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令和3年11月定例会 請願 最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求めることについて

ページ番号:0102466 更新日:2021年12月17日更新

件名

最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求めることについて

請願者

山口市中央4丁目3-3 山口県労連会館
山口県労働組合総連合 議長 中野 敏彦
山口県労働組合総連合 非正規部会長 平島 真木子

紹介議員

木佐木 大助、藤本 一規、宮本 輝男、中嶋 光雄、井原 寿加子

要旨

 日本の最低賃金は、都道府県ごとに4つのランクに分けられ、地域別最低賃金の2021年の改定で、最も高い東京は時給1,041円、山口県は857円、最低額820円2県で、821円も8県である。これでは毎日8時間働いても月14~18万円(手取額11~14万円)にしかならず、憲法が保障する“健康で文化的な最低限度の生活”はできない。
 しかも、東京都との差が時間額で221円もの地域間格差によって、地方から都市部へ労働力が流出し、地方の人口減少を加速させ、高齢化と地域経済の疲弊を招いている。今、全国の多くの自治体が人口減少に苦しんでいる。それが労働力不足となり、地域経済の疲弊を招いている。地域の衰退を止め、地域経済を再生させる上で、最低賃金の全国一律化と抜本的引上げは、必要不可欠な経済対策である。生計費は都市部と地方で大きな格差は認められない。
 また、コロナ禍でライフラインを守る労働者の多くが、最低賃金近傍の低賃金で働いているという現実がある。コロナ禍の下で明らかになったように、地方では人口減少と高齢化の進行と相まって地域経済の衰退が続いている。そのため、C、Dランクの地方審議会では目安を上回る答申が相次いだ。また、地域経済を活性化させる手段として、個人消費の拡大につながる最低賃金の引上げと格差の是正、そのための中小企業支援を求める意見書が、今年だけでも島根県、岩手県、京都府などの議会で可決され、北九州市議会では、段階的に全国一律最低賃金の実現を求める意見書が可決されている。
 最低賃金を引き上げるためには、労働者の大多数が働いている中小・零細企業への助成や融資、仕事起こしや単価改善につながる施策の拡充が必要である。公正取引の観点からも、企業間取引の力関係の中で単価削減・賃下げが押しつけられないように指導し、適正な契約で労働者が生活できる賃金水準を保障することが必要である。このことにより、地域の中小・零細企業とともにそこで働く労働者の生活改善につながる地域循環型経済で地域経済を活性化させることとなる。山口県労連は、山口県の産業連関表を用いて山口地方最低賃金を1,500円にした場合の経済波及効果について試算し県内GDPを4.4%引き上げることを明らかにしている。
 労働基準法は第1条で「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」としており、最低賃金法第1条は、「労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的」と規定している。最低賃金を大幅に引き上げつつ地域間格差をなくして、中小企業支援策の拡充を実現する必要がある。

 以上のことから、下記事項について、国に対し意見書を提出されるよう請願する。

1 政府は、労働者の生活を支えるため、最低賃金を直ちに1,000円以上に引き上げ、1,500円以上を目指すこと。

2 政府は、最低賃金法を全国一律最低賃金制度に改正すること。

3 政府は、最低賃金の引上げができ、経営が継続できるように、中小企業への支援策を最大限拡充し、国民の生命と暮らしを守ること。

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