委員 村田博氏は、来る3月31日をもちまして、その任期が満了いたします。

ここに、同氏の御在任中の御労苦に感謝をいたしますとともに、その御功績に対し、深く敬意を表するものであります。

つきましては、後任の委員の選任を要するのでありますが、私といたしましては、高潔な人格、豊富な知識、経験等を考慮いたしまして、石津敏樹氏を最適任と考え、ここにお諮りする次第であります。

なお、同氏の御経歴は、お手元に配付をいたしました履歴書のとおりであります。



平成20年度補正予算等

議案第54号から議案第70号までは、平成20年度の各会計に係る補正予算に関するものであります。


議案第54号は、一般会計補正予算であります。

今回の補正予算は、県税収入等の歳入財源の確定見込み及び各事業の最終見込みにより、所要の補正を行うものであります。

まず、歳入予算でありますが、県税収入につきまして、既に御報告を申し上げているとおり、景気後退等に伴い、法人関係税を中心に大幅な減収が見込まれることから、81億5,100万円の減額補正を行っております。

なお、このような税収の落込みに対しては、国の財源補てん措置が講じられる予定であり、基準財政収入額における減収分については、減収補てん債120億円を計上しているところであります。

また、国庫支出金等につきましては、歳出予算との関連など、確定見込みにより、それぞれ所要の補正を行っております。

次に、歳出予算につきましては、国の平成20年度第2次補正予算で措置された各種交付金を活用し、地域活性化等に資する事業の実施や、雇用関係、福祉分野等における基金の積立てを行うほか、災害復旧費その他事業の最終見込みにより、所要の補正を行うこととしております。

また、年度間の財源調整を図るため、地方財政法の規定に基づき、財政調整基金に平成19年度決算剰余金の一部、12億4,000万円を積み立てることとしております。

また、愛宕山地域開発事業に関連し、山口県住宅供給公社が資金の借換を行う際に、県が金融機関に対して行うこととなる損失補償について、債務負担行為を設定することとしております。


愛宕山地域開発事業につきましては、先般、愛宕山開発用地について、国へ約4分の3に相当する部分の買取を県と岩国市が共同で再度要望したところ、防衛大臣から用地買取の意向が初めて明確に示されたところですが、買取の条件等については、今後の協議に委ねられたことから、山口県住宅供給公社が事業資金として調達し、本年度末から償還期限が到来する借入金の返済は当面困難であると判断し、金融機関と借換の方向で協議を重ねてまいりました。

その結果、現下の金融情勢等を勘案して、今年度末が償還期限である約80億円に、平成21年度末と平成22年度末に償還期限を迎えるものを加えた借入金約206億円について、県と岩国市が損失補償を行った上で、公社が借換を行うこととなりました。

これは、以前固定金利で借り入れた3年分を、一括5年償還で借換を行おうとするものであり、これにより、金利引下げに伴う金利負担の軽減が可能となり、また、この間、国との協議が整い、買取が行われた場合には、繰上償還を行うこととしております。

県といたしましては、引き続き、事業の赤字解消を図ることを最優先の課題として、従来のスタンスを堅持しながら、岩国市とともに早期買取に向けて国と粘り強く協議していくことにより、この問題の解決に向け、最大限努力していく考えであります。


以上の結果、議案第54号に係る一般会計補正予算の総額は、93億7,400万円の減額となり、補正後の予算規模は、7,050億1,600万円となっております。

なお、建設事業等に係る繰越明許費につきましては、用地補償交渉の遅延等により、315億2,500万円を予定しております。


議案第55号から議案第70号までは、特別会計及び企業会計に関するものでありまして、母子寡婦福祉資金特別会計ほか15会計について、いずれも最終整理による所要の補正を行うものであります。


議案第71号は、平成20年度の県が行う建設事業に要する経費の最終確定に伴い、市町が負担すべき金額を変更することについて、県議会の議決をお願いするものであります。



その他

この際、御報告を申し上げます。

工事請負契約の一部を変更すること、訴訟上の和解をすること及び交通事故等による損害賠償の額を定めることにつきましては、専決処分により、処理をいたしました。


なお、ここで、岩国基地民間空港再開問題について、御報告をいたします。

岩国基地民間空港の再開は、地元の長年の悲願であるとともに、空港空白地域の解消を図り、本県東部地域の活性化に大きく寄与するものであることから、県、地元関係市町、経済界を挙げて、その実現に向けた取組みを進めてまいりました。

こうした中、去る2月16日、念願であった「政府としての方針」について、河村内閣官房長官から、平成24年度の再開に向け、国が主体として実施することが正式に示されたところであります。

私といたしましては、これを大きな前進と受け止めており、ここに改めて、関係各位のこれまでの御支援、御協力に対し、敬意を表する次第であります。

しかしながら、現時点では、具体的な整備手法や管理体制等が明らかにされていないことから、県といたしましては、平成24年度の再開を確実なものとするため、地元岩国市並びに関係省とこれまで以上に連携を密にし、残されている諸課題へ対応する一方で、民間空港再開に向けて地元で対応すべきことは対応するなど、引き続き全力で取り組んでまいります。


以上、提出議案等につきまして、その概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど、お願いを申し上げます。



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