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令和元年 (2019年) 11月 26日

健康増進課

ハンセン病を正しく理解しましょう

ハンセン病とは


発病すると末梢神経や皮膚がおかされるため、感覚障害がおこり、温度や痛みを感じなくなります。

顔(鼻、眼、口)や手足が変形する後遺症が残りやすかったことから、偏見や差別の対象になりました。

明治6年(1873年)、ノルウェーの医師アルマウェル・ハンセンによって「らい菌」が発見され、現在は彼の名をとって「ハンセン病」と呼ばれています。


ハンセン病は現代の日本社会のように高度に文明化された社会では感染しません。

ハンセン病療養所の医師や職員に発病した者がいないということから「らい菌」の病原性がきわめて弱いということは明らかです。

治療を開始していない患者さんと長期にわたって接触しなければ感染することはなく、たとえ感染しても発病することはまれです。



ハンセン病は治る病気です


有効な治療薬がない時代は、「不治の病」といわれていました。

昭和18年(1943年)、アメリカで「プロミン」がハンセン病治療にたいへん効果があることが確認されました。

日本では第2次世界大戦後、治療にプロミンが導入され、やがて全国の療養所で使用されました。

現在では、いくつかの飲み薬の組み合わせによる多剤併用療法(MDT)が行われ、ハンセン病は障害を残すことなく治る病気となっています。



患者さんや家族の方が受けた差別


「らい菌」が病原性の弱い菌であることがわかっていたにもかかわらず、「らい予防法」によって強制的に患者を隔離する政策を行い、住んでいた家を大がかりに消毒するなど、「とても怖い病気である」という誤った考えを人々に植え付けてしまいました。

そのため、ハンセン病の患者さんだけでなく、その家族も近所づきあいから疎外され、結婚や就職を拒まれたり、住み慣れた土地からの引っ越しを余儀なくされたりするなどの厳しい差別を受けました。


【近代のハンセン病問題の歴史】

明治40年(1907年)「癩(らい)予防ニ関スル件」制定

放浪患者を療養所に収容し、社会から隔離

昭和6年(1931年)「癩(らい)予防法」制定

放浪患者のみにとどまらず在宅患者にも療養所への入所を強制していきました。

これによりハンセン病は感染力が強いという間違った考えが広まり、かえって偏見を大きくしてしまいました。各県が競ってハンセン病患者を見つけ出し、強制的に入所させるという「無癩(むらい)県運動」も全国的に進められていきました。

昭和28年(1953年)「らい予防法」制定

人権侵害ともいえる政策は維持され、その後、平成8年(1996年)の「らい予防法の廃止」まで43年もの間放置されました。


ハンセン病元患者の御家族に対する補償金の支給について


令和元年(2019年)11月15日に、議員立法により「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律」(令和元年法律第55号。以下「法」という。)が成立し、同年11月22日に公布・施行されました。


法の前文では、ハンセン病隔離政策の下、ハンセン病元患者家族等が、偏見と差別の中で、ハンセン病元患者との間で望んでいた家族関係を形成することが困難になる等長年にわたり多大の苦痛と苦難を強いられてきたにもかかわらず、その問題の重大性が認識されず、これに対する取組がなされてこなかった、その悲惨な事実を悔悟と反省の念を込めて申告に受け止め、深くおわびする旨が述べられています。


法に基づき、対象となるハンセン病元患者の御家族の方々に補償金が支給されます。



【補償金制度に関する担当窓口】

請求書の提出や請求に関する御相談については、厚生労働省の下記の担当窓口に御連絡ください。


 厚生労働省 補償金担当窓口

  宛先 〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2 厚生労働省健康局補償金担当宛て

  電話番号 03-3595-2262

  (月曜日から金曜日の10:00~16:00。土日祝日、年末年始を除く。)


   リーフレット (PDF : 903KB)


   厚生労働省 (別ウィンドウ)





現在の療養所の入所者の状況


平成10年(1998年)熊本地裁に「らい予防法違憲国家賠償請求訴訟」が提訴され、平成13年(2001年)に入所者たち原告が勝訴し、国は控訴しませんでした。判決の結果、ハンセン病療養所入所者は自由に療養所の外に住むことができるようになり、社会復帰のための対策も進みました。

しかし、ふるさとの家族はすでに世代交代が進んでいるなどにより受け入れは難しく、また、入所者自身も高齢となっているため、現在では退所できる方はほとんどいません。


全国の入所者数と山口県出身者の入所者数(令和元年5月1日現在)

区分

園数

入所者数

平均年齢

全国合計

14園

1,215名

85.9歳

山口県出身

5園

19名

87.4歳


【山口県の方が入所されている療養所】

■国立療養所長島愛生園(ながしまあいせいえん)

所在地:岡山県瀬戸内市邑久町虫明6539

日本で最初の国立ハンセン病療養所として昭和5年(1930年)に設立されました。

■国立療養所大島青松園(おおしませいしょうえん)

所在地:香川県高松市庵治町6034-1

明治42年(1909年)に、中四国(鳥取を除く)8県の連合立で「大島療養所」として設立され、昭和16年(1941年)、「大島青松園」と改称されました。

■国立療養所菊池恵楓園(きくちけいふうえん)

所在地:熊本県合志市栄3796

明治42年(1909年)に、青森、東京、大阪、香川とともに九州7県の連合立の「九州療養所」として設立され、昭和16年(1941年)、「菊池恵楓園」と改称されました。

■国立療養所多磨全生園(たまぜんしょうえん)

所在地:東京都東村山市青葉町4-1-1

明治42年(1909年)に、関東1府6県及び新潟・愛知・静岡・山梨・長野の連合府県立の「全生病院」として設立され、昭和16年(1941年)、「多磨全生園」として改称されました。

■国立療養所栗生楽泉園(くりうらくせんえん)

所在地:群馬県吾妻郡草津町大字草津乙647

長島愛生園に次ぐ2番目の国立ハンセン病療養所として昭和7年(1932年)に設立されました。


【最近のハンセン病問題の動向】

平成8年(1996年)「らい予防法」廃止

           「らい予防法の廃止に関する法律」制定

「らい予防法」の見直しが遅れたことなどについて、厚生大臣が初めて謝罪しました。

平成13年(2001年)「らい予防法」違憲訴訟で勝訴

           「ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律」制定

熊本地裁は、「らい予防法」違憲国家賠償請求訴訟で、原告勝訴の判決。「国は控訴せず」と、内閣総理大臣が表明しました。原告勝訴をきっかけに、新たに補償を行う法律ができました。

平成20年(2008年)「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」制定

入所者の社会復帰を後押しする内容が盛り込まれました。

令和元年(2019年)「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律」、「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律」施行

「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律」では、ハンセン病元患者家族がこれまでに被った精神的苦痛を慰謝するための補償金の支給に関し必要な事項等を定めました。

「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律」では、名誉回復等の規定への家族の追加、医療及び介護に関する体制充実が盛り込まれています。



山口県の主な取り組み


■正しい知識の普及啓発

ハンセン病に対する偏見や差別をなくし、正しい理解を広く県民に広めてもらうため、「ハンセン病を正しく理解する週間」事業や人権フェスティバルを開催しています。


■教職員・学生の研修

歴史資料館などで、展示資料の説明を受けたり、療養所入所者の皆さんから、ハンセン病問題や体験談などを聞いたりして、研修を深め、学校教育の充実に反映させています。


■療養所入所者の里帰り事業

高齢化が進む療養所入所者の皆さんのふるさとへの想いを支え、家族面談や墓参り、思い出の場所の見学などの支援をしています。


■ハンセン病療養所入所者(山口県出身者)との交流促進事業

入所者の皆さんと地域との交流を促進するため、療養所の訪問交流などを実施した団体への補助事業等を行っています。

 申請様式等交流促進交付要綱様式等 (PDF : 195KB)



偏見や差別のない世の中をつくろう


二度とこのような過ちをおかさないために、今わたしたちにできることは、ハンセン病について正しく理解し、地域の中でさまざまな機会をとらえて偏見・差別をなくしていくことです。

そして、ハンセン病の回復者やその家族の方々が安心して生活できるように、温かい支援の輪を広げていくことです。



相談窓口

■山口県健康福祉部健康増進課

083-933-2956


(関連リンク)

厚生労働省ホームページ (別ウィンドウ)

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