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令和5年9月定例会 請願 使用済核燃料「中間貯蔵施設」の上関町への誘致に反対することを求めることについて

ページ番号:0228838 更新日:2023年10月6日更新

件名

請願第2号
使用済核燃料「中間貯蔵施設」の上関町への誘致に反対することを求めることについて

請願者

原発をつくらせない山口県民の会 筆頭代表委員 増山 博行

紹介議員

木佐木 大助、藤本 一規、河合 喜代、中嶋 光雄、井原 寿加子

要旨

​ 8月2日、中国電力は上関町に対して、関西電力との共同開発で、原発の使用済核燃料の「中間貯蔵施設」に係る立地可能性調査を上関町に申し入れ、西哲夫上関町長は8月18日受入れと判断し、中国電力に伝えた。次の理由により「中間貯蔵施設」の建設と、そのための調査に反対する。​

 「中間貯蔵施設」は、使用済核燃料の再処理、核燃料サイクル計画を前提にしている。現在、最終処分場もめどが立たず、核燃料サイクル計画は事実上破綻しており、一旦使用済核燃料の貯蔵を受け入れれば、「中間」とは名ばかりの恒久的な「貯蔵施設」となる可能性が高いと言える。
 上関町に運び込まれる使用済核燃料を5,000トン規模と仮定すると、広島型原爆17万発分の「死の灰」である。使用済核燃料から出る放射能は10万年もの管理を要するとされ「中間貯蔵施設」に置くだけで安全に保管できる保障はない。その上、中国電力と関西電力との共同開発であり、関西電力が運転している原発の使用済核燃料を受け入れることになる。
 上関町・長島は橋1本でつながった「島」であり、南海トラフ地震が近い将来に予想される中、自然災害時の住民の避難・救助計画は最も重要な課題である。このような地理的条件下で、「中間貯蔵施設」に由来する放射能による被曝や環境汚染の危険を増やすべきではない。
 「中間貯蔵施設」で事故が起きた際の影響は上関町だけにとどまらず、山口県内はもとより、瀬戸内、西日本、日本全体に影響する。これほど重要な問題は上関町だけで判断することではない。
 上関町には貴重な自然が残り、近年はこれを生かした原発に頼らないまちづくりが行われてきた。将来に向けて、危険な「中間貯蔵施設」ではなく、自然を守り、安心で安全な生活環境を残していくベきである。山口県にとっても、上関町や瀬戸内海の美しい自然は貴重な資源であり、守っていくべきものである。国及び山口県は、原発関連施設に頼ることなく、地域の特色を生かした地域振興策を支援するべきである。

 よって、下記のとおり、決議を採択されるよう請願する。

​記

 中国電力及び関西電力による上関町での「中間貯蔵施設」の計画は、上関町住民はもとより、周辺自治体、山口県、瀬戸内海、西日本の住民の安心・安全を脅かすものである。上関町や瀬戸内海の美しい自然を残して住民が安心して暮らせる生活環境を守り、次の世代に手渡すことこそ、「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本」とする地方自治法にかなうものである。
 よって山口県議会は、次のとおり決議する。

1 山口県議会の総意として、上関町での「中間貯蔵施設」の調査・建設に反対する。
2 山口県議会の総意として、山口県知事に対し、上関町での「中間貯蔵施設」の調査・建設に向けた手続に同意しないよう求める。

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