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令和7年6月定例会 請願 上関町に計画されている「中間貯蔵施設」に反対の意思表明を求めることについて
件名
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上関町に計画されている「中間貯蔵施設」に反対の意思表明を求めることについて
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請願者
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いのち・未来うべ 代表 岡本 正彰
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紹介議員
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木佐木 大助、藤本 一規、河合 喜代、中嶋 光雄、井原 寿加子
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要旨
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30年以内に起こる確率が80%程度とされている南海トラフ地震の被害想定を国は見直し、今年3月31日に公表した。それによると、山口県の被害想定は、死者が最大500人、建物の全壊焼失棟数は4,900棟、負傷者数は5,200人となっている。それほどの被害を及ぼす巨大地震が中間貯蔵施設に影響を及ぼさないはずがない。
さらに、大分県の国東半島沖から本県の周防大島町にかけて70km余り延びている海底活断層が、産業技術総合研究所の調査で確認され、この断層が動くとマグニチュード7規模の地震が想定されている。万が一、南海トラフ地震に、この海底活断層による地震が重なって起こった場合、それによる被害は想定を上回り、中間貯蔵施設による影響は計り知れない。
また、中間貯蔵施設計画の問題は、上関町と周辺自治体だけでなく、山口県全県の不安材料である。私たちが住んでいる宇部市は上関町まで70kmであり、西岐波の床波から晴れた日には上関町の田ノ浦海岸が目視できる。これほど感覚的にも近い上関町に中間貯蔵施設が建てられ、事故が起こった場合、宇部市に事故の影響があることは容易に想定でき、ひいては山口県全県に及ぶ。
今年3月21日、田布施町議会で中間貯蔵施設反対決議案が可決された。今年2月の田布施町議選に中間貯蔵施設反対の議員6名全員が当選されたが、その背景には、自民党議員の支持者も中間貯蔵施設に強く反対されていることがある。周辺に危険なものが建設されることに不安を感じ、それを阻止しようとする思いは、支持政党に関係ないと思う。県議会においても、ぜひ田布施町議会での中間貯蔵施設反対決議案可決を尊重され、中間貯蔵施設に反対されることを切望する。
以上のことから、下記のとおり、決議を採択されるよう請願する。
記
中国電力及び関西電力による上関町での「中間貯蔵施設」の計画は、上関町住民はもとより、周辺自治体、山口県、瀬戸内海周辺及び西日本の住民の安心・安全を脅かすものである。上関町や瀬戸内海の美しい自然を残して住民が安心して暮らせる生活環境を守り、次の世代に手渡すことこそ、「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本」とする地方自治法にかなうものである。
よって山口県議会は、次のとおり決議する。
1 山口県議会の総意として、上関町での「中間貯蔵施設」の調査・建設に反対する。
2 山口県議会の総意として、山口県知事に対し、上関町での「中間貯蔵施設」の調査・建設に向けた手続に同意しないよう求める。
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