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駐日各国大使による山口県視察ツアーを実施しました

ページ番号:0281986 更新日:2024年11月28日更新

駐日各国大使による山口県視察ツアーを実施しました

 令和6年11月7日及び8日、山口県は外務省との共催で駐日各国大使の山口県視察を実施しました。13か国(モロッコ、メキシコ、アルメニア、イスラエル、タンザニア、コソボ、フィンランド、EU代表部、イエメン、シンガポール、サウジアラビア、アルバニア、ハイチ)の大使ら18名が参加し、「自然・文化・技能の次世代への継承に向けた山口県内の取り組み」をテーマに、山口県の豊かな自然、歴史ある文化、伝統技術・芸能の継承発展に向けた様々な取り組みを行う関連施設を訪問・視察し、関係者らと意見交換等を行いました。

 本事業は外務省が諸外国と日本各地の交流促進を支援するため、道府県との共催事業として毎年実施しているもので、本県では初めての開催となりました。

<主な訪問先>
11月7日 錦帯橋、日立製作所笠戸事業所、山口鷺流狂言鑑賞・体験
11月8日 瑠璃光寺五重塔、大内塗箸作り体験、秋吉台、秋芳洞

錦帯橋

 岩国市長の歓迎あいさつの後、我が国の伝統技法である、巻きガネとカスガイを使った「木組みの技法」を実際に視察するともに、県・市・関係団体等が連携して推進している世界遺産登録に向けた取り組みについて説明を受けました。350年の間、修繕と架け替えを繰り返しながら、人々の往来を支えてきた錦帯橋を実際に渡り、各大使から「世界遺産に登録されていないのが驚き」など称賛する声があがりました。

日立製作所笠戸事業所

 鉄道車両の国内外納入実績が豊富な日立製作所笠戸事業所を訪問し、初代「0系新幹線」から現在に至るまで、日本が世界に誇る新幹線車両を数多く製造してきた工場内を見学しました。実際のものづくりの現場を見学し、全国有数の工業県である本県の産業特性と、技術革新と技術継承に向けた取り組みに対する理解を深めていただきました。熱心に質問される大使もおられ、我が国の鉄道製造技術への高い関心が窺えました。

山口鷺流狂言鑑賞・体験

 野田神社能楽堂において、山口鷺流狂言の鑑賞・体験を行いました。山口鷺流狂言は、1967年に県指定無形文化財第1号に指定され、保存会が地元中学生等への指導・継承に取り組んでいます。今回は、山口市立大殿中学校2年生3名による狂言を鑑賞した後、実際に能舞台に上がって中学生との交流や狂言独特の発声を体験するなど、地域伝統芸能の継承に関する理解を深めました。

知事主催歓迎夕食会

 知事主催歓迎夕食会では、村岡知事による歓迎あいさつ、柳居議長による来賓あいさつののち、訪問団を代表してモロッコのラシャッド・ブフラル大使があいさつをしました。夕食会中には、新幹線の部品を製造する山下工業所(下松市)が、打ち出し板金と呼ばれる工法で制作したアルミ製ヴァイオリンとチェロによるサプライズ演奏も行われました。大使一行は本県が誇る食材・日本酒を堪能するとともに、知事らと活発な意見交換を行いました。

瑠璃光寺五重塔

 山口市長・瑠璃光寺住職による歓迎あいさつののち、約70年ぶりとなる檜皮葺(ひわだぶき)屋根の葺き替えを行っている国宝・瑠璃光寺五重塔の全面改修現場に入り、国の選定保存技術を間近で視察しました。大使一行は、檜皮(ヒノキの樹皮)を重ね、竹くぎで打ちつける技能者の技法に文字通り釘付けとなり、文化財保護と伝統技法継承に対する関係者の取り組みを称賛しました。

大内塗体験

 伝統産業の支援に向けた地元の取組に対する理解を深めていただくため、山口ふるさと伝承総合センターを訪れ、山口市に伝わる伝統工芸品の一つである大内塗の箸づくりを体験しました。大使らは漆を塗り、飾りとなる薄い金箔が息で飛ばないよう注意して貼っていきました。各大使は思い思いに飾り付けた箸の出来栄えに笑顔を浮かべていました。

秋吉台・秋芳洞

 Mine秋吉台ジオパークセンター Karstarを訪問し、美祢市副市長による歓迎あいさつに続いて、秋吉台・秋芳洞の概要説明を受け、秋吉台・秋芳洞を実際に歩いて散策しました。今年10月、国内最大級のカルスト台地や鍾乳洞等からなるMine 秋吉台ジオパークが、世界ジオパークの国内候補地として、ユネスコに推薦されることが決定し、大使一行は、秋吉台と秋芳洞の雄大な風景に高い関心を寄せるだけでなく、国際的にも価値の高い資源を地域ぐるみで保全する取り組みが進められている点について深く感銘を受けた様子でした。