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CIRレポート・1301

ページ番号:0017601 更新日:2021年11月1日更新

CIRレポート 1月号

アメリカで運転しよう

国際交流員 キラ アダムス(アメリカ)

皆さんこんにちは。アメリカの国際交流員キラです。
今月は何について書こうかと考えていたときに、アメリカにいる妹から運転免許を取ったというメールが来ました。
そのメールを読んで、今月のトピックがすぐ思いつきました。
アメリカの免許の取り方や日本との運転の違いについてご紹介します。

一目で分かる違い

アメリカでは右側を走行するとか、車のハンドルは左側にあるとか、皆さんは既にご存じだと思いますが、すぐに気付く違いは他に色々あります。
道の狭さ、車の色、サイズとスタイルも少し違います。
アメリカでは大きい車が人気で、ピックアップトラック、SUV、ミニバンも多いです。軽自動車はほとんどありません。そのために、道路が広いです。
日本と同じように黒い車と白い車が一番多いですが、日本にあるかわいい女性向けのパステル色の車はアメリカにはめったになく、その代わりに、赤、ベージュ、青と緑の車があふれています。

一目で分かる違いの画像1一目で分かる違いの画像2一目で分かる違いの画像3

速度制限も一般的に日本より速いです。町の中は基本40~72km/h、高速道路と町以外の道は90~130 km/h。実際には周りの運転手が怒ることが多いので、制限速度より10km/h程度速く運転する人が多いです。
しかし15km以上制限を超えたら、警察に捕まる確率が上がります。

運転免許

運転免許の画像

アメリカは車社会と言ってもいいでしょう。
ニューヨークやボストンのような大都会に住んでいない人は、運転できなかったら非常に困ります。
アメリカの国勢調査局の統計によると約77%のアメリカ人は毎日一人で車で出勤し、さらに11%が相乗りして出勤しています。
運転できる年齢になった人の中で、約88%が運転免許を持っています。運転免許がなければ、大変なので、アメリカでの取り方は安くてわりと簡単です。IDとして使われていることも多いため、運転する必要がなくても、IDとして取ることもあります。

免許をとるには

まず、免許を取る方法は各州によって違います。免許が取れる年齢が数年異なる所もあります。人口密度が低いサウスダコタ州では、14歳から運転できますが、私の出身のニュージャージー州では、人口密度が高く、運転するのが危ないため、17歳になってからやっと取れます。

免許をとるにはの画像

州ごとに違いがありますが、大体の流れは似ていますので、厳しい方かもしれませんが、私が経験した、ニュージャージー州のプロセスを紹介します。
16歳になると、練習用の仮運転免許がとれます。ニュージャージーでは、高校二年で運転の授業があります。
私の高校で三ヶ月ぐらいの間に、週に二回、1時間の授業がありました。その授業で必要な知識を習い、終わったら、筆記試験があります。そしてテストの合格証明書をもらい、自動車学校へ行きます。
一般的なアメリカの自動車学校は日本の自動車教習所と違います。
ニュージャージーの場合、6時間しか運転しないし、最初から自分の近所の道路で普通に運転します。コースなどありません。その6時間は普通、3~6日で終わり、証明書を車両管理局に持っていけば、やっと練習用の仮運転免許をもらいます。
大人がいないと運転できないとか、家族以外の未成年を乗せてはいけないとか、色々なルールがありますが、この免許で練習できます。
17歳になると、実地試験を受けて、普通の仮免許を取れます。次の一年間に事故や違反起こさないと、普通の免許がもらえます。ちなみに、これは若者の特別免許の取り方で、17歳以上の人は、自動車学校に全然通わなくてもいいです。

法律の違い

法律の違いの画像

各州に違うものは免許の取り方だけではありません。
たとえば、信号が赤でも、一度車を止めたら、右に曲がっても大丈夫です。ある州では、一方通行の場合左に曲がるのも許されています。
しかしニューヨークシティーでは右折も左折もできません。また運転しながら携帯を使ってもいい州と使ってはいけない州もあります。
隣の州に入ると、その州の法律をある程度意識しないと危ないです。隣の県に入って、法律が変わるのって想像できますか。

飲酒運転

飲酒運転の画像

日本との一番大きな違いはおそらく飲酒運転のルールです。
日本との一番大きな違いはおそらく飲酒運転のルールです。
ちなみにアメリカでの酒酔い運転の定義は日本のものと違います。
普通ビールを1、2杯飲んでも運転しても許されます。酒酔い運転になるかどうかは血液中のアルコール濃度(以下BAC)で決まります。BACが0.08、つまり血液のうち、0.08%がアルコールになったら、酒気帯び運転になります。
(※日本の「酒気帯び運転」は呼気中アルコール濃度が0.15mg/l以上で、これをBACに換算すると0.03です。)
体重55kgの女性なら、ビール2缶ぐらいだけど、体重82kgの男性だったら、ビール4缶ぐらい飲めます。
もちろん1杯でも飲んだら、できれば運転しないように注意されていますが、違法ではありません。
飲酒運転の容疑で警察に捕まったら、吸気分析計を吹き、少し酔っていてもBACが0.08%以下だと、「気を付けてください」としか言われません。
(注:お酒を飲んで運転することが推奨されている訳ではありません。)

アメリカの運転の法律は複雑で、いつも変わっています。しかし慎重に運転すれば、困ることはないと思います。アメリカへ行く機会があったら、運転にチャレンジしてみませんか。