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やまぐちの棚田20選・東後畑地区の棚田
東後畑地区の棚田
棚田の概要
- 地域の所在 長門市油谷後畑
- 農地面積 5.9ha
- 平均勾配 1/8.7
向津具半島の上域に位置する本棚田は、眼下に日本海を望み、コバルトブルーの海と水田との調和により、美しい景観を作り出している。
東後畑集落の農業者が主に耕作しており、比較的1戸当たりの耕作面積も大きく、農業への依存度も高いので、今後も耕作の継続が見込まれる。地形上周辺に大きな河川はなく、共同のため池の水によって、棚田の用水を確保している。
また、本地域は地すべり防止指定区域に指定されており、ため池等の共同管理、水田の耕作等は地すべり防止対策、洪水防止、土砂侵食防止等の国土保全はもちろん、災害の未然防止に大きな役割を果たしている。
棚田の保全活動
中山間地域等直接支払制度や農地・水・環境保全向上対策事業といった事業を活用し、共同活動によってため池や用排水路、農道等の維持管理を行っている。
農産物は棚田米のブランド化の推進や但馬牛の導入による高級肉質和牛の産地づくりを進めており、油谷但馬牛の放牧は耕地保全の一端となっている。
地域の特徴
棚田は山間部にあることが多いが、東後畑の棚田は半島部分の丘陵地が海岸近くまで迫っているため、眼下に日本海を望むことができる。夕日が沈む日本海に、イカ釣り漁船の漁火が無数に輝く風景は、見るものを圧倒する美しさで、1999年に農林水産省が発表した「日本の棚田百選」にも選ばれている。