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トップページ > 組織から探す > 議会事務局 > 審査の概要(各リンク先のページ)・平成24年11月定例会中山間振興対策特別委員会報告

平成30年 (2018年) 4月 27日

議会事務局


中山間地域振興対策特別委員会委員長報告書

平成24年11月定例会

 中山間地域振興対策特別委員会を代表いたしまして、本委員会における審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。


 本県では、厳しい状況下に置かれている中山間地域の振興に取り組むため、本県初の議員提案条例である「山口県中山間地域振興条例」に基づき、関係部局が連携しながら中山間地域づくりビジョンに掲げる各般の対策を進めているところであります。

 しかしながら、条例制定から5年余が経過し、中山間地域では、人口減少や高齢化に歯止めがかからず、小規模・高齢化集落の増加や担い手不足が顕著になるなど、取り巻く環境は一段と厳しさを増しており、地域で暮らす高齢者の生活・福祉をいかに支えていくかといった課題も生じております。

 こうした状況を踏まえ、県議会では、厳しさを増す中山間地域の実態と今後の振興策について調査・研究を行うため、昨年6月定例会において、本委員会が設置されたところであります。


 調査・研究に当たりまして、中山間地域の振興に関連する分野は多岐にわたることから、本委員会では、喫緊の課題となっている「福祉・生活サービス対策」をはじめとした5項目について、県内各地域の実情や課題を把握するための調査視察を行うとともに、執行部から詳細な説明を受けながら、幅広く審査を進め、その上で、今、最優先で取り組むべき課題は何なのか、本委員会として提言すべき項目は何なのかという視点で、活発な議論を重ねてまいりました。

 また、審査の際には、各分野で活動しておられる方を参考人としてお招きし、貴重な御意見や御提言をいただきました。

 本委員会は、こうした調査・研究を経て、この度の報告書、提言の取りまとめに至ったものであります。


 それでは、まず、審査項目に沿って審査結果の概要及び審査の過程における発言のうち、その主なものについて、御報告いたします。

 最初に、「福祉・生活サービス対策」、「生活基盤の維持確保」についてであります。

 本委員会では、特に、福祉・生活サービス対策の審査に力点を置き、調査視察では、移送サービス等の活動に取り組んでおられる複数の団体や関係者の方々との意見交換の機会も得たわけですが、地域の高齢者の方々が日常生活に苦労しておられる実態やそれらを地域で支える活動にも、運営面、人材面等の課題が山積していることを痛感いたしました。

 その中で、委員からは、

 ○地域での支援サービス活動が継続できるよう、運営に対する支援を充実させる必要がある

 ○地域住民が主体的に移送サービスを行うための車両に対する支援を行う必要がある

 ○移送サービスが円滑に提供できるような支援の仕組みづくりを検討する必要がある

 ○地域の高齢者の生活を守る効率的な地域内交通システムを構築すべき

 ○担い手不足を補えるような、新たな見守り支援体制を検討する必要がある

などの意見や提言がありました。


 次に、「地域住民主体の地域づくり」では、

 ○地元住民が様々な活動を継続できるような支援を行うべき

 ○地域の核となる組織の運営が継続できるようなシステムを検討する必要がある

 ○未利用の公有施設を有効活用できるような支援を行うべき

などの意見や提言がありました。

 また、調査視察の過程で、朝市で鮮魚販売を行う場合の許可基準や、合併処理浄化槽の設置基準などは、地域の実態にそぐわないものとなっており、弾力的な地域づくりを進めていくためには、食品衛生法や浄化槽法など関係法令の規制緩和を求めていくことが必要であるとの御提言もいただきました。


 次に、「地域資源を活用した産業振興」及び「鳥獣被害防止対策」では

 ○農商工連携や6次産業化の推進により開発された商品をしっかり地元に定着させるためのPR活動への支援を充実することが必要である

 ○有害鳥獣駆除の他、ナルトビエイの駆除など海の食害対策の支援も強化する必要がある

などの意見や提言がありました。


 また、審査の過程で、中山間地域対策全般に関わって、部局間連携の強化や幅広い課題に即応できる組織再編など、県の推進体制の一層の強化を求める意見や提言がありました。


 以上、審査結果の概要等について申し上げましたが、本委員会での審査を通じて、改めて浮き彫りになりましたのは、人口減少、高齢化に歯止めがかからず、厳しさを増すばかりの中山間地域の現状に行政の支援が追いついていないという現実であり、この状況を打開するには、県が市町との連携を一層強化し、更に一歩も二歩も踏み込んだ支援策を講じていく必要があるということであります。

 とりわけ、買い物や通院等の日常生活すらままならない高齢者が急増しており、こうした方々の生活・福祉を支えていくための具体的な対策を早急に講じていくことが、今成すべき最優先課題であります。

 また、集落の小規模化や担い手不足が顕著となる中で、地域や高齢者を守り、支える組織、機能が弱体化し、運営面でも多くの課題を抱えているという現状を打開するには、各地域の実情に即した具体的かつ現実的な支援策を講じていくことが強く求められております。

 そして、こうした喫緊の課題への対応をはじめ、多岐にわたる中山間地域対策を、地域の実情に即して迅速に具現化していくためには、十分な予算の確保と、県の組織体制の更なる強化が必要であります。

 こうした考え方の下、本委員会は、今後の具体的な取組として以下3項目を提言いたします。

 その第一は、「市町との連携を強化し、戦略的な政策が推進できる県の組織体制の強化」であります。

 まず、現在の中山間地域の活性化及び振興対策に係る推進組織を、分野横断的かつ総合的なワンストップサービスの提供や分野横断的な施策提案、事業展開に対応できるとともに、施策提案、予算の立案が一元的に管理できる組織に改編されるよう求めます。

 また、地域の実情に応じた現地調整機能の強化を図るため、各県民局単位に専任職員の配置が必要であると考えます。


 第二は、「中山間地域の高齢者が安心して暮らせる仕組みづくり」であります。

 買い物や通院など、高齢者が日常生活で困っている実態の解消に向けて地域の高齢者の生活を守る効率的な移動・交通システムの構築や生活と福祉が一体となった支援体制づくりを早急に進めるべきであります。また、仕組みづくりや運営に県、市町が積極的に関与し、財政的・人的支援の充実を図るべきと考えます。

 次に、見守り支援では、民間関係機関や民間業者等と連携した複層的な見守りネットワークの構築を急ぐべきであります。


第三は、「地域の実態と取組意欲に即した弾力的な地域づくりの推進」であります。

 地域づくり活動や組織運営を支えるため、継続的・安定的な取組が可能な組織づくりに対する県・市町の積極的な関与及び運営に対する財政的支援の充実、人材の確保・育成への支援の充実を求めます。

 また、中山間地域の特性や実情に即した弾力的な地域づくりやUJIターンなどの定住を促進するための関係法令の規制緩和につきましては、その実現に向け、国に対しても直接要望すべきであるとの考えで一致し、本定例会に意見書を提案いたしております。議員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。


 最後に、山本知事をはじめ、執行部におかれましては、本委員会の委員が1年半にわたって審査を行い、取りまとめました3項目の提言の趣旨を十分お汲み取りいただくとともに、審査の過程で各委員や参考人から出された意見や提言も踏まえ、今後の中山間地域の振興に向けた前向きな御対応を要望して、本委員会の報告といたします。



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