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基地関係・F-35Bの岩国基地への配備(機種更新)の概要

ページ番号:0012745 更新日:2021年11月1日更新

1 配備の経緯

年月日

内容

平成25年10月3日

  • 「日米安全保障協議委員会」(2プラス2)において、米国外では初の前方配備として、米海兵隊F-35Bを2017年に日本に配備することを確認

平成28年8月22日

  • 外務大臣政務官及び防衛大臣政務官が来県し、F-35Bの岩国基地への配備について説明
  • F-35Bの配備に係る騒音予測コンターを提示依頼

8月25日

9月23日

9月29日

10月23日

~10月26日

  • 岩国市によるF-35Bが配備されている米国ユマ基地の視察

11月7日

11月8日

  • 県及び地元市町(岩国市・周防大島町・和木町)が協議し、「F-35Bの岩国配備に係る検討結果」を整理の上、配備計画の受け入れを了承 検討結果 [PDFファイル/191KB]
  • 協議後、国から、10月27日に米国でF-35BのクラスAの事故が発生していたとの情報提供

11月9日

  • 県及び地元市町(岩国市・周防大島町・和木町)は、機体の安全性について、改めて精査するため、配備計画の受け入れ了承の判断を一旦留保

11月10日

  • 県の政府要望の際、県は国に対し、事故原因と対策を米側に求めるとともに、その内容の地元への説明を要請

11月29日

  • 外務副大臣及び防衛大臣政務官が来県し、事故原因や再発防止策等の説明

12月13日

12月16日

12月19日

  • 周防大島町及び和木町が議会と協議し、F-35Bの配備計画について意見集約

12月20日

  • 岩国市が議会と協議し、F-35Bの配備計画について意見集約

12月21日

  • 県及び地元市町(岩国市・周防大島町・和木町)が、要請や要望に対する国の回答を踏まえ、F-35Bの配備計画の受け入れを了承 特別要望書[PDFファイル/225KB]

平成29年1月26日

  • F-35B第一陣10機の移駐が完了

8月30日

  • 国からF-35B第二陣6機の移駐が、本年9月以降になる旨の情報提供

11月15日

  • F-35B第二陣6機の移駐が完了

2 配備計画の概要(国からの説明(平成28年8月22日))

  • 2017年1月、現在岩国飛行場に配備されているFA-18ホーネット3部隊のうち、1部隊12機を10機のF-35Bに機種更新し、その後同年8月、AV-8Bハリアー部隊8機を6機のF-35Bに機種更新する。
  • 機種更新の対象となる各現行機種は、F-35Bの到着時期及び米軍の部隊交代計画を踏まえ、日本国外に移駐する予定。
  • F-35Bの配備に伴い、約460名の軍人及び家族が岩国飛行場へ移動する予定。一方で、現行機の日本国外への移駐に伴い、約330名が減少する予定。
  • F-35BとFA-18ホーネットの騒音を比較すると、離陸時は、約2デシベルF-35Bの方が大きくなるが、着陸時は、約11デシベルF-35Bの方が小さくなる。
  • 岩国飛行場に配備されている航空機の機数は、現在より4機減少することになり、飛行回数も減少するものと考えている。
  • 岩国飛行場における航空機の標準的な飛行経路では、航空機は離陸後、市街地上空を避けて海側へ旋回することから、海側への影響はあるものの、市街地側への影響は大きくないと考えている。

3 国から配備計画の説明を受けての対応

県は、基地問題に対して、県民の安全で平穏な生活を確保する観点から、「岩国基地の今以上の基地機能強化は容認できない」、「地元の意向を尊重する」などの基本姿勢により対処してきた。
このうち「基地機能の強化」については、「基地機能の変更により航空機騒音や安全性等の面で、基地周辺住民の生活環境が現状より悪化する状態が生じるかどうか」を判断の基準にしている。
今般のF-35Bの配備計画についても、この基本姿勢や判断基準に照らして、適切に対処した。

(1)国の説明に関する疑問点等についての文書照会(平成28年8月25日)

今般のF-35Bの配備計画は、新たな部隊配備ではなく、機種更新ですが、国内初の配備であり、基本姿勢に照らし、地元市町と連携して、国に対し、17項目の疑問点を照会した。

(2)配備計画に関する疑問点等の取りまとめ

  • 中間取りまとめ公表(平成28年9月29日)
  • 最終取りまとめ公表(平成28年11月7日)

国からの回答や騒音予測コンターを航空機騒音や安全性などの観点から、「中間取りまとめ」として整理した。
その後、岩国市による米国ユマ基地の視察が行われ、そこで得られた情報を追加し、「最終取りまとめ」として整理した。

(3)配備計画についての検討結果(平成28年11月8日)

「最終取りまとめ」を踏まえ、航空機騒音、安全性、大気・水質、運用の4つの観点から、基地周辺住民の生活環境が現状より悪化する状態が生じるかどうかについて検証を行った。
その結果、航空機騒音については、陸上部分において、配備前後の騒音状況にほとんど変化はなく、安全性については、機体そのものに問題は生じておらず、最先端のソフトウエアの装備により大きく向上していること、また、現行機とほぼ同様の運用が見込まれることなどから、運用面からも安全性に対する懸念は少なく、さらに、大気・水質に特段の影響は生じないことが確認できた。
したがって、今般のF-35Bへの機種更新に係る配備計画について、「基地周辺住民の生活環境が現状より悪化する状態は生じない」と判断し、「基地機能強化」には当たらないと整理した。

4 配備計画の受け入れの協議(平成28年11月8日)

地元市町(岩国市・周防大島町・和木町)との協議において、「基地機能強化」に当たらないことについて、地元市町と共通理解に立つことができたこと、また、地元市町からそれぞれ議会と協議の上、受け入れの意向が示されたことから、県として、今般の計画を受け入れることとした。
また、県及び地元市町は、国に対し、受け入れを了承する考えを伝える際に、騒音対策や安全性の確保など、4点の項目について要望することを確認した。

5 F-35BのクラスAの事故の発生を受けての判断留保(平成28年11月9日)

平成28年11月8日の地元市町(岩国市・周防大島町・和木町)との協議後、国から、米国で、F-35Bについて、重大事故に分類されるクラスAの事故が発生したとの新たな情報提供があった。
安全性については、重大事故のクラスAの事故が起きていないということが前提となっていたため、直ちに地元市町と協議し、平成28年11月9日、受け入れの判断を一旦留保することとした。
その翌日(10日)、県の政府要望の際、県は、今般の配備計画について適切な判断ができるよう、国において住民の安全確保を最優先する立場に立って、事故原因や対策について米側に情報提供を求めるとともに、その内容の地元への説明を要請した。

6 事故原因・再発防止等の概要(国からの説明(平成28年11月29日))

(1)事案の状況・原因等

  • 10月27日(現地時間)、サウスカロライナ州米海兵隊ビューフォート航空基地、第501海兵戦闘攻撃訓練飛行隊所属のF-35B1機が、訓練任務中に兵器倉(ウェポンベイ)内で出火したが、機体は同基地に無事着陸し、負傷者もいない。
  • 初期段階の調査結果によると、F-35B兵器倉内のワイヤーを束ねるブラケット(支持具)に不具合が生じ、電気系統及び油圧系統に障害を与えたことが局所出火の原因とされている。
  • 具体的には、ワイヤーを束ねるブラケットが破損したため、一部のワイヤーの固定が不十分な状態となり、機体の振動や兵器倉を開放したときの風等によって、ワイヤーが擦れることとなり、その結果、ワイヤーの保護膜が剥がれ、電気系統及び油圧系統に障害を与え出火した。
  • 出火した際、F-35Bの高性能コンピュータによるエラー探知システムや警報システム等、航空機の安全を維持するための機能は正常に作動したことで、パイロットは機体を無事に問題なく着陸させることができた。
  • これらのことから、米側は、F-35Bの機体の構造上の問題があると疑う理由はないと判断しており、当該機は修理の後、通常飛行を再開させる予定である。
  • また、米海兵隊及び統合打撃戦闘機計画室は、F-35B及びそのシステムには自信を持っており、通常任務及び試験を継続している。

(2)再発防止策

  • 岩国飛行場に展開される予定の機体を含めた全てのF-35Bに対する点検を行い、異常がないことを確認した。
  • さらに、全てのF-35Bのパイロット及び整備スタッフに対し、本調査結果を伝えるとともに、各飛行前後にブラケット部分の点検を行うなど、再発防止策を実施している。

(3)政府の見解

  • 米側は今回の事案に関し、事案の調査及び再発防止策の実施など、現時点で取り得る最大限の措置を施していると考えており、また、岩国飛行場に配備予定のF-35Bは既に米軍による点検が終了し、異常がないことが確認されていることからも、F-35Bの岩国配備に関し、安全性について問題はないと考えている。

7 国から事故原因・再発防止等の説明を受けての対応

(1)配備機の安心・安全対策の取組についての文書照会

  • 照会(平成28年12月13日)
  • 回答(平成28年12月16日)

F-35Bの配備にかかる一連の経緯や平成28年9月以降の岩国基地配備機の相次ぐ墜落事故を踏まえ、航空機の安全性の確保や事故に関する情報収集・提供のあり方については、配備されている全ての航空機の問題として、基地周辺住民の安心・安全の確保に向け、国の見解を確認する必要があり、外務・防衛両大臣に対して文書照会し、回答を得た。

照会項目

回答概要

1岩国基地に配備されている航空機事故に

対する不安が解消されるよう、今後、安全

性の確保にどのように取り組まれるのか。

  • これまでも安全性を最大限確保し、地元住民に与える影響を最小限にするよう、米側に申し入れを行ったおり、今般発生した事故に対する対応を含め、引き続き、申し入れていく必要があると考えている。

2国内外を問わず、基地周辺住民に影響の

ある事故が発生した場合には、地元に対し、

迅速かつ確実に情報提供ができるよう、今

後、どのように取り組まれるのか。

  • 米側に対して、迅速な情報提供を求めるとともに、関係自治体等への迅速な情報提供に努めてまいる。
  • 国外における米軍機の事故についても、地元の皆様の関心の高い事案については、引き続き、米側に対し、迅速な情報提供を申し入れる。

(2) 国からの事故原因や文書照会の回答等を踏まえた配備計画についての再検討結果

(平成28年12月20日)

受け入れ判断を留保する要因となった事故について、国からは、米側による事故原因等の説明に加え、政府としての見解が示され、県としては、これらの説明内容については、一定の理解をし得るものであると整理した。
これに対し、県議会からは、様々な意見がありましたが、国の説明に対する県の受け止めや今後の進め方については、概ね理解をいただいた。
また、地元市町(岩国市・周防大島町・和木町)においても、それぞれの議会と協議し、国の説明内容等について理解された。
一方、本年9月以降、岩国基地に関係する航空機の事故が相次ぎ、基地周辺住民に大きな不安を与えていた。
このため、県は、岩国市長とともに、外務副大臣、防衛大臣と面会し、協議した上で、F-35Bの岩国配備計画について、判断することとした。

(3) 外務副大臣、防衛大臣との協議(平成28年12月21日)

航空機の安全性の確保や事故に関する情報提供のあり方について、国から文書により見解をいただいており、これを踏まえ、今後、日米間で十分協議していただき、実効性ある取組がなされるよう、強く要請した。
また、安全性の確保など、4点の要望について、特段の措置が講じられるよう、強く要望した。

8 F-35B配備計画の受け入れの了承(平成28年12月21日)

外務副大臣、防衛大臣から、「地元の要請や要望の実現に向けて、最大限努力してまいりたい」と、しっかりと対応していただける旨の回答を得たので、県と地元市町(岩国市・周防大島町・和木町)は、今般の配備計画について受け入れを了承することとした。

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