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知事記者会見録・令和元年9月10日実施分

ページ番号:0013100 更新日:2019年9月12日更新

知事記者会見録一覧へ

日時 令和元年(2019年)9月10日(火曜日)
11時00分~12時06分
場所 県庁2階 記者会見室

発表項目

  • YAMAGUCHI MAGIC!秋冬の旅キャンペーン~おいでませ!ぶち楽しい岩国、サザンセト、周南エリアへ~について

知事

 皆さん、おはようございます。
 今日、私の方からは、10月から12月にかけて実施をします「YAMAGUCHI MAGIC!秋冬の旅キャンペーン」についてご説明をさせていただきます。
 このキャンペーンは、本県の、特に東部地域をクローズアップして、特別の企画を盛り込みながら集中的にPRをしていこうと、そういった企画になっています。
 モニターの映像をご覧いただきたいと思います。
 本県には、たくさんの観光地がありますけれども、映像でも流れておりますとおり、東部エリアだけ見てもたくさんの観光地が東部地域にはございます。
 日本三名橋といわれる錦帯橋、そして江戸時代の面影を残す柳井の白壁の町並み、幻想的な周南の工場夜景、通商で栄えた栄華がしのばれる上関や室積、まぶしく光る太刀魚の鏡盛り、そうした数え上げれば切りがないさまざまな魅力が東部地域にはございます。
 このキャンペーンでは、こうした東部エリアの魅力を満喫していただけるように、多彩な特別企画を用意しています。
 まず、特別企画の一つは、「そらから魅(み)る超絶景」ということでございまして、この企画ですね、このように熱気球に乗って絶景を楽しんでもらうということで、5月に秋吉台で開催をしましたけれども、秋吉台でやった時にもですね、早朝からかなり行列ができて大好評でした。今回は、ここにも書いておりますが、11月に錦帯橋でこれを行うということにいたします。本日から受付開始ということにしています。
 次に、モニターの映像をご覧いただきたいと思います。
 これは、通常、山陰線を走っている観光列車「○○のはなし」というのがあるんですけれども、この映像ですけれども、今回、この列車が11月に期間限定で岩徳線を走るという特別な企画です。
 列車を貸切にいたしまして、周南市の漢陽寺庭園の特別公開ですとか、ミニふく会席の昼食などをセットにしました、特別感あふれる限定ツアーとなっています。
 次にですね、「YAMAGUCHI MAGIC!モバイルスタンプラリー」は、スマートフォンでデジタルスタンプを集めて、抽選で特産品等のプレゼントが当たる企画です。
 東部エリアの周遊を促進するために、エリア内全てとなります5市5町の20スポットを対象にしてスタンプラリーを開催するということにしています。
 その他にも、ANA(全日本空輸株式会社)とタイアップした「岩国錦帯橋空港利用のクーポン」また、錦川清流線におけるイベント列車の運行などが行われます。
 これらの詳細につきましては、お配りをしております記者発表資料でご確認をいただきたいと思います。
 これまでご紹介した観光素材のほか、映像でもご覧いただいているように、東部エリアには、他のエリアに引けをとらない多彩な観光資源がたくさんあります。
われわれとしては、こうした魅力的な観光スポットやキャンペーンをさまざまな形でPRしているところですけども、少しでも多くの方々に知っていただきたいと思いますので、ぜひ皆様の積極的な取材・報道についてよろしくお願いをいたします。
 私からは以上です。

中国新聞

 今回は、秋吉台に続いて山口県東部でのキャンペーンということですが、集客のターゲットというのは、例えば、隣県の広島など、もしくは四国なども想定されているキャンペーンと理解してよろしいですか。

知事

 そうですね。もちろんPR自体はエリアを限定せずにどんどんやっていきたいと思いますし、東部ですからやっぱり東の方が多いと思いますからね、広島の方からも多くの方にも、ぜひ来ていただきたいというふうに思います。特に昨年は西日本豪雨があったり、あるいは大島大橋の損傷事故があったりしてですね、特に東部地域は観光客が落ち込んだということがありましたので、ぜひ今年このキャンペーンでこの東部地域をターゲットにして、多くの観光客の方々にこの東部地域に来ていただきたい、そのように思ってます。

毎日新聞

 「○○のはなし」を岩徳線に走らせるっていうのは、これは岩徳線の沿線のどんなところをPRしたいというか、これをきっかけにして岩徳線をどうしたいとか、そういう思いというのがございましたら。

知事

 そうですね。岩徳線自体も利用促進ということで、これまでも取り組んできましたけれども、ぜひこのキャンペーンを通じて、しっかりとPRをして、多くの方にこの路線を通じて、このエリアを楽しんでほしいと思っています。これをきっかけに岩徳線に乗ってもらうようなことになればいいと思いますし、またこの乗る中で、列車も先ほど言いましたように、貸切としていろんな楽しみができるように、周南の漢陽寺庭園特別公開だったりとか、ふく懐石の昼食をセットにしたりですね、観光とか食とか楽しめるようなことを盛り込んでやっていくようにしていますので、そうした中で、この地域の路線の魅力と、それから地域全体の魅力を感じてもらいたいなと思ってます。

毎日新聞

 今、料理のふぐの話が出ましたけれども、この列車の場合は、車内で大人向けはお酒とかも出してるみたいで、沿線の岩国だったり、周南だったり、そこでお酒というのも用意されるんでしょうか。

知事

 そうですね。これは、観光。お酒ももともと飲めるんですよね。

観光プロモーション推進室長

 はい。着いてから、また試飲とかするコースもございます。

知事

 それはこの企画の中に入っている。

観光プロモーション推進室長

 はい。

毎日新聞

 岩国に着いてから。

観光プロモーション推進室長

 徳山に着いてから。

毎日新聞

 列車の中でも楽しめるんですか。

知事

 すぐには分からない。

 楽しめたらいいですよね、ぜひね、ぜひその方向でやってほしい。

毎日新聞

 仮にですけど、大人がお酒だとすると、子ども向けに冷製の果物を使ったジュースも出すとか、もしもそんなことがあれば、会見の後でも結構ですので。

知事

 貴重なご提案をありがとうございました。ぜひ、そういういろんな楽しみ方ができるといいと思います。

中国新聞

 先ほど知事がおっしゃられた今回のターゲットを東部に選んだ理由のところなんですけれども、先ほどおっしゃられたように、東部地域は西日本豪雨であったり、周防大島大橋の貨物船衝突事故だったり、確かに観光客が減少するという状況にある中で、今回あえて東部地域をターゲットに絞られた理由を改めてお聞かせいただけますでしょうか。

知事

 県全体のキャンペーンっていうのはよくやるんですけれども、かなり各地域、地域にもそれぞれですね、実はっていう魅力がたくさんあるので、ある程度このエリアを絞ったキャンペーンっていうのを、やっていきたいなと思ってます。だからこれ東部で終わりじゃなくて、また中部とか西部とかですね、3年ぐらいかけて一巡するイメージで考えているんですけれども、今回はこの東部地域、特に昨年、被害もあってですね、災害や事故による被害もあって、観光客も落ち込んだ東部地域にですね、ぜひ元気になってほしいと、そういった思いも込めてですね、東部地域にまずは、今回、エリアとしては、最初に選定したということです。

中国新聞

 第一弾として東部が選ばれたということですね。

知事

 そうです。

中国新聞

 分かりました。

読売新聞

 公共施設の見直しの関係なんですけれども、美祢の国際芸術村と青少年自然の家が廃止ということが決まってるんですけれども、庁内でどのような協議をしてこのような方針になったんでしょうか。

知事

 そうですね。この廃止ということを今決めているというか、その市に譲渡について打診をして、それは廃止について、ちゃんと言うとですね、利用が低迷していることがありまして、廃止について検討しているということと、市の意向があれば市に譲渡を検討したいと。そうしたことを伝えているわけでありまして、市との協議を踏まえて最終的にどうするかということは、また改めて検討の上、決定をするということになります。
 今、財政健全化全体を進めていく中で、公共施設を全体を通じて見直しをしていこうということをやっています。県として残していくべき部分と、市や町の方に譲渡していくというふうに考えるべき部分と分けて整理をしていまして、今、市町の方にいろいろとこちらから譲渡なりですね、あるいは別の方法での活用について、われわれの案として考えているものは、今、各市や町の方に示しているということですね。全体としては財政健全化を進めていかなければいけないという中で施設全体を見直そうと、その一環で行っているということであります。

読売新聞

 分かりました。西岡市長は施設については、引き受けるだけのお金がないということで、移管の意向はないということを一般質問でも答弁されてますけれども、その場合は、施設はどうされるおつもりですか。

知事

 市との話はですね、まだこれから継続的に市の中でも、またこれから議論があるでしょうから、それを踏まえてやっていきたいというふうに思っておりますけれども、一つ廃止ということも視野に検討しております。市の方の意向も踏まえながら、われわれとして、最終的にはまた判断をしていきたいというふうに思っているということでありまして、今の段階で何らか確定的にこうするという状況ではございません。

読売新聞

 施設を廃止するにしても、その現地を残したままにするのじゃなくて、民間に売却するとか、更地にするとかいう対応をしてほしいというような趣旨の話をされてるんですけれども、今の段階で何か考えられてることはありますか。

知事

 まず、われわれとしては市の方で引き受けるということであれば、それを最優先したいと思っておりますけれども、そうでなければ、今の国際芸術村というのが1億6000万円のですね、毎年県としての支出があるということですね。そういった中では、見直しを当然していかなければいけない施設だというふうに思っています。
 これは活用として、仮に廃止をするとなったときに、これを民間に売却をして、ぜひ受けてそれをやりたいというところがあるのかどうか、さまざまなまたそこから選択肢があると思いますので、その辺をよく検討していきたいということであります。

読売新聞

 国際芸術村については、知事が理事長を務められてる財団が受任されているようですけれども、利用低迷というところが廃止の要因になっていると思うんですけれども、利用してもらうための努力というのは、何かこれまでされてきたんでしょうか。

知事

 そうですね。これ当然私も常々言ってきたところなんですけれども、海外のアーティストの方が、そこに滞在をして創作活動するっていうアーティスト・イン・レジデンスという事業がですね、この国際芸術村のコンセプトとして非常に重要な部分であるんですけれども、単にその来て創作してもらうだけじゃなくて、それを地域の方としっかりと交流してもらうとか、いろんな市の方のイベント、例えば観光とかですね、何かイベントがあるときには、それと連携して、アートフェスタっていうのも開催をしたり、あるいは秋吉台は今、非常にサイクリングも盛んですから、サイクリストが泊まれるように、宿泊施設についてももっと多様化してですね、いろんなところを受け入れられるということをやってきたところなんですね。そうした中でなかなか利用自体は低迷している状況は大きくは変わらないということがあります。
 そういう中で財政的には1億6000万円と大変多額な財政負担であります。われわれ今、財政を健全化する中で、聖域なくいろんな見直しをしていかなければいけないと思っています。
 大変、県も1兆3000億円の借金があって、子どもたちに背負いきれない荷物を引き継いでいくということは、これは避けなければいけないと思っていますので、財政を健全にしていくという中で、いろんな見直しをしていかなければいけないというところがあります。そういった中でですね、やったらいい事業がたくさんありますけれども、取捨選択をしていかなければいけないということをさらにさらにやっていかなければいけない。そういう時期に来ているということだと思っています。

読売新聞

 いろいろ取り組みやったけれども、うまくいかなかった、利用の向上につながらなかったということなんですけれども、運営がうまくいかなかったところの責任っていうところは何か考えられているんでしょうか。

知事

 国際芸術村自体は非常にコンセプトとしては、素晴らしいものがあると思います。世界の若手の芸術家を集めて、素晴らしい環境で創作活動をしてもらうとかですね。
その音楽をするための設備と、これも特殊な舞台芸術をするのに適した形で作られているという、ちょっと特化した施設になっているんですね。
 そういう中で、もともとその特定の人に特化した形での使い方というところが、なかなかずっと継続していくには難しいというのが、もともとあったんだろうと思います。例えば、アーティスト・イン・レジデンスという事業は海外の方々、若手の芸術家に来てもらってですね、先ほど言いましたように、そこに住んで創作活動をしてもらうわけですけれども、今、県内でも各市も、若い芸術家に古民家に入ってもらって、そこで創作活動してもらうとかですね、そういった事業を広くやっています。私も住んでるところのすぐそばにもですね、そういったイタリアから来た芸術家の方がずっと古民家に住んで創作活動をしてますけども、そういった形もだいぶ多様化してきているわけですね。
 最初作ったときには、本当に先進的な取り組みであって、村という一つの村を作って、そこにみんなが来てもらってですね、滞在してもらってっていうことなんですけれども、そういった形よりもいろんなもっと多様な形が生まれてきているし、そういったこともですね、県内だけじゃなくて全国的にも進んでいるという中で、そういった変化を踏まえると、今の形でそのまま続けていくというのはやっぱり時代の変化からしてなかなか厳しいのかなというふうにも感じております。

読売新聞

 県の付属機関で文化芸術審議会というのがあると思うんですけれども、そこでは廃止の方針っていうのはまだ審議されてないと思うんですけれども、美術関係者の意見とかは聞かれないということなんでしょうか。

知事

 それはまた方針を決定するときに、われわれ必要なところとはいろんな話をしていかなければいけないというふうに思っています。その審議会がどのようになるのかっていうのはちょっと今の段階で確定的には申し上げられませんけれども。今あくまでもその内部検討というかですね、関係先である市の方の意向をまずは確認をしていくという段階です。

読売新聞

 最終的な決定の段階になると、そういうステークホルダーといいますか、文化関係者とかといった団体とかの意見はお聞きになる場合もある。

知事

 そうですね。この事業を行っていく上で、これまで事業を運営していくさまざまな方針について審議をしたような場面もあるでしょうから、そういったところには必要な説明なりはしていかなければいけないってことだろうと思いますけれども、今の段階でここに進めようというところではないです。

読売新聞

 青少年自然の家の件なんですけれども、県内4か所あると思うんですけれども、その中で廃止ってなってるのは、美祢だけなんですけれども、他と比べて極端に利用が低迷している状況でもなさそうなんですけど、なぜこの美祢だけになってるのかっていうのはいかがでしょうか。

知事

 えっとですね、宿泊者数の減少ということでいうと、かなり大きく美祢の施設は落ちているということになっております。というのとあとは実際にその県内の4施設ありますが、地域バランスということも考えてもですね、一定の見直しをするとなったときに、秋吉台を見直す、秋吉台の施設を見直すべきだと、そういった結論になっているということですね。

読売新聞

 分かりました。それと、維新プランにも人材育成という部分をかなり強く打ち出されていると思うんですけれども、この2施設については、そういった人材育成の面からも効果っていうのはないということなんでしょうか。

知事

 少なくともその秋吉台青少年自然の家については、県内の他に3つ、全体で4つあるわけですね。その内3つを残すとなった場合にはですね、いろんな今の稼働状況からしても、受入れに支障はないっていうか、これの3つの施設で受け入れることは可能であって、そこに支障が出るってことではないというところですね。
 文化芸術についても、いろんな形でわれわれは、芸術家の発表の機会だったり、育成についての支援とかやっておりますので、そういったことは当然これからも続けていくということにしていきたいと思います。

読売新聞

 分かりました。ありがとうございます。

KRY(山口放送)

 国際芸術村についてなんですが、78億円かけて作ったものがわずか20年で廃止になるというのが、先ほどニーズの部分で時代の変化がという話もありましたが、公の施設がたった20年で廃止になるということっていうのは、知事としては仕方ないこととお考えですか。

知事

 そうですね。ちょっと廃止と決めたわけじゃないので、それを前提に話をすることは、どうかというのがありますけれども、ただ何といいますか、この最初の作ったコンセプト自体は大変立派なものだと思います。海外からの芸術家を滞在してもらってですね、創作の力をつけてもらうということですとか、さまざまな発表の場ということで、すばらしい施設だと思いますけれども。
 できればですね、これは多くの方に利用してもらって、この施設が生かしていければと思いますから、当然、その廃止して、するということの検討する上ではですね、また他のどんな活用があるのかとか、民間の譲渡とかいろんなことが考えられるというふうに思いますので、できるだけ生かしていきたいという思いはもちろん持った中でですね、検討していくということではありますけれども、しかし、今、われわれが直面している問題としては財政的な問題で年間1億6000万円という多額の財源を投入しなければいけないというところに立ってると、そして先ほど言いましたように、これまでやってきた事業というのは、例えば県内で他の場所でも、すでに行われていたり、そのやり方も多様化してきている中でですね、そういった受け皿といいますか、その形での実施ということも、どんどん広がっていってるという状況があるわけですね。
 そういう中で、やっぱりこの1億6000万円というのは大変多額です。県の財政の大きさからするとと思われるかもしれませんけれども、実は一般財源の中で本当に県が裁量的に使えるものというのは、ごくごく限られています。借金の返済だったり、社会保障費だったり、義務的な経費に、ほとんど90%以上はその財源に使われるわけでございますので、そうした中で今やるべきことはたくさんあるわけですね。
 海外の若い芸術家の力を伸ばすことももちろん大事だと思いますけれども、県内の子どもたちのですね、力を伸ばしていく。そのための教育環境も整備しなければいけないところはたくさんあります。そういったことを考えていくと、やっぱり限られた財源をどういうふうに重点的にですね、あれもこれもじゃなくて、あれかこれかという取捨選択をして、しっかりと考えてですね、賢く使っていくっていうことをやっていかなければいけませんので、本来見直しというのはですね、なんていいますか非常に後退的なイメージがあるかもしれませんけれども、県の今の財政を将来に向けて、しっかりと健全なものに次の世代に引き継いでいくということ、それから事業自体も限られた財源をいかに有効に使うかという観点でいろんな見直しはしていかなければいけないというふうに思っています。

朝日新聞

 国際芸術村で関連してお伺いしたいんですけれども、先ほど、知事もコンセプトの部分でなかなか、その時代の中で多様化してきたという、やり方が多様化してきたってお話があったと思うんですれども、当初の、この利用率の見込みっていうのは、今、これだけ利用率のよくないという中で、見込みというのはどういう、県としては考えを持っていたのか、教えてください。

知事

 それは、この施設では、平成10年になるのかな、誰か、10年ですかね。その時の見込みというのは、何か、こう示したものがあるんですか。

文化振興課長

 ちょっと今、ここではないですね。

知事

 まあ、ちょっと分かれば、それは、示します。

朝日新聞

 分かりました。それとですね、建築が磯崎新という有名な方で、なかなかその、建築物に手を加えられない難しさもあると思うんですけど、今回、その譲渡の方向、廃止という方向を示すにあたって、磯崎新さんの事務所なり、アトリエなりとは、何か話というのはされているのでしょうか。

知事

 今の段階で特段話をしているわけではないです。これはまだ、今あくまでも検討段階ですので、なんらか県としての方針を確定で定めたというものではありませんから。これは、具体的にこれからですね、一定の方向性が整理できた段階で、当然話はしていかなければいけないというふうに思っていますが、今はまだ、その段階ではないというふうに考えています。

朝日新聞

 もう1点。中山間応援隊の件なんですけれども、6年目の今年になって、まだ実績がゼロということなんです。もちろん、まあ、知事が隊長ということで、この辺の受け止めとですね、就任当初、この中山間地域のテコ入れというところについては、知事としてはどういうお考えがあって、これを導入するというふうに考えられたのかという辺り、2点お願いします。

知事

 そうですね。山口県は中山間地域が県土の7割を占めるというですね、大変中山間の多い地域です。どこも人口が減っていったりですね、いろんなサービスがどんどんなくなっていたりして、大変厳しい状況にありますので、ここを何とかですね、地域がそこで暮らし続けられるように、またさらに言えばですね、地域のいろんな資源を生かしてですね、地域主体が活性化できるように、そうしたことをですね、いろんな地域でぜひおこしていきたいと、そういうふうに思っています。これは当初もそうですし、今もそう思っておりますけれども。
 そういう中でですね、もちろん県としてはいろんな予算を組んだり、事業について補助をしたりですね、そういうことをするわけですけれども、県の職員自体が持ってるいろんなノウハウ、それぞれですね、仕事をする中で専門性を身に付けたり、いろんな知見をですね、身に付ける。そしてまた、地域を何とかしたいという思いを持っている職員もたくさんいてですね、そういった職員が、ぜひその、単に予算で事業化してっていうんじゃなくて、実際にそこに行ってですね、知恵を出したり、一緒に考えたり、汗をかくということによって、その地域をですね、可能性をどんどんこう、引き出して伸ばしていくということにですね、ぜひつなげていきたい。そういった思いでこの中山間応援隊というのはですね、つくっているわけですね。
 これ平成26年につくって、今、活動ですね、続けています。今年度から一定の見直しをしまして、まあ、なんていいますか、例えば草刈とかですね、そういう単純労務的なものというのがかなりの部分が、件数の中でですね、かなりの部分がありましたので、もちろんそういったものも地域にとって必要なことでありますけれども、別途、これも私、つくった「あいかさねっと」という仕組みがありまして、これは地域にいろんな人のニーズがあると、こんなことしてほしい、人がいっぱい来てもらってこんなことしてほしいとニーズがある、今みたいな草刈りなんかまさにそうですけれども、それとともにですね、一方で、これ、県庁職員だけじゃなくて、県民の皆さん全体で何か地域のために役立ちたいという思いを持っている人がいる、そこをうまくつなぐ仕組みをつくろうということで、この「あいかさねっと」ってのつくっていますけれども、ここにですね、しっかりとつないでいって、まさにこういう場で地域のいろんな課題に対して、それに対して助けていこうという人たちを結びつけると、そこにちょっと役割分担をしていこうということで、そこはですね、切り分けています。
 今年度からは、ですからそういう意味では、いろんな検討とかですね、実際に、この何かをつくり出すとか、そういったことに特化をしてやっていこうということで事業の見直しをしたところです。
 今日の新聞で、まだ派遣件数ゼロということでありますけれども、いろんな案件自体はですね、今相談も複数相談が来ていてですね、調整をしておりますし、実際に派遣をしようとしたけど、悪天候でできなかったっていうのもあったりして、その結果、今はゼロということでありますけれども、これ自体はですね、これは地域にとっては、この間、私、蓋井島に行きました。離島のですね、どこでもトークで行ってきましたけれども。島の方に行っても、非常に、ぜひ県庁の職員の方に来てもらって、いろんな面でサポートしてほしいと、われわれの知恵も借りたいしですね、いろんなアドバイスもしてほしいということが、実際、私は住民の方からのトークの中で、生の声で聞きましたので、早速、中山間のその担当課の方に指示をして、中山間応援隊についての派遣について調整するように話をして、今、その調整もしているところでございます。実際に地域のニーズとしてはですね、いろいろあると思いますけども、そこをしっかりとまた、もう少し掘り起こすというところをですね、もう一段やっていかなければいけないだろうと思いますし、それをやることによって、地域の何か課題の解決につなぐことができればと思いますし、また県の職員のいろんな経験値を高めるとかですね、そういったいろんな地域の課題について生の現場を知ってですね、考える契機になるとかいろんなプラスの効果があると思いますので。これはですね、形を変えながらもそのコンセプトといいますか、今の基本的な考え方、目指していることはですね、ぜひこれからも継続してやっていきたいなと思います。

NHK

 まず、秋吉台国際芸術村についてお伺いします。先ほどの質問の関連ですが、まず、今後の扱いについてですね、一部の県民の方からですね、県民の意見を聞いてほしいという声もわれわれのところに届いているんですけれども。そういったその、まあ、どういう形かどうか分かりませんけれども、一般県民の方の、今後利活用のことについて、意見を聞くようなことはお考えとしてありますでしょうか。

知事

 今、具体的にそういった手順を考えているものはないんですけれども、というのが、まずは市の方にですね、地元である市の方の意向を確認するというところに入ったばかりのところでありますので、これからの進め方については、またよく考えていきたいと思いますし、また、いろんな施設の関係者の方とか、また、われわれ、県議会の方でもですね、いろんな意見がある面があると思いますので、そういった形での意見は、お聞きをしたいというふうに思っております。

NHK

 分かりました。そして、あの、今、美祢市議会の議論の中でですね、市長もですね、仮にその利活用をされない場合も、まあ、地元として、やはり廃墟になるのは容認できないという趣旨のご発言もありますけれども、まあ、仮の話として、もし、県として撤去しなきゃいけないというふうになった場合の、どれくらい費用がかかるとかですね、試算のようなものは現段階でお持ちのものはあるでしょうか。

知事

 それは、まだないですね。まだ、そこまでいってないですね。

NHK

 そこまでいってない。

知事

 はい。

NHK

 分かりました。先ほど、ちょっとお話にもありましたように、まあ、最終的な判断というところは、これからだと思いますけれども、だいたい、いつ頃を目途に、やっぱり、こういった局面を迎えそうだというスケジュール感を何かお持ちのものがありますでしょうか。

知事

 今、公の施設全体をですね、見直しをしておりまして、2月の段階では一定の整理をしたいと思っています。来年の2月ですね。予算の確定する時期と同じ時期になると思いますけれども。ただ、その段階で、全ての施設がそこに目指してですね、全部調整を終えられるかというと、それぞれやっぱり、いろんな調整をですね、関係先としなければいけないところもありますし、今後の活用についてもっと具体的に考えなきゃいけないところがありますので、いったん、その2月の時点で一定の整理をしたいと思いますが、そこで全て最終的な形が決まるというふうになるかどうかは、これから検討してみないと分かりませんが、一定の、そこで、その時期において、整理をしたいというふうに思っています。

NHK

 協議がまだ途中だったとしても、途中経過としての考え。

知事

 そうですね。その段階で、その先の検討の方向性なりですね、対応の方向性というのは、その段階で示せるものは、最大限に示していくということにしたいと思います。

NHK

 それは県議会の場でということを想定されていますか。

知事

 もちろん県議会でも説明しますが、資料の形で、こう発表するということになるとと思います。

NHK

 県議会の、事前の段階で。

知事

 そうですね。まあ、おそらく予算とかと同じ、あの時期になると思いますけども。タイミング的に。

NHK

 分かりました。
 今、美祢市さんとの協議しだいではあると思うんですけども、現段階で民間との利活用を視野に、何か、こう、動かれているものはあるんでしょうか。

知事

 まず、地元の方の意向をですね、最優先しようということで、地元の方の市の、今、意見をまさに聞いてるところですね、それが、不要となればですね、その次の展開として、他の方法を考えていきたいと思いますので、民間に譲渡するとかですね、そういった選択肢は、その次の段階での話になってくると思います。

NHK

 現段階では、特に接触はない。

知事

 それはないです。今は。はい。

NHK

 分かりました。あとは、イージス・アショアについてお伺いしたいんですれども、また、防衛省の方で、再調査が始まったと思いますけれども、これまあ、これから鋭意進めていくんでしょうけど、これについて、まあ、知事として現段階でご所感、どういうふうに受け止められているんでしょうか。

知事

 そうですね。防衛省の方で調査をした上でですね、また改めて地元の方に説明をするというふうに聞いております。まずはこの調査自体ですね、しっかりと精査をしてですね、きちんとした調査を行っていただきたいと思いますし、調査結果に基づいてですね、地域への影響の有無についてですね、丁寧に詳細で分かりやすい説明をぜひしていただきたいと、そのように思っています。

NHK

 やはり数値のデータ誤りとかっていうのを再調査だと思いますけれども、やはり、そこの数字、決定するという意味では、やっぱりそういうことは、改めて求めたいですか。国に対してですね。

知事

 そうですね。まあ、われわれ、その、何て言いますか、イージス・アショアというですね、未知のものが、こう来るわけですので、そのデータなりですね、どういった影響が生じるのか、あるいは生じないのかということについてはきちんと理解をしてですね、いきたいというふうに思っております。その前提としてですね、やっぱり調査データが正しいというのは、これ、大前提ですので、今回、西台の標高について数メートルの誤差が、違いがあったということでありますので、そこはきちんと精査をするということになっていますけれども。当然、信頼関係を持ってですね、話を聞いて影響の有無について、われわれ確認する上では、一番大前提なのは、データの正しさですので、そこについては、大臣が来られた際にもですね、強く申し入れたところですけれども、防衛省の方でもその認識をしっかり持ってもらってですね、きちんとした調査を、そこについての疑義が生じないようにですね、ぜひ行っていただきたいと、そういった思いは強く持っています。

NHK

 ありがとうございます。

防府日報

 芸術は芸術でも、ちょっと絵の方の話を聞きたいんですけども。

知事

 絵。

防府日報

 絵、絵画です。

知事

 絵画。うん。

防府日報

 防府出身の台湾総督の上山(かみやま)満之(みつの)進(しん)が退任する時に書かれた陳(ちん)澄波(とうは)の「東台湾臨海道路」という絵画があるんですけれども、それが、今度、9月27日の生誕150年に防府に戻ってくると。で、防府図書館で展示された後に、県立美術館でその作品を管理するということで、昨日、池田市長が市議会で答弁をしたんですけれども。まあ、一応、防府市のこの絵画というのは、世界でも陳澄波作みたいな、数点しか残ってなくて、一説には8憶円の価値があると、本当がどうか分からないですけども、ていう具合に非常に貴重な作品らしいんですけどれも、それをまあ、管理ということで県立美術館がされるということで、防府市では、この絵画を足掛かりにした台湾との交流というのが既に始まっていて、さらに活性化させようという動きがあるんですけれども、県としてもですね、この絵画を活用して台湾との交流ですとか、例えば、今、寄託している福岡のアジア美術館に展示していると、その絵を見たくて台湾人が押し掛けてくると美術館の人に聞いたんで、非常にコンテンツとしても有効なものだと思うんですけど、何か、県としてその辺をこう、どう、うまく活用していくとかっていうのと、台湾との交流ということでどういうふうに考えてらっしゃるかというところなんですけど。

知事

 そうですね。どういった形で預かるかっていうのは、ちょっと詳しくは、もし分かれば後で、課長の方が言いますけども。そういったものを預かるということになれば、せっかくの資産、山口県にあるわけですからね、最大限有効に活用して、もちろん県民の皆さんにも多く知っていただきたいと思いますし、いろんな交流の拡大にもですね、最大限使えるように、当然していきたいと思います。台湾の方からもですね、多くの方が毎年、観光でもですね、山口に来られますので、そういった中でですね、山口の魅力の一つにそれがなっていけばいいなというふうに思います。けれども、どういうふうに預かるんですか。

文化振興課長

 一応、美術館で今、お預かりして保管がなかなか難しいので、県の方でお預かりするということになっております。で、活用については、市の方も活用したいということですので、それは、市の方で今、活用策を考えていらっしゃると思います。はい。一緒になって、まあ、こちらはお預かりして、活用は市の方で、一生懸命考えてらっしゃる。

知事

 はい。

防府日報

 機会があれば、例えば、県立美術館とかでも、こう展示してとかというようなことが。

知事

 そうですね。できればいいですけどね。それ、そういうことを考えてるのかな。

文化振興課長

 そうですね。ちょっと、まあタイミングとか、どういう形で見せられるかどうか。

知事

 そうですね。

文化振興課長

 これからまあ、やっぱり市と一緒になって考えます。

知事

 市の方に意向もあるでしょうけれどもね。できるだけ県民の皆様によく知ってもらったり、あるいは外から、台湾とかからね、来られた方々が観賞できるようになるといいなと思います。そういった方向で、どういうことができるか考えたいと思います。

防府日報

 分かりました。ありがとうございます。

中国新聞

 国際芸術村の関連で、ちょっと改めて質問させていただきたいのですが、今回美祢市の西岡市長に取材する中で、県でさえ多額の維持管理費に困っているような施設をですね、地元の市に押し付けのような形で来てもらってもそれは困るという、大変困惑しているという言葉を伺ったんですが、去年の春の市長会の中でもですね、県が使えなくなった施設を押し付けられても困るというふうに各自治体の首長さんたちがおっしゃっていたわけなんですけれども、今後行財政改革を進める中で公の施設を地元に移管していくという中でですね、どのように知事としてスムーズに進めていこうとされるのか、改めてお聞かせ願えますでしょうか。

知事

 県として、どういう施設をこれからも持ち続けるのかとかですね、あるいは別の方法での活用なりですね、場合によっては廃止ということもあるかもしれませんけれども、考えるのかって、まずその仕分けをしっかりとした上ですね、市町の方でやるんであれば、市町の方で引き受けてもらうことをまず考えようということはいくつかの施設についてあるわけですね。
 これは今、提案をしておりますけれども、決して、これは押しつけてるわけではなくてですね、当然それはいらないといえばいらないということで、われわれはそれをどうするかということを考えていくということですね。何か、なんて言いましょうかね、市町というときにやっぱりある特定の地域でしか使われないものとかありますんでね、県全体の方々、県民の皆さんが多く利用するというよりは、使う人がその市の中で限られているとか、そういったものについては、それは県が持ち続けるべきかどうかっていう議論がありますのでね、そういったものは移管ということは基本的に考えていこうということでやっております。
 そういう中で、決して市の方も、全部が全部押しつけられてる、けしからんってことじゃなくて、むしろそういったものをどう活用しようかって考えるところもありますのでですね、そういった中でどういった形で引き渡すのかとかですね、いろんなことはよく話し調整をしていきたいと思います。当然要らないと、市としては受けられないとなれば、それはそういう前提で、われわれは、じゃあどうするかっていうことを考えていうことになりますので。押しつけとか、そういったことには当たらないと思います。

中国新聞

 どう活用しようかというのは、喜んで引き受けますというところがあるということですか。

知事

 感触はそれぞれですから、今調整中なので個別には申し上げられませんけれども、おっしゃったようにみんながみんな同じ反応ということではないですね。

中国新聞

 分かりました。それと別件なんですが、8月のお盆の時期の話なんですけれど、知事も周南市の野犬問題の関連でですね、県庁にテロ予告がツイッターであったという話なんですが、知事も周南市長と一緒に駅前でキャンペーンやられたらしいんでですね、その直後ぐらいにこういった事件が起きてしまったんですけど、このことをどのように受け止めてらっしゃるのかというのを聞かせていただきたいのと、今後、こういう事案が起きないためにですね、どのような配慮を、キャンペーンの中でなさっていくのかということを。

知事

 テロの予告というのがあった、まあ、書き込みがあってですね、あったわけですけれども、犬とか猫のことについて問題意識を持っていて、周南市に連絡をしたけども、その対応が取り合ってもらえなかった、市長が出なかったって書いてあったのかな、ちょっと正確じゃないかもしれません。けれども、とにかく、犬猫のことについての問題意識の中で、周南市に言って、その次に県にということで来ているわけですね。だから、その野犬問題になのかどうか、題には書いてないんですけども、そうなのかなというふうに私も察してはおります。
 この問題はですね、非常に難しい問題ではあるんですけれども、私たち、また、最優先しなければいけないのは、非常に周南で野犬が増えていてですね、実際に子どもたちが追いかけられたりですね、あるいはその通行している方がかまれたりとかですね、そういった事案が起きているわけですね。これはやっぱりですね、市も県もなんとかこういった事態は避けなければいけない、起こらないようにしなければいけないと思っています。
 ですので、この野犬対策、特に力を入れていこうということで周南市長とも話をし、協議の場もつくってですね、取り組みを進めております。これ、やるべきことはたくさんありまして、むやみな餌やりをやめてもらわなければいけませんしですね、動物の虐待ってこともやめるように、これも普及啓発の中でやっています。そして捕獲対策も強化をしていかなければいけません。捕獲した後には、今度は譲渡ということですね、できれば、本当に全て、本来であれば全て引き取ってもらってですね、きちんとした形で飼われるというふうに持っていきたいと思っています。ここもいろんな工夫をしながらですね、実際に保健所の方で、捕獲した犬をですね、そこに置いておく期間っていうのも伸ばしたりですね、インターネットでいろんな情報を流してですね、あるいはいろんな団体とも協調をしながらですね、このマッチングが進むようにということでやってきてまして、この引き取り件数というか、引き取る割合もぐっとこう増えてるんですね。捕獲件数も増えていますけど、引き取りの割合というものすごく増えて、そういう努力もしてきているわけですね。そういったことをしっかりとやっていかなければいけない。これは、ぜひ多くの県民の皆様にもですね、この趣旨はご理解いただきたいなというふうに思っております。
 このテロ予告があってですね、非常に残念でありますけれども、このやっていることの趣旨自体をしっかりと多くの皆様にご理解をいただきながらですね、ぜひこういう不幸な犬を減らしていくようにしていきたいし、何よりもその地域の子どもたちがですね、地域に住む皆さんが不安のないように暮らせるような、環境をしっかりとつくっていかなければいけない、そういう思いを強くしています。

中国新聞

 隣の広島県ではですね、愛護団体の皆さんと協力して犬猫の殺処分ゼロというような形にもっていっているケースがあるんですけれども、山口県の方でも、県内の愛護団体と野犬対策、捕獲だけではなく、捕獲した犬を最後まで育てていく、そういうような取り組みを考えていらっしゃいますか。

知事

 もちろん愛護団体との協力というか連携というのは、これはやっているところですので、そういうところと当然協調しながらですね、捕獲した野犬の引き取り等もですね、スムーズにいくようになってるわけですね。もちろん、そういった連携はこれまでも当然課の方で連携してやっていますけれども、ますます市の方と県の方で、また協議会もつくりましたけれども、そうした地域の団体ともしっかりと連携しながらですね、円滑な形で対策を講じていきたいと思います。

中国新聞

 ありがとうございました。

毎日新聞

 すみません。話が戻って。国際芸術村のことなんですけれども、先ほど設計者が磯崎新さんだというお話がありまして、そもそも施設を改装する場合にも、いろいろと事務所、とりわけ調整が必要な設計者であるということもありましたので、一つは先ほども話が少し出ましたけれども、美祢市との協議が成立しなかった場合、民間売却もというふうに言われましたが、そもそも民間売却ってできる案件なのか、どう認識されているか、その1点をまずお尋ねします。

知事

 契約上は何か制約があるわけではないんですね。ですが、一般的な美術性がある建築物についてですね、著作物性が認められて、著作権法上ですね、著作物として保護される、そのように聞いております。ただしですね、これは全て何も触っては駄目かということではなくてですね、必要な改変が認められる場合もあるということですので、そういったこれから何か施設自体をですね、何か手を加えていくとか、そういったことをするさまざまな法的な面でのことについては、今後、弁護士等とも相談しながらですね、考えていきたいというふうに思います。今はまだどうするというふうに決まっていないので、そこまでいっておりませんけれども、当然著作物、あるいはその著作物性が認められる中で、その著作権法上の一定の保護というものがある可能性がありますので、そこについては慎重に専門家、弁護士等ですね、専門家にも相談しながら対応していかなければいけないと思っています。

毎日新聞

 もう1点。未来永劫建築物を壊さないということはあり得ないと思うんですけれども、磯崎新さんの建築物といえば、本県と他県も含めて建築後20年程度で解体した案件というのはあるのでしょうか。

知事

 それは分からないですね。ないですか。

文化振興課長

 ないです。

知事

 ないそうです。

毎日新聞

 ちょっと全然話が変わりますけれども、現在日韓関係が非常に悪化し、その点は知事も懸念されていらっしゃるのではないかと思うんですけれども、そのあとで、この夏いろんな民間交流をですね、主に韓国側の申し出で多くが中止になりました。これに対して、現時点で、どういう認識をもってらっしゃって、今後どうあるべきだと考えていらっしゃいますか。

知事

 国と国との間で緊張関係が生じる時もあれば、緩和する時もあるわけですけれども、国の方でですね、当然、主張するべき部分、守るべき部分あると思いますので、そこはしっかりやってもらいたいと思いますけれども、地域の中で地域間の交流というのはですね、これ草の根的にずっと続いているわけですし、われわれもいくつかの、例えば複数の自治体で連携した日韓海峡沿岸交流知事会議(日韓海峡沿岸県市道交流知事会議)ですとか、あるいは慶尚南道との交流ということですね、これまでも進めてきているわけですけれども、今回事案が起きてからですね、例えば、特に日韓海峡沿岸交流知事会議という中でいくつかの事業やってます。例えば、若い人たちのサッカー交流とかですね。それから観光の、これは長門で会議をやった時に私の方から提案して始まった事業で、お互い、その今、先に日韓海峡沿岸交流知事会議の説明をしますと、山口と福岡、長崎、佐賀の4県、それから、韓国の方は慶尚南道と全羅南道と、釜山市(釜山広域市)、それから済州特別自治道と、この4つ4つがですね、日韓海峡を挟んだ、日韓海峡沿岸交流知事会議ということで、長年やってきております。それを長門で開催した時に、お互いの自治体から、大学生が相手方のところに行って、観光のプランを考えたりとかですね、そういったプログラムですとか、あるいは環境関係の技術交流とか、かなりいい交流をずっと続けてきているんですね。こういったものは、ぜひ継続してやってきており、お互いのこの会議の中で、お互いその意味についても確認をしながら、毎年続けてきたものですので、ぜひこういったものはしっかりと継続をしていく、そのような方向で進めていきたいなと思います。今のところですね、これ実施が、例えばサッカー交流は実施をされておりますし、先ほど言った観光の交流とかですね、環境技術交流会議というのもやってますけれども、ちょっと一部釜山が不参加とかですね、そういったことが起きているところであります。けれどもですね、こういったやっぱり非常に近い関係の中でですね、ぜひこういった草の根レベルだったりですね、青少年とか若者とかですね、そういったものはこれからの将来に向けてもですね、しっかりとそういった部分を続けていくことが重要じゃないかなと思います。

毎日新聞

 もう1点。本県の方ではありませんが、先日ソウル市内で、日本人女性が韓国人の方に暴行を受けて、その事自体もいろいろ問題があると思うんですけれども、逆にその女性に対してですね、この時期に韓国に行く方が悪いというふうな書き込みが相次いだ、なんて事もありましたけれども、それは今知事が言われた民間交流を続けていくという立場とは相反するものではないかと思いますけれども、どう思われますでしょうか。

知事

 一つの事件をきっかけにですね、どんどん感情がエスカレートお互いにしていくということはですね、これはできれば避けなければいけないことだというふうに思いますけれども、そういったことは起きてしまうことなのかもしれないですけどね。そこは、ただまあいろいろと国と国との関係が緊張が高まってくるとですね、いろんなレベルでそういった別のところで、そういった感情面が出てくるっていうところは、これは、時代を問わず、地域を問わずですね、起きてくるんだろうと思いますけれども。一方で、われわれ地域間での交流ということはですね、そういう何て言いますか、国と国との関係がいろんな難しい時期があってもですね、続けてきたというところは、お互い共通認識でですね、これを続けていこうとやっておりますしですね、そういったレベルでもう全て断ち切れるのではなくて、一部のところではですね、一部の草の根レベルだったり、地域レベルだったりそういったところではですね、しっかりつながってるってことを、同時にやっていくっていうことは、とても意義があることだろうなというふうに思っておりますので、その基本的な考え方自体は変えずにですね、これからもやっていきたいと思います。

毎日新聞

 民間のレベルのところっていうのは、努めて冷静になるべきだというご認識でよろしいですか。

知事

 まあそれはそれぞれの方、どう考えてるかっていうのがありますのでね、こう考えるべきだということを言うことはできませんけれども。われわれは、今続けているものはしっかりと続けていくことは、これはこれで意義のあることだと思ってやっているということです。

時事通信

 新しい知事会の会長が選ばれたことでお伺いをしたいんですけれども、徳島の飯泉知事が人口100万人以下の県で初めて知事会の会長に。知事も推薦者に名を連ねられたと思いますが、選出の結果への所感と、また新しい会長の役割を。

知事

 はい。飯泉知事は、私、知事になってからもそうですけど、もともとの同じ職場でおりましたので、私が担当者の自治税務局という所にいた時に、その局の企画官でいらっしゃいましたから、ずいぶん昔からの関係なんですけれども。非常に知事会においてもですね、さまざまな役割を果たされてこられましたし、特に今は情報化とか、Society5.0とかですね、そういったところについても、中心的に意見をリードする感じになって取り組みを進めていらっしゃいます。大変頼もしい先輩だなと思っていつも拝見をしております。知事会もですね、いろんな今、提言なりですね、地方の実情を踏まえた国への政策の実現を求める活動っていうのを、一生懸命議論してやっていますけれども、飯泉知事も特にそれが実効性のある形でですね、しっかりと国の施策を何らかその充実するなりですね、改善するとかつなげたいって思いを強く持っていらっしゃいますので、ぜひですね、そうした思いの中で知事会全体をリードしてですね、この地方の、われわれ現場にいる知事の声ですね、国の制度改正って得てして、そういったものから少し外れてしまっていることもありますのでですね、しっかりと地域の実情なりを踏まえた形で、国の政策が実効性のある形で組み立てられるようにということをですね、特に力を入れて、知事会全体を引っ張っていってほしいなと、そのように思っております。

時事通信

 飯泉新会長は、知事会のスローガンとして、前回の「行動する知事会」から、「一層行動する知事会」というスローガンを揚げてますけれども、知事としてはこの新しいスローガンをどう感じていらっしゃいますか。

知事

 今、私も次世代支援(次世代育成支援対策)のプロジェクトチームリーダーをやらさせてもらってましてですね、国の方としっかりと協議をしながら、地方の意見なり提言というのを届けていくということをやっています。知事会というのがだいたい年に1回7月に集まってそこで意見をまとめて出すんですけれども、それだけじゃなくて、もっと立案の段階からですね、いろんな部分で地方との協議の場、意見交換の場っていうのはですね、設けてほしいとそういった思いで、いろんなものが今実現をしつつありますけれども、そういったものをさらにこう密にですね、やっていくということが必要ではないかなというふうに思います。行動するっていうのは、もちろん国に対する提言もそうですし、国と地方、こういった役割分担でしましょう、地方の方では地方の方でしっかりと地方の責任を果たしていくということもですね、同時にやっていくということですので、自ら行動しながら、国に対してもしっかりとタッグを組むというかですね、しっかりとこの意思疎通がかみ合った形でですね、政策を実現するということを実行されるものとしていこうということだと思いますので、ぜひその方向で取り組みを引っ張っていってほしいなと思います。

時事通信

 知事が個人的にお知り合いということだと思うんですけれども、個人的なところで言うと、例えば、豪傑な人ですとか、先輩後輩、個人的なご性格というか、よくご存じだと思うので。

知事

 飯泉知事は非常に難しい場面においても、非常に明るくですね、前向きにいろんなことを取り組まれるというところが素晴らしいなと思ってます。いろいろと一緒に仕事をしてるとですね、本当に八方塞がりで困ってしまって、これどうしようっていうことが起きるわけですけれども、非常に明るくですね、前向きにどうやってこれを皆で乗り切ろうかというところをですね、大変にリーダーシップを発揮しておられる方なので、知事会においてもぜひそういった形でですね、飯泉知事の力を大いに発揮をしていただけるとうれしいなと思います。

中国新聞

 話題変わりまして、外国人労働者問題に関連しまして、先日、下松市の日立笠戸事業所の技能実習生に、計画外の作業をさせていたということで、国が改善命令の処分が来ましたけど、首長として、処分への受け止めをお聞かせください。

知事

 そうですね、きちんと制度なり運用のルールに基づいてですね、適正に行わなければいけないところだと思いますので、ぜひ今回のことを踏まえですね、再発しないようにしっかりと対策を講じていただきたいなというふうに思います。外国人の方々が今回、今年度から制度が変わりましてですね、これから多くの方が来られるようになりますので、そのあたりの運用ルールをますます複雑になるかなと思いますけれども、ぜひそういった環境、制度はしっかりとですね、運用ルールを守った上で適切に執行されるようにしていただきたい、そのように思っております。

中国新聞

 知事もおっしゃった今年度から制度も変わりまして、これから県内でも外国人増加が見込まれてますけれども、その制度の改定を、新制度を国に求めていった経団連のトップの企業で、こうした法令違反があった点については、どう思っていらっしゃいますか。

知事

 そこについては、特別な意味を見出すってことないですけども、いずれにしましても、当然、経済界の方においてもですね、人材が不足する中で、外国人材もしっかりと活用していきたいという点が多くあるんだろうというふうに思いますので。である以上ですね、しっかりと制度にのっとってですね、行っていただくってことが一番原則ではないかと思います。

中国新聞

 明日、新しい内閣の顔ぶれが国から発表される予定なんですけれども、今、人選も着々と進んでいるところですが、新しい内閣に期待とですね、防衛大臣も、今度河野太郎さんに変わられるというふうに出てますけれども、イージス・アショアの再調査が始まる前にですね、防衛省のトップが変わることへの受け止めと、どのようにその調整していくというか、今後の展望等も含めてお伺いできますか。

知事

 昨日も地方創生の会議がありましたけれども、県としても第2期の総合戦略を作るという時期になっています。国においてもその前にですね、第2期の国としての戦略を作るということになっています。この会議の中でですね、安倍総理は、令和の時代は地方の時代であると、地方創生をさらに次のステージに引き上げていく、押し上げていくということをおっしゃっていましたけれども、ぜひですね、これまでの流れであります、この地方創生っていうのを、今回概算要求でも予算額が増える形でされていますけれども、ぜひ、より強化をしていただきたいなというふうに思います。人口減少とか厳しい環境の中で、特に地方は厳しいわけでありますけれども、今進めていただいてる中でですね、地方についてもしっかりとした財源を付与していただいておりますし、これをさらに、財政的に非常に厳しいのでですね、もっともっとこの地方の方に付与していただきたいというふうに思っております。
 地方にやるべき課題はですね、地域の産業の活性化もありますし、観光もどんどん増えておりますけれども、あるいは農林水産資源ですね、地域にこそある魅力、地方の方にこそある魅力が、これから日本の成長を引っ張っていく上で大きなですね、可能性を持っています。それを延ばす意味では、地方創生というのはさらに進めていくことが、日本全体を引き上げていくところに大きくつながっていくと思います。そういったことはですね、これまでの中でも安倍内閣の中で進められていますけれども、それよりさらに強化をしていただきたい。そこを強く願っております。
 それから、防衛大臣が代わられるということが報道に出ておりますけれども、当然われわれとしてはですね、行政、防衛省との関係で今までわれわれが防衛省に注文を付けてることですね、そこはしっかりと受けとめて引き続きやっていただきたいというふうに思います。内閣はやっぱり大臣が代わってきますのでですね、代わったから何か変わるということではなくてですね、当然これはわれわれのこれまでの防衛省からの説明、それに対してわれわれが求めているもの、注文を付けてること、これについてはしっかりと引き継いでもらってですね、円滑にこれから先の話も進むように、お互いの調整がですね、何かこう大臣が代わったから何か変わったとかじゃなくて、ある話が伝わってないとかじゃなくて、当然そんなことはないと思いますけどね、そこはしっかりとやっていただきたいと思います。

中国新聞

 代わられたら、早い段階で面会に向かう、あるいは来ていただく。

知事

 今のところそれは予定はしてないですけどね、ただもちろんこれは大臣、事務方は当然継続してますのでね、何て言いますか、われわれとの説明であれば、われわれからのその要請なりですね、そういったものが当然引き継がれていると思いますので、何か急いでということは今のところ予定しておりませんけれども、当然また秋に政府要望とかですねいろんなタイミングがありますので、そういった中でわれわれとしての伝えるべきことはしっかりと、大臣が代われば新大臣に訴えていきたいと思います。

中国新聞

 分かりました。

山口新聞

 芸術村の話に戻るんですけれども、財政難とか利用者の低迷というのを理由に、県が廃止を視野に検討するということは、文化芸術の振興施策についての県の姿勢として、かなり後ろ向きというかですね、理解がないというか、力を入れていないというふうに受け止められるかなと思うんですけれども、県のお考えはいかがでしょうか。

知事

 文化芸術ということは、やっぱりですね、これからの時代の中で豊かさというのをしっかりと県民の皆さんに実感してもらいながら、地域で暮らせるようにしていくということは重要ですし、その中で文化芸術というものは大変重要だと当然思っています。ですから、いろいろな文化芸術の団体の方とお話もしますけれども、そういった活動の振興とかですね、あるいはいろいろな発表の場を提供していくですとか、私もいろいろなイベントとかがある時に、できるだけ県内のいろいろな団体に出てもらってですね、例えば、何かの行事の時に最初にですね、その県内のいろいろな団体がそこに出てきて何か活動するとか、何かパフォーマンスを見せるとかですね、そういったものをやるべきだということで、先般もそういう登録制度を作ってですね、活動してもらうようにしようということでやっていますけれども。当然、そういったものはこれからもやっていきたいというふうに思います。そういう活動がもっともっと広がればいいなというふうに思いますけれども、何か個別のテーマでもってですね、それを見直してからそれに対して消極的だということではなくてですね、もちろん、文化芸術も大変重要なものとして、これからもしっかりと振興していきたいと思います。
 ただ、今言いましたように県の非常に財政難という中でですね、どういった財源の使い方をするかということは考えていかなければいけないということでありますので、1億6000万を毎年というのは大変大きな負担でありますから、そういった中で、財政的にも非常に山口県は厳しい状況にあり、将来に大きな負担を絶対残してはいけないと思ってますから、いかに賢く財源を効率的に使っていくかという中での事柄だというふうに考えていただきたいと思います。県全体としては文化も振興しますし、芸術も振興する、また人材育成ということでいろいろな面でやっていかなければいけないと思います、文化芸術に限らずですね、教育とかありますので、そういった中でいかにこの財源をうまく使っていくかということを考えていくと。その一環だというふうに受け取っていただきたいなと思います。

中国新聞

 防衛大臣の話に関連しまして、現在、岩屋大臣なんですけど、今回のイージス・アショアの再調査に関して、大臣は、秋田については他の国有地も含めてゼロベースで再調査したいということを発言されていまして、山口についてはゼロベースという言及はないんですけれども、調査期間も3分の1程度山口は短いんですが、大臣の秋田はゼロベースという発言について、知事はどう受け止めていらっしゃいますか。

知事

 そうですね。ゼロベースということの受け止めが、また知事の方と違ったりとかしているような話があるみたいですけれども、私としてはですね、秋田は秋田の方でのいろんな関心について投げかけて、また防衛省はそれに対して返しをすると。われわれは、今、防衛省は再調査してますけども、もともとはわれわれの説明に対して照会してるわけですね。それは、途中で終わっているということですので。それの中で疑問に思ってることとかですね、そういったことは全てその中で投げかけていますので、調査の結果とともにですね、それをしっかりと返してもらうということがその次のステップなのかなと思っています。それを踏まえて、またわれわれとしての検討を深めていきたいと思います。

作成:山口県総合企画部広報広聴課

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