ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織で探す > 健康福祉部 > 薬務課 > 麻薬・薬物乱用の弊害

本文

麻薬・薬物乱用の弊害

ページ番号:0020279 更新日:2025年12月12日更新
 
覚醒剤 ・・・ 幻覚、妄想等
大麻(マリファナ) ・・・

知覚(聴覚・触覚)の変容、短期記憶の障害等

コカイン

・・・

幻覚、妄想、全身けいれん等

向精神薬 ・・・ 精神障害等
シンナー ・・・

記憶力の低下、幻覚、妄想、認知障害等

危険ドラッグ

・・・

呼吸困難、異常行動等

医薬品(乱用した場合)

・・・

吐き気、嘔吐、意識障害等

覚醒剤

覚醒剤は、中枢神経を興奮させる作用がある、白色の粉末、無色透明の結晶の薬物です。俗に、「シャブ」と呼ばれますが、「エス」、「スピード」などと呼ばれることもあります。

覚せい剤写真

覚醒剤を乱用すると、眠気や疲労感がなくなり、頭が冴えたような状態になりますが、それは一時的なものであり、効果が切れると激しい脱力感や倦怠感に襲われます。また、幻覚や妄想が現れて中毒性精神病になりやすく、大量に摂取すると死に至ることがあります。さらに、乱用をやめてもフラッシュバック(再燃)と呼ばれる、乱用時に体験した幻覚や妄想の出現に悩まされることもあります。
覚醒剤は、乱用による保健衛生上の危害を防止する目的で、「覚醒剤取締法」により厳しく規制されており、不正な所持、使用、譲渡・譲受、製造等は罰せられます。

大麻(マリファナ)

大麻草

大麻とはアサ科の一年草です。茎から丈夫な繊維が取れるので、昔から栽培・利用されてきました。一方で大麻の花や葉には「THC(テトラヒドロカンナビノール)」という脳に作用する有害成分が含まれており、「大麻」や「THCを規定量を超えて含む製品」は法律で規制されています。大麻を乱用すると下図のような様々な影響があります。

大麻の影響

インターネット等では「大麻は身体への悪影響がない」「依存性がない」などの誤った情報が氾濫していますが、大麻の有害性は特に成長期にある若者の脳に対して影響が大きいことも判明しています。また、大麻はうつ病や記憶の障害を引き起こすなど、メンタルヘルスにも悪影響を与えます。間違った情報に流されず、正しい知識で判断しましょう。

また、大麻から特定成分を抽出した「大麻リキッド」や「大麻ワックス」など濃縮タイプの加工品の摘発も増加しています。また、海外でお土産産として売られているチョコレートやクッキー、キャンディなどの中に大麻が含まれていることがあり、それらの製品の多くは、そのパッケージなどに「Cannabis(英:大麻)」という文字や大麻の葉の絵が描かれています。誤って口にして体調不良で救急搬送された事例も発生しているので十分に注意しましょう。

大麻について「海外では合法な国があるから安全だ」という主張を耳にすることがあるかもしれません。しかし、薬物を取り巻く状況は日本と海外では大きく違います。法律などの規則はそれぞれの国の事情や背景をもとに作られているため、「海外で合法だから大麻は安全」ということではありません。大麻の所持や使用が犯罪にならない国や地域であっても、大麻の有害性の影響を大きく受ける未成年の所持や使用は禁じられています。間違った主張に流されないようにしましょう。

大麻は、「大麻草の栽培の規制に関する法律」「麻薬及び向精神薬取締法」により厳しく規制されており、不正な栽培、所持、使用、譲渡・譲受、製造等は罰せられます。

コカイン

コカインは神経を興奮させる作用があり、幻覚などの症状や、大量に摂取すると死に至ることもあります。

「麻薬及び向精神薬取締法」により厳しく規制されており、不正な所持、使用、譲渡・譲受、製造等は罰せられます。

コカイン粉末コカ葉

向精神薬

向精神薬は、中枢神経に作用して精神の機能に影響を及ぼす薬です。
睡眠薬や精神安定剤など医療用として用いられていますが、乱用されると精神及び身体に障害を与えます。
また、依存により、思考、感覚及び行動に異常をきたします。

他人に譲り渡したり、他人に譲り渡す目的で所持したりすると「麻薬及び向精神薬取締法」により罰せられます。

シンナー

シンナーとは、塗料などを薄めるために使用される液体のことで、接着剤にも入っています。シンナーを乱用すると、情緒不安定・無気力となり、幻覚や妄想が現れて薬物精神病になります。大量摂取すると呼吸困難で死に至ることもあります。
なお、シンナーを乱用した場合、「毒物及び劇物取締法」により罰せられます。

正常脳 矢印 シンナーに侵された脳
正常な脳   シンナー中毒で小さくなった脳
正常 矢印 シンナー 害あり
シンナーを乱用していない者が書いた線   シンナー乱用者が書いた線

危険ドラッグ

危険ドラッグとは、麻薬などに似た化学構造を持つ有害で危険な物質を使用したもので、かつては、「ハーブ」「アロマオイル」「バスソルト」などとして売られていました。

2014年の法改正によって「指定薬物」に指定され、規制強化により2015年に販売店舗はゼロになったものの、インターネット上では、販売が続いていました。最近では再び販売店舗があらわれ、カートリッジ入りの「リキッド」や「グミ」「クッキー」などのお菓子の形態で、「合法」とうたって販売されています。

危険ドラッグは、身体にどんな影響を及ぼすのかわからない危険なものがほとんどで、呼吸困難や異常行動を起こしたり、死に至ることもあります。また、乱用による健康被害だけでなく、傷害事件や交通事故等で他人を巻き込む事例が多数報告されています。

「お香」、「ハーブ」、「アロマオイル」などとして販売

危険ドラッグA危険ドラッグB危険ドラッグC

医薬品(乱用した場合)

法律によって承認された医薬品は、病気やけがの治療を目的としていて、その取扱いや使用目的・方法には、明確なルールが定められていますのでそれ以外で使用すれば乱用となります。医薬品は用法用量を守り、適切に使用しましょう。

医薬品を、決められた量を超えてたくさん飲んでしまうことを指してオーバードーズ(OD)と言われています。特に最近、かぜ薬や咳止め薬などの市販薬を、症状を抑える以外の目的で大量に服用するケースが若者の間に広がっています。危険な行為なので、絶対にしてはいけません。

医薬品は正しい使い方をすれば高い効果がありますが、決められた目的や用法・用量を守らないと心身に悪影響を及ぼします。オーバードーズすると意識を失う、心臓が止まる、呼吸が止まる、場合によっては死に至る急性中毒をおこすこともあります。特に市販薬には様々な成分が含まれているものもあり、オーバードーズすることでその中のいくつかの成分が致死量を超えてしまうこともあります。また、様々な成分による複合的な作用により、中毒症状の治療が困難になることもあり、大変危険です。カフェインを多く含むドリンクと混ぜて飲む行為は、さらに危険です。

 

≪出典≫

厚生労働省ホームページ<外部リンク>

≪Link≫

薬物乱用について、詳しく説明されていますので、こちらをご覧ください。