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やまぐちの棚田について・ともに守ろうふるさとの棚田
ともに守ろうふるさとの棚田
棚田について
(1)棚田とは
棚田は山地の斜面に作られた階段状の田のことをいい、幾重にも重なった田が階段状に連なっている様子が棚のように見えることから、このように名付けられました。
地形的にみると1/20以上の傾斜地の田を棚田といい、そうした田を1/2以上含む地域を棚田地域と呼んでいます。(早稲田大学名誉教授・棚田学会会長 中島峰広氏の定義を参照させて頂いています。)
(2)棚田の現状
本県の棚田は約9,000haに及び、水田面積の約20%を占め、その立地条件を活かして、多様な農産物を供給する重要な農業生産地域を形成しています。
しかしながら、近年、過疎化・高齢化の進行や急峻な地形条件による多大な営農労力を要することから耕作放棄地が拡大し、棚田地域の荒廃とともに棚田のもつ様々な機能が失われようとしています。
(3)棚田の役割
棚田は、農業生産活動を通じて、県土の保全、美しい農村風景の形成、多様な動植物の保護など多くの機能を発揮し、豊かな生活空間の確保に様々な恩恵を提供しています。
米作りの場(農業生産)
棚田は生産条件の視点からみれば効率は悪いですが、昼夜の寒暖差が大きいことや源流に近い沢水を利用していることなどから、おいしい上質米が作られます。
洪水や土砂流出の防止(県土保全)
棚田は雨水をダムのように貯留するとともに、山や河川の水源域から流れ出る水を受け止め、長い時間をかけて下流に流れることにより、洪水や土砂崩壊を防止します。
地下水の供給(水源涵養)
棚田に貯められた水は、長い時間をかけて流下する間に地下に徐々に浸透し、地下水を潤すことでやがて河川に伏流し、下流域での水利用を豊かにします。
美しい農村風景の形成(景観保全)
棚田のある農村風景は、四季折々の変化に富んだ美しい景観とともにきれいな水と空気を提供し、日本人の心の原風景として私達に安らぎと温もりを与えています。
多様な動植物の育成(生態系保全)
棚田は山地と平地の中間にあり、多くの水路や畦畔とともに周囲の里山と多様な環境を構成し、私達になじみ深い小動物や昆虫、植物を育んでいます。
ふるさと山口の棚田について
(1)日本の棚田百選について
農林水産省は、平成11年7月、多面的機能を有している棚田について、その保全や、保全のための整備活動を推進し、農業農村に対する理解を深めるため、全国の代表的な棚田を「日本の棚田百選」として134地区(117市町村)を認定しました。
山口県内からは、長門市油谷町の「東後畑地区」が選定されました。
棚田100選山口(PDF:88KB)・・・日本の棚田100選<外部リンク>:こちらからも閲覧できます。
(2)山口の棚田(フォトコンテストから)
山口県内の棚田について紹介します。
平成11年度から「食料・環境・ふるさと写真コンテスト」を開催し、毎年多数の作品の応募をいただいておりますが、平成18年度から平成21年度までの入賞作品の内、棚田に関係するものを紹介します。
〔平成18年度〕
〔平成19年度〕
〔平成19年度〕
〔平成20年度〕
〔平成21年度〕
〔平成21年度〕
(3)「やまぐちの棚田20選」が決定しました
県では、棚田の保全活動の推進と棚田を守ることの必要性を広く県民に呼びかけるため、「やまぐちの棚田20選」を実施しました。下記よりご覧ください。
「やまぐちの棚田20選」にリンクします
3 棚田の保全活動について
山口県では、棚田地域水と土保全基金を造成し、棚田地域のPR活動を行ってきましたが、平成17年度からは、基金の一部取り崩しと運用益を活用して、保全活動の定着とモデル地区の育成を目指して、各地で地域住民が協働して取り組む棚田保全活動の支援を行っています。
- 中山間・棚田ふる里の和づくり応援事業(平成25年度)
中山間・棚田ふる里の和づくり応援事業の概要(PDF:242KB)
- やまぐち棚田の里支援事業(平成20年度~平成24年度)
棚田の里支援事業の概要(H24年度ver.)(PDF:218KB)
- やまぐち棚田保全モデル実証事業(平成17年度~平成19年度)
棚田保全モデル実証事業の概要(PDF:139KB)