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平成26年 (2014年) 9月 3日

国際課

CIRレポート 1月号

東方の三博士

国際交流員 ホルヘ・ガルエ(スペイン)


¡Feliz Año Nuevo! 明けましておめでとう!


皆さん元気ですか。スペインの国際交流員のホルヘです。山口に着いてからもう5ヵ月が経ちました。私は山口で素敵なお正月を過ごしました。スペインでは1月の初めに行われるクリスマスのユニークな習慣があります。今ちょうど1月ですから、スペインのクリスマスの最後の祝日、“三博士の日”について話したいと思います。


日本ではクリスマスの終わりは25日ですが、スペインの場合クリスマスは1月6日までです。これはなぜでしょうか。それは東方三博士の日(1月6日)があるからです。東方三賢者の日ともいいます。キリスト教の教えの中に、イエス・キリストがイスラエルのベツレヘムに生まれたとき、東方から三博士が生まれたばかりのイエスに1月6日の朝にプレゼントを持って行ったという話があります。そこからスペインのクリスマスにはサンタクロースではなく、三博士からプレゼントをもらうようになりました。


スペインのクリスマスには色んなイベントがあります。例えば、クリスマスの宝くじやクリスマス・イルミネーションツアーやクリスマス・キャロルを道で歌う、などがあります。そしてお正月が終わりスペイン人が1番楽しみにしている三博士の到着です。今月はこのキャラクターや彼らにまつわる習慣や料理について学びましょう!



マドリード市のラ・バグアダショッピングセンターを訪問する三博士


歴史人物としてイエス・キリストが生まれる前に東方の三博士はこの誕生を予言しました。この3人の賢者の名前はメルキオール(Melchior)、バルタザール(Balthasar)、カスパール(Casper)です。三博士はイエスの出生地を天体によって予知しました。そしてベツレヘムの星の導きでラクダに乗ってイエスの生まれた馬小屋(プレゼピオ)まで行きました。それはイエスを訪れてプレゼントを差し上げるためです。彼らはイエスを見て拝み、乳香、没薬、黄金を贈り物としてイエスに捧げました。大変長くて苦しい旅の後、三博士がイエスの生まれた馬小屋に着いた日が1月6日です。そこから三博士の訪問を記念するために、スペインではクリスマスプレゼントは1月6日の朝に三博士からもらうこととなりました。スペイン人のためのこの祝日はとてもおめでたい日です。


東方の三博士は非常に遠い所からスペインの子供にプレゼントを持って行きます。しかし、三博士は子供が欲しい物を知らなければ、プレゼントを持って訪ねられません!クリスマスに欲しいものを三博士に伝える方法は2つあります。


三博士に知らせる方法の一つは手紙です。子供たちが欲しい物を手紙に書いて、12月の後半に三博士が、手紙を取りに小学校へ行きます。子供たちは皆三博士の訪問をとても楽しみにしています。学校のほかに、スペインの街に三博士への手紙を入れるための特別な郵便箱も置いてあります。結構大きいので、遠くから良く見えます。この郵便箱のあたりでクリスマスの午後に三博士についての話、歌や紙芝居などが行われます。三博士への手紙の書き方も教えられます。


ムルシア市長のラファエル・ゴメスが三博士への手紙を特別な郵便箱に入れています。


三博士への手紙の書き方について、気をつけなければならないことがあります。


1) まず、三博士に挨拶した後、自分に正直になって、今年はいい子だったかどうかよく考え、今年はいい子だったら、今年した善行をリストアップしてください。

2) 善行の後、同じように、してしまった悪行もリストアップしなければなりません。

3) そして心にやましいところがなければ、今年の欲しいプレゼントを書いてください。プレゼントだけではなく、自分の周りで起こって欲しいことを書いてもいいです。例えば、祖父母の健康の祈願や貧しい人たちの状況を改善して欲しい、などのお願いはとてもよいと思います。


また、欲しいプレゼントを三博士に伝える二つ目の方法は、直接伝えることです。


学校のほかにスペインのショッピングセンターや商店街でも三博士の姿を見かけます。子供たちは1番好きな賢者の膝に座って、そのクリスマスに何が欲しいのかを伝えます。三博士に欲しいものを伝えてからは、子供たちは根気良くプレゼントが届くことを期待するしかないです。5日の晩はいよいよ三博士のパレードです!


■Cabalgata de Reyes (三博士のパレード)


スペインではクリスマスのイベントとして三博士パレードが行われます。三博士はプレゼントを配る前にパレードで皆に挨拶します。家族や友達は近所の一番大きな通りに集まって三博士を温かく歓迎します。パレードの最初はアニメやコミックの有名なキャラクターも登場します。

カートからキャラクターは菓子を撒いて子供達は精一杯取ろうとします。菓子をたくさん取るために子供達は傘をパレードに持っていって、傘を裏返しにして掲げます。パレードの最後の3台のカートはもちろん、メルキオール、バルタザール、カスパールです。とても賑やかなパレードの後、子供達は家に帰って、旅をしてプレゼントをたくさん配って疲れた三博士のためにクッキーやお酒を供えます。また三博士のラクダのために芝の入った桶を供える地方もあります。その後、子供は自分の部屋の窓際に靴の一つを置きます。それはその部屋にだれがいるのかを三博士に知らせるためです。普段スペインの子供は早く寝たがらないですが、6日の朝にプレゼントが待っていますから、5日の夜には子供たちは皆ものすごく早く寝ようとします!


■Regalos (プレゼント)y Roscón(三博士ケーキ)


6日の朝に子供は早く起きて、家族みんなでプレゼントを開けます。これは決定的瞬間です。三博士がその年子供は本当にいい子だったと判断した場合にはお願いしたプレゼントをくれるのですが、いい子ではなかったら。。。炭をもらいます!現在、本物の炭ではなく、炭に似たお菓子を使います。このお菓子はスペイン語でcarbòn dulce、日本語で“炭のお菓子”と言い、黒い千歳飴のようなもので、スペインのお菓子屋さんにはだいたい置いてあります。また両親たちは最初プレゼントの上に炭を置いて、その下に本物のプレゼントを置く、といういたずらをよくやります。家族みんなでプレゼントを開ける、とてもおめでたいイベントです。


プレゼントを開けてすぐ“三博士の日の朝ごはん”を食べます。三博士の日の朝ごはんのメインは「ロスコン・デ・レイェス」、三博士ケーキです。大きなドーナツの形で砂糖をまぶしたフルーツが上に乗っていてクリーム、チョコレートやトリュフが中に入っている甘い菓子パンです。また三博士ケーキには特徴がたくさんあります。この大型ドーナツ形の菓子パンの生地の中には小さな安いおもちゃ(スペイン語でsorpresa、サプライズ)が入っています。ケーキの中にも豆が1つ入っています。なお、おもちゃを見つけられたら幸運ですが、豆を見つけてしまったら来年のロスコンはその人が買わなければならないという習慣があります。


三博士の日の代表的な食べ物:ロスコンと炭のお菓子


三博士の日でスペインのクリスマスは終了です。三博士はスペインや中南米でラテン系の人々に大人気です。プレゼントもいいですが、スペイン人に聞くと、また仕事へ戻るために実家から離れる前の、家族と一緒に過ごす大切な最後の祝日です。今度スペイン人と話す時には「サンタさんから何をもらった」ではなく「三博士から何をもらった」と聞いてみてください!



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