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平成26年 (2014年) 9月 3日

国際課

CIRレポート 4月号

「中国の旧正月について」

国際交流員 鞠 萍 (中国)


皆さん、ご無沙汰しております。2月中旬になってから山口は春めいて来ましたね。私はこの間休みを取り、家族と一緒に春節を祝うため中国に帰省してきました。ところで皆さん、春節のことを聞いたことがあるでしょうか。今日は中国の一番盛大な祝日―春節」を皆さんに紹介しましょう。


旧正月1

中国の祝日は旧暦によって規定される場合が多いです。春節は中国の旧暦の1月1日から数え、15日までの期間を示します。国の定めによって6日間の連休があり、出稼ぎや故郷から離れている人達がこの時期を利用して帰省する習慣があります。これを「春運(チュンユン)」と呼びます。日本でいえば、帰省ラッシュです。通常旧正月の前後40日間で起こり、労働者だけではなく、冬休みに入る大学生も多いため公共交通機関は非常に混雑します。特にもっともエコノミールートとされる鉄道は大混雑します。この時期のチケットはとても入手し難く、列車の切符売り場の前は長い行列が並び、切符を確保するために窓口の前で夜通し待つことも珍しくありません。近年、中国政府は春運を緩和するため列車の増便や前もって外来の労働者が集中している企業に政府の職員を派遣し、帰省する労働者の人数と目的地を把握し、切符をまとめて手配したり、遠距離バスを調達したりといろいろ工夫しています。それにしても駅や列車の中が込み合う状態は依然として変わらないです。この体力と時間の試練をクリアしてやっと家族と一緒に春節を過ごすことができます。


旧正月2

では、何日間も続く春節はどういう風に過ごすのでしょうか。

その一、年間大掃除。これは「除旧迎新」(古いものを取り除き、新しいものを打ち立てる)という意味を込めて部屋の隅々まで清掃することにしています。


その二、除夜。一番重要な行事が大晦日の夜にあります。まずは晩御飯。ポイントは家族全員が揃って食べることで、「団円飯(テォユアンファン)」とも言います。魚、鶏肉、スペアリブ、海老などの食材で作った料理が10品以上あるのが普通ですが、必ず欠かせないのは魚料理です。なぜかと言うと、「魚(ユー)」の発音は「年年有余(ネンネンイォユー)」(毎年余裕がある)の「余(ユー)」の発音と一緒で、魚を食べることでこの一年の裕福を祈ることになると思われているからです。

晩御飯を食べながら春節特番を見ることも中国人の長年の習慣です。中国の春節特番は日本の紅白と違い、歌だけではなく、踊りや漫才、コントそして京劇など盛り沢山のプログラムがあります。

私の家では12時になる前に父が爆竹を鳴らしたり、花火を打ち上げたりし、母が餃子を作り、一家は新年の鐘音を聞きながら餃子を食べることにしています。この時間に寝ている人はほとんどいなく、友達や親戚に新年の祝福を送ろうとして電話をかけたり、メールを送ったりするのです。


旧正月3

その三、対聯を貼る。夜明けになる前少し寝てから、対聯を貼ります。対聯の発祥は五代十国時代(907年 - 960年)から今まで千年以上の歴史があります。赤ベースの長い紙に新しい一年に対する願いや祝福の言葉を毛筆で書き、二枚の言葉は同じ文字数で内容も相互呼応するようになります。例えば「四海春臨,和風吹緑千堤柳」と「九州福至,麗日薫紅萬径花」 という対聯は「春が来て、温かい風が吹き、すべての柳を青く芽生えさせよう」「福が中国全土に至り、明るい太陽が照らし花を赤く咲かせよう」という意味で国の安泰を祈ることになります。これをドアの両側に貼り、ドアの上側に横の紙も貼ります。例えば四文字の「国泰民安」という言葉は国の安定と人民の平安と裕福を祈るという意味があります。市販の対聯は筆でなく印刷体の金色の字で出来たものが多く、一層華麗に見えます。


その四、親戚の挨拶まわり。わが家は1日から親戚の家を訪ね回ります。1日は父の親、2日は母の親、3日からは決まりがなく、父の姉や他の親戚の家に招待されたりします。家が近いとは言え、いつも会えるとは限りませんので、春節あっての集会となります。マージャンやトランプで遊んだり、食事をしながら世間話をしたり楽しい時間となります。日本のお正月と同じように中国の子供たちも春節の時に「過年好(ゴネンハゥ)」と年上に挨拶したらお年玉を貰えます。


春節間の物価はいつも2,3倍高くなることが分っているから、その前に野菜やお菓子などを買っておくことが普通です。今年スーパーで買いものをした時、ちらっと野菜の値段を見てびっくりしました。ホウレンソウ500グラムは日本円で85円相当でした。いつも中国の物価が安いと言われていますが、これだったら日本とそんなに違わないでしょう。そして1日や2日に買い物できるところも少ないです。春節前の賑やかさとは逆に、街では赤い提灯や春節の飾り以外人の姿はほとんどありません。お店も閉まっています。早いところは3日から営業する店があります。


その五、催し。 連休の後半からいろんな催しがあります。私の町では毎年6日ぐらいに春節パレードをやります。ボランティアにより民謡楽器演奏、獅子舞、ヤンコ踊りなどのプログラムが披露されます。そして、各観光スポットも春節に合わせて特別コースを設け、民俗的な演出なども見られます。お寺に行って祈願する人もいます。


春節最後の日となる15日は元宵節です。新年の初の満月の日として毎年のこの時に各地で提灯祭りを行うことが多いです。夜に色鮮やかなそれぞれの形の提灯が広場で展示され、鑑賞や記念写真を撮りに来る市民たちが後を絶ちません。元宵節に元宵(餅団子)を食べることにしています。元宵の中身はゴマ、小豆餡などがあり、丸い団子を食べることによって、円満、幸福の一年を迎えるようになります。


勿論、これは私の故郷の威海市での習慣ですが、広大な中国は各地での習慣は少し違ってくるかもしれません。中国で春節を過ごすことができれば伝統文化を体験する絶好なチャンスになると思います。皆さん、ぜひおいでください。



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