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トップページ > 組織から探す > 議会事務局 > 審査の概要(各リンク先のページ)・平成26年11月 定例会人口減少・地域活力維持対策特別委員会

平成30年 (2018年) 4月 27日

議会事務局


人口減少・地域活力維持対策特別委員会委員長報告書

平成26年11月定例会


 人口減少・地域活力維持対策特別委員会を代表いたしまして、本委員会における審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。


 昨年3月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した、2040年の本県の推計人口は、全国平均を大きく上回る26%減の約107万人となり、生産年齢人口の構成比も51%台にまで減少すると見込まれるなど、非常に厳しい見通しが示されました。

 本県議会はこうした状況に強い危機感を持ち、生産年齢人口の流出防止対策や人口減少局面における本県の少子化対策のあり方、将来にわたって地域の活力を維持するための取り組み方策等について調査・研究を行うため、昨年9月定例会において、本委員会が設置されたところであります。


 調査・研究に当たりまして、関連する分野は多岐にわたることから、「生産年齢人口の流出防止対策」をはじめとした6つの審査項目に整理し、執行部から各項目の現状と課題の詳細な説明を受け、活発な議論を重ねるとともに、調査視察の実施や参考人をお招きすることにより、貴重な御意見や御提言をいただきました。


 この間において、本年5月、日本創成会議は、現状の出生率と大都市圏への人口移動が続けば、2040年までに全国の市町村の約半数が消滅の危機に直面するとの推計を発表し、日本国内に大きな衝撃を与えました。

 国においては、6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2014」で、50年後に1億人程度の人口を維持することを目標に掲げ、9月には、「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、東京一極集中の歯止めなど、3つの視点から、国と地方が総力を挙げて人口減少対策に取り組むこととされ、11月21日には、人口減少対策の取り組み方針等を示した地方創生関連2法が成立したところであります。


 本委員会は、こうした国の大きな動きの中で、審査・調査を進めてまいりましたが、その過程においては、今後の推進方策のあり方や、新たに取り組むべき課題、最優先で取り組むべき施策等について、多くの委員から共通する意見や提言がなされたところです。

  そこで、本委員会における調査・研究のまとめに当たっては、委員から出された主な意見等を集約する形で、4項目に関わる取り組み等を提言として取りまとめました。


 それでは、本委員会の審査結果の概要について、御報告いたします。

 その第1は、「若者層を中心とした県内定住を促進していくための取組」であります。

 審査の過程で委員から本県人口の社会減の主な要因は、若者層を中心とする進学・就職による県外への流出にあり、これが、生産年齢人口の構成比の低下を招いていることから、最優先で取り組むべき課題であるという意見が多く出されました。

 そこで、まず、この対策の基本となるのは教育であり、山口県に住み続けたい、山口県のために頑張りたいという郷土愛を育む教育を推進するとともに、地域の産業に関心を抱き、職業観を育む教育に、幼児期から継続的に取り組んでいくことが重要であると考えます。

 また、専門高校生の県内企業への就職をより確実なものとするためには、これまで以上に、県内企業ニーズにマッチした人材を育成し、提供できる職業教育を実践することが必要であります。

 また、関連する課題として、本県に集積している医療産業関連企業と県内大学が連携して優れた人材育成を行うため、薬学に関する高等教育機関の県内設置について検討する必要があります。

 次に、本県の社会減の具体的な理由として、県外大学等へ進学した者の多くがそのまま県外に就職することが挙げられているため、県外大学等への進学者に対するUターン就職支援対策の強化を図ることが求められます。

 さらに、農林水産業や医療等、担い手の不足している分野の就業促進・定着支援を一層進めるべきであり、特に本委員会で議論となった看護師、保育士の確保等には、重点的な取り組みが必要であります。


 第2は、「出生率・出生数の向上に対する取組」であります。

 本県の少子化の要因の一つに、20~39歳の女性人口の大幅な流出に加えた、未婚化・晩婚化が挙げられます。

 そこで、まず、県が出会いの場づくりや見合いを仲介する仕組みの整備、サポート体制の構築に中心的な役割を果たすなど、県域で行う結婚支援策の充実を図ることが必要です。

 また、出生率・出生数を向上させるためには、安心して子どもを産み育てられる環境の整備に一層力を注ぐことが必要であり、結婚から子育てまでの切れ目のない、多様なニーズに対応する子育て支援策をさらに強化することが重要であります。

 さらに、少子化の要因として、子育て世帯の経済的負担が大きい事が挙げられており、若い世代が安心して働き、希望どおり出産・子育てをすることができるよう、保育料の軽減など、一歩踏み込んだ経済的支援施策の充実を図ることが重要であります。


 第3は、「仕事と生活を両立し、女性が活躍できる社会の実現のための取組」であります。

 仕事と生活の間で問題を抱える人が多く見られ、これらが、働く人々の将来への不安や豊かさが実感できない大きな要因となっているなど、社会の活力の低下や少子化・人口減少につながっているところです。

 そこで、仕事と生活を両立し、女性が活躍できる社会の実現に向けては、職場の意識改革による男性も含めた働き方の見直し、育児休業や短時間勤務などの多様な働き方の推進、事業所内保育所等の整備、男性の子育てへの関わりの促進等に向け、重点的な取り組みを進めることが必要です。


 第4は、「地域の活力を維持するための新たな地域の仕組みづくり」であります。

 人口減少や高齢化が進行していく中、地域の活力を維持していくためには、新たな地域の仕組みづくりが課題とされております。

 現在、進められている「コンパクトなまちづくりモデル事業」は、本県におけるまちづくりのモデルとなる重要な施策であるとともに、中山間地域における「やまぐち元気生活圏」構想も日常生活に必要なサービス等の拠点化、ネットワーク化による集落機能の維持・活性化を目指すものとして今後推進すべき重要な施策であることから、取り組みの加速化を図るべきであります。

 また、鉄道・バス路線、離島航路の維持確保や新たな交通システムの導入は、県民の日常生活を支えるために必要な取り組みであり、今後の都市や集落のあり方においても重要な役割を果たすものであるため、利用の促進や維持確保に向けた市町、事業者への財政的支援などについて、重点的な取り組みが必要であります。


 以上、申し述べた4項目の提言を踏まえ、本県における、人口減少の克服、地域活力の維持・向上に向けた取り組みを進めるに当たっては国との連携が不可欠であります。今後、国において本格的に実行に移されることとなる「まち・ひと・しごと創生」における施策と十分に連携を図りながら、積極果敢に取り組みを進めることが重要と考えます。


 以上が、本委員会の審査の経過及び結果の概要であります。


 人口減少問題は、我が国の根幹をも揺るがす最重要課題であり、大都市集中から地方への人口移転を促す施策などは、個々の自治体での取り組みには限界があり、国が総力を挙げた支援が不可欠であることから、国に対しても直接要望すべきであるとの考えで一致し、本定例会に意見書を提案することといたしました。議員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。


 最後に、村岡知事をはじめ、執行部におかれましては、本委員会の委員が1年2ヶ月にわたって審査を行い、取りまとめました4項目の提言の趣旨を十分お酌み取りいただくとともに、審査の過程で各委員や参考人から出された意見や提言も踏まえ、今後の人口減少・地域活力維持対策に向けた前向きな御対応を要望して、本委員会の報告といたします。

お問い合わせ先

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