本文
知事記者会見録・最新分
発表項目
〇年度当初に当たって (PDF:1020KB)
〇中小企業の賃上げ支援について (PDF:1.69MB)
知事
本日は、新年度最初の定例記者会見ということになります。報道関係の皆さま方には、本年度も引き続きよろしくお願いします。
新年度のスタートに当たりまして、「本庁部課長・出先機関の長合同会議」、これを先ほど開催して、私から職員に訓示を行いました。
長期化する物価高に加えて、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の変動などによって、状況はますます混迷を深めており、日々の暮らしや将来に対する不安が一段と高まっています。
そのため、職員に対して、当初予算で講じた物価高への対策等を着実かつ速やかに実行すること、そして、今後の情勢や国の動向等を十分に注視しながら、あらゆる状況変化に対して機動的に対応できるよう、不断の備えを進めることを、改めて指示をしました。
また、本県の最重要課題である人口減少は、厳しさを増しており、今後、その影響はさまざまな分野において一層深刻化していくことが強く懸念されます。
私は、こうした難局に真正面から立ち向かい、将来を見据えて、本県の活力を維持、向上させ、県民誰もが安心して希望を持って暮らし続けることのできる山口県の実現を目指します。
そのため、「成長と安心の好循環」の創出を今後の県政運営の基軸に据え、県づくりを新たなフェーズへと進め、果敢に挑戦していきます。
また、新たな県づくりを着実に進めていくため、本県が目指すべき将来像や施策の基本方針を明らかにする「新たな総合計画」を、本年度中に策定することとしています。
策定にあたっては、県民の皆さまと共に、将来に希望を持って暮らし続けられる山口県の姿を描き、その実現に向けた実効的な取り組みを構築していきたいと考えています。
このため、職員に対して、県民の皆さまの思いを確かな形として結実させることができるよう、計画策定に積極的に取り組むとともに、未来を見据えた県づくりへの取り組みを、それぞれの立場で検討を重ね、着実に推進するよう指示しました。
こうした考えの下、今年度の施策推進にあたっては、2本の柱の下、新たな県づくりの取り組みを速やかに始動させていきます。
1つ目の柱は、「未来をつくる「稼ぐチカラ」の強化」です。
半導体等の成長産業の集積など、これまでの取り組みの成果を基盤として、各産業分野における「稼ぐチカラ」を飛躍的に伸ばしていくことにより、人口減少下においても揺るがない、県民の生活を守る力となる、強靭で持続可能な産業基盤を構築していきます。
2つ目の柱は、「人生100年を支える「安心」の確立」です。
産業力の強化で得られた成長の果実を、子育てや教育、医療、福祉、地域交通など県民生活を支える分野へ確実に行き渡らせ、誰もが不安なく暮らせる基盤を整え、人生のどの段階においても安心を実感できる「人生100年を支える安心」を確立していきます。
併せて、そうした新たな県づくりを着実に進めていくため、その取り組みを支える行財政基盤の一層の強化に向けて、新たな行財政改革を進めていきます。
さらに、職員には、県政を進めていく上での心構えとして、「共創による県づくりの推進」、「危機管理の徹底」、この2点を指示しました。
私は、人口減少をはじめ、県政が直面するさまざまな課題を克服し、「成長と安心の好循環」を創出することにより、「安心で希望と活力に満ちた山口県」を何としても実現していく、こうした強い決意で、自ら先頭に立って積極果敢に挑戦していく、そうした年にしていきますので、引き続き、県民の皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
次に、中小企業の賃上げ支援についてです。
物価高が長期化する中で、物価上昇を上回る賃上げ環境の整備に向けて、今年度、国の重点支援地方交付金を最大限活用して、賃上げへの支援を強化していきます。
まず、「賃金引上げ応援奨励金」についてです。
昨年度まで、若年層の賃上げを実施した中小企業等に対して奨励金を支給していましたが、今年度は、対象を若年層から全年齢に拡大するとともに、新たにパート労働者も対象に加え、賃上げの裾野の拡大を図ります。
具体的には、働きやすい職場環境づくりに向けた行動計画の策定に併せて、平均4%以上の賃上げを実施した中小企業等に対して、最大300万円の「賃金引上げ応援奨励金」を支給します。
次に、「やまぐち正規シャインもっと応援奨励金」についてです。
正規雇用を希望するものの、家庭の事情等で非正規のパート勤務を選択している方々などが、正規社員としていきいきと働き、かつ、所得向上を実現できるよう、正規転換などに取り組む中小企業等に対して、最大100万円の「やまぐち正規シャインもっと応援奨励金」を支給します。
具体的には、短時間正社員など多様な正社員制度を導入した場合などに、最大20万円の「環境づくり奨励金」を支給します。
また、パート労働者等を正規社員として雇用し、就職準備金として本人に10万円以上支給した中小企業等に対して、最大80万円の「正規転換等奨励金」を支給します。
こうした支援をいち早く届けられるよう、本日、4月7日、「やまぐち働き方改革支援センター」内に「賃金引上げ・正規転換等応援奨励金事務局」を開設し、「賃金引上げ応援奨励金」及び「やまぐち正規シャインもっと応援奨励金」の申請受付を開始します。
併せて、中小企業における賃上げの原資となる収益力の向上に向けて、経営基盤の強化も支援します。
「中小企業賃上げ環境整備支援事業補助金」は、物価高や人手不足の影響を受ける中小企業が、安定的かつ継続的に賃上げできるよう、生産性向上や業務改善に資する新たな設備等の導入経費を支援するものです。補助率は2分の1で、中小企業者は最大500万円、小規模事業者は最大100万円まで補助します。
こちらは既に募集を開始しており、今月30日まで申請を受け付けることにしております。
私は、こうした支援を通じて、物価高が続く中にあっても、地域の雇用を支える中小企業が持続的に賃上げできるよう、しっかりと後押しをしていきたいと考えています。
私からの説明は以上です。
NHK
まず今年度の県政運営のことについてお聞きしたいと思います。
今知事、発表の中でも、緊迫化している中東情勢を踏まえて、県の幹部の職員の方に備えを指示されたということだったんですけれども、現段階で、具体的に何か県として準備されていることとかがあれば、教えてください。
それがまず1点と、あと、県の方で中小企業向けとか農林水産事業者向けに窓口を設置されているかと思います。この窓口について、現時点で何か問い合わせとか相談とかが寄せられていれば教えてください。この2点です。お願いします。
知事
そうですね。物価高が元々あったわけですけれども、今の中東情勢のこれからの展開によって、より厳しいものがやってくる、そうしたことも考えて対応していかなければいけないと考えております。
そうした意味で、今日の会議においても、これからの展開について、それぞれの部局がしっかりと状況を把握し、必要な対応をこれからしていかなければいけない、そうした思いでぜひ対応してほしいということを伝えたところです。
具体的な対応として、今、例えば相談窓口を、企業向けですとか、農林水産業の関係ですとか、そうした事業者向けのものも備えておりますし、さまざまな制度融資等も、従来のものを充実しながらやっておりますので、そうした中での対応というのがまず基本になると思っておりますけれども、一方で国の方のさまざまな動きもございます。燃料費の高騰に対する支援ですとか、備蓄の放出ですとか、さまざまな今の状態に対する対応がありますので、そうしたものについてもしっかりとアンテナを張り、われわれとしても、もし国の施策がまた出てくれば、それに対して、柔軟に、機動的に対応していくということも必要になってくるだろうと思っておりますので、そうしたことを、しっかりと全庁挙げて体制を整えてやっていかなければいけないと思っております。
そして、相談窓口の方では、中東情勢の緊迫化に伴う相談、これは資金繰りに関する件が商労関係で2つほどあって、いずれも制度融資として原油価格・物価高騰対応資金等、そうしたメニューを設けておりますので、そうしたことを紹介しております。
引き続き、これは国とか関係の機関ともしっかりと連携しながら、中小企業等における状況、またニーズの把握等をしっかりと行っていきたいと思っています。
NHK
今おっしゃられた資金繰りの件というのは、県内の中小企業から2件相談があったということですか。
知事
そうですね、はい。
NHK
あともう1点、中小企業の賃上げ支援の方についてお聞きしたいと思います。
物価高がある中で、非常に賃上げの支援をするというのは大切なことだと思うんですけれども、ここで定期昇給相当分を除いて平均4%以上の賃上げというところで、まだたちまち大きな影響は出ていないと思うんですけれども、中東情勢とかによっては賃上げ自体が難しいというところで、こういった条件を満たすというところも難しいというような企業も中にはあろうかと思うんですけども、そのあたりはどのように思われますか。
知事
そうですね。もちろん今回の当初予算で作った措置、これを速やかに執行していくということで、今日から受け付けてということを行うということにしております。どこも物価高等で非常に苦しい中で、一方で人材の確保がなかなか大変だと、これは選挙を通じてもお聞きをしました。何とか人材確保できるようにしたいけれども、ということでありますけれども、やはり人材確保する上では賃上げというところが欠かせないというふうに思っております。
全国的にどんどんと賃上げされている中で、山口県の企業はそれに取り残されるということなってしまうと、やはり県外への人材の流出ですとか、そうしたことを通じて、県内での人材の確保というのは、ますます厳しくなってくると思っております。
やっぱり、中小企業の皆さまは、地域の経済、暮らしを支える重要な部分を担っていただいているわけでありますので、引き続き、そうした事業が行われて、われわれも生活がしっかりと守られる、そうした環境にしていく上では、やはり人材の確保ということは、われわれも後押しを強くしていかなければいけないと思っています。
そうした意味で、今年度は、これまでよりもさらにパワーアップした内容を今回措置をして、強力な後押しをしていこうということをしているわけであります。
当然、これからまた中東情勢等の動きによって、さらに経営が厳しくなるですとか、そうしたこともあろうと思いますので、考えていかなければいけないと思いますけども、そうしたことは、今言った相談窓口ですとか、さまざまな融資ですとか、いろんな手当てによってカバーしていける部分もあると思いますし、そうしたこともしっかり行いながら、一方で賃上げというところにしっかりと焦点を置いて、施策というものはこれからも行っていかなければいけないと思っておりますので、まず今回の予算をしっかりと執行して、また企業の方々からのいろんなお声も踏まえて、今後の展開もさらに考えていきたいと思っています。
読売新聞
賃上げ支援の関係でお尋ねしたいんですけれども、今回、直接的な300万円の支給に加えて、中小企業の環境整備であるとか、正社員への切り換えの支援とか、複合的に、何か施策を組み合わされてるようにお見受けしました。
そこのところの狙いと、こういう効果を上げてほしいというところを教えていただけますでしょうか。
知事
そうですね。まず賃上げそのものもやはり重要なんですけれども、やはり1つは、働く方々の立場に立ってみると、非正規の方々が非常に多いわけですね。これ全国的にもそうですし、山口県においてもその課題があるわけでありますけども、ここをぜひ正規に転換をしようという企業の後押しをより強力にしていきたいと思っております。
これは、それぞれの方々が、働く場において働きがいを持ってしっかり働いてもらうということを整えていく上でも重要な要素だというふうに思っておりますので、そうしたことをやっていくということ。それからもう1つは環境整備ですね。これはやはり賃上げしていくということで言いますと、今回県の後押しもするんですけれども、やはり企業の方でその体力がしっかりとあって、上げられるという状況でなければいけないわけですね。
それは今回の賃上げの奨励金では、要は賃上げする原資の部分を一定支援しますということでありますので、そもそもその企業自体の労働生産性を上げるですとか、そうしたことをしないとその賃上げの原資というのは生まれてこないわけですね。そうしたことをしていくための後押しも同時にしていく必要があるだろうと、短期的に賃上げを今この瞬間するということについての手当てだけではなくて、より持続的にその企業が成長する、今のその雇用の人数でもってより高い生産を行っていく、付加価値を高めていくですとか、そうしたことの環境づくりということも併せてする必要があります。
ただ、これもなかなか企業単体での取り組みは、中小企業ですとか小規模事業者は厳しいものがあると思いますので、そこについて今回補助を入れて、しっかりとその後押しをしていくということをやっていこうということです。
ただ、これだけではなくて、やはりこれまでの取り組みのDX化ですとか、これはY-BASEとかでも支援をしておりますけれども、デジタル化あるいはAIの活用等も、後押しをさまざまな環境を整えてやっていますけれども、そうしたことを通じて、より効率的な、また、労働生産性の高いものに上げていくということにシフトできるような、そうした後押しをさまざまな面でしております。
これは1つの施策で何かがすべて完結するわけではなくて、多様なメニューを用意して、その企業に合った形で、総合的な後押しをできればなと思っておりますので、そうした上で、これからも何が必要なのかということは常に考えながら、取り組みをより充実していきたいと思っています。
防府日報
大きく3点お伺いします。まずイラン情勢の関係なんですけれども、昨日、マツダが中東向けの生産を5月まで一時的に停止するということで、欧州向けに振り分ける形で全体の生産量は確保するということですけれども、イラン情勢が長期化すると、じわじわと影響が広がってくることが想定されますが、現時点で、県内経済にどのような影響が出ているかというのは、県としてはどういうふうに、今現状認識をされておられるんでしょうか。
知事
そうですね。直の影響と言うよりは、さまざまな将来に向けての懸念というところが多いというふうに受け止めております。直接的な影響としては、経済というか暮らしに関わることなのかもしれませんけれども、例えば交通の面では、燃料は調達できていると聞いておりますけれども、例えば燃料コストが上がったことで、周防灘フェリーが夜間便を減便、これは4月1日から1ヶ月間減便すると、そうしたことなど運行に影響が出ているということがあろうと思います。
それ以外では、例えば医療関係では医療物資の供給に関する状況把握等も関係団体を通じて行っていますけれども、一部の団体からは今後の供給への不安感があると、そういった話が寄せられておりますが、ただ現時点では、流通に大きな支障ということは生じてないというふうに聞いております。
それから、特に県内の企業、商工会議所ですとか、そうしたところに確認をしたところ、これも現時点で大きな影響が出ていないですけれども、一部のコンビナート企業からは、原材料が高騰していること、また、事態が長期化した場合の影響を心配する声も出ているというところであります。
あと相談は、先ほど出た2件というのが寄せられておりますけれども、そうしたところで、今直ちにその供給に何か影響が出てるわけではありませんけど、そこについて先行きは不安視してる。当然そうですよね、物が供給されなければ、いずれ今あるストックが底をつくということは、いずれかの時点では、誰もが懸念するところだと思いますので、その懸念は持っているというところでありますが、現時点で直ちにそれが何らかの大きな影響ということではありませんけれども、引き続き、よく関係機関とも連携をとりながら、実態、さまざまなニーズや懸念について把握をしていかなければいけないなと思っております。
防府日報
次に2点目なんですけれども。来週知事、韓国の方に行かれて、連続チャーター便のセールスをされるということですけれども。コロナ禍以降、韓国のチャーター便は運行する度にほぼ100%に近い搭乗率を誇っておりますけれども、改めて、今回訪韓される狙いと、また連続チャーター便の実現に加えて、定期便化に対するお考えというのをお聞かせいただけますでしょうか。
知事
そうですね。韓国とのチャーター便というのが、非常にこのところ好調でありまして、利用率が大体99%とか、ほぼ100%に近い状態が連続で続いてきておりまして、私たちもそうした成果に自信を持ってるというか、これからも安定して、そうした需要というのを、しっかりとニーズに基づいてチャーター便を継続して、また定期便化に持っていけるんではないかと、そうした期待を持ちながらこの実績を見ているわけでありますけれども、一方で、この3年間、本県のチャーター便は韓国のアシアナ航空に運行していただいているんですけれども、これは今年の12月を目途にアシアナ航空が大韓航空に統合されるということで、統合後は大韓航空として運行されるという予定になっています。近年は本県については、大韓航空のチャーター便の運行実績はありません。これまでも、大韓航空自体私も訪問したことがかつてないところでありますので、これからのチャーター便の運航の実現に向けて、早いうちに私自らが大韓航空を訪問して、エアポートセールスを実施することが必要だろうと思っています。
そうした中で、これまでの実績等もしっかりとお伝えしながら、大韓航空になった後も、ぜひこのチャーター便の充実や、さらにその先の定期便化、そのことに向けて、しっかりと取り組みを進めていきたいと思っています。
それとともに、旅行会社の方も訪問して、航空会社だけではなくて旅行会社も旅行商品を作ってもらわなければいけませんので、しっかりと訪問して、今後のチャーター便が運行された際の商品づくりですとか、そういったことの造成についてのお願いも併せてしてこようと思っております。
防府日報
最後に美祢線の話をお伺いしたいと思うんですけども、先月末の協議会で、専用道については整備をしないという方針が決定されたというふうに理解しております。
まずこの専用道を整備しないというふうな判断に至ったことについて知事はどのようにお考えか、お聞かせ願えますでしょうか。
知事
そうですね。専用道というのは、1つBRTとして行う場合のやり方を考えられていたわけであります。もちろんその専用道があることによって、他の交通に邪魔をされずにスムーズに進んでいけると、そうしたメリットがあるということはあろうかというふうに思っております。
一方で、1つは通常の生活の道路といいますか、そのエリアから少し離れているエリアを走るということになってくるのと、あとはそのスピードが、40キロでしたかね、出せないということがあって、さほどそのスピードが速くなるわけではない、むしろ遅くなるようなところも出てくるということと、それとともに、やはり多額の整備費がかかるということを考えたときに、費用対効果で見たときに、やはりその専用道ではなくて、通常の道路を通って、いろんなその他の改善等を講じていくということの方がベターな方法ではないかと、そうした結論に至ったというふうに承知をしておりますし、私もその途中経過も、もちろん報告も受けながら聞いておりましたけれども、実際に、細かくルートですとか、それによる費用ですとか、あるいはそれによる時間短縮効果ですとか見たときに、やはりその専用道というのは、なかなかメリットがないなというふうに私自身も感じたところであります。ですので、それ以外の方法、例えば便を増やしていくですとか、あるいはスムーズに運行できるようなシステムを入れていくですとか、そうした方法で利便性を高めていくということを追求していくべきなのかなというふうに思っております。
防府日報
分かりました。地元住民の利便性向上、通学生とかの使い勝手の良さという形で言えば、便数が増えるであるとか、あるいは車内の設備の充実、Wi-Fiが使えるとか、充電ができるとか、ICカードが使えるとか、というところはあると思うんですが、一方で、山陰と山陽側を結ぶ路線でもあるわけで、観光客を引きつける意味では、やはり専用道というのは1つの魅力だったんではないのかなと。私が別に乗り鉄だからそういうことを言うわけではないんですけども。とはいえ、そういう専用道がなければ、わざわざ乗りに行こうかなというふうに思わない部分はあるんではないかなと思うんですね。そうなると何かただのバス転換になってしまうんではないのかなというふうに思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
知事
そうですね。もちろんわれわれは、まずは地域の方々の利便性を上げていくということで、地域のニーズを踏まえて、例えば停留所の設定等をどうするのかとか、そういったことも考えなければいけないし、あとは車両についても、先進的な車両、これは観光の面でもプラスになるのかもしれませんけれども、そうしたものもやっていかなければいけないというふうに思っています。
あとは便数を1.5倍に増やすということ、これがやはり一番大きいのかなというふうに思っておりますけども、そうしたことを進めていかなければいけないと思っております。それとともに、あと観光の面で言いますと、各市のまちづくりとも連携した近隣の観光地の周遊性向上、そうしたことを、新しく走るBRTと連携させながら、どのように周遊させるのかということを、またこれはこれで考えていくということを予定しております。
そうした形で、まずその住民の方々の、しっかりと日常的な足として、より利便性が高くなったなと思ってもらえるようにするのが第一でありますし、その上でもちろん観光面でも、より来た方が楽しめるような、円滑に移動できるような、そうした形を模索していきたいと思っております。
YAB(山口朝日放送)
昨年、岩国基地でFCLPが実施されたわけでありますが、硫黄島の自衛隊施設の復旧について、中国四国防衛局長は順調に進んでいるという見解を示したという、一部報道がございました。
この硫黄島の自衛隊施設の復旧関係について、県の方に中国四国防衛局なり国なりから、説明なり報告なりあったのかご確認させてください。
知事
そうですね。国の方から、中国四国防衛局長がインタビューに答えていて、硫黄島でFCLPが実施可能な状況にあると、そういう見解を示されたという報道があったんですけれども、それについて、われわれの方でも確認をし、国の方からは、報道機関のインタビューに対して、昨年9月の火山噴火により被害を受けた硫黄島では、現在、自衛隊施設、これ燃料パイプラインなどですけれども、の復旧作業が進み、空母艦載機のFCLPが実施できる環境にある、今後、米側がFCLPの実施場所を決定するため、国としては米側に対しFCLPを硫黄島で行うよう求めている、そうした旨を説明したというふうに伺っております。
ですから、現状としては、FCLPができる環境にはなってきているということでありますが、ただ実際にそれをやるかどうかというのは、米側の方がまた最終的に決定することとなりますので、それは硫黄島で行うよう求めているという段階であるということです。
われわれとしては、これまでも求めてきましたけれども、このFCLPを岩国基地で実施すること、これは当然容認をしておりません。
二度とFCLPを岩国基地で行わないでいただきたいと、そうしたことは求めておりますので、あらゆる機会を通じて、そうしたことを国とか米側に引き続き求めていきたいと思っています。
YAB(山口朝日放送)
今の部分の確認なんですけれども、国の方は、報道機関の取材に対してこういうふうに答えましたよという説明を、県に対してしたということだと思うんですけれども、国の見解として、自衛隊施設の復旧というのはもう進んで、FCLPができる段階にありますよというのを、国の見解として県に伝達したという、そういう認識とイコールでよろしいんでしょうか。
知事
私、直接聞いてないんだけれども、インタビューにはこう答えたという言い方を聞いていて、インタビューには、復旧作業が進み、空母艦載機のFCLPが実施できる環境にあるというふうに報道に説明しました、という説明を聞きましたということです。
KRY(山口放送)
まず賃上げについて伺います。先ほどご説明があった今年度の賃金引上げ応援奨励金は最大300万円ということで、昨年度の同じような奨励金がマックス100万円だったと思います。
1社あたりの奨励金が3倍に増えたというところで、この3倍に増えた効果、賃上げを後押しする効果ってどのぐらいあると知事はお考えかというのを伺いたいのと、先日の政労使会議でも示されましたが、県内の実質賃金は4年連続のマイナスに落ち込んでいます。
つまり、名目賃金が増えていても、物価の上昇にはまだ追いついてないという、これが現状だと思いますが、改めてこういう実質賃金の状況について知事の受け止めを伺えますでしょうか。
知事
そうですね。これまでも賃上げについて、県としての支援というの行ってきましたが、これ非常にニーズが高くて、またぜひ力強い後押しをしてほしいということは、企業の方々からも、口々に私も直接お聞きをしてきたところです。
実際に選挙で回ってみても、人材を確保したい、賃上げをしたいけどなかなか大変だというお声が非常に多かったところがあります。
やはり、今、人口減少が進み、特に地方の方は人手不足が深刻な中で、人材を確保する上で、やはり賃上げという部分は、これはしっかりと正面から県の方も支援していかなければいけない、そのように考えております。
その上で、今回、これまでの措置をより充実するという意味で、対象も広げましたけれども、金額も300万円ということで、3倍にしたということでやるということにしております。
これは、1つ、企業に対する後押しとして、より強くなるというふうに思いますし、県としてもそこをぜひやってほしいという強いメッセージにもなると思っております。そうしたことが後押しとなって、県全体で賃上げがより進んでいくと、そうしたことをぜひ達成をしていきたいと思っております。
それとともに、実質賃金の話、おっしゃる通り、賃上げになっても、物価高がもっとそれを上回っていれば、実質的にはより生活が苦しくなるということになってきますので、それを上回る賃上げということを目指していかなければいけません。
これは政府もそうですし、山口県としても、ぜひそれを目指してやっていきたいというふうに思っております。
その上で、今回の後押しも1つでありますし、これ以外にもさまざまな生産性を上げるための投資の支援ですとか、あるいは融資ですとか、DX化ですとか、さまざまな手法によって、企業の力をつけて、賃上げができると、そうした環境を作っていくということを総合的にやっていかなければいけないと思っています。
このことは、特に力を入れてこれからも進めていきたいと思っていますし、また、今後、経済状況がイランの情勢等でもさらに不透明感を増しておりますので、今後の施策もこれで終わりというのではなくて、もちろん充実をしながらやっていく、その上では、どういったところにポイントを置いてやるべきなのかということを、これからの情勢の変化を見ながら、企業の聴き取り等もしっかり行いながら、より充実させて進めていきたいと思います。
KRY(山口放送)
続いて中東情勢について、先ほど来出ていますが、特に今、ナフサ、この輸入というのが中東情勢を背景に輸入量を確保できるのかという懸念が、これ全国的にあります。
特に周南コンビナートではナフサを原料としているエチレン、これを原料にいろいろなものを作っている企業が多くあります。
何か先ほどコンビナート企業の一部から、不安の声もお聞きされているということもあったと思うんですが、特にこのナフサ関連で、何かそういう声が届いているとか、県として何か対応を考えられてることがあればお願いします。
知事
そうですね。ナフサの関係、特に、周南ですとかコンビナート企業の方でも、基本的な原料として重要なものでありますので、ここの部分の高騰ですとか、確保についての先行きが不透明というところは、コンビナート企業の方から、心配だという声はお聞きをしております。
たちまち今直ちに何らかの影響がということではありませんけれども、引き続き、聴き取りはわれわれもしっかり行いながら、影響の把握ももちろん努めていきたいと思っていますし、ジェトロですとか関係機関とも連携して、県内企業の状況と、また海外情勢とか、そうしたことも把握をしていきたいと思っております。
それとともに、特にナフサが滞ってエチレンですとかそういった製品の減産を余儀なくされているということが、全国的に起きてきつつあるわけですけれども、そうしたことに対して、経産省に対しても聴き取りを行い、状況把握にも努めています。
国の方では、石油関連製品のサプライチェーンを確保するための対応を取りまとめる、そうした方針であると、そしてナフサ等の、中東以外からの代替調達、これを検討すべく、関係各社、団体と調整をしているところだというふうにお聞きをしておりますので、引き続き、こうした国の動向もよく把握をしていきたいと思っております。
KRY(山口放送)
最後に周南の不発弾について伺います。無事に処理が終わりまして、県の職員の皆さんもご苦労されたと思います。
そういった中で、昨年、秋に知事が上京されまして、特にその桟橋がこの半年ぐらいですかね、使えなくなった関連企業への補償というか、そういったものも国の方に求められていたと思います。
あるいは、県の方で8億円の補正を組まれましたけれども、そもそも不発弾というのは国が行った戦争の遺産であると思います。結果使わなかったですけど、土嚢の費用とか、あるいはバブルカーテンの費用だったり、その辺の補償というのを国に求めていく考え、あるいはもうされてらっしゃるのか。つまり、損失が出た企業、出光興産もそうだと思うんですけど、企業への補償、あるいは県、周南市への補償、こういったものを国に求められるお考えがあるか、お願いします。
知事
そうですね。その補償の話、これは企業のさまざまな利益が損なわれたですとか、そうしたところの補償の話をまずしますと、これ先般の要望でも求めてきたところでありますけれども、国の方の考え方は割とこうガチッとしてるというか、戦争によって生じたさまざまな被害についての補償というのは、基本的にはこれは原爆とか、別に特別法があれば別ですけれども、そうでなければ基本的にはないんだという考え方なんですね。
例えば、実際戦時中に空襲を受けて被害を受けた民家とかいっぱいあるわけですけども、そういった補償があったかと言うと、ないわけですね。
この不発弾の関係というのは、そこから随分と時が経っていますけれども、言ってみればたまたま時期がずれているだけであって、戦争によって生じた一般的な民間の被害ということで、戦時中に起きたその被害と同様に、そこについては政府の方が何らかの補償をするというものではないと。
これは判決の中でも確定しているものがあり、なかなかそこを変えるのは難しいなというふうに、感覚的には腑に落ちないところもありますけれども、そうした整理のもとで判決も確定しているという中では、なかなか難しいのかなというふうに感じているところです。
それと、われわれが実際今回かかった経費、これについては国の方にもさまざまな支援策を講じていただくように求めてまいりました。そうした中で、不発弾の処理についても、これまで陸上のものにはあったんですけれども、海の中での不発弾の処理ということについての、ずばりそれの補助というのはなくて、ただこれはやはり、こうしたかかる経費については、国の方も応分のしっかりと責任を持って支援をしていただくべきものではないかと、そうしたことを訴えてまいりました。
そうした中で、国の方でも大分動いてくれまして、新しい補助メニューといいますか、補助要綱も作っていただき、このための補助ができました。
それと、それに伴うその裏負担といいますか、国の補助があって、地方負担が裏に生じるんですけど、ここについても特別交付税が、ルール分というのがあるんですけど、国の補助裏についてのルールというもので、一定支援されるということになりましたので、結果的にはちょっと具体的な数字はあれですけど、8割ぐらいの費用が国によって補助なり特別交付税なり、そういった形で手当てをされるということになりましたので、われわれとしては、もちろん一定の2割程度の自治体負担は残りますけれども、国としてはしっかりとやっていただいたのかなというふうに思っております。
KRY(山口放送)
というと、やはり今回桟橋が長期間使えなかったことで、出光興産はじめ多くの企業に、もちろんそれは県内の中小企業、関連企業も含めて損失というのは出ていると思いますが、そちらに対する国からの補償というのは現状厳しそうという見方という理解でよろしいでしょうか。
知事
そうですね。それは戦争に関連して生じるさまざまな民間での負担、個人の負担ですとか、そうしたものについての補償というのは基本的にはないというところで、これまでも一貫して、判決等でも確定しておりますので、そこを変えるというのは現実的には難しいのではないかと感じています。
読売新聞
ちょっと話が変わりまして、有事の際の石垣市からの避難の受け入れの計画の中間まとめが先日まとまったと思うんですけれども、これの評価と、実際中間までやってみて、今把握されている課題を教えていただけますでしょうか。
知事
そうですね。国のガイドラインに従って整えてきました。山口県と九州の各県と連携して、沖縄のそれぞれの自治体とも話をしながら、どのような形で受けるかということ、実際に空港に着いてから山口に来てもらって、そこから実際に、それぞれ地域の、できるだけ一体性を損なわずに、まとまって特定のところに移ってもらうというか、例えばコミュニティにしても学校にしても、同じ地域の方々が同じところに引き続きいられるような形ということを整えるべきだという、そうした中で各市町ともよく調整をしながらやってきました。
公営住宅ですとか、民間の宿泊施設ですとか、一時的に滞在してもらう場所ですとか、そうした調整をしてきたところでありまして、一定の整理ができたというところであります。
これから国の方のガイドライン等を踏まえて、対応をしていくことになると思いますけれども、これのポイントは単に絵に書いたものではなくて、実際にワークするかどうかというところがとても大事でありますので、そうした意味で関係機関ともよく話をしながら、実際にこれはちゃんと機能するのかどうかというところをやっていくことになりますので、よりそこのブラッシュアップをしていくということにこれからなるのだろうというふうに思っています。
しっかりと関係の自治体とも連携しながら、また、九州の各県の情報もよく共有をしながら進めていければと思います。
読売新聞
課題面とか見えてきた部分はございますか。
知事
そうですね。やはり基本的には人数がものすごく多いので、それを受け入れられるだけのキャパというものが、なかなか確保は大変なんだなというところは感じました。
ただ、これはなかなかどうすることも難しいんだと思うんですね。今はある一定の規模を想定していますけど、より大規模になってくるとどうするのかというところとかあると思います。それは今回のシミュレーションの範囲外でありますけれども、より事態が深刻化してくると、なかなか実際に受け入れるですとか、そういった方々の生活を支えるですとか、教育環境を整えるですとか、さまざまな面で非常にボリュームが大きくなってくると難しいんだなと。
今想定しているものでも、各市町に分担をしながらやっていますけど、非常に負荷は大きいなというふうに感じておりますので、そうした面で、より国の方とも課題意識を共有して、どうするのかというところを次のステップとして考えなければいけないだろうと思っております。
NHK
上関町の中間貯蔵施設の件で、1点ちょっと質問させていただきたいんですけれども、先月、上関町の西町長が、報道されている内容ですと、中国電力に対して事業計画を提示するようにというような要請をされています。
今後、いつしかは出てくることになるかと思うんですけれども、その先の話にはなろうかと思いますが、いずれ県が同意をするのかしないのかという段階が来るかと思います。
知事はかねてより、上関町しかり周辺市町の意向を踏まえて判断をするということなんですけども、そこに関しての考え方というのは基本的には変わってないという認識でよろしいでしょうか。
知事
そうですね。今の段階ではまだ事業計画も示されていないというところでありますけれども、基本的な考え方は変わっていなくて、まず安全性の確保というところは大事でありますし、それから周辺市町の理解、もちろん上関町としての判断もありますけれども、周辺市町の理解というところは、私は不可欠な要素だと思っております。
ただ、現時点で計画が出てないので、そうした動きはこれからの話だと思いますけれども、そこは県の判断という意味では、当然広域自治体でありますので、われわれは1つの市、町だけ見ているわけではありませんので、広域で見ていかなければいけない立場から、周辺市町の理解というところは大変重要な要素だというふうに引き続き考えております。
NHK
つまり、県として同意するには、上関町だけではなくて周辺市町の意見は大変重要になるということでしょうか。
知事
そうです、はい。

