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知事発言集・平成27年公務始め式 知事訓示

ページ番号:0011270 更新日:2015年1月5日更新

 皆さん、明けましておめでとうございます。

 新しい年の公務始め式に当たりまして、県政に臨みます私の考え方を申し上げたいと思います。
 まず、この年末年始の休暇中、皆さんにはゆっくりと休んでいただきたかったところでありますけれども、12月30日の未明に、県下で大変残念ながら、鳥インフルエンザが発生をいたしました。これを受けまして、ただちに県の対策本部を立ち上げ、全庁挙げて迅速な防疫作業に取り組んだところです。

 職員の皆さんには、年末年始にもかかわらず休日を返上し、また、暴風雪警報も出た厳しい状況の中で、肉体的にも精神的にも大変な負担を伴う作業であったかと思いますが、こうした大変な事態に、全力で、そして的確に対応していただきましたことに対しまして、心から感謝を申し上げます。
 皆さんの尽力によりまして、事態は収束に向かって推移をしておりますが、予断を許さない状況がしばらく続きます。皆さんには引き続き、まん延防止や風評被害の防止、さらには経営面で打撃を受けた畜産農家への支援などの対策にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 私は、この度の事態に当たり、安心・安全の確保に対する、県の責任の重さを改めて認識をしました。今回の鳥インフルエンザに限らず、大規模自然災害が相次いでいます。住民生活の安全を脅かす、予測し難い事態が頻発をしているわけであります。
 こうした危機的事象の発生によって、県民の皆さんが自らの命や暮らしに不安を感じるような時にこそ、県がしっかりとした対応をして、県民の皆さんの安心・安全を守っていく、これが極めて重要であるというふうに考えています。いざというときに、県がしっかりやってくれるから安心だ、そう県民の皆さんに思っていただけるような、皆さんの安心の拠り所となるような県でありたいと考えています。
 皆さんには、様々な危機事象に対し、常日頃から、危機意識を持ち、情報の的確な収集・管理に努め、そしてまた不測の事態に迅速かつ適切に対応できるよう、それぞれの立場で十分な心構えと備えをしていただくように、まずもってお願いをしておきます。

 さて、今年は、人口減少や少子高齢化など、本県が直面している様々な困難に対して、果敢に挑戦をし、将来にわたって活力のある元気な山口県を創っていく、そのための諸施策を本格的に実行していく重要な年であると考えています。

 年頭にあたりまして、私から、3点お願いをしておきます。
 一点目は、チャレンジプランの推進についてです。
 これから、県の予算編成作業も佳境を迎えてまいります。大変厳しい財政状況の中にあっても、チャレンジプランの確実な推進を図っていく必要があります。将来を見据えて、今何をなすべきかということを考え、実効性のある予算を編成し、新たな県づくりを力強く進めていかなければなりません。
 そして、施策の実行に当たっては、皆さん一人ひとりが、持てる力を十二分に発揮をしていただくことが重要であります。そのためにも、絶えず現場に根差した問題意識を持ちながら、前例にとらわれることなく、成果に結びつけるためには何が本当に必要であるか、これを真剣に考え、迅速に実践をしていく必要があります。
 皆さんには、現場重視・成果重視・スピード重視、この3つを基本に、チャレンジプランの名のとおり「挑戦」する気概を持って、組織を挙げ、職員の総力を結集して予算編成や施策の推進に当たっていただくようにお願いをします。

 二点目は、国が最重要課題としております「地方創生」への対応についてです。
 「地方創生」がいよいよ本格的に動き出そうとしています。昨年末には国の「総合戦略」が閣議決定をされ、その先行実施分も含めた経済対策も取りまとめられたところです。
 私は、本県が目指す新たな県づくりと地方創生の方向性はまさに軌を一にしているというふうに考えております。チャレンジプランを強力に推進をすることこそ、本県発の地方創生につながるものと考えています。国の総合戦略には、首都圏の企業の地方への移転の促進など、これまでにない新たな対策、あるいは新たな交付金の創設などが盛り込まれております。こうした国の政策に積極的に呼応し、本県の実情に即した、本県独自の実効ある対策を力強く進めていく必要があります。
 このためにも、チャレンジプランの一層の充実を図るとともに、県の「総合戦略」の策定に向け、人口減少を克服するための、思い切った対策についての検討も直ちにスタートさせねばなりません。
 また、国の経済対策に盛り込まれた対策を積極的に県の予算の中で取り組んでいくことも必要です。当初予算、補正予算に向けての限られた時間での対応が求められますので、県職員の皆さんには、国の情報、これをしっかりと収集をし、的確に、そしてスピード感を持って対応していただくようにお願いをします。

 三点目は、山口県の魅力発信力の強化についてです。
 本県にはたくさんの魅力がありながら、その魅力を十分に発信することができておらず、本県の認知度をもっと高めていくことが必要であるというふうに考えています。
 今年は昨日から始まりました大河ドラマ「花燃ゆ」の放映、そして5月にはミラノ国際博覧会への出展があります。また、7月の「世界スカウトジャンボリー」、そして10月には「ねんりんピック山口」が開催をされます。また6月には「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の世界遺産登録も期待をされるなど、これまでにないほど、本県の魅力を発信する多くの機会に恵まれています。
 これらを絶好のチャンスとして、私自身先頭に立って、本県の魅力を国内外に広く発信をし、山口県を売り込んでいきたいと思っています。職員の皆さんも、一人ひとりが山口県のセールスマン、セールスウーマンとして、そういう意識を持って、本県の魅力の発信、売り込みを積極的に進めていただくようにお願いをいたします。

 最後に重ねて申し上げますが、人口流出などの人口減少、そして少子高齢化など、本県が直面しています課題は大変困難なものばかりであります。しかしながら、こうした課題を私たちが真正面から受け止め、そして将来にわたって活力のある、元気のある山口県を創っていくため、大きく踏み出していかなければなりません。私たちは今、そうした重要な岐路に立っていると考えています。
 職員の皆さんには、「活力みなぎる山口県」の実現の向けて、これまでのやり方にとらわれることなく、一人ひとりが気概をもって、自ら何をなすべきかを考え、果敢に挑戦をしていただきたいと思います。以上お願いをしまして、年頭の訓示といたします。

 今年も共に頑張りましょう。