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平成22年9月県議会定例会知事議案説明

ページ番号:0012148 更新日:2010年9月22日更新

本日は、平成22年度一般会計補正予算その他の諸案件につきまして、御審議をお願いするため、お集まりをいただき、厚くお礼を申し上げます。

議案の説明に先立ち、御報告を申し上げます。
まず、「平成22年7月15日大雨災害」についてであります。
先の7月の大雨による災害は、その被害総額が167億円に達するなど、本県に甚大な被害をもたらしたところであります。
このため、県といたしましては、7月の臨時県議会において、総額77億円の災害対策関連予算を計上し、災害の早期復旧と被災者救援対策等に全力で取り組んでまいりました。
こうした中、県議会と一体となって、激甚災害法の早期適用等を国に強く要望してまいりました結果、農林施設関係については、先月25日、激甚災害法の適用が決定されたところであります。
また、近年における局地的な集中豪雨災害を踏まえ、先月27日には、河川工学、防災及び気象学等の専門家で構成する「局地的な集中豪雨に対応した治水対策検討委員会」を設置いたしました。
私としては、今後、検討委員会から、今回の災害で甚大な浸水被害が生じた厚狭川や木屋川など、県内の主要10河川を対象に、集中豪雨にも対応した治水対策についての提言を受け、これを踏まえて、河川整備や、ダムを含めた河川管理のあり方等を検討し、対策の一層の強化につなげてまいる考えであります。
また、今回の大雨により被災し、不通状態が続いているJR美祢線につきましては、その早期復旧に向け、先月5日にJR西日本広島支社、6日には本社に対して緊急要望を行うとともに、今後の対応を協議してまいりました。
これを踏まえ、今般、早期復旧に向けた基本的な取組みについて、県とJR西日本との間で確認に至ったところであり、私としては、一日も早い完全復旧が図られるよう、引き続き、できる限りの支援に努めてまいる考えであります。

次に、「加速化プランの総点検」についてであります。
私は、県政運営の指針となる「住み良さ日本一元気県づくり加速化プラン」の確実な達成を図るため、今般、「加速化プランの総点検」を実施いたしました。具体的には、財源確保対策本部を中心に、加速化プランに掲げる96の重点事業全てについて、これまでの取組みをしっかりと検証したところであります。
その上に立って、明年度の予算編成におきましては、優先的に取り組むべき重点事業の順位付けを明確にしたいと考えており、このことを基本に、今後、編成方針を策定することとしております。また、本年度の補正予算におきましても、予め取り組んでおくべきこと等があれば、積極的に予算措置を講じていく考えであり、9月補正予算にも所要の経費を計上しているところであります。
明年度の当初予算は、私にとりまして、実質的に最後の予算となりますことから、これを加速化プランの「総仕上げ予算」と位置付け、予算編成に全力で取り組んでまいる考えであります。
次に、愛宕山地域開発事業についてであります。
国が買い取りを表明している愛宕山開発用地のうち、平地部分45ヘクタール相当につきましては、今月3日、榛葉防衛副大臣から県及び地元岩国市に対し、国が買い取るに当たっての具体的な施設配置案について、説明がなされたところであります。
その主な内容は、愛宕山開発用地の西地区に米軍家族住宅270戸を整備するとともに、東地区には野球場、陸上競技場などの運動施設や日米交流が可能なコミュニティーセンターを建設するというものであります。
その際、国に対しては、さらに地元へしっかりと説明されるよう、要請したところであり、今後、県といたしましては、地元岩国市長が市議会と協議してまとめられた意見を「地元の意向」として尊重するという姿勢を基本に、この問題に対処してまいりたいと考えております。

次に、最近の経済情勢についてであります。
我が国経済の動向につきましては、生産は緩やかに持ち直しており、企業収益が改善する中で、設備投資や個人消費も持ち直しております。しかしながら、輸出は、このところ増勢が鈍化しており、景気は、自律的回復に向けた動きもみられるものの、このところ環境の厳しさが増しており、雇用情勢も失業率が高水準にあるなど、依然として厳しい状況にあるとされております。
こうした中、政府は、今月10日、急激な円高やデフレへの緊急的な対応を図るため、国の「経済危機対応・地域活性化予備費」9,150億円を活用した経済対策を閣議決定したところであります。
一方、県内経済の動向につきましては、輸出、生産が海外経済の改善や内外の政策効果などから増加を続けている下で、設備投資は大手製造業を中心に持ち直しの動きがみられ、また、個人消費も持ち直しの動きが続いているなど、県内景気は、輸出や生産を中心に、緩やかに回復しております。しかしながら、有効求人倍率が0.6倍台という極めて低い水準で推移しているなど、雇用情勢は総じて厳しく、中小企業の景況にも、引き続き厳しいものがあります。
このため、県といたしましては、国の経済対策に併せ、特に高校生の厳しい就職状況を踏まえて、県独自で、若者就職支援センターに「高校生就職支援チーム」を設置し、より専門的できめ細やかな支援を実施することとし、今回の補正予算に所要の経費を計上しているところであります。
先週15日には、急速な円高の進行を阻止するため、政府及び日本銀行が6年半振りに為替介入を行うなど、現在、経済情勢は、金融面を中心に一段と厳しさを増しつつあります。
このような中で、私としては、今後とも経済・雇用情勢の推移を十分注視し、また、国の対策との連携も視野に入れながら、県内景気と雇用の早期回復に向けて、機動的・弾力的に対応してまいりたいと考えております。

それでは、提出議案の概要につきまして、御説明を申し上げます。
議案第1号は、平成22年度一般会計補正予算であります。
今回の補正予算は、「平成22年7月15日大雨災害」対策関連事業を追加措置するほか、当面緊急を要する経費につきまして、所要の補正を行うものであり、その補正総額は70億2,200万円、補正後の予算規模は、7,258億5,100万円となっております。
その主な内容といたしましては、まず、大雨災害対策につきまして、新たに判明した被害状況に基づき、道路、河川等の災害復旧事業や、治山施設等に係る災害関連事業を追加するとともに、国の経済対策を活用して、道路、河川等の防災対策を実施することとし、総額16億6,000万円を計上しております。
また、国の被災者生活再建支援制度の適用に併せ、県独自の措置により、国制度の適用とならない地域の被災世帯に支援金を支給することとし、所要の経費を計上しております。
さらに、JR美祢線の復旧関連対策として、JR西日本による復旧工事を支援する観点から、河川管理上必要な河川改修について、県単独事業費により全体で5億3,000万円程度を措置することとし、これに基づく債務負担行為を設定するとともに、本年度分として2億8,000万円を計上しております。
これにより、今回の計上額の合計26億円と、7月補正予算を合わせた災害関連経費の総額は、102億7,800万円となっております。
なお、昨年の「7月21日豪雨災害」により被災した特別養護老人ホーム「ライフケア高砂」につきましては、移転再建に対する助成を行うこととし、今回の補正予算で5億9,300万円を計上しております。
次に、加速化プランの「総仕上げ」に向け、とりわけ、「くらしの安心・安全基盤の強化」を進める観点から、県立学校及び防災拠点施設である下関総合庁舎の耐震化について、明年度早々の工事着手が可能となるよう、設計業務を前倒しで実施するとともに、秋吉台少年自然の家など青少年教育施設3施設について、耐震改修等を行うこととし、合わせて8億8,700万円を計上しております。
また、私立学校の耐震化を促進するため、本年度、県独自で創設した「私立学校耐震化促進利子補給制度」を拡充することとし、これに伴う融資枠の増額について、債務負担行為の変更を行うこととしております。
このほか、来年4月に開校予定の大津緑洋高校について、必要な施設整備を行うとともに、来年7月の地上デジタル放送への完全移行に向け、新たな難視地区における共聴施設の整備を支援することとし、それぞれ所要の経費を計上するほか、道路、農地等の補助公共事業につきまして、国の内示確定に伴い、24億4,400万円を追加計上しております。
一方、歳入予算につきましては、歳出との関連において、国庫支出金28億9,500万円、県債21億3,300万円等を追加するとともに、所要一般財源につきましては、繰越金18億8,900万円をもって措置しております。

議案第2号は、平成22年度の県が行う建設事業に要する経費に関し、市町が負担すべき金額を定めることについて、地方財政法等の規定により、県議会の議決をお願いするものであります。
なお、本年度から、国の直轄事業負担金のうち、業務取扱費に係る負担金が廃止されたことを受け、これとの均衡を図る観点から、県におきましても、事務費に係る負担金を市町に求めないこととしたところであります。

議案第3号から議案第7号までは、条例の一部を改正するものであります。
議案第3号は、国に準じ、外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員給与の支給割合の変更等を行うため、
議案第4号は、国に準じ、山口宇部空港の着陸料の軽減措置を継続するため、
議案第5号及び議案第6号は、山口県立美術館及び山口県立萩美術館・浦上記念館並びに十種ヶ峰青少年野外活動センターの管理業務に指定管理者制度を導入することについて、所要の規定を設けるため、
議案第7号は、周南市における住居表示の実施に伴い、警察署の管轄区域の整備を行うため、
それぞれ関係条例の一部を改正するものであります。

議案第8号から議案第16号までは、事件議決に関するものであります。
議案第8号から議案第10号までは、工事の請負契約の締結について、それぞれ県議会の議決をお願いするものであります。
議案第11号は、平成21年度の山口県歳入歳出諸決算につきまして、県議会の認定をお願いするものであります。
なお、当該決算に係る主要な施策の成果並びに基金の運用状況につきましても、併せて説明書を提出しております。
議案第12号から議案第15号までは、平成21年度の企業会計の決算につきまして、地方公営企業法の規定に基づき、それぞれ県議会の認定をお願いするものであります。
議案第16号は、人事案件に関するものでありまして、公安委員会の委員の任命について、県議会の同意をお願いするものであります。
公安委員会委員 越智博氏は、来る10月13日をもちまして、その任期が満了いたします。
ここに、同氏の御在任中の御労苦に感謝をいたしますとともに、その御功績に対し、深く敬意を表するものであります。
つきましては、後任の委員の任命を要するのでありますが、私といたしましては、高潔な人格、豊富な知識、経験等を考慮いたしまして、越智博氏の再任をお願いすることとし、ここにお諮りする次第であります。
なお、同氏の御経歴は、お手元に配付をいたしました履歴書のとおりであります。

この際、御報告を申し上げます。
工事請負契約の一部を変更すること、訴えの提起をすること及び交通事故等による損害賠償の額を定めることにつきましては、専決処分により、処理をいたしました。
また、公立大学法人山口県立大学及び独立行政法人山口県産業技術センターの業務の実績に関する評価結果の報告、平成21年度の決算に係る健全化判断比率及び公営企業の資金不足比率の報告、中山間地域振興条例ほか6条例に基づくそれぞれの年次報告並びに県が出資等を行っている法人の経営状況を説明する書類につきましては、別添のとおり作成をいたしましたので、提出をいたします。

以上、提出議案等につきまして、その概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど、お願いを申し上げます。