本文
令和8年6月県議会定例会知事議案説明要旨
はじめに
本日は、令和8年度一般会計補正予算その他の諸案件につきまして、御審議をお願いするため、お集まりをいただき、厚くお礼を申し上げます。
議案の説明に先立ち、御報告申し上げます。
まず、「新たな総合計画」についてです。
私は、これまで、「やまぐち未来維新プラン」など、3つの総合計画を県政運営の指針として策定し、県づくりを進めてまいりました。
その結果、300件を超える企業誘致や8,000人以上の新規雇用の創出など、目に見える成果が上がっており、また、第二子以降の保育料無償化をはじめとした全国トップクラスの子育て支援策を講じるなど、県民の暮らしを支える基盤づくりも着実に前進してきたところです。
一方で、県政の最重要課題である人口減少は厳しさを増し、今後、産業や地域を支える人材の不足など、その影響は様々な分野において一層深刻化していくことが見込まれます。
私は、こうした状況に強い危機感を抱いており、人口減少に歯止めをかけるとともに、人口規模が縮小する中にあっても、経済成長と地域社会の維持を両立させていく取組を着実に進めていくことが、極めて重要だと考えています。
併せて、デジタル化や脱炭素化の進展といった社会変革を、新たな価値や成長を生み出す好機と捉え、本県の更なる躍進へと繋げていかなければなりません。
こうした考えの下、産業力の強化を通じた持続的な成長が人生100年を支える安心を生み、その安心が更なる成長を後押しする「成長と安心の好循環」の創出を、県政運営の基軸に据えて、県づくりを新しいフェーズへと進めてまいります。
その実現に向けた取組を戦略的かつ計画的に推進していくため、今後の県政運営の指針となる新たな総合計画を、本年度中に策定することとしており、4月に決定した策定方針に沿って、今月中に骨子案を取りまとめる予定です。
新たな総合計画が、実効性のあるものとなるよう、幅広い県民の皆様の声や、県議会の皆様方の御意見をしっかりとお聞きしながら、精力的に策定を進めてまいります。
次に、Mine秋吉台ジオパークのユネスコ世界ジオパーク認定についてです。
去る4月23日、美祢市全域を対象とするMine秋吉台ジオパークが、国内で11箇所目、県内では初となるユネスコ世界ジオパークに認定されました。
この度の認定は、県民が地域の魅力を再発見するとともに、美祢市はもとより、山口県の認知度を高め、国内外に向けてその魅力を発信する好機となるものです。
篠田美祢市長をはじめ、Mine秋吉台ジオパーク推進協議会及び関係者の皆様、そして、ジオパーク活動に積極的に取り組んでこられた市民の皆様方の多大なる御尽力の賜物であり、心より敬意を表します。
県としては、自然の保全や教育・観光への活用など、地元の取組を引き続き支援するとともに、Mine秋吉台ジオパークの魅力を国内外に向けて効果的に発信し、本県の更なる地域活性化や観光振興に繋げてまいります。
次に、最近の経済情勢についてです。
我が国経済は、緩やかに回復していますが、中東情勢の影響に注視する必要があり、また、金融資本市場の変動の影響などに注意する必要があるとされています。
こうした中、政府においては、中東情勢を踏まえた対応として、先月26日、電気・ガス料金支援に係る予備費使用を閣議決定し、今月5日には重点支援地方交付金の追加措置などを含む関連補正予算が成立したところです。
また、県内経済については、緩やかに回復しており、中東情勢が県内企業の生産活動に及ぼす影響は限定的なものにとどまる見通しであるが、引き続き状況を注視していく必要があるとされています。
県としては、中東情勢の影響に対応するため、事業者向けの特別相談窓口の設置や制度融資の受付、全庁的な情報連絡会議の設置等の対策を講じてきたところであり、また、今般の国の電気・ガス料金支援策に呼応して、エネルギー価格上昇の影響を受ける県民や事業者を速やかに支援するため、今回の補正予算に所要の経費を計上しています。
私としては、引き続き、中東情勢や物価・経済状況、国の動向等を十分に注視し、国の取組ともしっかりと連携しながら、適切に対処してまいります。
それでは、提出議案の概要について、御説明申し上げます。
令和8年度補正予算等
議案第1号は、令和8年度一般会計補正予算です。
今回の補正予算は、当面緊急を要する経費について、所要の補正を行うものであり、補正総額は、85億7,000万円、補正後の予算規模は、7,948億6,500万円となっています。
その内容としては、まず、中東情勢を踏まえたエネルギー価格の上昇を見込んで実施される国の電気・ガス料金支援に呼応し、県民や事業者の光熱費の負担軽減を図るため、LPガス料金や特別高圧を受電する中小企業者等の電気料金の高騰分を支援することとし、合わせて8億9,400万円を計上しています。
また、産業イノベーション人材等の育成に資する高校教育改革を推進するため、国庫支出金を原資として山口県公立高等学校教育改革促進基金を62億円積み増すとともに、本基金を活用して企業・大学等との連携体制の強化や教育環境の整備などを計画的に進めることにより、改革を先導する拠点を創出します。
さらに、医療提供体制の維持・高度化を図るため、医療機関の業務効率化や職場環境改善に資するICT機器等の導入を支援します。
一方、歳入予算については、歳出との関連において、国庫支出金74億500万円等を追加するほか、所要の一般財源については、繰越金1億4,100万円をもって措置しています。
以上が、議案第1号に係る令和8年度一般会計補正予算の概要です。
条例、事件議決
議案第2号から議案第10号までは、条例の制定及び改正に関するものです。
議案第2号は、地方自治法の一部改正に伴い、改正を要する関係条例について、一括して整理を行うものです。
議案第3号から議案第10号までは、いずれも条例の一部を改正するものであり、地方税法等の一部改正に伴い、ふるさと納税制度に係る特別控除額の限度額の変更等を行うものです。
議案第11号から議案第16号までは、事件議決に関するものです。
議案第11号及び議案第12号は、工事の請負契約の締結について、
議案第13号から議案第15号までは、物品の買入れについて、
それぞれ県議会の議決をお願いするものです。
議案第16号は、条例の改正に関する専決処分について、県議会の承認をお願いするものです。
議案第17号及び議案第18号は、人事案件に関するものであり、議案第17号は、人事委員会の委員の選任について、
議案第18号は、公安委員会の委員の任命について、
それぞれ県議会の同意をお願いするものです。
まず、人事委員会委員 上野清氏は、来る7月16日をもちまして、また、公安委員会委員 今村孝子氏は、来る7月25日をもちまして、その任期が満了いたします。
つきましては、後任の委員の任命を要するのですが、私としては、人事委員会委員には山﨑健司氏、公安委員会委員には大野直子氏をそれぞれ最適任と考え、ここにお諮りいたします。
なお、各氏の御経歴は、配布しました履歴書のとおりです。
その他
この際、御報告申し上げます。
令和7年度の一般会計ほか4会計につきましては、繰越計算書を調製しましたので、御報告いたします。
また、工事の請負契約の一部を変更すること、訴訟上の和解をすること及び交通事故等による損害賠償の額を定めることについては、専決処分により、処理をいたしました。
また、県が出資等を行っている法人の経営状況を説明する書類につきましては、別添のとおり作成しましたので、提出をいたします。
以上、提出議案等について、その概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。

