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山口県内の主要な野生鳥獣(ニホンジカ)

ページ番号:0022168 更新日:2016年10月28日更新

ニホンジカ

 ニホンジカは、国外ではロシア沿岸地方南部からベトナム北部まで、日本では北海道・本州・四国・九州・瀬戸内諸島・五島列島・対馬・慶良間諸島などに分布しますが、北海道西部・東北・中部地方の日本海側など雪の多い地方には少ない傾向にあります。

生態

 山口県に生息するニホンジカはホンシュウジカで、低山帯から亜高山帯にかけての森林に生息し、イネ科草本・ササ・木の葉・シイ等の堅果などを食べます。スギ・ヒノキ林は、隠れ場や風雨・雪をしのぐ環境として利用しますが、成長すると林内が暗くなるため林床にほとんど植生がなくなり、採食環境としては不適となります。
 通常オスとメスは、別々の群れを形成しますが、交尾期(秋)になると一部のオスはなわばりをつくり、その中にハレムを形成します。
 生息密度は1平方キロメートル当たり数頭ですが、島嶼部や越冬地などでは数十頭を超える高い密度を示すことがあります。高密度なると餌植物であるササや草本が消失し、樹皮剥ぎによる林木の枯損などが起き、植生を変えてしまうことが知られています。

被害と防除

 シカによる被害の発生域は、山口県の西部地域に限定され、被害としては、造林木の枝葉や樹皮の摂食、角擦りによる剥皮のほか、農作物の食害が報告されています。
 防除方法としては、シカ柵による侵入防止(食害対策)と枝条巻き付けや針金巻き等(造林木の角擦り対策)が行われています。
 シカ柵の設置にあたっては、下部からの潜り込みを防止するためアンカー等を打ち込んでおくこと、山地周辺に設置した場合は適切な維持管理が必要となります。針金巻付けについては、針金が幹に食い込まないように設置後2~3年に一回程度ゆるめる必要があります。