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平成26年 (2014年) 9月 3日

国際課

CIRレポート 9月号

「スペイン人の夏休み」

国際交流員 サンティアゴ・ガスタミンザ(スペイン)


¡Hola a todos! みなさん、こんにちは。


9月に入りました。今年の猛暑はどうだったでしょうか。これから気持ちよく涼しくなりますが台風があまりなければありがたいですね。


さて、せっかく「夏」と「休み」の時期ですから、今回はこの話を取り上げようと思います。ヨーロッパと比べると日本の休みは短いとよく言われています。それは本当です。それでも共通点があります。ゴールデンウィーク以外では、8月に旅行する日本人が一番多いのではないかと思います。


スペインでもそうです。けれども、スペインではここ40年間で大きな変化がありました。60・70年代は今振り返ると笑ってしまうような状態でした。


バカンスのための古いマイカー


残念ながら以前と違ってスペインでも少子化が進んでいます。当時のニュースやドキュメンタリーを見るとよく分かります。このまえ、スペインのテレビ番組で60年代に取材されたものを見ました。その中で夏休みにバカンスへ旅立つ家族を取材したものがありました。両親と子供15人も!!があんなに小さくてミニみたいな車にどうやって乗るのかと取材者に聞かれて、お父さんは「いつものように3回行ったり来たりしないと家族全員をビーチまで運べないんだ」という風に答えていました。40年前の車は今の車と比べるとなんとも「不」安全(危険)・「不」安心(不安)のような気がします。現在では、誰もあんな車に乗らないのですが、かつて車を持てる少数の人にとっては、真新しい車で旅立てる特権を感じたがっていたことでしょう。


当時最も憧れの目的地はもちろん海水浴場でした。お金が足りない時は近い故郷の町村へ行くことも多かったです。


現在のスペインでは、休みの取り方は以前といろいろな点で違っています。最近、家族の人数は非常に減ってきて、昔平均8人だった子供の数は今2-3人になっています。故郷で休みを過ごす家族は、お金が足りないからということではなく、何か目的があってわざわざ田舎へ行くというわけです。今は家族の人数が減った分、家族の収入で大体誰でも旅行できるようになりました。


ですが、そうなったからといってみんな豊かになったわけではありません。同じ休暇でも使える金額には大きな差があります。


予算によって様々なバカンスの例を紹介したいと思います。


● キャンピングカーでスペインやヨーロッパを巡る


・家族メンバー 3人(父、母、6歳の子供一人)

・休暇期間 2週間

・計画 南スペインからパリやノルマンディー地方等までゆっくり走りながら旅行する

・予算 1500~2000ユーロ。(17万円~22万円)


お父さんはトラック運転手なので運転に慣れているし好きです。お母さんは美容師です。ある北スペインの街まで行って、そこでキャンピングカーを持っている一家に会って、一緒にイギリスに近いノルマンディー地方まで行く予定です。両家は子供がいるので、両親子、仲良くして「気分によってコースをいつでも変えることができる」と言います。


実際はキャンピングカーが一番人気がある国は、ドイツとオランダです。割と少ないお金であちらこちら旅行できること、いつでも自由に行きたいところを選ぶことができることなどから好評です。その反面、狭いキャンピングカーで生活するので、夜中など車を止めるのが不安だという欠点もあります。


● 地中海海岸沿いのアパートで過ごす


・家族メンバー 大家族16人 (両親、子供、孫、舅、姑等)

・休暇期間 2週間

・計画 海岸沿いのアパートでのんびり休みを過ごす

・予算 (ハイシーズン・アパート家賃・2週間)1000ユーロ。(11万円)


わたしが感じたことですが、ヨーロッパ人と比べると日本人はそんなに海水浴が好きじゃないような気がします。同じような人口の地方を比べると、日本のビーチには人がずっと少ないような気がします。また、ビーチパーティーも多くないと感じます。


スペインではメンバーの多い家族なら一番人気の選択肢です。


このようなバカンスなら大好きなビーチを皆で楽しめるのですが、その反面アパートにいる人が多いことから快適に過ごせないし、狭さがケンカのきっかけになることもあります。


● 田舎の故郷にもどる


・家族メンバー 4人。親子(両親と子供2人) + 故郷のおおぜいの親戚

・休暇期間 1ヶ月

・計画 いつも会わない親戚とゆっくり実家で過ごす。田舎の新鮮な空気を呼吸できる

・予算 家賃は無料。都会より生活費が安い。


夏になるとこの家族は工場のない山奥の故郷に戻ります。都会より村は静かです。鳥と牛の鳴き声しか聞こえません。空が青くて時間が経っていないかのよう。


親戚は多くて、村の人口の半分はこの家族に属しています。極楽みたいだけど、秘密は守れない、いくら隠してもいつもバレます。また子供が小学生のうちならまだ大丈夫ですが、高校生になったらこの辺りは静かすぎて少しさびしくなってしまいます。


人間が少ないそんな場所のほうが、人口の多い日本の都会より憧れる人もいるんじゃないかと思います。


仲良くなった牛の乳をしぼって飲めるアステゥリアス地方


● 豊かな人の休み


・家族メンバー 夫婦 50歳代

・休暇期間 2週間

・計画 経営する会社の悩みを忘れて、ヨットに乗ったり別荘でゆっくりしたりする

・予算 別荘の2週間の家賃 10,000ユーロ(約100万円)、雑費300万円


いろいろな店を営んでいる夫婦です。地中海のイビサ島を中心とした休みです。ヨットに乗っていつでも海に飛び込んだり、日光浴したりできる。夫人はそれに、「取引先や誰とも約束しないで化粧もしないでハイヒールもはかなくても良い」という幸せを付け加えます。


2人ともリタイアする年齢に近いですが、若者の頃よく頑張って、何年もの仕事の努力の後、事業が順調なので、今この褒美を楽しめます。


みなさんどうでしょうか。ひとつ選べるとしたら、どのバカンスにしますか?



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