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平成26年 (2014年) 3月 14日

砂防課

「土砂災害防止に関する絵画・ポスター・作文」について

平成18年度(2006年度)入賞作品

中学生作文の部:中央審査・国土交通事務次官賞(地方審査・最優秀賞)
周防大島町立大島中学校3年 藤井絢子さん

作文「災害に対する意識を高めよう」


「平成18年度梅雨前線豪雨」…これは今年の7月に、熊本・長野県を中心に全国各地にもたらした、集中豪雨による土砂災害の名前です。この災害による死者・行方不明者の数は、なんと32人にものぼり、テレビ中継やインターネットで映し出す映像からは、天災の恐ろしさをリアルに表現していました。


中でも、熊本県での地すべりや、家が大洪水と化した町に流されて行く様子を見た時は、身体が震えあがったものです。なぜならその地域は、熊本県に祖父の家の隣町の映像だったからです。何度も何度も、祖父の家に電話をかけて安全を確かめ、情報収集に必死になっていました。そこで、家族の安否を心配する人々の気持ちが手に取るように分かると同時に、救助をしている人々や国土交通省をはじめとする各地方の砂防の対応に感謝の気持ちを抱き、以前、祖母が話してくれたことを思い出さずにはいられませんでした。


私が生まれる前の話ですが、集中豪雨に見舞われた7月、鉄砲水が押し寄せて床下浸水となり、川は決壊し山は土砂崩れを起こすという事態が起こりました。消防団員であった祖父は、家を任せると言って、血相を変えて救援に出掛けたそうです。その時の祖母は、家がどうなるか分からない時にまで、消防団員としての務めを果たす祖父に唖然としたそうです。しかし、自分の家はまだ大丈夫だと信じて、危険な状況に立たされている人々を助ける為にとった行動、その判断と勇気には感動したそうです。


人の力では手に負えないような災害から、いかに身を守っていくか、それは私たち小さな人間にとって、一番重要な課題です。先にも述べたように、国や地方では、災害に備えて防災無線を使ったり、防災パンフレットを作成して、まず第一に住民の安全を考え、避難場所や避難道具、対応の仕方などを伝えています。私の家でも町が発行する広報誌に目を通し、いざとなって慌てないように、家族で避難方法や避難場所の確認をとるようにしています。次に、日頃から危険場所の確認をすることです。これは、県や町のパトロール車などが巡回しながら、確認をとっていることと思いますが、私たちも登下校の際、気が付いたことは学校に報告することにより、災害防止に参加することが出来ると思います。


では、このような集中豪雨による土砂災害は、なぜ起こるのでしょうか。私は、気象士ではないので詳しいことはよく分かりませんが、森林の伐採による地球温暖化現象の影響も原因の一つであると思います。2004年1月の英科学誌ネイチャーによると、「地球温暖化の影響で2050年までに地球上の動植物の4分の1にあたる100万種以上が絶滅する恐れがある。」と掲載されていて、今世紀中に海の水位が6センチもあがると予測されています。大量に伐採され、破壊された山は、雨が降ると土砂が流れ出して土砂崩れを起こし、土砂は川の下流で洪水の原因となります。また、1977年には、パナマ運河が洪水で押し流された土で塞がってしまい、タイでも、1989年に森林伐採で大洪水が起こり、その後の伐採は禁止されています。私たち人間の勝手な都合により、自然を破壊し、自ら窮地に追い込まれている現実を、世界中のどのくらいの人々が認識しているでしょうか。


祖母の話によると、私たちの住む周防大島町は、一昔前までは、段々畑にみかんの木が植えられ、秋には田んぼの稲穂が黄金色になり、刈り入れが済むと、今度は冬にかけ山全体がみかん色に染まっていたそうです。しかし、今はどうでしょう。若い人たちは島から出て行き、お年寄りばかりになってしまった島は人手が無く、田んぼやみかん畑も荒れ果てた姿をしていて、水路の管理をする人さえいません。これでは、いつ土砂災害に遭っても不思議ではないのではないでしょうか。土砂災害に遭わないためには、小さな水路の管理さえ、怠ることは出来ません。私の父は、春と秋になると、休日に近くの溜め池の草刈りに出掛けます。家では田を作っていないのにどうしてやるのかと聞くと、田んぼを作っている人たちが上手く水を使えるようにするのが一つ、もう一つは、災害が起こらないように溜め池の管理を兼ねて危ない箇所はないかと確認をとりながら作業をしていると言うのです。なるほど、日頃からの心掛け一つで災害を予防していくという父らしい考えに、私は感心しました。皆がこのようなことから取り組んで行くと、大きな災害から逃れることが出来るのではないでしょうか。まずは、小さな取り組みから始めて、一人でも多くの人が土砂災害についての意識を高めてくれることを切望します。



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