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水の作文コンクール・断水から学んだこと

ページ番号:0011572 更新日:2021年11月1日更新

山口県優秀賞

断水から学んだこと

周防大島町立東和中学校 3年 松井 優芽(まつい ゆめ)

 皆さんは水のない生活を送ったことがありますか。
 皆さんは日頃から水の大切さに気がついていますか。
 平成30年10月22日に大島大橋に貨物船が衝突。それにより大島大橋の下部を通る送水管が切断されました。送水管の切断、それは水が周防大島町に送られてこないということでした。
 これにより、私たちの水のない生活が始まりました。蛇口をひねれば当たり前のように出ていた水が途端に出なくなったのです。初めは慣れないことばかりでした。
 水がないことにより困ったことは、特に2つありました。
 1つ目は、3食のご飯です。水がなくては料理ができません。学校の給食では、給食が作れないため、給食センターの方々が私たちのために、たくさんのパンを用意してくださったこともありました。私の家では、水で洗わずに済むようにと、紙皿や紙コップ、割り箸を使うなどして工夫しました。
 2つ目は、トイレやお風呂です。水洗トイレは水が流れないため、水を汲んでは溜めて、汲んでは溜めての繰り返しで、体力的にも精神的にも負担が多くありました。
 そして、この苦しい状況が一か月以上もの間続いたのです。
 しかし、この断水があったことにより発見したこともありました。それは、人の温かさです。水の配給場にはいつもボランティアの人や役場の人がいらっしゃいました。10月、11月と寒さも厳しい時期にも関わらず、時には夜の間も水をもらいに来る人のために、水を汲んでくださいました。中には車で来たお年寄りの方のために車まで水を運んでいる人もいました。私は、断水という状況で自分のことだけでも手一杯になっているというのに、誰かのために行動している人の姿を見て、尊敬する反面、「自分は何もしていない」と恥ずかしい気持ちにもなりました。
 何か自分にもできることはないのかと考え、学校での地域の給水活動にボランティアとして参加しました。そして、日頃から気がついたことがあれば、率先して行動に移しました。こんな大変な時だからこそ、人と人とが手をとり合って助け合うことが何より大事なことだと身をもって感じました。
 今回の断水をきっかけに、改めて私は水の大切さに気がつくことができました。これからは当たり前のように水を使うのではなく、必要最低限の量の水を使い、水の無駄遣いには十分注意しようと思います。
 そして、今こうして私たちのそばに水があるということに感謝したいです。