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知事記者会見録・令和元年6月4日実施分

ページ番号:0013097 更新日:2019年6月6日更新

知事記者会見録一覧へ

日時 令和元年(2019年)6月4日(火曜日)
11時30分~12時41分
場所 県庁2階 記者会見室

発表項目

  • 政府要望について

知事

 今日はですね、令和2年度の国の予算編成等に向けた政府要望につきまして、御説明をいたします。
 現在、国では、人生100年時代を見据えた人づくり革命、また、Society5.0の実現等に向けた生産性革命などに取り組むとともに、安倍総理も「令和の時代は地方の時代、地方創生を新たな次元に押し上げていきたい」とされ、地方創生の取り組みもさらに力強く進められようとしています。
 また、今月には「骨太の方針」や「まち・ひと・しごと創生基本方針」などが公表される予定であります。これらを踏まえて、来年度予算の概算要求等を通じて、施策の具体化が図られていくものと考えています。
 このため、県といたしましては、そうした検討が進んでいくこの時期を捉えて、「やまぐち維新プラン」に掲げる「3つの維新」への挑戦をさらに加速をしていく、そのために、国の政策との連携、あるいは国の予算措置等の支援が必要なものにつきまして、関係府省庁への提案・要望を実施いたします。
 要望活動につきましては、明後日6日・木曜日に、県議会の柳居議長とともに、関係省庁へ要望を行う方向で、現在調整をしています。
 それでは、要望内容について概要を御説明します。
 お手元に配付をしております資料(PDF:164KB)のとおり、このたびの要望では、「3つの維新」の取り組みや地方創生を推進するため、国の制度拡充、あるいは財政支援等を特に求める22項目について、「超重点要望」としています。
 岩国基地関連の要望については、「国策関連要望」と「特別要望」を併せて行うことといたしました。
 また、裏面にお示しをしていますが、国に対し、引き続き支援を求めるものや、概算要求に向けた提案など32項目につきましては、「重点要望」として、関係部局で各省庁へ要望活動を実施することとしています。
 以上、この度の要望項目は合わせて55項目となります。
まず、超重点要望につきましては、新規項目として6項目を要望します。
 「産業維新」では、本県の強みである産業力をさらに高めていくための項目を挙げています。
 1番目の「第5世代移動通信システム(5G)を活用した地方創生の深化」についてです。5Gは、産業や生活等の質を飛躍的に向上させることによって、さまざまな地域課題の解決や改善が大いに期待をされます。
 本県の地方創生を進める観点からも、5Gの地方における早期導入の促進などを要望するものです。
 2番目の「地域の経済と雇用を支える中小企業の事業承継の促進」につきましては、後継者不在率が高い本県の中小企業の事業承継を促進するため、譲渡企業の価値の調査に係る専門家派遣制度の創設や、本県のマッチングシステムへのデータ提供など、マッチングから引継ぎまでを円滑に行う体制整備への支援等を要望するものです。
 3番目以降は継続項目で、自動車産業イノベーションの推進や、医療・ヘルスケア産業の創出・育成などについて要望します。
 「大交流維新」の1番目の「次期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づく地方創生の進展」については、東京一極集中に歯止めがかからない中、更なる政府関係機関の地方移転や、企業・大学の地方分散、さらに、ふるさと兼業等を通じた地方還流など、東京一極集中の抜本的解決と積極果敢な地方創生の推進について要望するものです。
 2番目以降は継続項目で、観光地域づくりの推進や山陰道の建設促進などについて要望します。
 「生活維新」の1番目の「新たな時代の人づくりの推進」については、Society5.0など新たな時代を見据えた人づくりの取り組みを推進するため、若者の「志」や「行動力」を育む取り組みや、AI(人工知能)等を活用して新たな価値を創造する人材の育成など、地方が自ら取り組む人づくりへの支援、また、教員の資質向上、ICT(情報通信技術)環境の充実など、それを支える教育環境の整備への支援を要望するものです。
 2番目の「「教科担任制」の導入によるきめ細かな指導体制の構築」については、現在、中教審で審議されている小学校高学年における「教科担任制」の導入について、本県の授業交換による教科担任の取り組み等も踏まえながら、本格的な導入のための教職員配置の拡充と、適切な教職員配置の研究や成果の検証のためのモデル事業の実施を要望するものです。
 3番目の「医師偏在の解消に向けた医師の養成・確保対策の推進」については、「医師少数県」である本県の若手医師の確保に向けまして、都道府県を超えた医師の派遣調整機能の構築や専門研修における医師の偏在の解消に向けた取り組みの促進など、国における計画的な医師の養成・確保の仕組みづくりを提案するものです。
 4番目以降は継続項目で、結婚から妊娠・出産、子育てまでの切れ目のない支援や児童虐待防止対策の体制の強化などの子ども・子育て支援施策の充実、外国人材受け入れの環境整備など多様な働き方改革の推進、また、大規模な自然災害等の発生に備えた防災・減災対策の推進等について、要望を行います。
 最後に、国策関連要望として、岩国基地につきましては、長年にわたる基地の存在に加え、空母艦載機の移駐完了により、地元がさらなる負担を抱え続けること等を踏まえ、住民の不安解消につながる安心・安全対策の推進と、我が国の平和と安全への大きな貢献に見合う地域振興策の実施について、引き続き要望するものです。
 併せて、艦載機移駐後1年間の状況を踏まえた騒音対策の推進や、市町への再編交付金、県交付金などの地域振興策の確実な実施について、地元市町と連携して、特別要望を行うこととしています。
 以上、概要を御説明いたしましたが、個々の具体的な内容につきましては、後ほど総合企画部から説明させていただきます。

KRY(山口放送)

 超重点要望の新規の中に5Gというのを付けていらっしゃいますが、大体こういうものというのは首都圏、大都市圏でサービス開始なのかなと思うんですけれど、それをこうあえて山口に売り込むこと、山口だから5Gを使ってできることみたいなことが何かありますか。

知事

 そうですね。この5Gは非常にポテンシャルが高いというかですね、ご案内のとおり、大変高速で通信、大容量、4Gの100倍の速度でですね、通信が可能と。2時間の映画が3秒でダウンロードできるということでありますけれども。
 そうした高速大容量、そして超低遅延、それから多数同時接続というですね、非常に高いポテンシャルを持っているわけであります。当然これは商業ベースでですね、進められるものですので、普通に考えていくと首都圏、大都市圏を中心に広がっていくのが先行していくんじゃないかというふうに思いますけれども、この5Gの持っている可能性を考えるとですね、例えば、山口県であればですね、さまざまな産業、農業とかですね、製造業において、非常に効率的にですね、効果的にこうした事業を行うことにもつながってまいりますし、また、医師の関係も今回要望しますけれども、山口県、医師不足ということにこれからなる、今も大変苦慮しておりますけれども、これから先もですね、どんどん医師が減っていくという状況の中で、県内は中山間地域に多くの方々、医療ニーズがあるわけですね。こういうところに遠隔の医療サービスを提供したり、あるいは学校教育においても、遠隔の教育をしたりですね、あとは、買い物の支援とかですね、自動運転等を加えてですね、買い物の支援ですとか、特にこの地域が抱えている課題を解決するですね、大変大きな可能性を持ってるというふうに思っております。
 ですので、本当に切実なニーズとしてはですね、首都圏よりも地方の方がむしろ、導入をするということが、皆さんの暮らしの安心・安全とかですね、利便性を高める上では、5Gの持ってる可能性というのを大いに活かせるのはむしろ地方ではないかというふうに思っています。そのような中で、このまま商業ベースでいってしまうとですね、どうしても首都圏の方から順番にということで、遅れてしまいますので、ぜひ、ここは地方部においてもしっかりとですね、早期導入されるように国の方からしっかりと後押しをしていただきたいと思いますし、また、さまざまな取り組みについてのそれを活用するサポートだったり、財政支援だったりですね、そうしたものを、ぜひ国の方でこれから考えていただきたいと思っております。

山口新聞

 今回の政府要望で、知事の中での、一番の一押しっていうのがあれば教えて欲しいのと、あとどういうところから、今回の政府要望、全部で55項目に至ったのかというところを教えてください。

知事

 そうですね。われわれ新しい維新プランを作ってですね、これに基づく取り組みを進めていく上で、国の方でぜひ制度をしっかり作ってほしいことですとか、財政的な後押しをいただきたい部分ですとか、そういったところをですね、国の方へ求めていくべきものは何かということで、拾い上げて今回整理しているわけですね。
 今回一つ目の項目にしておりますが、5Gもですね、まさにこの4月に免許が出されてですね、これから展開をしていくというタイミングでありますので、ぜひこのタイミングでしっかりとですね、国の方に、地方の声として、届けていく必要があると思いますし、むしろ地方の方においてこそですね、本当に役立つサービス、人が必要とするサービスがですね、提供できる、そうした可能性を持っているわけですので、その辺りの思いもしっかりと伝えていってですね、この今の段階からですね、しっかりと国の施策において、これが反映をされるように、打ち込んでいかなければいけないなというふうに思います。
 それから、その他ですね、山口県の産業の戦略でいいますと、例えば事業承継の問題とかですね、後継者が不在の率が全国で2番目に高いという状況を踏まえてですね、これをうまくマッチングしてですね、後継者をしっかり見つけていく、あるいは、何らかの企業がですね、それを引き継いで事業を継続していくですとか、そういったものをですね、県独自にシステムを作ろうとしておりますけれども、こうしたことも国の方にさまざまなデータとかありますので、そういうデータもしっかりとこのシステムの中で活用させてもらったり、提供してもらったり、さまざまなサポートをいただくことによってですね、こうしたことがより実効あるものにできるだろうというふうに思っておりますので、そういったことをはじめ、個別具体の産業力の強化ですとか、地域ニーズの課題に対応したものをですね、拾い上げております。
 それから、医師の確保の関係は、これ先般以来ですね、山口大学に地域枠の拡大をしてもらったりしておるところでありますけれども、今の状況、これからの推移を見ていくと、現在も医師確保には苦慮していますが、将来ますます苦慮する状況がですね、このまま考えていくと生まれるわけですね。
 これをですね、今の医師の人材育成の仕組み、それから、実際にその医師として活躍をする制度というものを見たときにですね、どうしても偏在が生じてしまうわけですね。研修においても、より魅力的なところを提供できたり、働く場所においても、よりいろんなところに引っ張っていかれたりですね、こういうことが今の仕組みの中では自由になっているわけでありますので。厚労省(厚生労働省)の方で医師少数県ということで、地域がですね、この間公表されましたけれども、そういったものをそれだけじゃなくて、しっかりとした国全体の仕組みとして作ってもらわないとですね、なかなかこう医師の確保の努力といってもですね、われわれも先ほど言った地域枠の確保だったり、あるいは奨学金制度だったりですね、さまざま施策を講じてますが、そういうなんて言いますか、インセンティブをいくらつけても、その競争になってしまって、最終的に確保できるという担保は何もないわけなんですね。そうしますと、この医師が本当に不足している地域で、ここに暮らすための医療がまともに受けれないということになってしまっては、これはいけませんので、そういったものは国全体の仕組みの中でぜひしっかりとしたものを作っていただきたいというふうに思っております。これは山口だけじゃない、全国的な課題、医師の偏在というのは、地域の中でですね、いろいろとこう出てくるというのはですね、これは国の方も分かっているわけでありますので、ぜひそれに対してですね、しっかりと国がリーダーシップをとってですね、制度的な面を含めですね、医師の偏在是正というものをですね、正面から取り組んでいただきたいと思っておりますので、そういった提言も今回していきたいというふうに思っております。

毎日新聞

 今の医師不足解消に関連してですが、数年前、確か3年前に医師の問題ではなくて、大学の偏在というものを解消するということで、政府予算要望の中で山口県が挙げられて、その時は全国知事会にも働きかけて挙げていくんだということを知事が言われて。実際にそれをされた結果、国策として今取り入れられましたですよね。今回の医師の問題等に関して、全国知事会等と連携してやっていくというそういうお考えはありますでしょうか。

知事

 そうですね、確かに手法としてですね、1県だけで声を上げるわけではなくてですね、同じ関心を持ってるところで連携してやっていくですとか、あるいは全国知事会全体としてですね、そうした問題についてしっかり提言していくということは重要だというふうに思っております。
 お話があったように大学の偏在の問題はですね、これ知事会全体としても大きく声が上がっていって、国の方でも法律改正がされてですね、一定の東京23区内における大学の新増設についてのブレーキをかける、そういった仕組みができたところであります。この件についてもですね、われわれも高い問題意識を持っておりますので、知事会の中でも、これは積極的にわれわれとしても提案をしていきたいというふうに思っております。
 そういう中でぜひですね、より大きな声を上げられるようにしていければと思いますので、また、それはこれから考えていきたいと思います。

毎日新聞

 まさに本日、九州知事会議があると思うんですけど、今日は出席できないんでしょうけど、そういったところでもこういったお話をしたりするんですか。

知事

 今日のテーマで上がっているかどうかっていうのがありますけれども、いずれにしてもその医師不足の問題というのは、これはこれまでも中国知事会、九州知事会においても複数の知事から懸念する発言というのがこれまでもありましたので、同じ問題意識はですね、共有できているというふうに思います。そういった中でどのような具体的な提案をですね、共有してできるのかというところはよく詰めていかなければいけないところであると思いますので、そういった課題意識を共有しながら、何ができるかということを考えていきたいと思います。

NHK

 要望とはまた別の件なんですけれども、中国電力さんの6月をめどにですね、従来より、工事の許可の免許の埋め立て申請を出されるというお考えを示されてますけれども、申請が出された場合にですね、手続き的に問題がなければ、そのまま従来通り認められるのか、あるいはまたもう少し検討されるのか。どういうような形をお考えでしょうか。

知事

 申請がまだこれから出されるかどうか、出されるということなんだと思っておりますけれども、それを受けてですね、われわれとしては、法律にのっとって適切に審査をし、判断をしていくということに尽きると思っております。前回の延長許可のときにも考え方については説明をしましたけれども、延長許可については、法律上の要件を満たしていれば、これは許可しなければならないということが示されておりますので、要件にまず合致するのかどうかということですね、そこをしっかりと確認をするということをやっていきたいと思います。その上で、合致をするんであればですね、法律上、許可ということになるということでありますけれども、その内容については、これから申請がされるかどうか分かりませんけど、されたときにはですね、それを踏まえて行っていくということですので、現段階では、申請があれば適切に法律にのっとって対処するということに尽きると思います。

毎日新聞

 関連してですけれども、法律的な要件ということを言われましたけど、前回3年前のですね、延長許可をした際の根拠というのが、重要電源開発地点としての指定は引き続き有効であるという回答を国が中国電力にしているということが根拠だったと思います。その点においては、条件というのは変わっていないと思うんですけれども。

知事

 われわれが審査する上での基準が変わっているわけではないですね。

毎日新聞

 その重要電源開発地点の指定というところについても変わっているわけではないと。

知事

 われわれが土地需要があるかどうかというところを見たとき、法律上の要件はですね、土地需要があるかどうかということに尽きるわけですね。その辺の考え方として重要電源開発地点の指定ということの有効性について、前回は確認したわけです。
 今回、中国電力がどのような説明をしてくるかということによるのだと思いますけれども、それ次第ですね。
 われわれの基本的な方針といいますか、方針と言ったらあれですね、許可の要件を満たしているかどうかの考え方そのものが変わっているわけではありませんので、中国電力の申請を待って、それに基づいて考えていきたいと思います。

毎日新聞

もう1点、現実問題として、この3年間ですね、着工のめどというのが全く立っていない。それに先行している島根の2号機の運転再開だったり、3号機の運転許可が全然進んでいないという段階で、埋め立て免許を3年また延長した場合に、その3年間、実際事業が進んでいかないという可能性もあるのではないかと思うんですが、その辺はどうですか。

知事

 許可した場合ですか。そうですね、それはまず、今回のこの3年間での免許後のですね、中国電力の工事についての取り組みについては、また説明がその中で、当然申請する以上はですね、3年間で終われなかったということについての説明があると思いますので、それを踏まえて判断していくことになるんじゃないかと思います。

KRY(山口放送)

 関連してなんですが、3年前に免許の延長を許可した時に、着工の見通しが立つまでは着手しないようにという要請もされてたと思うんですけれども、3年間は竣工できなかったっていうことは、やっぱりこの重要電源開発地点の指定よりも、国のエネルギー基本計画の方に新増設が載っていなかったことが大きいんじゃないかと思うんですが、国のエネルギー基本計画の方を重視するというお考えはないでしょうか。

知事

 その個別の箇所の指定については、重要電源開発地点の指定ということでもってなされてきたわけですね。ですので、前回それを根拠に、中国電力の方から説明があり、われわれがそれを評価して許可をしたということでございます。この3年間の間の工事の進捗について、これが進まなかった理由ということは、また当然申請書の中で出てくると思いますので、その中で中国電力がそこをどのように説明をして、われわれがそれが納得できるものかどうか、そこがポイントになると思いますので。あらかじめ予断をもって、こういうことだから進まなかったということをですね、申請が来る前の段階で、評価をするということは控えなければいけないと思います。

KRY(山口放送)

 それに関連してなんですけれど、埋め立ての延長を公有水面埋立法の範囲から離れて、県として、今、上関原発というのは国策においてどういう位置づけであるというふうに認識していらっしゃるでしょうか。つまり重要電源開発地点うんぬんの話というのはその埋申(公有水面埋立免許延長申請)の審査の中で中国電力がこう説明したという話は分かるんですが、県自身として、山口県にある上関原発立地計画というものが、福島第一原発事故以降、どういう状況に今置かれているというふうに認識していらっしゃるでしょうか。

知事

 そうですね、制度的には重要電源開発地点の指定がされているということは、前回の審査の中で示されたところでありますが、国の原発政策というのは、エネルギー基本計画等に掲げられているとおり、それ以上の説明はないわけでございますので、そこに書いてあるものをそのまま受け取っているということであります。ですので、具体的にスケジュールをもってですね、新増設がこう動くということではないんだろうと、そう書いていないという意味においてですね、そのようなものと思っています。

KRY(山口放送)

 上関原発は新増設ですので。

知事

 そうですね。新増設だと当然に理解しています。

中国新聞

 関連してですが、ですからまず、今回の土地需要があるかないかっていうのは当然審査の可否の基準ということと、おそらく3年間工事が進まなかったという話が出てきましたけれども、それも可否の判断の材料の一つになるんですかね。それとも、あくまで土地需要あるなし、それをずっとこう突き返して。

知事

 これはですね、土地需要のあるなしというのは、まず基本的なものとしてありますし、3年間、工事が、免許を与えたのに、できなかったという理由をですね、当然出してもらわなければいけないわけですね。これは法律上の延長するかどうかの要件として、やむを得ざるものかどうかというところが、それが要件になってきますので、そういった観点で見ていくのではないかと思います。

中国新聞

 やむを得ないかどうかっていうのは審査の対象になると。

知事

 そうです。

中国新聞

 それに関連して、知事はそうは言っても、見通しがつくまではという条件、マストじゃないけれど、あくまでも要請ですけれども、それも踏まえてやらなかったということもあるかもしれませんから、知事は去年、3年前か、言ったことというのも含めてそこはやむを得なかったというところを審査すると。

知事

 そこは言ってくるかどうか分からないですけれどね。それはあくまでもその許可の話としてしているわけではなくて、別途の立場でですね、要請をしたところでありますので。それをもってということはないと思いますけれど。

中国新聞

 やむを得なかった理由と土地需要があるかどうかっていうことは、少なくとも可否の判断の対象となる。

知事

 そうです。

山口新聞

 今の関連なんですけれども、中国電力の株主総会が今月あると思うんですけれども、そこでの県の対応をお願いします。

知事

 はい。ここはまあ、例年と同じですけれども、県の立場として、株式の所有と会社の経営と分けて、分離して考えているところでありまして、従来から、そのようなスタンスでございます。今年についてもですね、そうした基本的な考え方のもとで対応していく考えでございますので、昨年同様にですね、株主総会は欠席をして、議決権行使書は白紙で提出をする、そうした考え方で臨む予定であります。

NHK

 上関原発の関係ですが、本体着工をしなければ埋め立てをしないでほしいというお立場はこれからも、今後も基本的には変わらないということで、認識でよろしいですか。

知事

 それは変わってないですね、はい。

中国新聞

 政府要望に話を戻しまして、特別要望について伺いたいんですけれども、今回、移駐完了後の1年間の検証結果を踏まえて、知事としていくつか項目あるかと思いますが、特に国に求めたい、訴えたいことがあればお聞かせください。

知事

 今回、1年間の具体的なデータについてもですね、把握をして、これは市の方ともよく連携をして、やってきたところでございますけれども、特にその騒音が激しいのは、このCQ(空母着艦資格取得訓練)等のですね、実施される時期、去年も今年も5月の時期等でございますけれども、この実施期間中においてですね、全体の騒音の発生回数とか苦情件数、これは、昨年に比べて減少しているんですけれども。その滑走路の運用時間外、23時以降の騒音発生回数、苦情件数、これは増加をしております。そういった意味で時間外の方でですね、住民生活に及ぼした影響というのは昨年より大きくなっているということでありますので、これは、すでに5月25日、26日にかけてですね、多くの苦情、岩国市の方で、多数の苦情が寄せられたということで、28日に、基地に対して、騒音軽減等を求めるような要請も行ったところでありますけれども。県においても、今回の政府要望の際にですね、地元の市町の方と連携をして、こうした運用時間帯の配慮、CQ実施時の運用時間帯の配慮ですとか、飛行運用に係ります騒音軽減措置の実施等を求めていく、この特別要望という形で行ってですね、強く求めていきたいと思っております。

中国新聞

 地域振興策の要望の中で、市町の再編交付金終了後の施策の関連につきまして、これは、あの、具体的にどのような施策の運用、例えば交付金の延長なのか、別の施策を求めていかれるのか、イメージをお聞かせください。

知事

 そうですね。再編交付金の関係は、今、2021年度、令和3年度ですね、まで交付が見込まれておりまして、県としても、これまでもですね、地元の市町とよく連携をしましてですね、再編交付金制度延長とか増額等を要望してきたところです。
 国の方からはですね、これは平成29年の5月、その後の施策については、空母艦載機等の航空機騒音等による地元の負担が継続すると推測されることを考慮して、今後、具体的な要望内容を伺いながら、前向きに検討することを確約すると、そういう回答を得ているところでありまして、今後ですね、地元の市町が求める拡充措置、延長、増額等について、これを、ぜひ、確実にですね、実施をされるように要望してきたいと思っております。

NHK

 イージス・アショアの関連ですけれども、調査結果の内容について、県の方でも、また改めて内容を精査されるところだと思うんですけれども、今後、まあ、前回のお話ですと、有識者なんかも必要があればということでしたが、今後、その結果についての、県として見ていかれる中での、今までに決まった新しい、スケジュール的な少し決めたというふうなものがありますでしょうか。

知事

 国の方からは、特に、スケジュールをもって今回話が来ているわけではありませんので、われわれとして、特に、この時期までにこうしようという、そういった考えを持って取り組んでいるわけではないです。今は、その来た調査の結果を、しっかり内部で精査をしているところであります。
 また、これから地元の市・町の方においても説明会が行われていくと思いますので、その中で、また、関心や、また疑問点等をですね、出てくることもあると思いますので、そういったことも踏まえて、市や町の方とよく確認をしながらですね、不明な点なり、さらに突っ込んで聞きたいところはですね、国に対して聞いていくということは、最初のステップなのかなと思っています。

中国新聞

 先般の(防衛)副大臣の説明のときにですね、直後の取材で、知事は、100ページを超す資料について、まだよく読み込めていないんだという説明があったんですが、あれから1週間余りたちますよね、おそらく熟読されていると承知しているんですけれど、今の時点で、知事ご自身がですね、今回の説明資料の中で疑問に思っている部分があれば、この場でお示しください。

知事

 疑問ということはなくて、具体的にこういう調査をしました、その結果こういう結果でした。で、国の基準なりというのは、ここの水準であれば問題ないとなっていて、それを満たしていますとかですね、そういったところの説明だったり、あるいは、何か課題があるところは、こういう対策を講じることで影響がありませんということの説明だったので、それについてはですね、内容を把握してます、100ページを超えますけれども、もちろん全部読んでおります。
 そういう中でですね、その調査について、より、もっと、その背景となるようなものですとかですね、その判断の基礎となるようなものですとかですね、そういったものは、国に照会していくのかなというふうに思っておりますけれども。
 そこを、どういうふうに確認をすればわれわれなりにですね、なるほどそういうことかというふうに納得できるかというところを、今、部局の方でよく精査をさせてるところですので。それを、また、話をしながらですね、どのようなものを、さらに国に聞いていけば、より説明についてのわれわれの理解が深まったりですね、なるほどそうかというところになるかということを、その聞き方というか、そういったことを考えています。

中国新聞

 それと関連で、萩市長がですね、萩市としての独自の検証後までは、国に、やはり工事についてのいろんなことを待ってほしいという要望をしたわけなんですが、これも先般の会談の後ですね、萩市長ご自身が検証に当たっては、市独自でやるのは難しいだろうから、県の力も借りたいというようなこともおっしゃっておられますけれども、そこを県として、萩市の検証に協力されるというような動きになっているのかどうなのか、知事ご自身も、そのお考えなのか。

知事

 もちろん、萩市の検証に、われわれできる協力はしていきたいというふうに思っております。具体的に、いつ、どういったものをという話はまだないですけれども。基本的な姿勢として、市の方で、いろんなこれから確認なり、検証なりですね、される中で、県の方にぜひこの辺をサポートして欲しいとうことがあれば、われわれ出来ることは最大限していきたいと思います。

中国新聞

 その検証作業の中に、阿武町も加わっていくようになるんでしょうか。

知事

 それは、今、萩市の方でやるということですので、阿武町の方がどういうふうにこれから今回説明された内容についてですね、確認をしたり、検証をしたりとされるのかは承知して今いないので。ただ、まあ、もちろん、その求めがあれば、われわれは当然協力をして、サポート出来るものは最大限していきたいと思います。

中国新聞

 分かりました。

山口新聞

 関連して、先日、客観的なデータという知事のお話もありましたけれども、客観的なデータを見ていくという。で、客観的なデータが示されたのかなというふうには思うんですが、その1週間たって、知事のこれまで言った地元の懸念とか、不安というものは、ご自身の中では払拭(ふっしょく)されたのかどうかということを教えてください。

知事

 まずもって、私自身がですね、内容について検討結果、書いてある結果そのものがですね、その支障について懸念するようなそういった検討結果ではないので、その部分については、説明のとおりひとまずは理解をしておりますけれども、ただ、その内容について、もう少しこう、根拠となるものですとか、より深く理解し、納得するための確認というのは、ぜひしていきたいなと思っておりますので。その作業を今、これからやるというところですね。ですので、結果そのものについては、防衛省の説明については、それはそれとして、頭に入りましたけれども、自分としてなるほどというところをできるだけですね、しっかりと持ちたいという思いでおりますので。それは、これからということだと思います。

山口新聞

 客観的なデータというところについても、まあ、結果が先日示されましたけれども、そこは評価をしているところという。

知事

 そういう姿勢ですね、具体、できるだけ現地の状況に即して、具体的な調査とその結果でもってですね、説明をする、そのさまざまな、なんといいますか、電磁波の影響とかそういったものについては、影響はないよということはですね、国の方から、そういった根拠に基づいて説明をしていくというその姿勢は、大変評価をして、大変というか、当然のことだと思っておりますけれども、それは、われわれの方もしっかりと、また精査をしたいということですね。

山口新聞

 あと、もう一点。検証作業についてなんですけれども、確認なんですが、萩市は萩市でやる、県も県でやるっていう、その中で、萩市からサポートしてほしいというのがあれば、県はサポートしますよという、そういうスタンスなんでしょうか。

知事

 そうですね。もちろん、いろんな連絡を取りながらということもありますけれども、まあ、二者なり三者で一緒の検討会を作ってということではないですね。
 当然、萩市の方でも、まだ具体的にどうするのかというのは、まずは、手探りというか、これから考えていく状況だと思いますので、県の方と進めながら、こう一緒になっていくこともあるかもしれませんし、そうならないかもしれませんし、そこはあらかじめ、何といいますか、必ず三者一緒にしましょうとかですね、それぞれ別々にやりましょうという、決めきっているわけではないですね。
 いずれにしても、市の方の検討については、われわれ求められれば、しっかりサポートしていきたいし、われわれ自身もしっかりと今回の調査結果については、自ら確認をしたりですね、そういった作業はしていかなければいけないと、していきたいと思っています。

山口新聞

 ありがとうございました。

毎日新聞

 タイムスケジュールの話をするわけではありません。タイムスケジュールがあってという話ではないのでというご回答は分かります。それで、その上でなんですけども、昨日、秋田県でですね、佐竹知事の方が、いわゆる受け入れの可否については来年度中にもというご発言があったようで、一方で、秋田市長については、逆に配備の是非について、判断というのは1年、2年、もしくは3年かかるというような微妙なご発言もあったので、村岡知事としてはですね、スケジュールという意味ではなくて、実際問題、可否の判断をするにはですね、少なくともこれくらいはかかるんじゃないかというふうに、今、見通しとしては、どう思われているでしょうか。

知事

 そこは、ちょっとまだ、私の中では分からないですね。というのが、まず、われわれの中での作業がありますし、それに対して、国に対して求めていったときに、国がいつぐらいにそれを受け止めてですね、どれだけの期間をかけて返事をしてくるのかというところも分かりませんので、われわれの今のある情報だけでですね、ここまでに必ずということが言えるだけのものはないだろうと思います。当然、確認しながらなので。相手先があるわけなので、確定的にいつまでには、ということは言えないかなと思います。

毎日新聞

 あの、もう一点。萩市長の方が昨日、国への要望の中でですね、独自の検証が終わるまでの間というのは、次の段階には進まないでほしいということを言ったと思います。で、確実に次の段階と言えるのは、工事着工ということがあるでしょうし、その前に、通常であれば、いわゆる基本設計であったり、実施設計であるような、いわゆる調査ですよね、調査の費用というものが先にくるんだろうと思うんですよね。で、その次の段階というのは、調査費のようなですね、予算が組まれることを次の段階と捉えるのか、次の段階というのはあくまでも、着工のようなことを言っておられると捉えるべきのか、その辺は、知事としてはどのように思われますか。

知事

 そこは、市長がどういう思いで言われたのか分からないですし、まあ、とにかく、多分思いとすればですね、自分たちとしては、この調査の結果について、しっかりと自分たちなりに理解をしてですね、納得いくのかどうか確認をしたいということだと思うんですよね。それが、安心かどうかという確認をする一番基本のところになるんだろうと。それがないのに、ありきで進めるということはやめてくれということだと思うんですよね。そのステップが、基本計画なのか、実際の工事なのかというところは分かりませんけれども、国の方でそういう姿勢で、地元の方で確認するのを終える前に、安心できるかどうかといことが、自分たちとしても、こうストンと落ちる前に、進めるというのは、それはやめてくださいねという意味だろうというふうに思いますけどね。

毎日新聞

 つまり、その夏の概算要求まで、政府概算要求までに、判断というところのですね、一つめの時期になると思ったんですけど、そこまでに、今言っているようなことをやるっていうのは、基本的には難しいのかなと思っているんですが、時間的にですね、難しい場合に、その段階で来年度の調査費というのが、概算要求されるということになると、去年の入札の話じゃないですけれども、逆に、地元の余計な反発を招きかねないんじゃないかと言ってる方もいるんですけれど。

知事

 そこは、概算要求をそもそもする、どのような内容にするのかとかですね、分からないところがあるので、こういうケースは、それはいいとかだめとかということではありませんが、当然、昨日の市長の話というのは、防衛省の副大臣、防衛省全体としてですね、しっかりと受け止めたと思いますので、これから先、なんからの要求にしてもですね、予算の議論にしてもですね、進める際には、そこについて萩市長の言っていることの関係はどうなのかというところの説明は、防衛省の側にあるんだろうと思います。その中で、しっかり説明されるべきじゃないかと思います。

中国新聞

 関連しまして、阿武町長は、今回の公表結果の中では、街づくりのこととか、定住政策への影響、広義の適地としての懸念、その部分の調査がなされてないと言われてますけど、国への追加照会の中で阿武町がおっしゃる広義の適地かどうかの判断を追加で求められる考えはございますか。

知事

 そうですね。今の段階では、まず私の方では、これから説明会がありますので、説明会の状況等を見てですね、どういったことを踏まえて国に投げかけていうかということを考えたいと思いますので、現時点で、そこについて考えているわけではありませんけれども。町の方の、お考えもあるでしょうから、よくお聞きしたいと思います。

中国新聞

 ありがとうございました。

共同通信

 先ほどのアショアの関連なんですけども、知事自身ですね、是非の表明というのが、ある意味、防衛省としても地元の理解ということになるとは思うんですけれども、知事が是非を表明する前に、予算の計上というのがあっていいというふうに思われますでしょうか。

知事

 予算の計上とは、概算要求ということですか。

共同通信

 概算なりです。まあ、なんからかの予算がついていることがあると思うんですが。

知事

 そうですね。要求しないとそもそも予算がつかないというね、こともありますからね。それをしながら平行して議論するということは、この件に限らずですよ、この件に限らず、話がまとまってないけれども要求する、要求しておかないと当然、その途中で、年末まで話がまとまっても要求してないんだから予算がつかないよねってなっちゃうということが、役所としては常に心配していることなんですね。
 この件について、防衛省がどうするかというのは、分からないです。何らかの新しいアクションを政府の中でするのであれば、当然、それについて、われわれの、今、萩市長が言われていることももっともだと思いますからですね、要するに、しっかりとわれわれが安心できるという、今回の調査結果についてですね、しっかりとストンと落ちるようになるかどうか、そこがまだ決まらないところで、国のなんらかのその作業なりもですね、始めるのであれば、そこについては説明をしっかりとしてもらわなければいけないだろうと思います。

共同通信

 関連なんですが、今、おっしゃったようにですね、まあ、知事としては、当然、中央省庁で概算とか、かなり、こう、自分でやっておられた部分もあると思うんですけれど、国が、その概算に盛り込むっていう話と知事の是非の、必ず私が是非を表明してから、概算とかそういう予算をやれっていうふうに考えてるわけはないという。

知事

 そこは、国の中で概算要求で出すのか、途中で突っ込むといこともなくはないですけれども、そこは、われわれもよく要求のときやるんですけれどもね、まだ決まってないけど一応エントリーしておくと、その予算の議論が進んでも、進まなければ途中取り下げるとかですね、ということは、オプションはいくらでもあるんで、出したから進めるというふうに必ずそうなるというものでも、まあ、いろんな予算の事業ですね、そういうふうにはなっていないというふうなものだと思います。当然、夏に要求してから、年末の予算決まるまでに、このイージス・アショアに限らず、いろんな状況が動いてくるので、要求したけどいらなくなったものもありますし。
 やっぱり、その時分からなかったけど、今いるようになりましたとかいうのもありますし、その辺りは、予算編成の中で、当然、役所の中での話なので、柔軟にできるようにはなっているというふうに思いますけどね。

NHK

 話変わりますが、知事の後ろにあるバックボードがですね、周防大島の支援のこれまでのものと、今回のリニューアルされてますけれども、この時期に変えられるっていうのは何かしら理由があるんですか。

知事

 これはですね、5月までが重点的に支援をしようという期間でやっていたというのがあるので、ということでしたかね。

広報広聴課長

 そうですね。

知事

 もちろん、支援はしっかり続けていきます。はい。

中国新聞

 もう一度、イージス・アショアの関係でお尋ねしたいんですけれど、まず、阿武町長の発言の中でですね、イージス・アショアの配備がすなわち、町の移住・定住に大きく支障を来すという趣旨の発言をしておられます。実際、県政の最重要課題が、人口減少にいかに歯止めをかけるかというところなので、知事ご自身も、移住・定住UIJターンに力を入れると表明しておられるんですけれども、知事ご自身は、このイージス・アショアが配備されることで、人口定住策になんらかの影響を来すというふうに思ってらっしゃるのかどうか、阿武町長の発言をどのように受け止めてらっしゃるのかお聞かせください。

知事

 そこはですね、私はまずもって、今回のアショアが周辺環境に影響を及ぼすのかどうかというところのですね、信ぴょうがどの程度解消できるのかというのにかかっているだろうと、それが大きいだろうと思います。元々、安心・安全の問題と、この移住について受け止めがどうかというところっていうのは、これは別の問題じゃなくて、つながっている問題だと思いますね。だから、今回、阿武町長が言われてましたけれども、住民の方への説明の中で、防衛省の説明を聞いて、どれくらい理解を得られるかというところは、自分も見てみたいという話をしておられたと思うんですけれども、そこは、非常に結び付いているというか、そこに不安があるからこそ、移住を懸念したりとかですね、ということなんだろうと思っていますので、まずもって重要なのは、このいろいろと電磁波の問題であったりですね、そういったところについての不安というのをどの程度、具体的に根拠をもって解消できるのかというところが、要素としては大きいんだろうと思いますので。まさに、それを今回、国は結果を示しましたが、しっかりそれが、住民の皆さんにも理解が得られるものであってですね、当然、われわれもそこをしっかりと確認をして、なるほどと思えるものであることが必要、重要なんじゃないかなと思います。

中国新聞

 今回示されたデータとは別にですね、そもそもの配備されることに対して不安なんだ、残念だと、町長さんがここには、というような声がですね、聞かれたやに説明を受けたんですけれど、今回示されたのとは、別の次元ですね、イージス・アショアを配備しないでください、反対ですということが出ていることについて知事はどのようにお考えになられているか。

知事

 そこはですね、分からないものだと人間不安になるはと思うんですよね。そこについて、できるだけ分かるように、心配ないですよということをですね、説得力をもって説明をしていくということが、一番重要なんだろうというふうに思います。
 その辺の説明が、まだ、この話が出てから、この結果が出るまでずいぶん長い時間があったわけですよね。その間に、いろいろな懸念というのが広がっていったということはあるだろうと思いますし、そういった中で心配する声が高まっていったということがあるだろうと思いますけれども。そこを、不安をですね、取り除けるかどうかというのは、まさに説明にかかっているので、防衛省の方には、だから何度も言ってますけれども、詳細で分かりやすく丁寧に、ぜひ説明をしてほしいということを、だからこそ伝えているわけですね。

中国新聞

 知事ご自身も、地元の不安や懸念が解消されなければ配備は認めない、というお考えですか。

知事

 そこは、まず具体的に今示されているデータについてのわれわれなりの確認をした上で、その上で市や町の方でどのように受け止められるかというところは、よく見ていかなければいけないと思います。

中国新聞

 もう一言。

知事

 それはこれからの説明によって、また市や町の方の受け止め方も違うと思いますので、それを今回の調査結果がない段階とある段階で、あってから具体的な説明をしてですね、分からないところは聞いて、確認して、そのあとにおいて地元の方の受け止めはどうか、というところは、これは分からないので、そこはまたその状況を見ながらですね、私としても、自分自身も確認もしますし、そういう状況もよく見ていかなければいけないな、というふうに思っていると、そういう状況です。

毎日新聞

 6月末で日本はIWC(国際捕鯨委員会)から脱退し、商業捕鯨が再開されますが、先日の国への要望に行かれましたけれども、今後県として国に要望する、母船の基地化等の問題もあったと思いますが、国にどういうことを求めていくのかを改めてお聞きしたいのと、重点ではない要望の中に入っているようですけれども、いわゆる鯨肉の消費拡大対策の推進ということも入っていますが、これは具体的にどのようなことを考えていらっしゃいますでしょうか。

知事

 まず、今国の方では、下関の基地化ということはですね、あらかた方針としてはだいぶ確たるものになってきたのかなというふうに感じております。つまり、下関で鯨を揚げるということですね。前回要望したのは、この基地化にとどまらず、母港化という、船を造ったり、あるいはそのメンテナンスをしたりですね、いうことをぜひ下関でお願いしたいということを要望してまいりました。これは当然、鯨についての産業化、流通とか加工とかということだけではなくて、実際船を造ったり、メンテナンスするところでも、当然さまざまな雇用の面なり、地域経済の面で大きなプラスの効果がありますので、下関全体でですね、鯨で活性化を図っていく上ではですね、大変重要な要素だと思っておりますし、実際に鯨を揚げてからですね、メンテナンスする、またそこに移動するまでの時間というのも、同じ下関市内であれば非常に短時間で、少ない費用でできるわけですので、運営側としてもですね、そちらの方がメリットがあるじゃないか、ということも訴えてですね、要望しました。これをぜひ実現をしていきたいな、というふうに思っておりますのと、あとは実際に操業してこの商業ベースに乗っていかなければいけないので、鯨の消費の拡大をですね、ぜひしていかなければいけないと思います。市の方でも取り組んでますし、県の方でもですね、学校給食等に使う、これは県内の全ての市町において実施をするものについて、これまでも補助をしてきておりますけれども、国の方でもぜひ旗を振ってですね、いただきたいと思っております。これが商業ベースに乗るものでなければですね、一気に萎んでしまいますので。そうでなくてですね、下関、山口県全体でもぜひ盛り上げていければと思っておりますけれども。地域の伝統なりですね、産業の活性化という意味において、この取り組みはしっかり進めて、国の方にも後押しをしていただきたいと思っています。

毎日新聞

 いわゆる鯨食文化というものですね、そのどう捉えていらっしゃるのかというのか、私の世代ですと、まさに鯨で育ってきた世代ですから、鯨食文化というのは、本当になじみがあるわけです。現在、若い人たちというのは、果たして鯨を食べるかというと、あるとしてですね、出回ったとして流通したとして本当に食べるのかという懸念があるのと、そもそも、鯨食という言葉自体がですね、実際、全然一般的な言葉ではなくて、パソコンで変換しようとしても変換しないんですよ。それぐらい鯨食という言葉自体が多分、もう少なくとも若い世代に知られていないのではないのかという懸念があるんですが、その辺はどう思われますか。

知事

 そこをですね、この商業捕鯨の再開を契機に、ぜひ盛り上げていきたいと思いますね。いろいろな鯨も食べ方があったり、おいしい食べ方というのがたくさんあるわけですけれども、なかなかなじみが薄い中で、その辺りの評価というのがですね、非常に過小に評価されてるのではないか、というところがあります。ぜひこの商業捕鯨再開を契機に、ぜひおいしい鯨がしっかりと流通ができて、さまざまな食べ方、また下関や山口県でないと食べられないとか、そんな食べ方とか、いろいろな魅力の発信の仕方というのはできると思います。そういったことと、普及についても市や、関係の皆さんとも連携をして、更に取り組みを強化できればと思います。

毎日新聞

 ありがとうございました。

中国新聞

 話はがらっと変わりますけれども、7月1日から改正健康増進法の関係で、県庁内の喫煙所の数を減らすということで、愛煙家ご愛用のベランダが完全になしになって、地表に面した所4カ所ということですけれども、その受け止めですね。とは言いながらも、中国地方の他の5県で比較すれば、議会棟、県警棟を見ればまだ2桁箇所あって、まだまだ山口県は、県庁内はまだまだ愛煙家にとっては恵まれた環境なんだと思ってしまいます。それと、知事自身の喫煙歴というか、今吸われていないとか、そこら辺をちょっと確認させてもらえればと思います。

知事

 私はたばこを吸っていないです。吸っておりません。国の方でも大きな議論があってですね、どこまで本当に制限をすることが適当なのかどうか。愛煙家の主張もあるし、煙を吸わないというですね、しっかりとしたそういった場を広げてほしいというもっともな声もありますしですね、そういった中で、国の方でもいろいろな議論があった末に制度改正がされてですね、新しい仕組みが施行されてます。当然、県の方でもそうした取り組みをしっかりと進めていかなければいけませんし、県議会においても、議員の間でもこれまで議論があったところが、今回条例という形でですね、できたということもありまして、そういったものを、しっかりと踏まえていかなければいけないと思っておりますので。法律なり運用にのっとってですね、県としても適切な対応をしていかなければいけないと思っております。ちょっと箇所数が覚えておりませんので、研究したいと。さらに減らすべきということですか。

中国新聞

 いやいや、まだ4カ所ありますし知事部局でも。

知事

 ちょっとよくそこは確認をしていきたいと思います。

中国新聞

 そうなりますと、上の階の人は下に降りて吸う必要がでてきますけれども、そうなった場合、エレベーターで降りて、一服吸って、上がっていたら10分から15分はかかるのではないかと、これは職員の方から言われているんですけれども。そうなると、これは勤務時間中に吸うのはやはり好ましくないということになりますかね。

知事

 どうでしょう。そこらあたりは何か考え方があるのかな。

人事課長

 今現在は特にそういった規制というのは、吸ったら駄目だというのはございません。ただ今言われたように、県民からご批判が出るようなことがあってはいけないのかなというふうに思います。

中国新聞

 行って上がって15分かかるといったら、どうですかね。ご批判が出ますかね。

知事

 どうでしょうね。それは受け止める人によってさまざまだと思いますね。

中国新聞

 知事自体はどうですか。部下が一服と言って15分と。15分くらいは許容の範囲というお考えですか。

知事

 これまでも途中でたばこを吸うというのは基本的にはオッケーなわけでですね。その移動時間にどれだけかかっていいか、というところはですね、なかなか人によっても受け止めはさまざまだと思いますけどね。よく実態も踏まえて考えていかなければいけないと思います。

中国新聞

 ただ、県民から常に見られる場所になりますし、確か入場自体も、1年365日入れないことはない場所ばかりになると思うので。ベランダだと夜になれば当然入れなくなりますけれども。確かに今度の場所は、一応県民は誰でも入れるのではないかと思うので、県民の目がある中での喫煙ということになりますから。そこら辺はどうですか、今後対策を考えられますか。

知事

 運用してみてまだ間がないので、少し実施状況を見てですね、考えていきたいと思います。ただ、今頭に入りましたので。よく意識してやりたいと思います。

中国新聞

 健幸アプリなんかも県で開発されていますけど、禁煙アプリなんかはあんまり考えておられない。

知事

 禁煙アプリってどんな機能があるんですか。いい仕組みをね、考えられたらいいだろうと思いますね。楽しんで禁煙ができるような仕組みがあればいいと思います。

毎日新聞

 先ほどの勤務時間との兼ね合いもでてくるでしょうけど、できればこれを機会に、じゃあそれだったらいっそ禁煙しようかと考えるような職員に対して、僕も自分が禁煙した人間なので感じるんですけど、いわゆる軽い中毒症状なわけですから、意識だけでなかなかできない部分がありまして、何らかの禁煙指導ですとか、病院にある禁煙外来ですとか、そういった支援というものがあり得るのかなと思いながら、中国新聞さんの、聞いてたんですけど、こういうことって考えられるんですか。

知事

 いろいろと今、保健指導等でもですね、やっているだろうと思うんですよね。たばこをやめる、何ですっけ。

毎日新聞

 パッチだったり、ガムだったり、パイプだったり。

知事

 そうですよね。だから、そういう指導とかがされているので、その辺をしっかりと広報したり伝えていくということがまずいるんだろうな、と思いますね。

NHK

 話題変わってしまうんですが、昨日、国会の方でLGBT、マイノリティ同士の人権を擁立しようと、同性同士の結婚を認める、そういった法律の案をですね、衆議院に提出したんですが、山口県の方の政府要望の中で、地域における多文化共生社会の実現、そういったことで要望されているんですが、知事はこの同性婚についてはどのようなお考えをしておられますか。

知事

 多様な価値観というのが当然許容する社会でなければいけないというふうに思いますけれども、制度としてどうするかというところは、これはなかなか国民の間でも大きく議論があるところだと思いますので、よく熟議をしてですね、決めなければいけない大きな問題だというふうに思います。

NHK

 態度は保留ということですか。

知事

 私自身がどうかというと、今自分ではこういうふうに思っているという確たるものはないですね。よく国の方なり、国民全体の議論というのによく耳を傾けて、自分なりにも考えていく必要があるのかな、と思ってますけど。

山口新聞

 先ほど少し出ていましたけれど、周防大島のですね、応援キャンペーンなんですけど、クーポンの利用とか期限が5月31日までだと思うんですけれども、配布は好調だったみたいですけれど、利用はそれほど伸びていないところもあるようですが、これの効果をどういうふうに受け止めていらっしゃるのですか。

知事

 そうですね、クーポンの方が第2回までの配布に対して、これらが3回配布したんですね。2回までの配布に対して54パーセント、3回までの配布20万枚に対して41パーセントという結果なのかな。せっかくならもっと使ってもらえたらいいかなというふうに思いますね。ぜひ持っている方はですね、これからまた大島の方にもさらに行っていただいて、活用していただきたいと思います。宿泊券の、これは自分で買う方ですけどね、非常に販売は順調であってですね、宿泊の動向についても、聞き取りしてますと、昨年よりも良いと、週末を中心に好調だということですので、大島に行って泊まったり楽しもうという人が増えていると思うんですね。ぜひ買い物の方も、それぞれクーポン持たれている方は、活用をぜひしていただいて、さらに大島が元気になるように、後押しをいただきたいな、と思います。
 ※「周防大島復興応援割引クーポン」の利用期限は5月末で終了しています。

山口新聞

 もう少し利用につながるような取り組みが必要だったというお考えですか。

知事

 そうですね、これは難しいところですね。配って本人が買うわけではなくて、ただもらうだけなので、全く行くこともできない人も持っているかもしれませんしですね。もっと使ってもらうと[よかった]かな、というふうに思いますけれども。この数字が低いのかどうかというのは、他のものと比べてみてどうかというのは、まだ検証していないので分かりませんけどね。

山口新聞

 大島大橋の損傷に伴う損害賠償についてなんですけれども、さっきの届け出の期限が6月14日だったかと思うんですが、今の届け出状況をどう見ていらっしゃいますか。

知事

 住民の皆さんのですかね。

山口新聞

 そうですね。

知事

 報道であったんですね。われわれの方でですね、住民の皆さん、あるいは民間事業者が個別にですね、広島地裁の方に直接出すことになっているので、届け出の状況自体把握できていないというところですので。われわれとしては、被害を受けた方々の届け出が進むようにですね、周防大島とも協力して、先月の17日ですね、改めて県と町のホームページでもですね、お知らせをしたり、掲載したり、町の方ではですね、町内の全戸を対象にですね、回覧をしているということで、周知をしているということであります。電話相談窓口もですね、継続して設置をしておりますので、ぜひ期限まで、町と連携しながら必要なサポートは行っていきたいと思います。

山口新聞

 たばこに戻るんですが、市町にとっては貴重な税収というところで、その一方で、健康というところからは禁煙というのが進められている時代ですけれども、知事としては、職員も含めて、県民に禁煙をしていこうという、そういうのを宣言というかですね、そういうアクションを起こしていくのか、それとも、共存というか、マナーを守って、時間とかも場所も守って、吸いましょうという、そういうスタンスなんでしょうか。

知事

 これは愛煙家の方の権利を必要以上に制限してはいけないというふうに思いますけれども、できれば本人がスムーズに禁煙の方に、やめる方に向かっていくということが、その方の健康を考えてもですね、重要なんだろうというふうに思っておりますので。何らか強烈な方法で何か禁止するとかですね、ということは、これは法律等あるいは、国全体の今の運用状況等を見てですね、あまりに強烈な禁止というのは良くないなと。段階的にですね、やっていく必要があるだろうと思います。いずれにしても、できるだけ県民の皆さん、健康になるように、たばこについてできるだけ控えてもらうような働きかけをしていきたいと思います。

山口新聞

 あともう1点、最後にすみません。先日、「地方創生実現財政基盤強化知事連盟」が設立されて、知事は欠席されておったかと思うんですけれども、地方の財政の格差の是正していこうというものだと思うんですが、知事としての、これからどう取り組みたいという思いを一言教えていただけますか。

知事

 今、地方の一般財源総額の確保ということは、この要望でもそうですけれども、強く求めているところですね。われわれ必要な行政サービスを行っていく上で、財政基盤をしっかりと持って、これを行いたい。そのために、国の財政厳しい中でありますけれども、地方の財政もしっかりとですね、必要な財源を確保していただきたいということで、求めてまいりました。消費税の増税等の分もですね、しっかりとその分、国全体での地方財源がそれだけ増えるようにですね、要は税収が増えても地方交付税が削られてしまってはですね、トータルでは財源減りますので、そうではなくて、国も地方もですね、しっかりと財源については充実をするように、ということをですね、求めてまいりました。その中で一般財源総額は、消費税の増税等の分もしっかりその分増えてはきているわけなんですけれども、今回の提言は、個別の団体ごとに見るとですね、増えてはいないところがある、山口県も税等と交付税含めたトータルの、計算上の基準財政収入額とかですね、細かい計算があるんですけれども、交付税の世界の中では減っているわけなんですね。なので、そこはわれわれも消費税が増えて、県民の皆さん、市民の皆さんもですね、山口県民も負担が増えている中で、それに見合う財源が来ていない、むしろ減っているということはですね、これはぜひ国の方には是正をしてもらわなければいけませんので、トータルでの地方財源の確保とともにですね、われわれはマクロとミクロと言いますけれども、地方トータルでのマクロの世界と、個別団体のミクロの配分とですね、両方、しっかりと対処をしていただきたいというふうに思います。そのミクロの部分についてですね、割を食っているといったらあれですけれども、財源は増えていない、地方トータルでは増えているけれども、個別の団体ごとには減っている、というところが、特に地方を中心に、われわれもそうですがありますので。そこについている財源調整機能をですね、国の方でより強化をしてほしいと、交付税のですね、そこを求めていくものでありまして、しっかりと国の方に受け止めて、具体的な検討をしていただきたいと、そのように願っています。

山口新聞

 分かりました。ありがとうございます。

中国新聞

 たばこの関係で。愛煙家の吸うのを必要以上に規制するのはということと、できるだけ本人がスムーズに健康にということがありましたけれども、ご発言の中で。それに関して、例えば県庁の正職員の方、幹部の方でも、例えば県の職員に対してスムーズに移行してもらうために、先ほど毎日新聞さんからありましたけれども具体的な施策等を、今後7月に施行されるわけですけど、検討していくというお考えはあるんでしょうか。

知事

 それは考えていかなければいけないですが、何かありますか具体的には。確かに県庁職員も意識して、どのようにわれわれ、できるのかということを考えていきたいと思います。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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