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令和6年2月県議会定例会知事議案説明要旨

ページ番号:0246472 更新日:2024年2月27日更新

はじめに

 本日は、令和6年度当初予算その他の諸案件につきまして、御審議をお願いするため、お集まりをいただき、厚くお礼を申し上げます。

 最初に、本年1月の令和6年能登半島地震により、甚大な被害が生じ、多くの人命が失われました。お亡くなりになられました方々に対し、謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災されました皆様方に、心からお見舞いを申し上げます。

 本県ではこれまで、全国知事会等と連携しながら必要な職員の派遣等を通じて、被災地域の復旧に向けた支援に取り組んできたところであり、引き続き、被災者の皆様のニーズを十分に踏まえながら、一日でも早い復旧と元の生活への回復が叶うよう、全力で支援してまいります。

 次に、議案の説明に先立ち、今後の県政運営に当たっての私の所信を申し述べさせていただき、議員各位並びに県民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。

県政運営の基本方針

 3年にわたるコロナ禍を乗り越え、全世界で人流・交流が活発化し、日本経済に明るい兆しが見え始めています。私は、これを追い風に、県づくりを新たなステージに移行し、デジタル化・脱炭素化等の様々な社会変革を推進力にしながら、本県の経済や暮らしをより高いレベルに押し上げてまいります。

 一方、県政の最重要課題である人口減少は、一層深刻度を増しています。少子化に歯止めがかからず、また、コロナ禍で一旦縮小した東京一極集中が再加速する中、女性を中心とした若者の県外流出が少子化に拍車をかけています。

 将来にわたって持続可能で活力ある山口県を実現していくためには、これまで以上に強い危機感を持って、こうした現状を変えていくことに挑戦しなければなりません。

 国においては、少子化・人口減少のトレンドを反転させるため、昨年策定した「こども未来戦略」に基づき、今後3年間で、少子化対策の取組を集中的に実施することとしています。

 私は、この戦略に呼応するとともに、最大のターゲットとなる若い世代の声を真摯に受け止め、そのニーズと期待に応えるきめ細やかな取組を充実・強化し、人口減少の克服に確かな道筋をつけていきたいと考えています。

 そのため、この度最終案をとりまとめた「第3期山口県まち・ひと・しごと創生総合戦略」について、県議会の皆様の御意見をいただいた上で策定し、これに基づく取組を強力に、スピード感を持って進めてまいります。

 また、本県を取り巻く社会経済情勢は刻々と変化を続けています。家計や事業活動に大きな影響を与えている物価高や、企業における人手不足の深刻化など、様々な課題に対して、迅速かつ的確に現状を捉えた上で、実効的・機動的な施策を講じてまいります。

 そして、何よりも大切な、県民の皆様の暮らしの安心・安全をしっかりと守り抜いていかなければなりません。能登半島地震や、本県における昨年の大雨災害などを踏まえ、ハード・ソフトの両面から、防災・減災対策や、国土強靭化の取組をさらに強化してまいります。

 私は、県民誰もが、山口ならではの豊かさと幸福を感じながら、未来に希望を持って暮らせる「安心で希望と活力に満ちた山口県」の実現に向けて、新たな県づくりの取組をさらに力強く前に進めていきます。

 そして、人口減少に歯止めをかけ、県政の様々な分野で県民の皆様に目に見える成果をお届けし、社会や暮らしが良くなったと実感していただけるよう、全力で取り組んでまいりますので、議員各位並びに県民の皆様の、より一層の御理解と御協力をいただきますようお願い申し上げます。

令和6年度当初予算

 それでは、令和6年度の当初予算編成について、御説明申し上げます。

 まず、我が国経済は、このところ足踏みもみられるものの、緩やかに回復しているとされています。一方、先行きについては、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとされ、また、物価上昇等の影響に十分注意するとともに、令和6年能登半島地震の経済に与える影響に十分留意する必要があるとされています。

 こうした情勢の下、国においては、「デフレ完全脱却のための総合経済対策」を通じて、供給力の強化策と物価高を乗り越える生活実感の改善策により、投資と消費の力強い循環につなげていくとされています。

 このような考え方の下、国の令和6年度一般会計予算案は、経済対策に基づく令和5年度補正予算と一体として、時代の変化に応じた先送りできない課題に挑戦し、変化の流れを掴み取るための予算として編成されました。その総額は、前年度に比べ、1.6パーセント減の112兆5,717億円となっています。

 

 次に、令和6年度の地方財政については、一般財源総額について前年度を上回る額が確保され、また、地方交付税総額は前年度を上回り、臨時財政対策債は過去最低水準にまで抑制され、残高も縮減するなど、地方財政の健全化も図られたところです。

 また、こども・子育て政策の強化やデジタル化・脱炭素化・地方創生の推進等に必要な措置がなされるなど、地方の重点課題に即した対策が講じられた結果、地方財政計画の規模は、前年度に比べ、1.7パーセント増の93兆6,388億円となっています。

 

 こうした諸情勢を背景に、来年度予算の編成に当たったところですが、人口減少は、本県の活力を損ない、経済活動や地域社会等に深刻な影響を及ぼす最大の課題であり、その克服に向けて効果的な施策を迅速に展開するとともに、新たな変化や課題にも的確に対応し、本県の成長につなげる必要があります。

 このため、来年度予算においては、「人口減少の克服と本県の成長に向けた「3つの維新」の進化」、「持続可能な財政運営の推進」の2つの柱に沿って、予算を編成したところです。

 

 最初に、1つ目の柱である「人口減少の克服と本県の成長に向けた「3つの維新」の進化」について御説明します。

 まず、1番目の項目「人口減少の克服に向けた取組」のうち、1点目の「少子化対策の抜本強化」についてです。

 若者や女性の意見等を踏まえ、若い世代が安心して子どもを産み育てることができる社会環境づくりやキャリア形成と、育児・家事の両立を可能とする「共育て社会」の実現に向けた取組を強化します。

 初めに、「結婚、妊娠・出産、子育ての希望を叶える環境づくり」についてです。

 本県の令和4年における合計特殊出生率は全国11位と上位である一方、出生数は2年連続で8千人を下回り、5年前と比べて2割近く減少するとともに、そのペースも加速しています。

 また、若者や子育て世代からは、子どもを2人程度は持ちたいとの希望はあるが、経済的な負担感や子育て環境に不安を感じるとの声があったところです。

 本県としては、人口減少に対する強い危機感の下、こうした現状を打破していかなければなりません。

 そのため、これまで3歳未満児のうち、国の無償化対象とならない第3子以降について独自の保育料軽減支援を実施してきましたが、今回、支援対象を、所得制限を設けずに第2子以降まで拡大することといたします。

 これにより、保育所を利用する第2子以降の子どもがいる世帯で保育料が無償化されることとなります。

 また、3歳未満児クラスに国の配置基準を上回る保育士を配置可能とする補助制度を新設します。

 さらに、県外の保育士養成施設の学生を対象とした修学資金の貸付制度を創設するほか、幼稚園教諭の処遇改善等に取り組みます。

 不妊治療における経済的負担の軽減に向けては、生殖補助医療に係る自己負担とこれと併用した先進医療に係る経費を助成する、全国でもトップ水準となる支援制度を創設します。

 また、結婚の気運を高め、出会いの場を提供するため、大規模な婚活イベント等を開催します。

 このほか、子どもと親の双方が一緒に休日を過ごし、親子で楽しめる社会環境づくりを推進する「こどもや子育てにやさしい休み方改革」を展開します。

 次に、「「こども・子育て支援加速化プラン」に基づく支援の強化」についてです。

 国の「こども・子育て支援加速化プラン」に呼応し、第2子以降の保育料無償化など本県が行う独自施策とあわせて、配偶者からの暴力等により支援を要する妊婦に対する相談支援拠点の設置や圏域単位による障害児等の支援体制の整備など、国制度を活用した支援の強化を図ることとしています。

 次に、「共育て社会を実現させる取組の推進」についてです。

 男性の育休取得について、本県では、夫が育児に携わる時間が全国で46位と非常に低い状況となっています。

 一方で、若い世代では、夫婦共働きを前提としたライフプランの下、家事・育児の負担を夫婦で分担する関係性を重視する傾向にあります。

 こうした状況を踏まえ、夫婦の共働き・共育てを定着させるための第一歩である男性育休について、その取得が当たり前になる社会の実現に向け、男性社員が育児休業を取得した場合、取得日数に応じて最大約180万円を支給する「やまぐちもっと育休奨励金」制度を創設します。

 また、共育てしやすい職場環境づくりに取り組む企業等や共育てを支えるサービスを提供する事業者を支援します。

 さらに、男性が育休を取得しやすい職場風土づくりを進めるため、企業の経営者や管理職の意識改革を図ります。

 男性の育休取得に向けては、県庁自らが率先して取り組むこととしており、やまぐちワークスタイルシフトの一環として、職員が育休を取得しやすい環境づくりを推進し、その成果を市町や企業に波及させていきます。

 

 2点目は、「県外流出に歯止めをかける社会減対策の充実」についてです。

 県外流出の当事者である若者や女性の県内定着、還流促進に向け、若者の価値観に合った労働環境の整備や移住支援策など、若い世代の意見を踏まえた施策を展開します。

 初めに、「若者の定着、移住の促進」についてです。

 女性を中心とした若者の県外流出は、出生数の減少、ひいては少子化を加速させ、その結果、さらなる人口減少へとつながっていきます。また、当事者である若者からは、就職先に対し、福利厚生などを重視するとの意見が上がっています。 

 県内企業の人手不足の解消に向けては、こうした意見や現下の賃上げの状況等も踏まえ、給与や福利厚生の改善に向けた支援など、県内企業の魅力向上を図る施策が必要と考えています。

 そのため、初任給や若年層の賃金の引上げを実施する中小企業者等に最大100万円の奨励金を支給するほか、奨学金返還支援制度を新たに創設する企業を支援します。

 また、企業と大学等が連携し、企業の経営者を対象とした学生との意見交換会や学生が企画・運営に参画する企業紹介イベント等を開催します。

 建設産業の就労環境の改善に向けては、建設ディレクターの導入などにより、担い手確保を促進します。

 また、高校生の県内進学や就職を促進するため、県内大学との連携の下、大学の学部の研究等について理解を深める取組を実施するとともに、県内就職率90%を目指し、高校1年生から生徒のキャリアデザインを支援する相談体制の構築などを実施します。

 移住の促進に向けては、移住希望者の住まいに関する要望の多様化を踏まえ、総合相談窓口の設置や県営住宅を活用した「お試し暮らし住宅」を整備するなど、取組の充実を図ります。

 また、就業及び創業に係る移住支援金の対象について、東京23区内に限定していた対象区域を東京圏に拡大し、新たに近畿圏、中京圏の一部を対象に追加します。

 次に、「産業力強化による魅力ある雇用の場の創出」についてです。

 まず、世界的に市場の拡大が見込まれる半導体・蓄電池分野や再生医療分野について、関連産業の育成・集積につながる研究開発等を支援します。

 また、複雑化、専門化する中小企業の課題に対して、経営・金融両面から一体的に支援できるプラットフォームを形成し、中小企業の経営基盤の強化に取り組みます。

 さらに、新規就農者等が遊休資産となっている農業用施設などを利活用できる仕組みを構築するほか、「やまぐち和牛燦」の増産対策の強化、林業事業体の収益拡大に向けた連携モデルの構築、最新鋭の漁船を活用した生産性の高い漁業経営モデルの実証などを支援します。

 次に、「インバウンド需要を取り込む観光力の強化」についてです。

 先般、ニューヨークタイムズが発表した「2024年に行くべき52ヵ所」に、日本からは唯一「山口市」が選出され、山口県も海外からの注目が一躍高まっています。

 この絶好機にインバウンドのさらなる誘客促進を図るため、海外メディア等を活用したプロモーションや羽田空港、東京駅など首都圏等の主要交通拠点における積極的かつ効果的な情報発信を行います。

 さらに、山口市から角島大橋や秋吉台、人気観光地の宮島から錦帯橋などを巡る観光周遊バスの実証運行等により県内周遊につなげるとともに、航空会社や鉄道会社のMaaSサービスと二次交通事業者等との連携を促進します。

 次に、「次代を担う人づくりの推進」についてです。

 まず、ウェルビーイングの観点を取り入れた「人づくり」を推進することにより、子どもや若者の自己肯定感や主体性の育成、多様性への理解向上を図ります。

 また、県内の専門分野で活躍する大人との対話を通じたワークショップの開催により、子どもたちのふるさと山口への誇りと愛着を高め、自らのキャリアを構築する力を育んでいきます。

 さらに、子ども自身で問題を解けるよう支援するため、生成AIを活用した学習補助アプリの導入に向けた実証を行うほか、将来の山口県を担うグローバル・リーダーの育成に向け、スタンフォード大学と連携し、全て英語によるオンライン講義を実施します。

 

 3点目は、「持続可能な地域社会の実現」についてです。

 人口減少下にあっても、県民が豊かで幸せに暮らせる社会を創るため、地域の維持・活性化につながる取組を充実・強化してまいります。

 初めに、「デジタルを活用した豊かな社会づくり」についてです。

 まず、若者にとって魅力的なスマート社会の実現に向け、自動運転技術の実装に向けたプロジェクトを推進していきます。

 また、県内企業等が生成AIを安全に実証できる環境を提供するとともに、これからのAI活用を担う中核人材の早期育成に取り組みます。

 さらに、これまで本県が企業や県民等との協働の下、デジタル技術を活用して地域や行政の課題を解決してきたプロジェクトについて、実装に向けた事業化を進めていきます。

 次に、「将来にわたり安心して暮らせる地域づくり」についてです。

 まず、県立総合医療センターについては、将来にわたって本県医療の中核的な役割を担っていけるよう、現在、新病院の基本計画を策定しており、来年度は、用地の取得に着手するなど機能強化に向けた取組を着実に進めていきます。

 また、へき地における医療提供体制の維持につなげるため、へき地にある民間診療所等の医業承継を支援します。

 さらに、安定的な訪問看護サービスの提供体制を整備するため、事業所の運営に関する相談や人材確保・育成の機能を有する訪問看護総合支援センターを設置します。

 路線バスやタクシーなどの運転士不足への対応に向けては、官民で組織する協議会の下、県内外向けの就職フェアや採用力を強化するセミナー等の強力な人材確保策を講じていきます。

 次に「交流拠点の整備等による活力の創出」についてです。

 山口きらら博記念公園については、今年度中に「山口きらら博記念公園みらいビジョン」を策定する予定であり、県民の皆様が愛着を持ち、誇りに思い、そして、ウェルビーイングを向上させる公園となるよう再整備を行ってまいります。

 来年度は、中国地方最大級となるフラワーガーデンの整備、多様な人々が共に楽しめる大型複合遊具等の設置、新たな魅力創出に向けた2050年の森の育成、昆虫などの観察や森林体験学習ができる施設の整備等を、順次進めていきます。

 また、新たな大規模イベントを誘致するとともに、スポーツや文化・芸術活動等が体験できる各種催しを開催していきます。

 アウトドアツーリズムの推進による活力創出に向けては、県外からの誘客促進とあわせ、アウトドアスポーツイベントの開催に向けた取組やサイクルスポーツの環境整備など、「スポーツフィールドやまぐち」の取組を推進していきます。

 

 次に、2番目の項目「社会経済情勢の変化への対応」についてです。

 初めに、「自然災害への対応」についてです。

 今回の能登半島地震をはじめとする地震や、近年頻発化、激甚化する大雨などの大規模な自然災害から、県民の生命を守り、被害を最小限に抑えるためには、事前の備えをしっかりと進めていくことが重要であると改めて強く認識したところです。

 県としては、引き続き、市町や関係機関が一体となって、地震などの大きな災害に備え、所要の対策を講じてまいります。

 ハード対策としては、緊急輸送道路の防災対策を前倒しして実施するほか、緊急時の交通・物流等の多重性・代替性の確保に資する山陰道の整備促進や昨年の梅雨前線豪雨により大きな被害が発生した厚狭川の河川改修など、防災・減災対策の着実な推進を図ります。

 ソフト対策としては、市町や自主防災組織等を通じた普及啓発を一層促進するとともに、災害発生時における福祉支援体制の強化を図るため、県域における災害福祉支援活動の調整役を担う災害福祉支援センターを設置します。

 さらに、本県の地震・津波による被害想定等の見直しに着手するほか、能登半島地震の検証で洗い出される課題等も踏まえ、必要な防災・減災対策に取り組んでまいります。

 次に、「新たな感染症危機への備え」についてです。

 本年4月から施行される改正感染症法に基づき、新興・再興感染症の発生・まん延に備えるため、国や医療機関等との連携の下、入院・外来医療や自宅療養者の支援等の体制など、感染初期から迅速に始動し、確実に機能する体制を整備します。

 次に、「物価高・賃上げへの対応」についてです。

 現下の物価の推移など本県の実情を踏まえ、来年度予算においても、本県独自の物価高騰対策を実施いたします。

 まず、物価高への支援として、光熱費や食材料費の高騰対策支援、学校給食等に係る増加経費の支援、ECサイトの送料支援、肥料・配合飼料価格の高騰対策支援などを行います。

 また、価格転嫁が進められず厳しい経営状況にある運送事業者の物流効率化を図る取組を支援します。

 

 次に、2つ目の柱である「持続可能な財政運営の推進」について御説明します。

 来年度予算では、人口減少の克服をはじめ本県の未来を創る様々な施策を講じましたが、これと両立して、持続可能な財政運営に向けた各般の取組を行ってまいります。

 まず、行政DXの推進として、生成AIやデジタルツールの利活用等により業務の効率化を図るとともに、令和4年度に造成したデジタル実装推進基金など4つの基金を有効に活用していきます。

 また、県債におけるプライマリーバランスは黒字を維持する見込みであり、今後も引き続き、持続可能な財政運営に向けて、必要な取組を行ってまいります。

 

 関連して、今後の行財政構造改革について御説明します。

 新型コロナに人的資源・財源を集中投資するため、令和2年4月に行財政構造改革を一時凍結しましたが、改革に掲げる個別の取組については、目標の実現にこだわらず全庁的な進行管理を実施してきたところです。

 その結果、改革期間中に見込まれた多額の財源不足額を解消し、硬直化した財政構造の転換が着実に進むとともに、中期的にも改革前のような財源調整用基金の大幅な取崩しに依存することなく予算編成が可能な状況となるなど、改革に掲げた目標を概ね達成いたしました。

 一方、長引く物価高騰などにより、財政需要のさらなる拡大や税収への影響が懸念される中にあっても、最大かつ喫緊の課題である人口減少問題をはじめ、デジタル化・脱炭素化など、大きくかつ急速に変化する社会環境や多様化・複雑化する行政課題に臨機応変に対応し、必要な行政サービスを持続的・安定的に提供していかなければなりません。

 そのため、今後は、財政の健全性の維持・向上を図りつつ、様々な行政課題に的確かつ機動的に対応していくための行財政基盤の強化を目指し、新たな行財政改革に移行することとしました。具体的な取組項目等については、令和6年度中に決定してまいります。

 私は、「安心で希望と活力に満ちた山口県」を実現するため、困難な課題に積極果敢に挑戦していけるよう、その基盤となる新たな行財政改革に向けた取組を前に進めてまいります。

 以上、主な歳出について御説明申し上げましたが、これらの結果、一般会計の総額は、前年度当初予算に比べ、6.3パーセント減の7,440億2,100万円となったところです。

 

 一方、歳入予算のうち、まず、県税収入について、輸入額の減少に伴う貨物割の減収により地方消費税の減収等が見込まれることから、前年度当初予算に比べ、6.7パーセント減の1,872億6,200万円を計上しています。

 また、地方交付税については、地方財政対策に伴い、前年度当初予算に比べ、1.7パーセント増の1,819億円を見込むとともに、県債については、特別分である臨時財政対策債の減少等により、前年度当初予算に比べ、3.0パーセント減の410億7,600万円を計上しています。

 財源不足額については、人口減少の克服に向けた独自の新規施策を構築した一方で、編成過程における歳出削減や歳入確保等の取組により、最終的に33億円となったところであり、財源調整用基金の取崩しにより対応した結果、来年度末の基金残高の見込みは約117億円となりました。

 以上が、議案第1号に係る令和6年度一般会計予算の概要です。

 次に、議案第2号から議案第18号までは、特別会計及び企業会計に関するものであり、その予算規模は、母子父子寡婦福祉資金特別会計ほか16会計を合わせ、総額2,835億6,000万円となっています。

条例、事件議決

 議案第19号から議案第58号までは、条例の制定、改正及び廃止に関するものです。

 その主なものを御説明しますと、

 議案第19号は、自転車の安全で適正な利用の促進に関し、基本理念及び施策の基本となる事項を定めるため、

 議案第20号は、女性自立支援施設の設備及び運営に関する基準を定めるため、それぞれ条例を制定するものです。

 議案第21号は、地方自治法の一部改正に伴い、改正を要する関係条例について、一括して整理を行うものです。

 議案第22号から議案第57号までは、いずれも条例の一部を改正するものであり、山口県薬剤師確保基金及び山口県公立学校情報機器整備基金の設置等を行うなどのため、それぞれ関係条例の一部を改正するものです。

 議案第58号は、法律の経過措置により存続していた指定介護療養型医療施設について、その経過措置の期間の終了に伴い、関係条例を廃止するものです。

 議案第59号から議案第63号までは、工事委託契約の締結等に係る事件議決に関するものであり、それぞれ県議会の議決をお願いするものです。

 議案第64号及び議案第65号は、人事案件に関するものであり、

 議案第64号は、教育長の任命について、

 議案第65号は、教育委員会の委員の任命について、それぞれ県議会の同意をお願いするものです。

 まず、教育長 繁吉健志氏は、来る3月31日をもちまして、また、教育委員会委員 佐野勇氏は、来る3月16日をもちまして、その任期が満了いたします。

 つきましては、後任の教育長・委員の任命を要するのですが、私としては、教育長には繁吉健志氏の再任をお願いするとともに、新たに教育委員会委員に伊藤己知代氏を最適任と考え、ここにお諮りいたします。

 なお、各氏の御経歴は、配布しました履歴書のとおりです。

令和5年度補正予算等

 議案第66号から議案第82号までは、令和5年度の各会計に係る補正予算に関するものです。

 議案第66号は、一般会計補正予算です。

 今回の補正予算は、国の総合経済対策に対応した事業の追加等を行うほか、県税収入等の歳入財源の確定見込み及び各事業の最終見込みにより、所要の補正を行うものです。

 まず、歳入予算のうち、県税収入について、輸入額の減少に伴う貨物割の減収等により地方消費税の減収が見込まれること等から、91億5,900万円の減額補正を行っています。

 また、地方交付税については、国の補正予算に伴う再算定等の結果、62億6,400万円を増額するとともに、国庫支出金及び県債等については、歳出予算との関連など、確定見込みにより、それぞれ所要の補正を行っています。

 次に、歳出予算については、国の総合経済対策に対応し、介護職員等の処遇改善に対する補助とともに、義務教育段階における1人1台端末の更新に充てるための基金の創設を行うなど、合わせて26億9,100万円を計上しています。

 このほか、災害復旧費における最終整理、その他事業の最終見込みによる所要の補正を行うとともに、地方財政法の規定に基づく令和4年度決算剰余金の積立など、年度間の財源調整を図るため、財政調整基金に125億4,900万円を積み立てることとしています。

 以上の結果、議案第66号に係る一般会計補正予算の総額は、833億1,800万円の減額となり、補正後の予算額は、7,651億1,900万円となっています。

 なお、建設事業等に係る繰越明許費については、国の補正予算への対応や用地補償交渉の遅延等により、9月及び11月補正予算での設定分の変更と合わせ、638億3,000万円を予定しています。

 議案第67号から議案第82号までは、特別会計及び企業会計に関するものであり、中小企業近代化資金特別会計ほか15会計について、いずれも最終整理による所要の補正を行うものです。

 議案第83号は、令和5年度に県が行う建設事業に要する経費の最終確定に伴い、市町が負担すべき金額を変更することについて、県議会の議決をお願いするものです。

その他

 この際、御報告申し上げます。

 訴えの提起をすること、訴え提起前の和解をすること及び交通事故等による損害賠償の額を定めることについては、専決処分により、処理をいたしました。

 また、地方独立行政法人山口県産業技術センターの常勤職員の数について、地方独立行政法人法の規定により、別添のとおり報告します。

 以上、提出議案等について、その概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。