ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織で探す > 総務部 > 財政課 > 平成23年11月県議会定例会知事議案説明

本文

平成23年11月県議会定例会知事議案説明

ページ番号:0012150 更新日:2011年11月30日更新

 本日は、平成23年度一般会計補正予算その他の諸案件につきまして、御審議をお願いするため、お集まりをいただき、厚くお礼を申し上げます。

 議案の説明に先立ち、御報告を申し上げます。

 まず、「おいでませ!山口国体・山口大会」についてであります。

 「東日本大震災復興支援」として開催した両大会は、天皇皇后両陛下をはじめ、多くの皇室の皆様をお迎えして、山口国体では約68万人、山口大会では約8万人に及ぶ選手、観戦者等の参加の下、各地で熱戦が繰り広げられ、被災地のみならず、全国に勇気と希望、そして元気を送る大会として、成功のうちに幕を閉じることができました。

 これもひとえに、県議会をはじめ、県民の皆様、市町や関係諸団体の皆様の御支援、御協力の賜物であり、ここに心から深く感謝し、厚くお礼を申し上げます。

 山口国体では、県民の皆様の熱烈な応援を得た、本県選手団のめざましい活躍により、悲願の天皇杯を獲得することができました。また、山口大会においても、選手の皆さんが練習の成果を遺憾なく発揮され、過去最多のメダル獲得という素晴らしい成績を残されました。

 私は、こうした本県選手の活躍が、県民に大きな感動と勇気を与え、「やればできる」という自信、すなわち「きららスピリット」を広く浸透させたものと、強く確信しております。

 また、県民の皆様には、両大会の開会式、閉会式における県民手づくりの式典への参加をはじめ、大会運営のボランティアとして約1万3千人、花いっぱい運動やクリーンアップ運動等では約39万人もの方々に参加及び支援をいただきました。

 これにより、来県された選手や関係者の皆様に、「山口のおもてなしの心」を余すところなく伝えるとともに、両大会を夢と感動あふれる「県民総参加の大会」として開催することができましたことに、改めて感謝を申し上げる次第であります。

 私は、両大会に向けて高まった競技力や培われた幅広い人材、充実されたスポーツ環境等の成果を、本県の大切な財産として、さらには、心を一つにして取り組んだ様々な県民運動を通じ、一層高まった県民力と地域力を、これからの県づくりの原動力として、確実に次代へ引き継いでいきたいと考えております。

 次に、愛宕山開発用地についてであります。

 県といたしましては、愛宕山開発用地については、従来から「地元岩国市の意向を尊重する」という基本スタンスで対応してきたところであります。

 こうした中、去る10月17日、防衛副大臣が来県され、愛宕山開発用地を米軍再編関連施設用地として買い取りたいという意向のもと、その買取価格の提示があったところでありますが、県では、去る11月17日、岩国基地に係る安心・安全対策と地域振興策の実施及び見込まれる赤字の解消について、防衛大臣に政府要望したところであります。

 一方、岩国市では、市議会全員協議会や住民説明会の開催を経て、地元の様々な意見を集約され、去る11月24日、県に対し、「国から示された米軍家族住宅を含む愛宕山用地への配置案については全体として了とし、国に売却する方向で検討してほしい」旨の要請があったことから、県としては、今後、国に売却する方向で諸調整を進めることとしております。

 なお、愛宕山開発用地の処分と米軍再編問題との関係については、先般の政府要望の際、防衛大臣から、「県のおかれた状況は十分理解しており、県のスタンスを重く受けとめ、知事の懸念されるような事態とならないよう、政府として全力で取り組む」との強い決意が示されたところであり、今後、県議会でのご意見も踏まえ、岩国市とも協議した上で、最終的に整理する考えであります。

 次に、最近の経済情勢についてであります。

 我が国経済の動向につきましては、企業収益は減少しており、設備投資も下げ止まりつつあるものの、このところ弱い動きがみられ、また、雇用情勢も依然として厳しい状況にありますが、生産は緩やかに持ち直しており、輸出は横ばいで、個人消費もおおむね横ばいとなっております。

 このように、景気は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にある中で、緩やかに持ち直しているとされておりますが、ギリシャに端を発するヨーロッパの政府債務危機等を背景に、我が国においても、現在、歴史的な円高の進行や株価の低迷が続いており、さらには、タイの洪水の影響等もあって、景気・雇用の先行きが懸念されるところであります。

 一方、県内経済につきましては、輸出はおおむね前年並みの水準に戻り、設備投資も緩やかに持ち直しており、生産や個人消費については、動きが鈍化しているものの、県内景気は、持ち直しの動きが続いております。

 しかしながら、雇用情勢や中小企業の景況には、引き続き厳しいものがあり、また、今後の為替の変動等が生産や輸出に及ぼす影響を注視していく必要があります。

 こうした中、県といたしましては、これまでも、当初予算で措置した各種景気・雇用対策の迅速な実施に取り組んできたところでありますが、現下の諸情勢を踏まえ、今回の補正予算においても、中小企業対策の拡充や、国の第3次補正予算を活用した雇用関係基金の積増しなど、所要の経費を追加計上しているところであります。

 私としては、引き続き、景気の動向等を十分に注視し、国の対策とも整合を図りながら、適切に対処していきたいと考えております。

 それでは、提出議案の概要につきまして、御説明を申し上げます。

 議案第1号は、平成23年度一般会計補正予算であります。

 今回の補正予算は、加速化プラン関連事業の追加措置のほか、緊急を要する経費につきまして、所要の補正を行うものであり、その補正総額は87億4,500万円、補正後の予算規模は、7,569億6,300万円となっております。

 その主な内容といたしましては、まず、本年度における加速化プランの「総仕上げ」の進捗に鑑み、更なる取組強化が必要な事業等について、国の第3次補正予算も最大限活用しながら、追加の予算措置を講じることとし、総額85億4,900万円を計上しております。

 具体的には、「くらしの安心・安全基盤の強化」においては、救急医療体制やがん対策の更なる充実を図るため、救命救急センター等における高度・専門医療機器の整備を支援することとし、9億9,000万円を計上するとともに、本年11月の「大規模災害対策検討委員会」の報告を踏まえ、災害拠点病院等の機能や災害派遣医療チーム「DMAT」の活動体制を強化するため、4億6,500万円を計上しております。

 また、本年8月の「局地的な集中豪雨に対応した治水対策検討委員会」の提言を踏まえ、平成21年と平成22年に甚大な浸水被害が発生した厚狭川、木屋川及び阿武川に、観測局を増設することとし、2億5,000万円を計上するほか、道路、河川等の防災・減災対策を一層推進するため、補助公共事業等について、10億5,100万円を追加計上しております。

 また、「多様な交流と新たな活力の創造」等では、円高対策の観点から、厳しい経営環境にある中小企業の金融の円滑化を図るため、中小企業制度融資において、経営安定資金の融資枠を現行の160億円から200億円に拡大することとし、13億4,700万円を追加計上するとともに、今後の雇用不安に備えるため、「緊急雇用創出事業臨時特例基金」に17億3,000万円を積み増すこととしております。

 また、震災復興に伴う木材需要への対応も踏まえ、県産木材の増産等を図るため、「森林整備加速化・林業再生基金」に22億8,000万円を積み増すとともに、これを活用して、木材搬出に係る林内路網の整備を促進することとし、5,000万円を追加計上しております。

 さらに、来年3月から本キャンペーンを実施する「おいでませ!山口イヤー観光交流キャンペーン」について、JR西日本や関係市町と連携し、「おいでませ山口観光宣伝部長」に就任した「ちょるる」も積極的に活用しながら、観光客誘致の取組みを一層強化することとし、5,600万円を追加計上しております。

 また、その他の歳出につきましては、福島第一原子力発電所事故に係る対策の一環として、国の委託を受け、県内においてモニタリングポスト等を増設するため、7,400万円を計上するほか、県議会議員補欠選挙の実施経費として、3,300万円を追加計上しております。

 一方、歳入予算につきましては、歳出との関連において、国庫支出金49億7,300万円、繰入金14億7,000万円等を追加するとともに、所要一般財源につきましては、繰越金4億4,400万円をもって措置しております。

 議案第2号は、地方独立行政法人山口県立病院機構特別会計につきまして、救命救急センターである県立総合医療センターに、高度検査機器を整備することとし、所要の補正を行うものであります。

 議案第3号から議案第7号までは、条例の一部を改正するものであります。

 議案第3号は、国に準じ、東日本大震災に対処する警察職員の特殊勤務手当の見直しを行うため、

 議案第4号は、障害者自立支援法の一部改正に伴い、関係条項を整備するため、

 議案第5号は、社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正に伴い、特定行為事業者の登録に係る手数料等の新設を行うため、

 議案第6号は、周防大島町の福祉事務所設置に伴い、東部社会福祉事務所の所管区域の整理を行うため、

 議案第7号は、県立都市公園のうち、江汐公園、火の山公園及び柳井ウェルネスパークを所在する各市へ移管するため、

それぞれ関係条例の一部を改正するものであります。

 議案第8号から議案第15号までは、事件議決に関するものであります。

 議案第8号は、土地の買入れについて、

 議案第9号は、県営住宅に係る指定管理者の指定について、

 議案第10号は、公立大学法人山口県立大学が徴収する料金の上限の変更の認可について、

 議案第11号は、当せん金付証票の発売金額について、

 議案第12号は、山口県土地開発公社の解散について、

 議案第13号は、山口宇部有料道路の料金徴収期間の変更の同意について、

 議案第14号は、山口県道路公社の解散の同意について、

 議案第15号は、山口県住宅供給公社の解散について、

それぞれ県議会の議決をお願いするものであります。

 この際、御報告を申し上げます。

 訴えの提起をすること、訴訟上の和解をすること及び交通事故等による損害賠償の額を定めることにつきましては、専決処分により、処理をいたしました。

 また、県が出資等を行っている法人の経営状況を説明する書類につきましては、別添のとおり作成をいたしましたので、提出をいたします。

 以上、提出議案等につきまして、その概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど、お願いを申し上げます。