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山口県基地関係県市町連絡協議会「令和4年度岩国基地問題に関する要望」の 結果について
このことについて、本日(26日)、下記のとおり要望を行いましたので、その概要をお知らせします。
記
1 日時 令和4年8月26日(金曜日)15時から15時50分
2 場所 中国四国防衛局(広島市中区上八丁堀6番30号)
3 対応者 中国四国防衛局企画部長 田實 博幸(たじつ ひろゆき)
4 要望者 山口県基地関係県市町連絡協議会
山 口 県:総務部理事 近藤 和彦(こんどう かずひこ)
岩 国 市:基地政策担当部長 穴水 辰雄(あなみず たつお)
柳 井 市:総務部長 河原 憲治(かわはら けんじ)
周防大島町:総務部長 中元 辰也(なかもと たつや)
和 木 町:企画総務課長 渡邊 良平(わたなべ りょうへい)
5 主な要望内容に対する回答の概要
○要望全般について
→・ 防衛省としては、国民の生命財産を守り、領土、領海、領空を守りぬくという我が国の方針を達成するためには、防衛施設の安定的な使用が大切であると認識しており、岩国飛行場を始めとする防衛施設を安定的に使用するためには、地元の皆様方の御理解と御協力が不可欠である。
・ 本日の御要望については、本省ともよく協議をしながら、しっかりと対応してまいりたい。
(1)安心・安全対策に関する要望
ア 騒音対策の強化
○飛行運用に係る騒音軽減措置の実施について
→ 米軍機の飛行運用に際しては、安全面や騒音面に最大限配慮しつつ、地元の皆様に与える影響を最小限にとどめるよう、引き続き米側に求めてまいる。
○「岩国日米協議会」における確認事項の遵守について
→ 米側に対し、岩国飛行場周辺等の住民への騒音面や安全面における影響に最大限の配慮を行うよう申し入れてきており、今後とも、あらゆる機会に、米側に対して申し入れてまいる。
○FCLPの禁止について
→・ FCLPについては、我が国が、恒久的な訓練施設を提供するまでの間、米側は、暫定的に、可能な限り、硫黄島を使用することとしており、基本的に、岩国飛行場において実施することはない。岩国飛行場の周辺における騒音の軽減は重要な課題であると認識しており、今後とも、硫黄島で行われるよう、米側と協議するとともに、岩国市をはじめとする地元自治体、現地米軍等と緊密に連携して、騒音の軽減を図ってまいる。
・ 馬毛島における自衛隊施設は、我が国の防衛、米軍の空母艦載機着陸訓練(FCLP)を実施することになれば日米同盟の強化に大きく貢献する重要なものであり、施設を早期に整備し、運用を開始するため、環境影響評価書を作成した旨等の公告後、円滑かつ速やかに馬毛島内での施設整備に着手できるよう、準備作業を進めている。
・ できる限り早期に運用が開始できるよう、飛行場施設の運用に最低限必要となる滑走路や駐機場等については、先行して完成させる考えである。
○航空機の運用や飛行実態等に関する情報提供等について
→・ 住民生活への影響が大きい訓練や、岩国基地における航空機の陸揚げや艦船の寄港、空母艦載機の滞在状況や航空機の配備状況等については、可能な限り、米側と調整し、適切な情報提供に努めるなど、今後とも、住民の皆様の不安解消に努力してまいる。
・ 時間外運用に関する事前通知については、米側から航空機の運用等に関する情報が得られた場合には、速やかに情報提供してまいる。
○住宅防音工事対象の拡充について
→・ W値75未満の区域における住宅防音工事の取り扱いについては、住宅防音工事の今後の在り方に関わる課題であり、全国の住宅防音工事の進捗状況等を踏まえれば、将来の検討課題と考えている。告示後住宅の防音工事については、特に地元の御要望が強いものと承知しているが、まずは住宅防音工事の進捗を図り、待機世帯の解消に努めてまいりたい。
・ 事務所、店舗等への拡大については、今後の施策の検討の資とするため、昨年度(令和3年度)、実態を把握するための調査を岩国飛行場周辺において実施したところであり、当該調査により得られた情報を基に、引き続き、防音工事の必要性について検討していく予定である。
・ 騒音度調査にあたっては、飛行場に飛来する外来機等を含む航空機の離陸、着陸等に伴い発生する飛行騒音を対象としており、今般実施する調査においても、しっかりと騒音の実態を評価してまいる。
イ 事件・事故の防止等
○米軍構成員等の規律の保持について
→ 実効性のある様々な措置を継続的に実施していくことが重要であると考えており、今後とも、貴連絡協議会の皆様や関係機関と連携しつつ、米軍人等による事件・事故の防止に取り組んでまいる。
○航空機の安全対策措置について
→ 航空機事故の防止については、平素から米側に対し、隊員の教育や安全対策の徹底等を求めており、米側においても、事故の発生を防止するため、飛行要員・整備要員の教育及び訓練、機体の整備及び検査等の措置を通じて、航空機の安全確保に努めているものと承知している。引き続き、米側に対し、米軍機の飛行に際しては、安全面に最大限配慮するとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう働きかけてまいる。
○オスプレイの飛行訓練に関する情報提供等について
→・ オスプレイの飛行運用に際しては、今後とも、安全面に最大限の配慮を求め、地元に与える影響が最小限にとどまるよう、引き続き、米側に求めてまいる。
・ オスプレイの飛行訓練等については、今後とも情報が得られ次第、関係する自治体に提供してまいる。
(2)地域振興策に関する要望
○地元市町が求める地域振興策の実現に向けた再編関連特別地域整備事業(県交付金)及び米空母艦載機部隊配備特別交付金(市町交付金)の確実な実施について
→ いわゆる県交付金や米空母艦載機部隊配備特別交付金(いわゆる空母艦載機交付金)に関する御要望については、今後とも幅広い採択に努め、しっかりと予算措置を講じる等対応してまいる。
○地元の負担と協力に見合う支援策について
・騒音調査体制の充実について(柳井市、周防大島町、和木町要望)
→ 航空機騒音の状況については、岩国飛行場周辺に自動騒音測定装置を設置し、常時、騒音状況の把握に努めるとともに、測定結果をホームページにおいて公表しており、引き続き、その状況把握や適時適切な公表に努めてまいる。
・川下地区の都市基盤整備の推進について(岩国市要望)
→・ 楠中津線及び昭和町藤生線の整備については、できる限り貴市の御要望に沿えるよう努めているところであり、今後とも、貴市の御要望を踏まえ、引き続き予算が確保できるよう努力してまいる。
・ 昭和町藤生線以西の約5ヘクタールの提供区域の返還及び民生利用の早期実現については、当局としても、川下地区の地域振興を図る上で重要であると認識しており、引き続き、岩国市の意向を伺いながら、米側と協議してまいる。
・パブリック・アクセスロードの早期解放について(岩国市要望)
→ 米側に対し、懸念事項や対応策について意見交換するなど、適時適切に対応してまいる。
・蜂ヶ峯防災広場へ至る道路の整備について(和木町要望)
→ 地元の御要望を踏まえ、引き続き予算が確保できるよう努力してまいる。
6 その他
外務大臣、財務大臣及び防衛大臣あての要望書は、県東京事務所を通じて手交
※要望書は、岩国基地対策室ホームページに掲載
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a109002/kichi/kichi-torikumi.html