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水の作文コンクール・水から学んだこと

ページ番号:0011573 更新日:2021年11月1日更新

山口県優秀賞

水から学んだこと

周防大島町立安下庄中学校 3年 石原 真人(いしはら まこと)

 地球の70パーセントは水でおおわれており、「水惑星」とも呼ばれています。しかしその水にも限りがあります。使える水はたったの0.01パーセントにすぎません。地球上には、約70億人の人々が生活しています。しかし、約9億人以上の人が安全な水を利用することができないといわれています。僕はこの状況に衝撃を受けました。なぜなら、僕が住んでいる日本は、どこに行こうと蛇口をひねれば、安全な水が出てくるからです。しかし、この日常が水を無駄にしている事につながっています。例えば、洗い物をする時、水を出しっぱなしにしておくと、30秒で6リットルもの水を使用しています。蛇口をひねれば当たり前のように、水が出てくることに慣れすぎて、そのことに気をとめることもなくなっています。
 僕は昨年、水の大切さに気付かされる出来事がありました。島と本土とをつなぐ大島大橋に巨大な貨物船が衝突し、水道管が切断されるということがおきました。その為、約一カ月半にわたり、断水生活を送ることになりました。断水により生活が一変しました。水汲みから一日が始まり、水汲みで一日が終わる日々になりました。トイレは、毎回バケツで流し、洗面も一回一回タンクから容器にとり、少しずつ使わなくてはいけなくなりました。日々の生活に体が満足せず、ストレスのたまる日々を過ごすことになりました。また、給食も牛乳とパンやおにぎりになりました。水が出ないということだけでこんなにも生活に影響することを身をもって強く感じました。断水により、水がどれだけ重要なものか気付かされただけでなく、人々の思いやりの心を感じることができました。水汲みができない地域の高齢者に、若い人達が水を運んだり、学校のトイレに水をためにきてくれる方がいたり、井戸水の出る家の人達がペットボトルで水を配ってくれたりと、地域の方々の思いやりの心を感じることができました。他にも老人ホームで働く父は、毎日7トンもの水を施設に運んでいたそうです。水がないと食べることも清潔を保つこともできないからです。本当に水は命と直結していると感じました。
 今回のことで水の重要さを身をもって感じることができました。水は限りある資源です。だからこそ、大切に使っていかなければなりません。僕は、まず「水の出しっぱなしはしない」、「お風呂の水を再利用してみる」等日々自分ができることから始めていきます。この体験から得た想いを広く伝えていきたいと思っています。
 また、昨年はそれとは逆に水の恐怖を感じた年でもありました。町内や近隣の県でおきた豪雨災害や温暖化、ゲリラ豪雨による水害、また、数年前に起きた津波等がそれに当たります。
 すさまじい水の力により沢山の人々の命が一瞬で消えてしまったり、ビルや家等がおもちゃのように流されていったりする光景は恐怖どころではありません。このように水は人命にとって切っても切れない重要なものであると同時に、命を一瞬で奪ってしまう脅威のものであるという、両面をもっていることを認識できました。
 これらのことを踏まえ、安全に使用できる0.01パーセントの水を無駄にすることなく大切に使い、それ以外は時に警戒しながら「水の惑星」と呼ばれている地球で過ごしていきたいと思います。
 水から学んだことを忘れずに。