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知事発言集・平成26年度本庁部課長・出先機関の長合同会議知事訓示

ページ番号:0011344 更新日:2014年4月4日更新

はじめに

 皆さん、おはようございます。
 新年度が始まりました。今年度は、いよいよ本格的に新しい県づくりを進める極めて重要な年になると考えています。これからの山口県の目指すべき姿について確固たる方針を定め、スピーディに各種施策を実施していく必要があります。本日、そのスタートダッシュに当たって、私の考えを申し上げたいと思います。

就任から今日までについて

 就任以降について振り返りますと、2月25日の初登庁以降、平成26年度の当初予算の査定、あるいは重点事業等のレクチャー、県内各地での行事への出席など、中身の詰まった約1か月でありました。知事就任後初めての県議会となる3月の定例会では、今後の県政運営にあたっての私の所信を述べさせていただくとともに、議員の皆様と様々な議論をすることができたと思っています。
 また、3月14日には、未明に伊予灘を震源とする地震が発生をいたしました。直ちに私を本部長とする災害対策本部を設置して、情報収集等に当たるなど、職員の皆様方には大変迅速な対応をしていただきました。幸いにも、大きな被害に至らなかったということで、安堵もいたしましたけれども、県民の皆様の安心・安全の確保に対する責任の重さをあらためて認識をしたところでございます。
 そして、3月15日には、山本繁太郎前知事が病気のためにご逝去されました。全身全霊をかけて山口のために取り組まれた数々の政策が、まさに実を結ぼうとする時に、志半ばで退任を余儀なくされましたけれども、私といたしましては、山本前知事が遺された数多くの財産をしっかりと受け継いで、その成果も活かしながら、さらに継承、発展させていきたいと、そのように考えております。

県政運営方針

(1)5つの政策の柱

 今後の県政の運営方針についてでございますけれども、私は、今後の県政推進の基本的な事項として「5つの政策の柱」を示しています。今年度は、この柱をさらに頑丈な屋台骨にしていく必要があります。そうしたものを構築をしていくために、ここで改めて皆様方に、その推進の方向性について申し上げたいと思います。
 まず、一つ目は、「地域経済の活力を高めて山口を元気にする」ということでございます。
 その取組のポイントとなりますのが、産業戦略の司令塔として設置をしました「産業戦略本部」でありますけれど、まずはトップマネジメントを強化をするために、今年度からは、私自らが本部長に就任することにいたしました。
 また、産業戦略部長を副本部長兼事務局長にするとともに、新たに全部局長が本部員として参画する体制にいたしました。これによりまして、私からの指示をスピーディに全庁に行き渡る体制としています。この体制の下で、「やまぐち産業戦略推進計画」をさらに充実をさせ、全庁一丸となってスピード感をもって取組を進めていきたいと考えています。
 二つ目の柱は、「未来を担う「人」を育てる」ということであります。一人ひとりが輝かずして地域は輝かない、と考えております。安心して子供を産み育てられる環境の整備、あらゆる世代の人が、学び、活躍し、自己実現できる地域社会づくりを進めていきたいと考えています。
 三つ目は、互いの絆を大切にし、支え合う、そうした「底力のある地域を創る」ということであります。地域や集落の維持・活性化が大変厳しくなっています。そうした中で、本県の将来を見据えて、中山間地域、離島地域などが発展できる基盤づくりを進めていく必要があります。
 中でも、中山間地域については大変厳しい現状にありますことから、新年度から新たな支援に取り組むことにしております。詳しくは後程総合企画部長から説明をしますけれども、県職員による「県庁中山間応援隊」、これを創設をいたしまして、集落の維持・活性化に向けた地域の意欲的な取組、地域の活性化のための取組を支援していくこととしております。私自身が、その「応援隊長」として、率先して先頭に立って取り組んでいく、そういう考えであります。
 四つ目は、県民の皆様「一人ひとりのいのち、安心を守る」ということでございます。防災・減災もそうですが、医療・介護等を含めた県民の皆様方の安心の確保をしっかりと図っていく、それによって県民生活の基盤づくりを進めていきたいと考えております。
 そして、五つ目の柱として、今申し上げました四つの政策の柱を推進するために、県の組織や行財政基盤の強化等、根本的な事項をしっかりと創り上げてまいります。

(2)中期的なビジョンの策定

 私は、この「5つの政策の柱」について、山口県の目指すべき姿をしっかりと描いた上で進めていく必要があると考えております。そのために、中期的なビジョンを策定し、これに基づいて各種施策を実施してまいります。
 早速、来週の月曜日には、第1回目の策定本部会議を開催をして、具体的なビジョンのフレームなどを決定をする予定であります。
 そして、今年度中の策定を目指しまして、具体的な作業をスピード感を持って進めてまいりますけれども、私は、その策定の前提として、県民の皆様の御意見をしっかりとお聞きするということにしっかりと取り組みたいと思っております。
 ビジョンの策定に当たりまして、県政の現状を把握をする中で、私自身、率先して地域に出向いて、各地域における問題点、課題などについて、県民の皆様の生の声をお聞きをしたいと思っております。各部局においても、県民の皆様と私との意見交換の場づくりを積極的に行っていただきますように、よろしくお願いいたします。

(3)追加的な予算編成(いわゆる肉付け予算)

 そしてこのビジョンの策定作業と並行して、追加の予算措置、いわゆる肉付け予算の編成も行ってまいります。
 今年度の当初予算は、通年予算ではありますけれども、義務的経費、経常的な経費、継続事業を中心とした、いわゆる骨格予算というふうになっております。
 今後、県政の現状をしっかりと把握をした上で、本県の目指すべき姿、そして現在の取組でさらに充実が必要な部分などについて、庁内での議論をしっかりと重ねたいと考えております。その上で、県としてやるべきこと、その優先順位を見極めて、直ちに取り組むべきものについては、追加の予算措置を行っていくこととしております。
 こうした観点で、6月補正予算では、いわゆる「肉付け予算」として、その編成に当たってまいりますけれども、先ほど申し上げました今年度策定するビジョンとの整合性に留意しつつ、新たな施策のフレームを組み立てたいと考えております。

幹部職員としての心構え

 以上、私の県政運営の基本的な考え方を申し述べさせていただきました。
 これらの取組を進めていくためには、現場重視・成果重視・スピード重視の三つを基本に、市町や県民の皆様と一丸となって取り組むことが重要であると考えております。
 特に、本日お集まりの幹部職員の皆様方には、様々な課題に対して、県として何をするべきか、真剣に考えていただきたいと思いますし、そして、そういった視点に立って、しっかりと部下職員をマネジメントをしていただきたい、そのように考えております。

終わりに

 山口県は、今、人口減少とか高齢化、非常に大きな困難にぶつかっていると思っています。私たちのふるさとのこの山口県が、将来にわたって、活力があって希望がある、そうした地域であるためには、現状のままではいけない、こうした思いは皆様方共通に同じく感じておられることと思います。
 この山口県の未来を明るいものにしていくためには、私たちは、立ち止まることなく、今こそ様々な困難に挑戦していかなければいけない、そのように思っています。私たち全員がそういった意識をもって、果敢に様々なことにチャレンジをしていこう、というふうに考えておりますし、是非、そのチャレンジを皆様方一緒になって取り組んでいただきたいと思います。
 あらためて申し上げますけれども、今年度は、新しい県づくりに向けた非常に重要なスタートの年でございます。県民の皆様が「山口県に生まれてよかった」と心から思っていただけるような、そういった県づくりを目指して、ともに頑張ってまいりましょう。よろしくお願いします。