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平成30年 (2018年) 5月 2日
元気な川を次世代に |
自然豊かな川づくり |
自然の川は、水辺の形状が変化に富み、河床も瀬と淵が交互に形成されて多様な流れをつくりだします。
多様な流れの川づくり
■自然の川を参考にした瀬と淵の保全や修復
■根固や捨石工などによる変化ある水際形状づくり
■「よどみ」や「わんど」などをできるかぎり保全し、変化に富んだ河岸づくり
■ 水際部は間隙のある多孔質な構造
生態系に優しい川づくり
連続するエコトーンとビオトープの形成
■魚類など水生生物の生育環境の保全と回復を図るため、水際に植生を促し、連続する水辺のエコトーンを形成する
■できる限り周囲の河畔林を保全できるように関係者と調整を図り、野鳥や小動物などの移動のため、川と周辺の河畔林で連続したビオトープを形成する
水生生物の上下流への移動を容易にする
■既存の魚道を再点検し、登り口や魚道本体の改善に努める
■落差工が必要な場合には、川の特性に応じた魚道の設置に努める
ホタル護岸
山口市街地を貫流する一の坂川では、1971年の災害を契機とした河川改修により、日本で初めてホタル護岸工法を実施しました。
低水敷は緩傾斜の玉石張りで、ヤナギ、ヨモギ、アキカサスゲ、セリと水面に近づくにつれて徐々に丈の低い植物を植栽し、高水敷護岸は火成岩の空積みで植生の繁殖を助けるために目地に土を詰め込み、植生の回復を図っています。ただし、背後にはコンクリート壁を設け、大洪水で壊れない構造にしています。
また、平常時に水が流れる低水路を蛇行させることにより、目標流速を30cm/s以下としてホタル等の水生昆虫やその餌となるカワニナの生育環境が確保されています。
川の専門用語 |
「ビオトープ」・「エコトーン」 |
”ビオトープ”は動植物の生息が可能な自然生態系が存在する空間のことです。 |
河川の周辺には池沼、湿地、草地、河畔林などの様々なタイプのビオトープがあります。 |
”エコトーン”とは動植物の生息環境が連続的に変化する推移帯のことです。自然度の高い水辺や干潟は水域と陸域という異なった生息環境を結んでいるエコトーンの典型です。 |
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