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平成26年 (2014年) 8月 27日

国際課

CIRレポート 11月号

チャイナドレスの変遷

国際交流員 崔 璐(中国)



チャイナドレスは中華民族の伝統衣装として、長い歴史があります。

その優雅で美しい東方イメージが世界の人々に注目されています。チャイナドレスの由来、発展と未来に興味を持っている人はたくさんいると思いますので、チャイナドレスの変遷について簡単に紹介します。

皆さんが少しでも中国の伝統衣装を理解していただければ幸いです。


中国語ではチャイナドレスのことは旗袍(チーパウ)と呼ばれています。

旗袍は時代の移り変わりのなかで様々な種類のものが生み出されましたが、一般的には「高い襟」、「スリット」、「装飾用ボタン」、「女性物ワンピース」の特徴を備えたものを言います。


旗袍のデザインは、長い中国の歴史の中で、幾多の変遷を経て現在に至っています。

しかしそのデザインは、いつの時代でも女性本来の美しさを引き出し、そして表現してきました。


旗袍に用いられる生地は実に多く、原材料では、絹、綿、麻、毛、化学繊維等があり、織物では、紗、ベルベット、緞子、繻子(サテン)、毛織、ちりめん、錦等があります。一般に縁起の良い文字や花、動物等を図案化したものが用いられます。文字では「寿」、「福」、「喜」等。花では「梅」、「牡丹」等。動物では「龍」、「鳳凰」、「孔雀」、「蝶」等。




旗袍はもともと中国東北地方から出た満州族の服装でした。紀元前1600年頃、商の時代に満州族は旗人と呼ばれ、彼らが着た服装を旗袍と呼んだのが始まりです。




1930年代から40年代に、ヨーロッパから様々なデザインを取り入れた旗袍を上流階級の女性、女優たちが、パーティなどで着るようになりました。

上海の雑誌「良友」でも新しいデザインの旗袍が紹介されています。タバコ、カレンダー、と様々な広告媒体に旗袍が登場します。

まさに「旗袍の黄金時代」と言えます。


1949年の中華人民共和国建国以前の当時の中国女性は1着や2着は旗袍を持っていると言われたほどでした。

市民の普段着としても一般化しました。デザインが「ゆったり」から「ぴったり」に変わったのもこの時期と言えます。

襟も耳の近くまで来るほど高くなったり、逆に低くなったりと様々です。

中華人民共和国成立後は、徐々に旗袍は廃れて、一部の婦人のみが着用するだけでした。


1980年代から、再びドラマの中で女優が着用するようになります。時代劇の中でも新しいデザインと色合いが生み出し、だんだん人気になります。


映画「花様年華」の主演女優、張曼玉(マギー・チャン)は映画の中で異なったデザインの旗袍を20着ほど着たことで有名になりました。

「花様年華」は2000年製作の香港映画で、たくさんの映画賞を受賞し世界中でヒットしました。


「花様年華」とは、中国語で「花のように華やかな日々」という意味です。

日本では「満開の花のように、成熟した女性が一番輝いているとき」と紹介されました。

映画で用意されたチャイナドレスは23着らしいのですが、最初の20分間という短い時間に、12着ものチャイナドレスが次から次へとスクリーンに現れます。



また、レストランのウェイトレスも着るようになりました。

数百年の旗袍の歴史の中で一度は廃れましたが、その良さが見直され、人々によって再発見されます。


  


北京オリンピックの授賞式で使われたチャイナドレスは16のデザインがありますが、その中で15のデザインには五シリーズがあって、すべてのシリーズは、お客様の案内、スポーツ選手の案内とお皿を持つ人、とそれぞれの役割ごとにデザインされました。

北京のオリンピックの302回とパラリンピックの472回の授賞式で、その5つのシリーズのチャイナドレスはそれぞれ異なった場面と大会中に見られました。


◆「染付磁器」シリーズ

中国の伝統陶磁器の柄を使って、国家水泳センターの「水立方」、順義水上公園と青島市でのすべての水上試合の授賞式で着用。


◆「サファイア・ブルー」シリーズ

やさしい青色を採用して、体操、市内のボールとフェンシングなどの授賞式で着用。


◆「エンジュ緑」シリーズ

自転車、射撃、近代五種の授賞式で着用。


◆「ホワイトジェイド色」シリーズ

巧みにメダルの金と玉の組み合わせの理念に呼応して玉の色を使って、国家体育場、すべての市外の球技の試合及び香港馬術などの授賞式で着用。


◆「ピンク」シリーズ

ピンク色のしなやかなデザインで、ボクシング、重量挙げ、レスリングの授賞式で着用。


 


中国の女性司会者も番組中で旗袍を愛用し、女優が海外で行われる国際映画祭の授賞式では幾度も旗袍を着ております。

香港や台湾、そして中国本土でも、次々と新しいオリジナルデザインの旗袍が作られるようになりました。


今日、旗袍は単なるファッションとしてのみにとどまらず、それは中国国民の誇るべき象徴になっています。

また、今後さらに、世界中に旗袍が広まってゆくことでしょう。




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