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管内の地域概要
管内の概況
総土地面積は 814平方キロメートル でうち耕地面積は 4,858ha であり、水田のほ場整備は県下でも進んでいる地域です。産業別就業人口構成比は、第一次産業13.2%、第二次産業18.3%、第三次産業68.5%となっています。このうち第一次産業の主な内訳は、農業9.6%、林業0.5%、水産業3.1%(山口県:農業3.5%、林業0.2%、水産業0.5%)であり、農業のウエイトが大きく、水産業も多い構成となっています。
萩・阿武地域の特産物マップ 特産物マップ (PDF:381KB)
農業
農業は、水稲を基幹作物とした複合経営が営まれています。農家数は2,379戸で一戸あたり耕地面積は約2.1ha(県1.64ha)と比較的規模が大きく、中山間地帯、沿岸平坦地帯、島しょ部と多様な農業が展開され農業産出額は69.7億円です。基幹的農業従事者のうち75%が65歳以上と高齢化が進んでいますが、新規就業者の受入も進められ、地域を担う集落営農法人が43法人、集落営農法人連合体が6組織設立されています。
県下有数の園芸産地を有し、だいこん、トマト、たまねぎ、ほうれんそう、すいか、ブロッコリー、はくさい、きゅうり、甘夏、なし、ぶどう、りんご、もも、キウイフルーツ、シクラメン等や、萩たまげなすや長門ゆずきち等のこだわりの農産物も生産しています。
こうした中で、持続可能な水田農業の構築を目指し、中核経営体や新規就業者等多様な担い手の確保・育成やスマート農業技術の導入、環境負荷低減技術やGapの活用による生産体制の強化を進めるとともに、地産・地消の取組により、生産拡大と結びつく地場農産物の消費拡大を推進しています。
畜産業
畜産については、肉用牛の繁殖・肥育経営が盛んな地域で、近年、県内最大規模の肥育農場が整備されるなど、肉用牛3,241頭が飼養されています。酪農では乳用牛376頭が飼養され、法人経営による規模拡大が進み、新規就業者の受け皿になっています。加えて、この地域には萩市に国の天然記念物「見島ウシ」、阿武町には山口県特産の「無角和種」が飼養されています。
また、地域農業を畜産で元気にするべく、山口型放牧の普及による耕作放棄地の解消や耕畜連携による飼料用米や飼料用イネの生産などにも取組み、集落営農法人の経営安定化に一役買っています。
畜産物では、特色ある飼養方法に取組むことにより、牛肉や豚肉などの地域ブランド化を図っています。
林業
管内の森林面積は66,217haで、総土地面積の約8割を占めます。古くから林業が盛んな地域であったことから、民有林におけるスギ・ヒノキなどの人工林率は41%となっており、林業事業体を中心に、木材生産や間伐などの森林施業が行われています。このような中、主伐及び主伐後の再造林による森林資源の循環利用を推進するとともに、森林の持つ多面的機能の維持・増進のための森林整備に取組んでいます。
また、やまぐち森林づくり県民税を活用した健全で豊かな森林づくりや、林業事業体の担い手の確保・育成に取組むとともに、県産木材の利用拡大を図るため、公共施設等への木材利用を推進しています。
さらに、林業生産活動の基盤となる林道等の路網整備や、山地災害の未然防止・復旧のための治山施設整備を行っています。
水産業
水産については、県内でも有数の漁獲量を誇る地域であり、暖流の対馬海流と大小の河川が流入する日本海、点在する多くの島々や天然礁の存在、さらに、朝鮮半島に向かって広大な大陸棚が広がっており、全国有数の好漁場を形成しています。特に見島沖の八里ヶ瀬は重要な漁場となっています。
海面漁協の組合員数(正准計)は1,424人、内水面漁協では394人で、いずれも高齢化、減少傾向となっています。海面での漁業生産額は33.5億円となっています。
こうした中で、新規就業者の確保・育成や中堅漁業者の育成・経営基盤の強化に努めるほか、漁業生産の維持・向上に向けた資源管理対策や有用資源・漁場の活用を推進するとともに、生産力強化の基礎となる生産基盤を計画的に整備し、近年多発する大規模な自然災害に備えた防災・減災機能の強化にも取組んでいます。
また、漁業生産の基礎となる漁船の登録や漁業の許可、円満な漁場利用を図るための漁業調整などの業務についても長年にわたり行っています。