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おもしろ統計・175 在庫の動きで景気が分かる? ―山口県の在庫循環図を読む
175 在庫の動きで景気が分かる? ―山口県の在庫循環図を読む(令和8年3月19日掲載)
「景気が良い、悪い」といったニュースを聞きますが、製造業などの産業の動きでは、どのように判断されているのでしょうか。
山口県では、毎月の景気変動を示す指標の一つとして、「山口県鉱工業指数」を作成・公表し、その資料に「在庫循環図」というグラフがあります。この図では、縦軸に在庫、横軸に生産の前年比をとり、一般的には、(1)在庫積み増し局面、(2)在庫積み上がり局面、(3)在庫調整局面、(4)意図せざる在庫減局面を、反時計回り(左回り)に循環するとされ、この流れを見ることで、今の景気がどの段階にあるのかを分かりやすく視覚的に捉えることができます。
ここで、山口県の在庫循環図を見ると、動きは左回りではあるものの規則正しい形にはなっていません。
その背景には、医薬品など景気の影響を受けにくい化学工業の割合が高いことや、大規模工場での定期点検に伴う生産停止と再開が行われるといった、本県ならではの産業構造があります。
このため、山口県の在庫循環図では、景気の先行きを読むことが難しいのですが、一方で、景気の動きだけでなく、地域の産業の特性まで映し出せる点はこの図の興味深いところです。
本県の令和7年第3四半期(7月~9月)は、(3)在庫調整局面に位置していますが、これは、需要の減少に伴い、在庫を減らすために生産を抑制している「景気後退局面」であることが見てとれますが、今後の動きが注目されます。
県では、「山口県鉱工業指数」を長期時系列データとともにホームページで公表していますので、ぜひご活用ください。

175 在庫の動きで景気が分かる? ―山口県の在庫循環図を読む (PDF:388KB)

