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国民健康保険の仕組み・手続き等について
日本では、いざというときに安心してお医者さんにかかれるように、すべての方がいずれかの医療保険に加入することになっています(国民皆保険制度)。
国民健康保険も医療保険のひとつで、お住まいの市町によって運営され、加入者が保険料(税)を出しあい支えあっています。
健康で明るい生活をおくることができるよう、この大切な制度を正しく理解し、みなさんの力で守っていきましょう。
国民健康保険に加入する方
職場の健康保険や後期高齢者医療制度などに加入している方と、生活保護を受けている方以外は、すべての方が国民健康保険に加入することになっています。
【おもな加入者】
- 自営業者
- 農業・漁業従事者
- 退職などで職場の健康保険などを脱退した方
- パート、アルバイトなどで職場の健康保険などに加入していない方
- 在留期間が3か月を超える外国籍の方
届け出が必要なとき
国民健康保険に加入するときや脱退するときなど、国民健康保険の届け出は市町役場の担当窓口で14日以内にすませてください。
保険証
保険証(正しくは「国民健康保険被保険者証」といいます。)は、国民健康保険の被保険者であるという証明書であり、お医者さんにかかるときに必要なものです。大切にあつかいましょう。
国民健康保険の給付
国民健康保険では次のような給付が受けられます。
療養の給付
病気やケガをしたとき、お医者さんにその医療費の一部(一部負担金)を払うだけで、治療を受けることができます。残りの費用は国民健康保険が負担します。
入院時の食事療養費及び生活療養費
入院時の食事代及び居住費については、1食又は1日当たりの一定額を支払うだけで、残りは国民健康保険が負担します。
療養費
次のようなときで医療費の全額を支払った場合は、市町役場の担当窓口への申請により、市町が認めた医療費の7割(自己負担割合が3割の場合)が後で支給されます。
- 急病など緊急その他やむを得ない理由で、医療機関に保険証を提出できなかったとき
- 骨折、ねんざなどで柔道整復師の施術を受けたとき
- 医師が必要と認めたはり・きゅう・マッサージを受けたとき
- コルセットなどの治療用補装具を購入したとき
- 輸血のための生血代を負担したとき
- 海外で診療を受けたとき(国民健康保険の給付の範囲内のものに限られます。)
高額療養費
月の医療費の負担が自己負担限度額を超えたときは、市町役場の担当窓口への申請により、超えた分の払い戻しが受けられます。なお、あらかじめ市町役場の担当窓口に申請して「限度額適用認定証」の交付を受け、医療機関の窓口に提出することにより、支払額が限度額までになる場合があります。
出産育児一時金
国民健康保険に加入している方が出産したときに支給されます(妊娠85日以上の死産・流産でも支給されます。)。
葬祭費
国民健康保険に加入している方が死亡したときに、葬祭を行った方に支給されます。
移送費
病気やケガなどで移動が困難な方が、医師の指示によりやむをえず入院や退院などのために医療機関に移送されたときなどに、移送に要した費用が、審査のうえ認められた場合に支給されます。
訪問看護療養費
在宅医療をうける必要があると医師が認め、訪問看護ステーションなどを利用したとき、費用の一部を支払うだけで残りは国民健康保険が負担します。
保険証が使えないとき
次のようなときは国民健康保険の保険証が使えません。
病気やケガと認められないとき
- 正常な妊娠・出産
- 歯列矯正
- 健康診断・集団検診・予防接種
- 経済上の理由による妊娠中絶
- 美容整形
- 日常生活に支障のないわきが、しみの治療 等
他の医療保険や法律による給付を受けることができるとき
- 仕事上のケガ(労災保険による給付)
- 以前勤めていた職場の健康保険などが使えるとき
その他
- 自らの故意の犯罪行為(飲酒運転等)による病気やケガ
- 故意(自殺、自傷行為等)による病気やケガ
- ケンカや泥酔などによる病気やケガ
- 医師や保険者の指示に従わなかったとき
交通事故と国民健康保険
交通事故など第三者の行為によって受けたケガの医療費は、原則として加害者が全額負担すべきものです。しかし、その賠償が遅れるときなどは、一時的に国民健康保険で治療を受けることができます。このとき国民健康保険で負担した費用は、国民健康保険があとから加害者に請求しますので、必ず市町役場の担当窓口に届け出てください。
示談は慎重に
国民健康保険へ届け出る前に示談をすると、そのとり決めが優先して国民健康保険から加害者に医療費を請求できない場合があります。必ず示談の前に届け出をしてください。
お問い合わせ先
国民健康保険に関する手続きの詳細は、お住まいの市町村もしくはご加入の国民健康保険組合までお問い合わせください。