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知事記者会見録・平成26年10月17日実施分

ページ番号:0013002 更新日:2014年10月21日更新

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日時 平成26年(2014年)10月17日(金曜日)
15時30分~16時05分
場所 県庁2階 記者会見室

会見する村岡知事

発表項目

  • 平成27年度当初予算編成について

知事

 皆さん、こんにちは。
 今日は、明年度の当初予算編成について、ご説明をさせていただきます。
 先ほど、今回の予算編成に対する私の考え方を職員に訓示をしました。お聞きになった方もいらっしゃると思いますので、要点のみ、お話をさせていただきたいというふうに思います。
 現在、新たな県政運営の指針となります「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」の策定を進めているところでありますけれども、本日からは、これと並行して、明年度の当初予算の編成の作業に取り組むということになります。
 私は、今回の予算編成の基本方針として、「活力みなぎる県づくりへの挑戦」を掲げまして、本県が直面するさまざまな困難の克服を目指し、プランの具現化に向けた効果的な事業を構築して、プランに沿った県づくりの取り組みをスタートさせていきたいというふうに考えています。
 予算編成に当たりまして、具体的に2点について話しました。
 1つ目は、事業の「選択」と「集中」の徹底ということであります。
 限られた財源、これを最大限に有効活用していくと、そのために事業の優先順位付けと大胆な刷新に取り組んでいきたいと思います。
 その上で、プランの具現化に向けて、明年度において、特に優先的・重点的に実施すべき新たな取り組みを「チャレンジプラン特別推進施策」として、積極的な事業化に努め、これらの事業への「集中」を徹底したいと考えているところでありまして、今後、具体的な検討を進めていくことにしています。
 2点目は、県づくりの推進と財政健全化の両立についてであります。
 極めて厳しい財政状況にあって、プランを着実に推進するためには、将来にわたって持続可能な揺るぎない財政基盤づくりが不可欠でありますため、財政健全化に向けて、歳入確保と歳出削減の両面から、一層の財源確保対策に取り組んでいきたいと考えています。
 私としては、消費税率の引き上げですとか、国の「地方創生」の動きなど、今後の状況変化にも迅速、そして的確に対応しながら、「活力みなぎる山口県」の実現に向けまして、新たな県づくりをスタートさせ、しっかりと軌道に乗せる予算の編成に、積極果敢に取り組んでいきたいというふうに考えています。
 私からは以上です。

NHK

 NHKです。先ほど知事、選択と集中とおっしゃいましたけれども、プランの中でいろんな重点、突破プロジェクトがあって、特に来年度は知事としてはどの辺り重点的に支援・配分したいと考えているのかというのが一つ。もう一つ、財政の健全化とおっしゃいましたけれども、このように新規の施策を盛り込むのと財政の健全化の両立はなかなか難しいと思うんですが、特にどの辺りを削ることによって、実現していくお考えなんでしょうか。

知事

 まず、前段の方について言いますと、チャレンジプランということで、5つの重点施策なり、15の突破プロジェクトを掲げております。それぞれ、これを力強く進めていかなければいけないというふうに思います。
冒頭から申しておりますけれども、国の方でも地方創生とかですね、動きもありますが、山口県、人口減少そして少子高齢化、厳しい中でその困難をいかに克服するかというために今プランを作っているわけでありますので、プランの推進、これをしっかりと進めていくということが重要であろうと思います。
 ですから、それぞれ、産業なり、地域、人材、あります。産業で言っても、農林水産業もあれば観光もあるわけであります。それぞれの、例えば観光であれば、来年は大河ドラマもありますけれども、世界遺産の登録とか多くのことが今動いているわけでありますから、そういった状況に対してきちんと対応するように、どういった取り組みをやっていくことによって山口県の観光力をアップするかということを、これはプランそれぞれに目指すべき、それぞれの分野ごとの方向性を書いてますから、それに沿ってどのような取り組みが実際に効果を上げるということになるのかということを考えながら、予算をつくっていくということであります
 特に、財政が厳しいということでありまして、これは当然、高齢化が進んでいって社会保障費の増もあります。そして、来年度は、義務的経費の中で特に借金の返済の公債費が30億円増えるということで大きく増えるわけですね。基金も108億円ということでありますので、特に来年度は厳しい予算編成であろうと思いますから、新しいことをやるためには、既存の事業を見直さなきゃいけないということになるわけでございます。
 そういう中で、今回のシーリングも20%削るのを基本に、さらに深掘りした部分について、新しい施策へ振り向ける部分を増やしていくという形でのシーリングを設定しております。要はメリハリをしっかりと付けるということを予算編成の中で、シーリングの基準の中で組み込んでいるということでありますから、既存の事業を、これは各部局それぞれ事業をこれまでやってきているものを、あらためて、その効果とか必要性をしっかりと検証して、見直すことができるものはしっかりと見直しをして、新しいプランに応じた効果の高いものに集中していくということをより促していくという意味で、特に厳しい中でメリハリを付けるような、促すような今回のシーリングの設定にしているということでございます。

テレビ山口(TYS)

 テレビ山口です。今財源確保の話がありましたが、ここ数年、財源確保対策として、未利用品の売却だとか、内部経費の削減などに取り組んできたと思うんですけども、そんな中でどのように新たに財源を確保していくんですか。

知事

 やはり、かなり予算全体の規模を削減してきている中で、相当財政的にはいろんな見直しをこれまでもしてきたということだと思います。
 歳入確保ももちろん、どのような確保ができるかということもしっかりと考えていかなければいけませんけれども、既存事業の見直しを、さらにあらためて事業の効果、必要性に立ち返って一つ一つ考えていくということが重要であろうと思います。
 何か抜本的に一つやれば大きな財源が出るとか、そういうことはないわけでありますから、これは、一つ一つの事業をしっかりと見直すということを徹底するということに尽きると思います。各部の方は、これまでもいろんな削減努力をしてきて、なかなかさらなる見直しというのは厳しいということは、そうであろうと思いますけれども、ただ、新しいチャレンジをしていく上では、どうしても財源の確保ということが必要なわけでありますから、そこは今日の訓示の中でも特に私は力を入れて申し上げたつもりであります。個別の事業について、あらためて見直しをしっかりとしていくと、それによって新しい取り組みの財源、これを確保していくということを、それぞれの事業をあらためて見直しをして、取り組んでほしいと思っています。

読売新聞

 読売新聞ですが、今回の予算編成について2つ聞きたいんですけど、チャレンジプラン特別推進施策の予算については、知事としてはどれくらいのボリューム、規模を想定されているんでしょうか。それとあと一点なんですけど、チャレンジプラン特別推進事業というのが、村岡県政のカラーを打ち出すところだと思うんですが、関連で、先般の議会の中で、議員の方々から、チャレンジプランについてはより踏み込んだ施策をという形での意見があったかと思うんですけど、この予算編成とプランの策定に当たって、その意見をどういうふうに受け止め、どういうふうに進めていくかということを教えてください。

知事

 まず、推進施策については、これからどういった形でやるか、財政当局の方とも話をしながら詰めていきたいというふうに思いますけれども、規模ありきということで考えているわけではありません。それぞれの取り組みの効果ですね、費用対効果が最大となるように、個別の事業について考えていくということでありますので、その結果どの程度の規模になるかというのは、予算編成の中で決まってくるということであろうと思います。
 それから、もう一つ、今回、素案につきまして議会で出させてもらいまして、いろんなご意見をいただいたところでございます。人口減少とか、高齢化、少子化の問題の中で、何とか山口県の活力を高めるためには、いろんなことを思い切ってやっていかなきゃいけないというご指摘は共通することだと思いますし、それ自体がプランのもともとの考え方であるわけであります。
 山口県の今非常に厳しい状況を何とか克服すると、そのためにいろんな施策を打っていかなきゃいけないということだと思いますので、それはまさにわれわれが目指していることで、やらなければいけないと思っていることであります。
 個別の事業についてどうしていくかということは、これから、プランの具体化、それから予算の編成の中で考えていきたいと思います。この踏み込みをしっかりしなきゃいけないというお話もありました。それも当然のことだと思っております。
 今の素案の中では、突破プロジェクトとか、方向性について書いておりますけれども、それについて具体的にどういうことをするのかということは、どちらかというと素案の段階では方向性でありますので、方向性そのものについて何かおかしいとか、そういうことではなかったと思うんですけども、その方向性の中でどういった効果のあることをやっていくのかということであろうと思いますから、それはこれからプランをさらに仕上げていく中で、あるいは予算編成で具体的に事業を考えていく中で、ご指摘を踏まえて、しっかりと効果のあるものを作っていきたいというふうに思っています。

中国新聞

 中国新聞です。先ほど、新しいことをやるためには既存の事業を見直さないといけないという、ここはまさにおっしゃるとおりだと思うんですけど、ボリューム感として、既存事業の数が確か当初とかでいただいていた気がするんですけど、全体の事業の中で何割ぐらいにメスを入れていくというような目標というか目安というか、そういったものはありますか。

知事

 シーリング自体は、20%の削減ということをして、それからさらに深掘りをするということを促しているわけであります。ですので、そういったことを予算編成の資料の中ではやっているわけであります。
 もちろん、事業それぞれ、効果もそれぞれ違うし、これまでやってきた成果とかそれぞれ違うわけでありますから、最終的に規模をどれだけ見直したということを目指してやるのは難しいと思います。それは予算編成の中で、まずはこのシーリングを設定して、各部局の中で、事業を実施しているところで、あらためてその効果とかを見直しをして、新しいものをできるだけの財源を出していくという努力を、まず各部局がやってもらうと。その中で財政当局の方とも調整しながら、私の方でしっかりと見ていきたいというふうに思います。
 そういう中で、個別の事業の見直しなり、新しい施策への重点化ということも議論していきたいと思っておりますので、このシーリングの段階では、まず見直しのところについて、新しい事業をやるための財源の捻出ということにつきまして、厳しい中でしっかりとした見直しをしてほしいと、そのメッセージを出して、これからその部分を議論していくということでございます。

中国新聞

 今お話しがあったように、各部局で一義的には進めることになると思うんですけど、それぞれ施策をやってきた側からすれば、必要があって効果が見込めるからこそやってきているわけで、自分たちが組み上げてきた政策を見直していくというのは、国にしてもそうだと思うんですけど、見直しをやっていくのは難しい面もあると思うんですけど、知事が今、私の方でしっかりと見ていきたいというお話がありましたが、既存の事業にメスを入れる段階でのメスの入れ方についてどれくらいの意気込みというか、で臨まれるのかと、もう一点、知事ご本人が切り込んでいく中で何か自分の中の基準として持って、こういうことを基準にやっていきたいということが現時点あれば教えてください。

知事

 私も予算編成を今までも何度か、自治体にいるときもやったことがありますけれども、見直しというのがなかなか難しいということはそのとおりだと思います。
 その際に重要なのは、事業の効果なりをあらためてしっかりと見直すということだと思います。
 継続的な事業が多くて、かなり定着しているものもあると思います。見直しについても、単に削るだけではなくて、方法を変えるとかいろんなやり方で、引き続き効果を残しながら、状況の変化に応じてやり方を変えていくということはあると思います。ですから、そういったところでも知恵を出していくということが必要だと思います。単に事業をやめるとかということではいかない面はあると思いますから、実際事業を継続している中で、状況の変化なり国の施策に対応して見直しができる部分について、それは細かくしっかりとチェックをしてほしいと思っております。
 予算の編成作業の中で、私も当然、議論に加わっていって、最終的に見直しをどうして、それから新しい施策をどうして、ということを考えていきますので、各部局の中で、まずは知恵を出して捻出をしてもらいますけれども、私なりにチェックをしていきたいというふうに思っております。そういった際にぜひ私の観点からの意見も言っていきたいというふうに思いますので、それは、個別の事業なり、それを使っている新しい事業なりを見ながら、個々具体に判断していきたいというふうに思います。

中国新聞

 あと、市町とかですね、いろんな団体向けの補助金とか、財政支援とかですね、っていうものも県の予算の中では数多くあると思うんですけど、そういう、その予算、あらゆる項目について聖域なしって言っていると思うんですけども、それもゼロベースで見直していくものなのか、それとも、いろんな市町のこれまでの積み重ねの中でできてきた制度については、極力残していくというふうにお考えなのか、その辺について伺えますか。

知事

 それも、個別個別のケース・バイ・ケースだと思います。ある程度役割が終えてるものは、それはより効果の高い方向にですね、振り向けていくということで、これまでの到達点も踏まえた上で、そこから先にどういうふうに、さらに飛躍させるかということをですね考えていかなきゃいけないわけですが、その際にその見直し方というのは、いろんな意見があると思います。で、見直すのであれば、きちっとした関係する先ともですね、よくよく相談をしながら同じ方向に向かって取り組んでいかなければいけませんので、いろいろと、なんというか一律に、なにかこうスパッとできるというものではないと思いますけれども、そういう手間のかかる作業もですね、しっかりとやりながら、この限られた財源をどうやって効果の高いものに振り向けていくかということをですね、それぞれの事業を所管するところでしっかりと考えてほしいということであります。

中国新聞

 では、特別、これだけは、これは今の段階で、これは手を付けないとかいうものはあるわけではないという考え。

知事

 手を付けない。

中国新聞

 要するに見直しをしない事業としてこういうものがあるとかっていう。

知事

 それはないですね。それはあくまでも全ての事業についてゼロベースで見直しをするというふうに思っています。

中国新聞

 ありがとうございます。

朝日新聞

 すみません。このプランなんですけども、非常に幅広い分野を62の重点施策、カバーしているわけですけども、もちろんその予算編成をする中で、この62の重点施策を選択と集中をするわけですよね。なんていうか、この62の施策を同時並行的に進めるんじゃなくて、選択と集中をさせるわけですよね。強弱をつけるんですよね

知事

 62の施策は重点なので、62は62として

朝日新聞

 これは同時並行的に進めるんですか。

知事

 全て、それは、重点施策なので、それは重点として取り組んでいくというのが基本的な話です。

朝日新聞

 じゃあ、満遍なく予算付けるっていうことですか

知事

 満遍なくという意味ですけれども、それはそれぞれに、同じ額を付けるわけでも、もちろんないですよね。

朝日新聞

 まあそうですね。

知事

 それは当然、事業、何が必要かっていうことは、それぞれ違うわけでありますから、そういった額ありきで同じ額を付けるとかいうことじゃなくてですね、それぞれの事業、目指すべき姿の上で、今、どういう現状があって、それに対して今求められているのは何かということを考えた上で、必要な予算というのを考えていくということだと思います。

朝日新聞

 それじゃあ、この62を同時並行的に、どれが速く進むとか、どれが遅いとか、じゃなくて、同じレベルで進んでいくっていうことなんですか。

知事

 なかなか同じという、物差しを共通にするというのは難しいと思いますね。産業力の強化と子育てとは、またちょっと違うわけでありますから、それは何か、全て共通の物差しで同時にするとか、差を付けるということ自体がなかなか難しいんだというふうに思います。ただ62の施策自体はですね、これは中でもしっかりと議論をして、今後、重点化をするということで位置付けているわけでありますから、それについての現在の施策とはどうなっているかということをきちんと踏まえて、それを新しい課題に対して対応するために、今のままの事業で良いのか、あるいはここは見直して、こういった方向に振り向けるべきじゃないのかということを、これは個別に議論していかなければいけないというふうに思います。

朝日新聞

 それじゃあ、議会でも議論になったんで、その知事のカラーを出すために、この62の中で、どれか、なん点かをですね特に力を入れるっていうものはないんですか。

知事

 それは、予算の編成の中でですね、いろんな個別の事業を考えていかなければいけないと思います。で、来年は来年で、いろいろやることもあるというか、全部やることはあるんですけれども、例えば観光で言えばですね、さっきも言ったように大河があったりとかですね、世界遺産の登録とかですね、そういったことを目指した動きもあるわけでございます。そういう中で、まさに来年度、しっかりと重点的に取り組まなければいけないことがあるわけでありますね。こういったチャンスをしっかりと生かして、どうやって山口の観光力を強化するのかと、その方向はしっかりと事業としても出していかなければいけないというふうに思いますから。

朝日新聞

 今のお話を聞くと、やはり他の分野と観光っていうのは、やっぱり観光の方を重視するのかなっていうような感じを受けるんですが。

知事

 分かりやすいものとしては、そういった事業はあると思うんですね。

朝日新聞

 その具体的な内容。

知事

 来年特にということであれば。

朝日新聞

 ほかのものと観光では、やっぱり観光が優先して知事が力を入れたいのかなっていう印象を受けるわけですけども、そういうわけではないんですか。

知事

 だから、着実に進めなければいけない、例えば、子育てとか教育とかですね、何か特別、例えば教育なんかでも、今、日本一の地域力、地域教育力日本一というふうにやっていますけれども、これはコミュニティ・スクールを山口が、特に全国でこれはトップクラスなわけですね。これを私は非常に重要だと思っているのです。都会じゃなくて、やっぱり地方であるからこそできる、その地域の中で教育をしっかりやっていくということでありますから、それを地域と学校とが連携して、しっかりと子どもの学力なり、健全な子どもを育てるとか、いろんなことをですね、地域全体でしっかり支えていくということは非常に重要なことであり、それがまた、この山口県で特に進んでいくということは、これは素晴らしいベースだと思っています。
 これをさらに、今100パーセントにするとかですね、さらに一層強化していくということをしっかりやっていかなければいけません。それにどのくらい予算がかかるかいうと、これはよく分からないわけですね。で、それはしかも、かつこれは継続的にやっていくことでありますから、それが何か大きな新規事業として、ドンとこう大きなものが出るかというと、やはりそれは継続的に積み上げていかなければいけない世界であるわけであります。
 他方で観光ということは、来年特に、さっきも言いました「花燃ゆ」とかですね、あるいは世界遺産とかですね、いろんなチャンスがある中で、まさにその機を捉えてやっていくことというのがあるわけでありまして、いずれも必要なわけでありますね。そういうふうに聞いたときに、やはり今、私が観光と言ったのは、観光に特に力を入れているということではなくて、トピックとしてはですね、そういった来年特に、今までとは違ったものがあるから、そういうところに対応するということでは、分かりやすい例かなと思って挙げているわけでありまして、何かそれを重点化して、ほかのものは全部止めるとか、そういったことではありません。
 それぞれの、やっぱりその事業、これまで進めてきたもの、それを踏まえて次にどういうステップにいくべきかということをですね、それぞれの事業でしっかりと考えていって、重点施策を進めていくということであります。

朝日新聞

 あと、このプランを読みますと、人口減少、少子高齢化問題を最も大きな課題として取り上げているわけですけども、そして読むと、人口減少、歯止めをかけるとも出てくるわけですけども、それじゃあいつまでにどの程度の歯止めをかけるか、その目標がないんですよね。その目標って掲げる予定はあるんですか。

知事

 人口とかですね、そういったことについて、目標を掲げるかどうかというのは、これは一つ大きなことであると思うのです。自然体でいくと、自然減とかですね、あるいは人口の流出ということで、非常に厳しいわけでありますけれども、これをどの程度戻すかということ、これが立てられれば一番良いと思います。
 ただ、今までの人口の推移とか見てもですね、これは国の経済動向によって全然違うわけですね。非常に厳しい、地方にとって厳しい時であれば、どんどん都会に流出していきますし、そうでもなければ、あまり流出しないということもあります。
 これが山口県の努力で、どこまでそれがコントロールできるかというのは、なかなか難しいところがありますので、その目標ということで、それがやったことが全てですね、県の施策が全て目標に影響するのであればですね、まさにそれは立てるべきだと思いますけれども、それを立てるということが、適当かどうかということも含めてですね、考えなければいけないと思います。ただ、その方向とすればですね、今、国の方でもしっかりと人口を確保していくと、減らないようにしていくということと、それから都会から地方へ人口を移るようにしていくという大きな方向を出しているわけであります。
 山口県の方でも同じようにですね、できるだけ子どもも、今、少子化が進んでいる中でそれを食い止めなければいけないし、都会に人が出て行くのをできるだけ食い止めて、若者が山口で学び、働くことができるような環境づくりをしていかなければいけないと思います。
 それについては、特に重点施策ということで当然、今回のプランの一番の大きな目標として掲げているわけでありますから、全てそれに向かって取り組んでいくわけでありますけれども、それを数値目標ということについて言うとですね、なかなかそれに対応した目標というのはですね、それ以外の要素もいろいろある中でですね、難しい面もあると思います。

朝日新聞

 そしたら、このプランには特に盛り込む予定は今のところない。

知事

 そうですね。現時点でそこをやるということではない、もう少しプランについてもですね、これから議論も、どういった形で、成果指標といいますか、活力指標をですね、考えていく中で議論もしてますけれども、そういう個別の取り組みについての活力指標は、具体化をこれからしていきたいと思います。

朝日新聞

 あと、すみません、最後に、15日ですかね、東京の方に行かれて、まち・ひと・しごと創生本部に行かれて、大臣と面会されたと思うんですけども。

知事

 15日。15日は面会はしてないですね

朝日新聞

 してないですか。あら、今週しなかったですか。

知事

 15日っていつでしたっけ。すみません。

広報広聴課長

 下関の道路の要望に行かれ、その時に、総務省とか行かれたと思うんですけど。

知事

 総務省行きましたよ。

朝日新聞

 で、その目的と内容を。

知事

 総務省に行った時の話ですかね。それは要するに、今、この地方創生の取り組みを進めているので、ちょっとその取り組み、国の方のですね、状況も把握をしたかったっていうのもあって行きました。
 県としてはですね、ぜひ、この地方創生の取り組みの中ですね、重点的にやってほしいのは、今、各県一生懸命、人が流出しないようにとかですね、少子化とか頑張っています。もちろんどんどん山口県に人を呼び込んでくるという取り組みは重要なんですけれども、他方で東京から人を押し出してもらうということはですね、これはしっかりと国の方でやってもらう。
 われわれでは、なかなかどうしようもないところであります。われわれは一生懸命、山口に人が来てもらうように、産業にしても観光にしても、これは全力で頑張っていきますけれども、東京の方から人を押し出してもらうということをですね、ぜひ、国の方の施策として取り組んでほしいという思いもありましてですね。
 例えば、企業の東京から地方への移転ですとか、あるいは、国の機関ですね、研究機関も含めて地方に分散するとか、地方の大学を活性化するとかですね、そういう取り組みをぜひ、国の方でもしてほしいという話をですね、その場で、総務省の、これは政務に会ったわけじゃなくて、私も勤めておりました、総務省の次官とか局長とか、そういうところに話をさせてもらいました。

共同通信

 すみません、共同通信ですけども、地方創生の関連で、全国知事会が国に対して提言を行ったと思うんですけども、それに関して、山口県として、要望として入ったところとですね、山口県が要望したのだけでは、なかなか全国知事会では取り上げられなかったという部分があれば教えていただきたいんですが。

知事

 基本的にですね、われわれが言っていることというのは入っています。今言ったような3点は特に、私としても必要と思っておりましたので、そういう観点での国の対応を求めるということは入っているわけでございます。それから少子化対策につきましてもですね、多子世帯への経済的負担の軽減とかいったこと、それから地方の自由度の高い交付金なりですね、交付税とかいったようなこと、そういったところに重要であろうと思っておりますので、知事会とも協議を重ねてきておりますけれども、基本的にはわれわれが特に必要だと思っているところは、反映されていると思います。

テレビ山口(TYS)

 すみません、ちょっと予算編成に話が戻るんですけれども、知事は長年、地方財政に携わられておられたと思うんですけれども、今回の当初予算編成スケジュールを見ると、例年どおりの流れなのかなというふうに感じます。そんな中でですね、今回の予算編成作業の中で、知事ならではの取り組み、新たな取り組みですね、そういうのは何かお考えになることとかありますか。

知事

 作業の中でということですか。

テレビ山口(TYS)

 作業の中で。例えば、事業仕分けとかいろいろあると思うんですけれども。

知事

 事業仕分けという手法は、今、特段そういったことでは、基本的な考え方はですね、事業仕分けと基本的には同じだと思うんですね。事業の効果とかを検証してですね、それが引き続き必要なのかどうなのか、今の時代に対応するように見直すべきところがないのかどうかという、そういった観点からの見直しだと思いますので、それは基本的に全ての事業についてですね、あらためてやっていく必要があるというふうに思います。
 そういった作業もいるんですけれども、今回、特にチャレンジプランということで新しい施策を打っていきますので、それについては各部局の考え方をですね、ある程度整理できた段階で、早めに聞きたいというふうに思っております。
 これからまた、特別推進施策の方のですね、どういうふうにして各部局の方に伝えていくかというのはですね、財政当局なり、企画の方とも話をしながら詰めていって、事務的な作業はしていきますけれども、具体的な事業として、どういったことを盛り込んでいくのかということはですね、比較的早く、固まって聞くわけじゃなくて、早い段階で、私としても、状況も聞きながらですね、具体的にこういった方向でということの議論もしっかりとしたいと思います。
 そういった作業的には少し早い段階での、しっかりと作業の過程の中で意見交換をするという部分をですね、盛り込んでいくというか、そういったことをですね、作業の中でしっかりと位置付けてやっていくことが必要かなと思います。

テレビ山口(TYS)

 そうなると、施策的経費の見積提出前に、ある程度、部局との議論を深めて、カラーを打ち出していくような。

知事

 提出前なのかどうなのか、提出前だと何もない状態なので、ある程度、具体的なものが出てきた中で、それを素材にしながら議論していくという、当然、事業を考えていく上で、いろんな現状とかを踏まえた上で何がいいかということを、それは実際に事業を進める部局が、いろんなことを考慮した上で考えてきますので、そこをスタートにして議論する方がいいのかもしれません。そこはよく、どの段階で、どういうところまで議論するのかというところはですね、これから作業を進めていく中で、財政当局の方としっかりと話をしながら進めていきたいと思います。

毎日新聞

 すみません、毎日新聞なんですけど、今チャレンジプランのですね、パブリックコメントをやってると思うんですが、始まったばっかりなんですけども、何か盛り込められそうな意見みたいなものというのは、今のところ。

知事

 パブリックコメント自体は、ちょっとまだ今、途中段階ですか。一通りまた、まとまったところで、それを見たいというふうに思います。

毎日新聞

 例えば、意見の中でこれはというものがあれば、62の施策以外にも盛り込んでいくという方針はあるんですか。

知事

 もちろんそうです。これはやっぱり、しっかりと県民のみなさんの意見を聞きながらやっていくということを、プランを作るところで大きな基本原則にしてます。これまでも「どこでもトーク」もですね、できるだけ多くの回数、いろんな地域に行ってですね、声を聴いてきたわけでありまして、その中でですね、いろんな意見交換をしながら必要なものを、この今の素案にも入れているわけでありますので、当然、今回はパブリックコメントということで、県民の皆さんの意見を聴くわけでありますので、上がってきたものもですね、しっかりと見ながらプランの最終的な作業ということをしていくわけでありますから、それを踏まえて考えていくということであります

朝日新聞

 すみません、ちょっと関連して、プランなんですけども、今回議会から指摘を受けて、大きな方向性は理解していただけたということなんですけども、それなりに指摘はあったわけで、そういう指摘を受けてどこを変えようかなとかですね、というのは具体的にあるんでしょうか。

知事

 指摘というのが、要するに、具体的なものもいくつかあったのだと思いますけれども、大きなこととすれば、やっぱり思い切ったことをしなきゃいけないということだと思います。このままで何もしないでいると、どんどん沈んでいくので、やはりここで思い切った施策を打っていかなきゃいけないということであろうと思います。
 どういったことが思い切ったことかというのはですね、これは、それぞれ皆さんご意見があるんだと思います。そこまで具体的なことを、少子化の関係とかですね、いくつか意見はあったと思いますけれども、基本的に言われたことは、やはり思い切ったことをしっかりとやっていかないと、このままだと沈んでいくばかりであると、待っていてもだめだということだと思います。それはもう全ておっしゃるとおりだと思いますので、私も、ですから今回、予算編成の中でもそういったメリハリをしっかりとつけてですね、必要なことをしっかりと前に進めていくというための見直しもしながら、新しいことを思い切ってチャレンジしていこうというメッセージを出したわけでありまして、そういう中で、これから具体的な事業について議論していきたいということであります。

朝日新聞

 するとこのプランの中に、具体的にはあれですけれど、思い切ったプラン、具体的な施策というのは今後盛り込まれるんですか。

知事

 プランというのは、基本的な方向なりですね、県として目指すべき施策の方向性というのを書くというのが大きな役割であります。
 事業というのが、今度は予算のレベルの個別の事業となってくると、これは予算でやっていくという話になりますから、プランの中でどの程度そこを具体的に入れていくかというのはありますけれども、これはこれからプランの最終版を作っていく、それから予算編成をしていく、そういう中でですね、予算はまさに個別具体の事業なわけですね。ここでは新しいプランに基づく施策というのは出てくるわけであります。それを全てこのプランの中にも同じようなものを書くかどうかとかですね、その辺は調整がいると思いますけれども、いずれにしてもプランを作る、そして予算編成をする中でですね、具体的なものについてはしっかりと考えていきたいということであります。

テレビ山口(TYS)

 すみません、その他なんですけど、9月議会でですね、和牛の共進会日本一を目指すというふうに表明されたと思うんですけれども、その狙いっていうのは何なんですか。

知事

 共進会というのがですね、ご案内のとおりありまして、ここで1位を取るということは非常にブランド力の向上にとって、極めて、特に牛肉の世界でいうと大きいわけですね。ですから、いろんな努力をしていく中で、特にそこは重点的にやっていかなければいけないと思います。さまざまPRとかですね、いろんなことやっていくんですけれども、特に1位を取るということは、これは全国への発信力は非常に強いわけでありますので、これをしっかりとしていかなければいけません。
 ただ、これはどこも一生懸命狙っておりますので、それに負けないようにですね、いいもの作っていかなきゃいけないというふうに思っておりますので、6月の補正の時にもですね、予算の中でも議論をしてきましたけれども、1位を目指してですね、獲得できるように頑張っていきたいということであります。

テレビ山口(TYS)

 1位になればどういう効果が生まれるというふうにお考えですか。

知事

 それはやっぱり、山口の牛というのは非常においしいということでありまして、いろいろとPRの効果ですね、高いわけであるし、全国から山口の牛肉を求める声というのも非常に強まるということでありますから、当然、販路も拡大していってですね、そしてその地位を確立すればですね、非常に付加価値の高い、高価なですね、形で山口の牛が売れていくということでありますので、当然、農業の振興になりますし、所得の向上にもつながっていきますから、ひいては山口県全体の活性化につながっていくと思いますので、非常に重要なことであると思っていますから、しっかりと取り組んでいきたいということであります。

共同通信

 すみません、全国知事会で来週からですかね、訪中される予定だと思うんですけど、狙いと、何を見ていきたいかということを教えていただければと。

知事

 全国知事会の方でですね、中国の各省長さん方、幹部とですね、いろんな意見交換をするということをずっとやってきているわけであります。京都の山田知事、会長からですね、お誘いもありまして、ぜひ、それに参加したいということで、行くことにしております。そういう中でですね、今回のテーマ、経済交流・観光交流・環境対策ですね、こういったことを議論するということになっています。
 山口県、当然、地理的にも中国に近いわけでありますから、しっかりと交流を、これまでも山東省とやってきておりますけれども、さらに深めていくということが重要だと思います。当然、山口のいろんな産品、あるいは観光の魅力もですね、しっかりとこの機会にPRをしていきたいと思いますし、環境についても山口県は非常に進んでいて、リサイクル率が全国で2位とかですね、いろいろと中国に対して、いろんな交流なり、役立つものもですね、山口としても提供できる部分がかなりあると思いますので、せっかくの機会ですので、山東省の方とももちろんですけれども、中国の各省の幹部にもですね、しっかりとそれをPRもしてですね、いろんな地域との交流が、さらに深められればというふうに思っています。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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