ここから本文
平成30年 (2018年) 11月 6日
まるでタイムスリップしたみたい!?明治、大正、昭和と、その時代ごとの景観や空気を今に伝える建物が山口県にはあります。そんな建物の数々を紹介する「やまぐちレトロ散歩」。─あなたも山口で歴史浪漫に浸ってみませんか?
「西岩国駅舎」は、昭和4(1929)年に、岩国駅として開業し、錦帯橋(きんたいきょう)への多くの観光客などに利用されていました。昭和17(1942)年 には、麻里布(まりふ)駅周辺の発展が著しかったことから、麻里布駅が岩国駅に、それまでの岩国駅が西岩国駅になりました。
駅舎は、木造平屋建てで、4方向に傾斜する屋根面を持つ寄棟造(よせむねづくり)。外壁はモルタル塗で、玄関上部には切り妻壁を飾っています。正面玄関などに取り入れられているアーチは、錦帯橋を模したかわいらしいデザインとなっています。
西岩国駅舎
駅舎のそばには木炭自動車が展示されています。自動車の外観も車内も、使われていた当時のままなのだそうですよ。
木炭自動車 木炭を燃やすボイラーが付いています
木炭自動車車内
駅舎内にある改札や、待合室の照明は、当時のままなのだそう。また、駅舎内のベンチは「平成の架け替え」が行われた際に解体された錦帯橋の木材で作られたものです。今もこんなにきれいな状態で残っている駅舎には地域の方々の愛を感じます。
改札 待合室の照明
駅舎内のベンチ
平成16(2004)年、岩国市は西日本旅客鉄道株式会社から譲り受けた西岩国駅舎を改装し、「ふれあい交流館西岩国」としてリニューアルオープンしました。平成18(2006)年に国の登録有形文化財に指定され、また、平成20(2008)年には、西日本旅客鉄道株式会社の登録鉄道文化財に指定されています。
国の登録有形文化財に指定されています
リニューアルオープン後は、特定非営利活動法人 西岩国・駅と広域まちづくりの会の皆さんが、駅舎内にある展示室の貸し出しや観光案内などをされています。また駅舎に隣接する「旬彩館(しゅんさいかん)」では、地元の方々が作った野菜の販売なども行われ、多くの人々の交流の場となっています。
展示室
旬彩館 旬彩館での野菜販売の様子
また、西岩国駅舎の近くには、日本三名橋「錦帯橋」や、平成28(2016)年3月24日にリニューアルオープンした「岩国シロヘビの館」など、見どころ満載となっています。西岩国駅を利用して、近辺を散策されてはいかがでしょうか。
錦帯橋 岩国シロヘビの館
※地理院タイル(標準地図)(URL:http://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html#std) を加工して作成 |
西岩国駅舎・ふれあい交流館西岩国 |
所在地:岩国市錦見6丁目15番3号 |
開館時間:ふれあい交流館西岩国 9時から17時まで |
休館日:ふれあい交流館西岩国 毎週月曜日(ただし、月曜日が休日のときは翌日の火曜日)、 12月30日から1月3日まで |
問い合わせ:ふれあい交流館西岩国 電話0827-41-2125 |