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平成30年 (2018年) 5月 9日

監理課

 土地収用制度とは、憲法29条第3項の規定「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる」に基づき、公共の利益となる事業の用に供するため、土地等を強制的に取得する制度であり、土地収用法により、必要な手続き、要件などが定められています。

 道路や公園などの公共事業のために、土地が必要となった場合、通常はその事業を行う者(起業者)が、土地所有者等と話し合い、契約を結び、その土地を取得します。


 しかし、補償金の額について合意できなかった場合や、土地の所有権について争いがあるなどの理由により、話し合いにより土地が取得できない場合があります。このような場合には、起業者は土地収用法の手続きを取ることにより土地を取得することとなります。

 土地収用法の手続きを大きく分けると、具体的な事業が「公共のため」の事業であるか否かを判断する事業認定の手続きと、被収用者に対し、「正当な補償」を確保する収用委員会による裁決の手続きの二つに分けられます。


※ 土地収用制度には、土地を一時的に使用する制度もありますが、手続きがほぼ同じなので、説明は省略しています。


1 事業認定について


 土地収用法の規定に基づいて、起業者が実施しようとする公共事業が、土地を収用し又は使用することができるだけの公益性があるかどうかを具体的な事業計画により判断し、起業者に対して収用する権利を与える処分を事業認定といいます。

 その処分を行う行政機関(事業認定庁)は、一般的には、国又は県が起業者である場合は国土交通大臣、市町村が起業者である場合は都道府県知事です。


 事業認定の告示により起業者は1年以内に収用委員会に対し裁決申請することができるようになり、事業に支障を及ぼすような土地の形質の変更が制限され、土地に関し権利を有する人に補償金の支払い請求権が生じるなどの様々な効果が発生します。

 なお、都市計画事業については、都市計画法による事業認可を土地収用法の事業認定の代わりとし、事業施行期間中は、認可の日から裁決申請がなく1年経過したごとに、新たに事業認定の告示があったとものとみなされます。


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2 事業認定の手続き


 起業者から事業認定の申請がありますと、事業認定庁は、当該申請書及び添付書類の写しを、起業地所在地の市町村長へ送付します。


 これらの書類は、市町村において2週間公衆の縦覧に供されます。事業の認定について利害関係を有する方は、この縦覧期間内に限り、知事(国土交通大臣が事業認定庁であっても、意見書は知事に提出します。)に意見書を提出することができます。


 また、この縦覧期間内に限り、事業認定庁に公聴会の開催を請求することができます。

 事業認定庁は事業内容を審査し、現地調査結果や利害関係者から提出された意見書などを参考に、申請のあった事業が次の要件のすべてに該当すると認めた場合に事業の認定を行います。


 ●事業が土地収用法に掲げる収用対象事業であること

 ●起業者に事業遂行の意思・能力があること

 ●土地の適正・合理的な利用に寄与するものであること

 ●土地を収用する公益上の必要があること


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3 収用委員会について


 収用委員会は、公共の利益の増進と私有財産との調整を図るため、土地収用法に基づき各都道府県に置かれている準司法的な行政機関です。委員会は、知事から独立して、公共事業の事業者(起業者)から出された裁決申請等に対し、公正中立な立場で、起業者、土地所有者等の主張を聞き、正当な補償額などを判断して収用の裁決等を行います。


 委員会は法律、経済、行政の各分野に関し優れた経験、知識を有し、公共の福祉について公正な判断をすることができる者のうちから、都道府県の議会の同意を得て、都道府県知事から任命された7人の委員で構成される合議制の機関です。


 また、このほかに2名の予備委員が置かれています(予備委員は委員が欠けた場合に補充するもので、審理・会議等には参加しません)。これら委員の任期は3年となっています。


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4 収用手続きについて


1 起業者による裁決の申請

(1)調書作成

 起業者は、収用する土地やその土地にある建物等の状況を調査し、現況を記載した書類(土地調書・物権調書)を作成します。その際、権利者は立ち会いと署名押印を求められます。調書の内容に異議がある場合、署名押印とともに、異議の内容を調書に書くことができます。


(2)裁決の申請と受理

 起業者が収用委員会に対して行う裁決の申請には、土地の所有権等を取得するための「権利取得裁決申請」と、その土地にある建物等を撤去して土地の明け渡しを求めるための「明渡裁決申立」の2種類があります。

委員会は、申請が法令に定める形式に適合しているかどうか等を審査した上で受理することとなり、受理した場合は、関係書類を市町村に送付するとともに、権利者へ申請があったことを通知します。


2 裁決申請書等の公告・縦覧及び意見書の提出

(1)市町村での公告・縦覧

 収用委員会から関係書類の送付を受けた市町村は、申請又は申立てがあったことを公告し、その写しを公告の日から2週間縦覧します。


(2)意見書の提出

 土地所有者及び関係人等は、縦覧期間内に、収用委員会に対し、意見書を提出することができます。ただし、事業の認定に対する不服など、委員会の審理に関係がない事項についての意見は、記載することができません。


3 裁決手続開始

(1)裁決手続開始の決定及び登記

 裁決申請書の2週間の縦覧期間を経過すると、収用委員会は、裁決手続の開始を決定してその旨を公告し、登記所に申請の対象となった土地について裁決手続開始の登記を嘱託します。


(2)裁決手続開始の登記の効果

 この登記がされると、相続による場合などを除き、登記後の権利の移動は起業者に対抗できなくなり、収用手続きの当事者が確定されます。


4 収用委員会による審理

(1)審理の開始

 収用委員会は、裁決手続の開始決定後、審理を開始します。審理は、起業者、土地所有者及び関係人から裁決事項に関する意見を聞くために開催するもので、原則として公開で行われます。起業者、土地所有者及び関係人には事前に審理の日時及び場所を通知します。なお、審理に代理人が出席する場合には委任状が必要となります。


(2)審理の内容

 審理では、主に、収用しようとする土地の区域、損失の補償、権利取得の時期、明渡しの期限等について、意見を聞き、起業者や土地所有者の意見の対立点を整理します。

 この際、事業認定に対する不服等、審理と関係のないことについては、意見を述べることはできないとされています。また、収用委員会から、新たに意見書や資料の提出を求めることもあります。


5 裁決

 収用委員会は、意見書や審理で主張されたことなどについて、独自に調査や検討を行い、裁決をします。裁決は、裁決申請及び明渡裁決の申立てに対する収用委員会の最終的な判断です。裁決が行われた後、裁決内容、裁決の経緯、裁決理由等を記載した裁決書の正本が収用委員会から起業者及び土地所有者等に送達されます。

 裁決の種類、内容、効果等は、次のとおりです。


種類

内容

効果

権利取得裁決

1 収用する土地の区域

2 土地又は土地に関する所有権以外

  の権利に対する損失補償

3 権利取得の時期

 起業者は、権利取得の時期までに補償金を支払い、権利取得の時期に土地の所有権を取得します。

 また、借地権などの所有権以外の権利については消滅します。

明渡裁決

1 土地の明渡しに伴う損失補償

2 明渡しの期限

 起業者は、明渡しの期限までに、土地所有者等に補償金を支払い、土地所有者等は土地にある建物などの物件を移転して、土地を明け渡さなければなりません。

 明け渡しがない場合は、起業者は知事に代執行による撤去を請求できることになっています。


6 和解

 和解は、裁決申請後であっても、当事者間の話合いで円満に解決することが望ましいため設けられた制度です。収用委員会は審理の途中において、起業者、土地所有者及び関係人に和解を勧告することがあります。収用委員会は関係者全員が和解案に合意し、和解調書作成の申請があった場合、和解調書を作成します。和解調書が作成されると、収用の裁決があったのと同様の効果が生じます。


7 補償額

(1)補償額の算定

 収用委員会は、裁決申請書及び土地所有者等から提出される意見書、審理での意見等を整理し、さらに必要に応じ現地での調査や鑑定人による鑑定を行って補償額の算定を行います。


(2)補償の考え方

 補償の内容は、権利者ごとに異なるため、収用委員会が公正・中立な立場でそのつど判断して、正当な補償額を算定します。補償は原則として金銭で、各人個別に支払われます。


(3)当事者主義について

 収用委員会は、起業者や権利者が申し立てている補償額の範囲を超えて裁決することはありません。この考え方を当事者主義といいます。例えば、起業者が土地の補償額を10万円、土地所有者が20万円と申し立てている場合は、収用委員会が5万円と判断した場合でも、起業者と土地所有者の申し立ての範囲内で、収用委員会の額に最も近い額である10万円の裁決がされることとなります


8 決裁手続きのながれ


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5 その他


1 土地所有者等の権利について

(1)土地に関する補償金の支払い請求

 事業認定の告示以後、土地所有者又は土地に関して権利を有する関係人(借地権者等)は、起業者に対して、土地に関する補償金の支払い請求を行うことができます。なお、この場合、次の裁決申請の請求も併せて行うことが必要です。支払い請求が行われると、起業者は、原則として2か月以内に起業者の見積もった補償金を支払わなければなりません。


(2)裁決申請の請求

 事業認定の告示以後、土地所有者又は土地に関して権利を有する関係人(借地権者等)は、起業者に対して、裁決申請を行うよう請求することができます。


(3)明渡裁決の申立て

 土地所有又は関係人は、裁決の申請があった後、収用委員会に対し、明渡し裁決の申し立てを行うことができます。


2 あっせん及び仲裁

 任意交渉が合意に至らなかった場合における、収用手続きに入る前の簡易な紛争解決の方法として土地収用法では、「あっせん」と「仲裁」という二つの制度が設けられています。ただし、これらの申請は、事業認定の告示後はできないことになっています。


(1)あっせん

 あっせんは、土地等の取得に関連する事項について、知事が任命するあっせん委員が当事者の調整を行い、当事者の合意を促すものです。あっせんは当事者の一方からでも申請できます。


(2)仲裁

 仲裁は、補償に関する紛争に限って、起業者、土地所有者・関係人の両当事者からの申請を要件として、知事が任命する仲裁委員が仲裁判断(確定判決と同等の効力)を行うことで、紛争の解決を図るものです。


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