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山口県気候変動適応センター|山口県における気候変動の影響と適応策

ページ番号:0122110 更新日:2021年11月1日更新

山口県気候変動適応センターの画像

山口県における影響と適応策

農業、森林・林業、水産業

気候変動の影響

  • 農業
     高温により、内部が白濁する米の白未熟粒の発生やみかんの浮皮うきかわなどの水稲や果樹の品質低下などが確認され、将来的にも農作物の品質低下や病害虫の被害増加や、多雨や渇水による農業生産基盤への影響が懸念されています。
  • 森林・林業
     時間当たり50mm以上の豪雨の発生頻度の増加が確認され、将来の降雨状況が厳しくなる面が予想される等、山地崩壊や人家に影響のある土砂災害も懸念されています。
  • 水産業
     高水温が要因とされる魚類等の回遊性の変化から、回遊性魚介類についての漁獲量の減少や瀬戸内海等での南方系魚類の増加などが確認されています。また、冷水性カレイ類(マコガレイ等)の生息不適地となる可能性や藻場への影響などが懸念されています。

適応の方向性

  • 農業
     高温耐性品種の導入や栽培技術の指導などの普及定着及び試験研究機関による研究開発 など
  • 森林・林業
     治山施設の整備や森林整備の推進などによる森林の公益的機能の維持・向上 など
  • 水産業
     漁業者の効率的な漁場探索を支援するため、調査船の観測データ等の解析による情報提供技術(漁場形成予測システム)の高精度化・運用 など

水環境

気候変動の影響

  • 水環境
    公共用水域(河川・湖沼・海域)の水温の変化が確認されており、水質の変化、流域からの栄養塩類等の流出特性の変化による水域の富栄養化などが生じることが懸念されます。
  • 水供給
    短期間強雨の頻度が増加する一方で、降水日数は減少しており、渇水の発生の頻発化による取水制限や農業分野への影響も想定されます。

適応の方向性

  • 水環境
    公共用水域の水質モニタリングや結果の分析・情報提供
  • 水供給
    山口県土木防災情報システムによる情報提供、渇水時の水の利用の調整、工業用水の安定供給体制の強化に向けた取組の推進 など

自然生態系

気候変動の影響

  • 水温の上昇による湖沼の鉛直循環の停止や貧酸素化などによる湖沼への影響、降水量の減少や湿原低下による湿地への影響が懸念されています。
  • 海水温の上昇等によりサンゴの白化現象が発現しており、将来的にも熱帯・亜熱帯性のサンゴは、日本近海の生育域が消滅する可能性が危惧されています。
  • 山口県内では、2013(平成25)年には、九州北部から山口県に至る約200kmの海岸線沿いで、高水温が要因と考えられるアラメやカジメなどの海藻の衰退現象が発生しています。

適応の方向性

公共用水域の水質モニタリングや結果の分析・情報提供、レッドデータブックや外来種リスト等を活用した希少種保護や外来種対策、産官学民の協働・連携による森里川海を育む流域づくりの推進 など

自然災害・沿岸域

気候変動の影響

  • 短時間強雨の発生回数の増加などにより、今世紀末には現在に比べて浸水被害が1~3割増加する可能性もあるとされ、施設の能力を上回る水害の頻発が懸念されています。また、発生頻度は低いものの、施設の能力を大幅に上回る外力(災害の原因となる豪雨等の自然現象)による水害の発生や土砂災害の発生が懸念されています。
  • 山口県内では、10年間で2010(平成22)年、2013(平成25)年、2014(平成26)年、2018(平成30)年の4度、豪雨による甚大な浸水被害が発生しており、災害廃棄物も発生しています。
  • 豪雨災害や大型台風などの発生が増加しており、災害により自立再建困難となる被災者が多く出ることが懸念されています。

適応の方向性

市町と連携し、防災意識の醸成や地域における防災活動を促進、防災やまぐち・山口県土木防災情報システムによる情報提供、災害対応拠点となりうる廃棄物処理施設の強靭化や廃棄物処理体制の確保による災害廃棄物処理対策の推進 など

健康

気候変動の影響

  • 熱中症患者の救急搬送者数は、一定の気温以上になると急激に増加するため、将来的にも熱中症や熱ストレスの増加などによる健康影響への低減に向けた措置が必要になっています。
  • デング熱等の感染症を媒介する蚊(ヒトスジシマカ)の生息域が東北地方北部まで拡大しており、感染症リスクの増大も懸念されています。

適応の方向性

熱中症救急搬送者数の把握や公表による注意喚起、暑さ指数予報値の発信や熱中症予防対策の周知、蚊が媒介する感染症に関する注意喚起やその他の感染症対策に関する啓発・情報提供、オキシダントや浮遊粒子状物質などの汚染物質のモニタリングの継続 など

産業・経済活動

気候変動の影響

  • 平均気温の上昇により、企業の生産活動への低下、海面上昇や極端現象の頻度や強度の増加による生産設備等への被害の恐れなどが懸念されています。
  • 自然災害の発生による観光客の安全性への影響や風評による観光客の減少が懸念されています。
  • 一方で、気候変動の影響に対し、災害リスクを予測・評価するサービス、屋外作業員の熱ストレスを管理するサービス等、影響への適応をビジネスチャンスの拡大とする見方もあります。

適応の方向性

大規模な自然災害等の発生に備え、観光関係機関による協議会の設置、観光旅行者の安心・安全の確保、適応対策に関連する製品の開発や普及を支援する適応ビジネスの支援 など

県民生活

気候変動の影響

気候変動による短時間の豪雨・強雨や渇水の頻度の増加、強い台風の増加等による、インフラ・ライフライン等への影響が危惧されています。
快適性の損失など暑熱による生活への影響や熱ストレスが懸念されています。

適応の方向性

災害廃棄物の処理体制の構築及び適正・迅速な処理の推進、風水害等に対する災害応急対策協定等の体制構築、熱ストレスの予防対策の啓発やクールシェアの取組等による熱ストレス回避策の提供 など

お問い合わせ先

大歳庁舎 企画情報室
〒753-0871 山口市朝田535
Tel (083)924-3670
Fax (083)924-3673
Mail kikohen@pref.yamaguchi.lg.jp

葵庁舎 企画情報室
〒753-0821 山口市葵2丁目5-67
Tel (083)922-7630
Fax (083)922-7632
Mail kikohen@pref.yamaguchi.lg.jp

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