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平成30年 (2018年) 5月 8日

河川課

水辺から始まる国際交流


山口の川にみる故郷の川


大韓民国 仁済大学工学部教授    


 山口県河川課のご案内により、今年6月に山口県の幾つかの河川を見学する機会に恵まれた。5月31日に釜山空港から福岡空港に入り、北九州市の紫川を見て、6月1日に山口県に入り木屋川・一の坂川を見学し、2日に大田川・錦川の多自然型川づくりを見学した。


 木屋川下流部では、河川事業により在日の韓国の方々が住んでいた家屋は移転されたが、移転先には新たに公民館が建設され、そこでは「きらら博」に韓国から来られる人々が宿泊できるとも聞き、日韓親善の橋渡しのひとつになる事業として感動した。また、中流部の豊田町では「ホタルの自生地」として天然記念物指定されているためか、流水部の横に「ホタル水路」が整備されており、水深・流速は勿論のこと日照や湿度などホタルの幼虫期~成虫期までの生育環境に配慮して整備されたというの県職員の方の説明に驚かされた。

 さらに、次に案内いただいた一の坂川では西暦1970年前半に、日本で初めての「ホタル護岸」が整備され、日本での「多自然型川づくり」の先駆的役割を果たしたと説明を受けた。その夜にはホタルの乱舞を見ることができ、「多自然型川づくり」の重要性を、身をもって体験することができた。私も小さい頃に田舎でホタルを見た記憶があるが、現在、韓国でホタルを見たことはない。

 大田川では美東町の「道の駅」と一体的に整備された多自然型川づくりの整備後の姿を見ることができた。多孔質な河岸や流れに変化を与える河床が作られており、川岸のカワムツの群れを見ることにより、この事業の成功をひと一目で評価することができた。


錦帯橋


宇佐川

写真


 また、錦川では支川宇佐川から錦帯橋までを見学したが、山の木々が迫る中を蛇行する川の姿は、以前に見た四万十川を思い出させた。蛇行部の白い砂州や淵に映し出される木々の緑は、まさしく自然豊かな川の姿であり、特に宇佐川の水質はあきらかに四万十川より良好であった。この貴重な自然を次世代の子供たちに残すために、地域の住民の方々と共に考え、共につくりあげる河川整備計画を今後策定されると聞き、今後の川づくりのあり方を学んだ。

 日本の川に比べる韓国の川の水質はまだまだ悪い。また、多自然型川づくりも始まったばかりである。今回の山口県の河川を見ることにより、韓国における今後の川づくりの方向が見えてきた。

 今後、この視察が機会となり、2002年ワールドカップの共同開催のように、日本と韓国が協力して、多自然型川づくりの研究会や国際会議が開催されることを祈念する。

 最後に、今回の山口県の川を視察する機会を与えていただくとともに、「多自然型川づくり」の現地や「きらら博覧会」開催地をご案内いただいた山口県河川課の皆様に深甚の謝意を表します。また、筆者が博士過程を過ごした大阪大学工学部の中辻教授ならびに同窓生も河川視察に同行いただいた。ここに感謝の意の表します。


※平成13年6月に来日されたときのものです。




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