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平成26年 (2014年) 9月 3日

国際課

CIRレポート 5月号

「6月に全国同時地方選挙が行われます!」

国際交流員 辛 裕美 (韓国)


アンニョンハセヨ!


ご無沙汰しております。今年度からCIR Reportの形式が変わったことにはお気づきでしょうか。4月からは毎月交流員がひとりずつレポートを書いて更新することになりました。毎月のアップデート、楽しみにしてください。


さて、今月韓国では全国同時地方選挙という大規模な選挙が行われます。すでに選挙運動が始まって全国各地が盛り上がっています。同時に8人(教育監、教育委員、広域団体長(広域市長・道知事)、広域議会議員、広域議会政党推薦比例代表議員、基礎団体長(区・市・郡)、基礎議会議員、基礎議会政党推薦比例代表)を選出することになるので、かなり紛らわしいですが、慎重に票を入れてほしいものです。


そういうことで、今回は韓国の政治について少しだけ話してみたいと思います。


■制度について


◎大統領制

ニュースなどでご覧になった方もいらっしゃると思いますが、韓国の首長は大統領です。大統領といえば、アメリカを思い出すかもしれませんが、アメリカの大統領制とは少しだけ違いがあります。


任期:一期5年の単任制

重任可否:重任はできない・4年重任制のアメリカと違う

選出方法:直接選挙(80年代半ばまでは間接選挙)


◎選挙権

韓国に居住している19歳以上の国民。2009年に在外国民の参政権についての法案が成立したため、2012年からは在外国民も投票できるようになりました。


※その他の年齢制限について

法律上では19歳になる年の1月1日から成年として認められます。つまり、19歳からタバコやお酒が可能になります。しかし、運転免許は18歳から取得可能。19歳からは兵役義務が発生して男性は軍隊に行かなければなりません。


紙芝居をスペイン語訳した古野ユウキ氏(左)と一緒に

※永住権者の参政権について

近年、外国人永住者の増加により数多くの議論がありましたが、2006年からは永住権を取得して3年以上経過した外国人にも地方選挙での選挙権が与えられています。ただし大統領選と国会議員選の選挙権は与えられていません。


◎被選挙権

選挙では選挙権の他に、出馬することができる被選挙権という権利がありますが、出馬するためにはいくつかの条件が必要です。


年齢:大統領-40歳以上、国会議員と自治体の長・議員-25歳以上

居住:選挙日を基準に5年以上、国内に居住している国民に限られる。


※立候補の方法は、

① 政党からの推薦。政党内で予備選がある。

② 無所属の人は5つの広域自治団体の各500人以上の選挙権者から推薦されなければならない。


今回は大規模な同時選挙という事とあいにく起こった事件などが絡み合って、どういう影響を与えるかその結果が注目を集めています。


■若者と政治


バスク語で紙芝居を演じるヨス・ヒメネス氏

皆さん、韓国の若者といえばどういうイメージをお持ちでしょうか?


ソウル市役所前の広場に集まって何かを訴えている群衆をテレビなどでご覧になったことがあると思いますが、韓国人はイシューに対して積極的に自分の意見を述べます。


特に最近の若者はネットを通じて活発に情報交換をしており、政治的に影響を与えることもあります。近年のこのような現状をネット・ポリティックスともいいます。韓国にはいくつかの大手ポータルサイトに討論スレッドがあり、身近な話題から国際関係、食品安全など様々なテーマについて書き込みをし、討論が行われています。


面白いことは年齢層の幅が広いということです。政治といえば、大人の社会だと思われがちですが、ネットでは小学生から社会人まで多様な年齢層の人たちが自分の意見を主張しています。


若者の政治参加については2年前に韓国で話題になった例を挙げて紹介しましょう。


3年間、輸入禁止されたアメリカ産牛肉が輸入再開されることになりましたが、最初の交渉時に報道された内容とは大分違う結果になってしまい、国民は狂牛病の恐れがある牛肉を輸入するわけにはいかないと判断、デモをしました。


さて、その発端になったのが、女子高生たちのデモでした。最初は単に自分が好きな歌手(たとえば東方神起)がアメリカ産牛肉を食べて狂牛病になったらどうしようという、単純に好きな人を心配する気持ちでデモが始まりました。でも、狂牛病が人間に与える影響に関する情報が流され、愛する人を失いたくないという個人的な理由からデモが広がり、最終的には政府の政策に対する不満なども絡み合って大規模なデモになりました。


韓国の学生運動は1980年代までさかのぼります。30年以上続いた独裁政権に対する民主化運動の始まりも、ある高校生たちの小さなデモでした。学生は政治的な利益に左右されず自分が信じることをまっすぐに伝えたい気持ちが強いので、大人と違って行動力があるのではないでしょうか。その結果は別にしてもその熱い気持ちだけは高く評価されるべきだと思います。


今回の選挙の結果もとても楽しみですね。



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