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平成31年2月定例会 知事提出議案説明

ページ番号:0025209 更新日:2019年2月19日更新

平成31年2月定例会 議案説明要旨

 本日は、平成31年度当初予算その他の諸案件につきまして、御審議をお願いするため、お集まりをいただき、厚くお礼を申し上げます。

 議案の説明に先立ち、今後の県政運営に当たっての私の所信を申し述べさせていただき、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。

 人口減少をはじめ、直面する多くの課題を克服し、活力に満ちた未来を切り拓いていくためには、これまで本県が培ってきた強みを活かし、潜在力を存分に引き出して、さらに伸ばしていかなければなりません。
 このため、私は、本県の強みを最大限に活かし、活力の源となる産業力を伸ばす「産業維新」、潜在力を活かし、人やモノの流れを飛躍的に拡大して県を活性化する「大交流維新」、誰もが希望を持って、いつまでも安心して暮らし続けられる基盤を築く「生活維新」の「3つの維新」に積極果敢に挑戦してまいります。
 そのための政策の方向性を県民の皆様と共有し、共に進めていくための指針として策定した「やまぐち維新プラン」に基づき、本県の進むべき道をしっかりと見極め、プランに掲げる施策を本格的に推進していくこととしています。
 明治150年の節目を迎えた昨年は、郷土の先人たちの精神に学び、未来に引き継ぐためのプロジェクト「やまぐち未来維新」を展開いたしました。
 中核イベントとして開催した「山口ゆめ花博」は、目標入場者数を大幅に上回り、本県の認知度の向上や県民の県づくりへの参加機運の高揚など、様々な成果を上げたところです。
 これを継承し、これからの県づくりに繋がる施策の推進を図るため、私は、新たな基金を設置することとし、具体的な使途については、市町や関係団体等からも意見をいただき、決定していきたいと考えています。
 一方で、本県を取り巻く環境は変化を続けています。企業の人手不足・後継者不在の状況の深刻化やIoT等の技術革新の急速な進展、訪日外国人の増加など、様々な動きが現れています。大規模な自然災害も頻発し、昨年の7月豪雨では、本県も甚大な被害に見舞われました。
 こうした状況に対しても、迅速かつ的確に現状を捉えた上で、実効的・機動的な施策の展開に努め、これからの新しい時代における本県の活力の創出と持続的な成長、そして県民の皆様の安心・安全な生活の確保に向けて、しっかりと対応してまいります。
 また、県づくりに当たっては、現在、国において進められている、幼児教育の無償化等の「人づくり革命」や「生産性革命」、東京一極集中の是正に向けた地方創生の取組の強化、「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」等の政策とも連携を図るとともに、今後も国の動向を注視し、適時適切に対応していく考えです。
 私は、「3つの維新」を成し遂げ、「活力みなぎる山口県」を実現するため、自ら先頭に立ち、全力で取り組んでまいりますので、県議会をはじめ、県民の皆様の、より一層の御理解と御協力をいただきますようお願い申し上げます。

 それでは、平成31年度の当初予算編成について、御説明申し上げます。

 まず、我が国経済は、緩やかに回復しており、先行きについても、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復が続くことが期待されています。
 一方で、通商問題の影響や海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるとされています。
 こうした情勢の下、国においては、引き続き、「経済再生なくして財政健全化なし」を基本に、「人づくり革命」や「生産性革命」、少子高齢化への対応、一億総活躍社会の実現等に取り組むとともに、本年10月に予定される消費税率の引上げに当たり、需要変動を平準化するための十分な支援策を講じるなど、経済の回復基調が持続するよう、万全の対応を図るとされています。
 また、財政健全化については、2025年度の国・地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化等を目指し、「新経済・財政再生計画」に基づき、歳出改革等に着実に取り組むこととされています。
 こうした中、国の平成31年度一般会計予算案は、全世代型社会保障制度の確立等による少子高齢化への対応など、現下の重要課題に的確に対応しつつ、経済再生と財政健全化の両立を実現するものとして編成されました。
 その総額は、消費税率の引上げに伴う需要変動を平準化するための「臨時・特別の措置」を含め、前年度に比べ、3.8パーセント増の101兆4,571億円となっています。

 次に、平成31年度の地方財政については、地方税が増収となる中、地方交付税総額は前年度を上回り、臨時財政対策債が前年度から大幅に抑制された結果、一般財源総額については、質の改善を図りながら、前年度を上回る額が確保されたところです。
 また、幼児教育の無償化に係る財源の確保や、防災・減災対策等の緊急対策に必要な措置がなされるとともに、「まち・ひと・しごと創生事業費」について、前年度と同額の1兆円が確保されるなど、地方の重点課題に即した対策が講じられ、その結果、地方財政計画の規模は、前年度に比べ、3.1パーセント増の89兆5,930億円となっています。
 このような国・地方を取り巻く諸情勢を背景に、予算編成に当たりましたが、県財政は、歳出が歳入水準を上回る構造から収支均衡した持続可能な財政構造への転換を図る行財政構造改革の途上にあり、依然として厳しい状況が続いています。
 しかしながら、こうした中にあっても、維新プランに基づく取組を本格的に展開し、「3つの維新」への挑戦を力強く進めることが必要であり、本県の強みや潜在力を活かした、本県だからこそできる施策を積極的に推進していかなければなりません。
 こうした考えに立ち、来年度当初予算については、「やまぐち維新プランの具現化に向けた取組の推進」及び「持続可能な行財政基盤の確立に向けた取組の着実な推進」を2つの柱として、編成を行ったところです。

 それでは、最初に、「やまぐち維新プランの具現化に向けた取組の推進」について、御説明申し上げます。

 「3つの維新」への挑戦に本格的に取り組み、確かな成果を上げていくため、本県の課題に対応した6つの重点項目に優先的な予算配分を行い、実効性の高い施策の構築に努めました。

 はじめに、「イノベーションの創出と中堅・中小企業の成長支援」についてです。
 第4次産業革命や急速な技術革新に対応しながら、本県の強みや潜在力を活かした産業競争力の強化や生産性の向上を図ってまいります。
 まず、イノベーションの創出による産業力の強化と成長産業の発展に向けて、企業間連携による新たな研究開発等に繋がるオープンイノベーションの取組を推進するため、技術者・研究者による交流プラットフォーム、R&Dラボの構築等に取り組みます。
 また、県内医薬品産業の競争力の強化を図るため、医薬品の製造に必要な製造工程等の管理基準に関する県の適合調査について、本県独自の手法による迅速化に取り組みます。
 さらに、地域中核企業等におけるIoT等の導入促進を図るため、民間IT企業と連携した導入サポーターの派遣や実践ワークショップを実施するほか、健康長寿社会の実現に向けた新たな産業を創出するため、認知症予防の実証研究と新たな製品・サービスの開発に取り組みます。
 さらに、中堅・中小企業の成長支援として、国の取組とも呼応しながら、県内全域でのキャッシュレス決済の導入を目指し、全県的な推進体制として、「やまぐちキャッシュレス化実現会議」を創設するとともに、専門コーディネーターの配置やアプリ作成等の環境整備等に対する支援により、地域への導入を促進します。
 また、人手不足や後継者不在の状況が深刻な中小企業について、就職情報アプリの構築等による若者への魅力発信や、企業の立ち上げから成長までを支援できる人材の育成、外国人材の受入支援等に取り組むほか、円滑な事業承継を促進するため、コーディネーターの設置や県税理士会との連携による第三者への承継の支援、創業との一体的な支援体制の整備を行います。
 さらに、中小企業の生産性の向上に向けて、IoT等の導入による製品の高付加価値化や生産の効率化等の取組を支援するとともに、建設産業へのICTの導入を促進するビジネスメッセを開催します。

 次に、「強い農林水産業の育成」についてです。
 担い手の不足や高齢化が進行する中で、新たな担い手確保策やICT等を活用したスマート農林漁業の推進等により、本県の農林水産業の成長産業化を推進します。
 まず、新たな担い手の確保に向けて、首都圏の農林水産関係の大学等で移住就業希望者の掘り起こしを行い、就業に至るまでの徹底したサポート体制を構築します。
 また、スマート農林漁業を推進するため、ICT等の先端技術を活用した実証研究等を行うとともに、先端技術の開発と高度な技術を持つ人材の育成に一体的に取り組む「農林業の知と技の拠点」の整備を進めます。
 さらに、畜産業の振興のため、県産和牛の統一ブランドを核とした取組を推進するほか、水産業については、県産の地酒の酒粕を活用し、将来のブランド化も見据えた養殖方法の研究開発に取り組みます。
 このほか、新たな森林経営管理制度に対応し、新設される森林環境譲与税を活用して、林業技能者の確保や林業経営体の育成、森林総合情報システムの機能強化を図ります。

 次に、「人とモノの流れの拡大」についてです。
 観光の誘客や県産品の売り込みなど、国内外を対象に、人とモノの流れの拡大を図ります。
 まず、選ばれる観光目的地やまぐちの実現に向けて、新たなキャッチフレーズ「YAMAGUCHI MAGIC!」の下、絶景・温泉等の5大要素を活かしたプロモーションの展開や、付加価値の高い体験型コンテンツの造成に取り組むほか、東京オリンピック・パラリンピック等に向けて、欧米等からの誘客拡大を目指すプロモーションや、キャンプ地誘致国との交流支援等を実施します。
 また、交流を拡げる基盤整備として、山口宇部空港の国際交流拠点化を進めるため、国際定期便の個人旅行者の利用拡大に向けた支援等を行うほか、今後増加が見込まれる外国人の受入環境の充実を図るため、新たに「やまぐち外国人総合相談センター」を設置します。
 さらに、国内外での新たな市場を開拓するため、首都圏等での県産品の売り込み体制を強化し、市町と一体となった「オールやまぐち」での売り込みを展開するほか、県産品の海外競争力の強化に向け、輸出のノウハウ等を有する県内事業者を対象とした「山口県版エクスポーター」の育成、東アジアやアセアン地域等への県内企業の販路開拓に対する支援等を行います。
 このほか、本県への人の還流・移住を促進するため、新たに「YY!ターンコンシェルジュ」3名を配置し、移住希望者の相談から移住後の定着までの一貫した支援を実施するとともに、国の支援策を活用し、首都圏からの移住就業・創業に対する支援等を行います。

 次に、「暮らしに満足できる生活環境づくり」についてです。
 県民の暮らし満足度を高める生活環境の形成に向けた取組を進めます。
 まず、結婚、妊娠・出産、子育てに対する支援については、周産期医療提供体制の充実を図るため、県内初となる新生児用ドクターカーの整備を支援するほか、病児保育の利用予約のICT化に向けた実証実験や、放課後児童クラブの長期休暇中の利用ニーズに対応するため、保育士養成学校等の学生と連携した体制確保の取組を実施します。
 また、県央部に分散配置されている中央児童相談所等の福祉相談機関を統合した「福祉総合相談支援センター」を新たに設置し、福祉に関する相談支援体制を強化します。
 さらに、困難を有する子どもに対する支援の充実を図るため、子ども食堂の開設・運営をサポートする推進コーディネーターの配置等を行うほか、児童虐待防止対策を強化し、「福祉総合相談支援センター」への警察官の配置や、児童相談所への専門職員の増員、一時保護所の定員及び児童指導員の増員等を行います。
 加えて、働き方改革を一層推進するため、山口しごとセンターに、就業促進コーディネーターを配置し、女性やシニアの未就業の方が希望に応じた働き方を実現できるよう支援を行うほか、障害者の就労意識を高め、企業等での就業を促進する職場体験等を実施します。
 このほか、快適な暮らしづくりを推進するため、食品ロスの削減や子ども食堂等への食材提供に繋がるフードバンク活動の拡大に向けて、効率的な食品管理システムを構築するとともに、省エネ対策として、宅配便の再配達削減に向けた宅配ボックスの活用の実証、魅力ある自然資源を活用したエコツーリズムの取組の促進、中古住宅取引における建物状況調査の普及等による空き家対策等に取り組みます。

 次に、「新時代に繋げる人材の育成と活躍支援」についてです。
 明治150年を契機とした人づくりの推進など、人材の育成と県民が活躍できる環境づくりに取り組みます。
 まず、新時代を創造する人材育成を進めるため、新たな時代を見据えた山口県だからこその人づくり施策やその推進体制を構築するとともに、薩長土肥4県が連携し、高校生を対象に、ふるさとへの理解を深める研修等を実施します。
 また、「やまぐち型地域連携教育」の一層の推進を図るため、高等学校が大学や地元企業等と連携し、地域課題の解決等を通じて、地域を担う人材を育成する取組を進めるほか、本県の高校教育の魅力向上に向け、他校の生徒とともに行う課題解決型ワークショップなど、特色あるプログラムに取り組みます。
 さらに、児童・生徒の豊かな心や健やかな体の育成に向け、いじめ・不登校の未然防止や早期発見・早期対応の取組を強化するため、SNS等を活用した24時間体制での連絡窓口の設置や弁護士と連携したいじめ予防教育、いじめ等の未然防止に向けた指導マニュアルの作成等に取り組むほか、心の専門家であるスクールカウンセラーによる「心理教育プログラム」の実施により、心の教育の充実を図ります。
 このほか、誰もがいきいきと輝く地域社会の実現に向けて、女性の活躍をサポートする取組を強化し、女性管理職等に対する相談支援を行う「輝き女性サポーター」の認定や、男性の家事・育児への参加を促す入門講座の開催等に取り組みます。

 最後に、「県民が安心・安全に暮らせる活力ある地域づくり」についてです。
 頻発する自然災害への備えや医療提供体制の充実、厳しい環境にある中山間地域の維持・活性化など、県民誰もが安心・安全に暮らすことができる、活力ある地域づくりを進めます。
 まず、災害に強い県づくりを推進するため、平成30年7月豪雨災害を教訓として、災害時における「逃げ遅れゼロ」の実現を目指し、率先避難重点促進地域の設定等による、住民の避難行動が自発的に行われるための体制づくりや、防災意識の底上げを図るとともに、国の緊急対策を活用し、今後起こり得る大規模な自然災害等に備えた河川改修等の防災・減災対策に取り組みます。
 また、医療・介護の充実を図るため、若手医師の確保に向けた修学資金貸付金の拡充や、がん治療に伴うアピアランスケアを推進するためのウィッグ等の購入支援、がん検診の受診率向上対策として、家族や友人が誘い合って受診するキャンペーンの実施、救急相談に応える電話相談窓口「♯7119」の開設等に取り組みます。
 さらに、県民一斉の健康づくりを進めるため、「やまぐち健幸アプリ」を活用し、全県的な健康づくりの機運醸成を図り、健康寿命の延伸に向けた取組を推進します。
 このほか、人口減少社会を生き抜く地域づくりを推進するため、中山間地域における地域づくりの取組に経営の視点を導入し、地域経営を担う組織の立ち上げを支援する体制の整備を行います。

 次に、2つ目の柱である、「持続可能な行財政基盤の確立に向けた取組の着実な推進」について、御説明申し上げます。
 県政推進の土台となる揺るぎない行財政基盤を確立するため、平成29年度から全庁を挙げて行財政構造改革に取り組んでいるところであり、引き続き、歳出構造改革や財源確保対策の取組を確実に実施し、2021年度末までに収支均衡した持続可能な財政構造へ転換するとともに、2022年度からは、臨時的な財源確保対策に依存しない財政運営を実現してまいります。
 まず、平成31年度当初予算において見込まれた292億円の財源不足に対しては、総人件費の縮減や公債費の平準化等の歳出構造改革により207億円、臨時的・集中的な財源確保対策により56億円など、改革の取組効果額として約310億円を確保し、財源不足の着実な解消を図ることとしています。
 また、平成30年度当初予算編成時点で約1,292億円と見込まれた改革期間中の財源不足額は、平成31年度地方財政対策等を踏まえ、改めて試算した結果、約1,303億円の見込みとなっています。
 この財源不足に対して、改革の取組により、約1,316億円を確保することとしており、当面、改革期間中の財源不足額の解消と、2022年度当初予算時点での臨時的な財源確保対策に依存しない財政運営の実現に、一定の目処を立てているところです。
 また、予算編成方針時点で約290億円が見込まれた来年度の財源不足は、歳出構造改革等の取組により約29億円まで改善し、最終的には、財源調整用基金の取崩しで対応しています。この結果、来年度末の基金残高は96億円の見込みとなっています。
 依然として基金残高は100億円を下回るものの、取崩額は今年度当初予算より減少し、残高も増加するなど、改革の効果が現れてきており、現時点では、改革期間中に、100億円の残高を回復できる見込みとなっています。
 しかしながら、これらの見込みは、今後の取組によるところが大きく、私としては、行財政構造改革を着実に成し遂げ、見込みを現実のものとするべく、改革の取組を確実に実行していかなければならないと考えています。
 また、県債については、7月豪雨災害の復旧事業や、国の緊急対策を活用した防災・減災事業を実施するため追加発行した結果、現時点では一般分の県債残高が平成30年度末において、前年度から増額となる見通しとなっています。
 防災・減災の緊急対策の実施等により、一時的に県債残高の増加が見込まれますが、県民の安心・安全な暮らしを守るため、今後起こり得る自然災害に備え、地方負担の低減を図る国の特別の財政措置を活用し、必要な事業を前倒しして実施するものであり、これにしっかりと取り組みながら、今後も、公共投資の適正化等の取組を着実に推進し、県債残高の縮減に努めていく考えです。
 私としては、県づくりを支える揺るぎない行財政基盤の確立に向けて、引き続き、行財政構造改革の取組を着実に進めてまいります。
 これらの結果、議案第1号に係る一般会計の総額は、前年度当初予算に比べ、1.8パーセント増の6,854億2,700万円となったところです。

 一方、歳入予算については、まず、県税収入について、景気の緩やかな回復を背景とした企業収益の改善による法人二税の増収、税率の引上げや輸入額の増加による地方消費税の増収等が見込まれることから、前年度当初予算に比べ、1.9パーセント増の1,791億700万円を計上しています。
 また、地方財政対策に伴い、地方交付税については、前年度当初予算に比べ、0.2パーセント増の1,686億3,000万円を見込むとともに、県債については、特別分である臨時財政対策債が減少する一方で、防災・減災の緊急対策の実施等により、前年度当初予算に比べ、1.3パーセント増の837億2,900万円を計上しています。
 以上が、議案第1号に係る平成31年度一般会計予算の概要です。

 次に、議案第2号から議案第17号までは、特別会計及び企業会計に関するものであり、その予算規模は、母子父子寡婦福祉資金特別会計ほか15会計を合わせて、総額3,206億1,800万円となっています。

 議案第18号から議案第38号までは、いずれも条例の一部を改正するものであり、人事委員会の勧告に基づき、給料表の月額及び諸手当の改定等を行うため、また、山口ゆめ花博基金及び山口県森林環境整備基金の設置等を行うなどのため、それぞれ関係条例の一部を改正するものです。

 議案第39号から議案第44号までは、工事請負契約の締結等に係る事件議決に関するものであり、それぞれ県議会の議決をお願いするものです。

 議案第45号は、阿武町の区域における進学準備給付金の支給事務を萩市長へ委託することについて、県議会の同意をお願いするものです。

 議案第46号から議案第61号までは、平成30年度の各会計に係る補正予算に関するものです。

 議案第46号は、一般会計補正予算です。
 今回の補正予算は、国の補正予算に対応し、防災・減災等の緊急対策等に基づく補助・直轄公共事業の追加実施等を行うほか、県税収入等の歳入財源の確定見込み及び各事業の最終見込みにより、所要の補正を行うものです。
 まず、歳入予算についてですが、県税収入について、企業収益の改善により法人二税等の増収が見込まれること等から、20億5,000万円の増額補正を行っています。
 また、地方交付税については、7月算定等の結果、1億9,700万円を減額するとともに、その他、国庫支出金及び県債等については、歳出予算との関連など、確定見込みにより、それぞれ所要の補正を行っています。

 次に、歳出予算については、まず、国の補正予算関連経費として、防災・減災対策やTPP対策を中心とした補助・直轄公共事業114億3,400万円を追加するとともに、社会福祉施設や災害拠点病院の機能強化、畜産経営体の収益力強化に資する施設整備を行うなど、合わせて124億4,900万円を計上しています。
 このほか、災害復旧費における最終整理、その他事業の最終見込みによる所要の補正を行うとともに、年度間の財源調整を図るため、地方財政法の規定に基づき、財政調整基金に平成29年度決算剰余金の一部、22億6,700万円を積み立てるほか、今後の県債の償還に備えるため、減債基金に24億円を積み立てることとしています。

 以上の結果、議案第46号に係る一般会計補正予算の総額は、197億1,400万円の減額となり、補正後の予算額は、6,734億700万円となっています。

 なお、建設事業等に係る繰越明許費については、国の補正予算への対応や用地補償交渉の遅延等により、11月補正予算での設定分と合わせ、529億300万円を予定しています。

 議案第47号から議案第61号までは、特別会計及び企業会計に関するものであり、中小企業近代化資金特別会計ほか14会計について、いずれも最終整理による所要の補正を行うものです。

 議案第62号は、平成30年度に県が行う建設事業に要する経費の最終確定に伴い、市町が負担すべき金額を変更することについて、県議会の議決をお願いするものです。

 この際、御報告申し上げます。
 工事請負契約の一部を変更すること、訴えの提起をすること、訴え提起前の和解をすること及び交通事故等による損害賠償の額を定めることについては、専決処分により、処理をいたしました。
 また、いじめに係る重大事態に関する調査の結果及び地方独立行政法人山口県産業技術センターの常勤職員の数について、別添のとおり報告します。

 以上、提出議案等について、その概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。

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